【簡単】あなたのIPアドレスを確認!check my ipの使い方


【簡単】あなたのIPアドレスを確認!check my ipの使い方と役立つ知識を徹底解説

インターネットを使っていると、「IPアドレス」という言葉を耳にすることがあります。ウェブサイトにアクセスしたり、オンラインゲームをプレイしたり、リモートワークで会社のネットワークに接続したりと、様々な場面であなたのデバイスはIPアドレスを使って通信を行っています。

自分のIPアドレスを確認したい、と思ったことはありませんか? または、なぜIPアドレスを確認する必要があるのか、確認して何がわかるのか、知りたいと思ったことは?

この記事では、「check my ip」(私のIPを確認)という行為や、そのために使える様々なツールや方法について、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します。IPアドレスの基本的な仕組みから、ウェブサイトやコマンドを使った具体的な確認方法、さらにはIPアドレスを知ることによって何が分かり、どのようなことに役立つのか、そして知られることのリスクと対策まで、約5000語にわたって網羅的にご紹介します。

これを読めば、あなたのIPアドレスを確認する方法はもちろん、IPアドレスに関する理解が深まり、より安全で快適なインターネットライフを送るための知識が身につくでしょう。

1. はじめに:IPアドレスとは何か、なぜ確認するのか

1.1 IPアドレスはインターネット上の「住所」

私たちが手紙を送る際に、送り先と送り主の住所が必要なのと同じように、インターネット上で情報をやり取りする際にも「どこからどこへ送るのか」を示す識別子が必要です。それがIPアドレス(Internet Protocol address)です。

あなたのスマートフォンやパソコン、サーバーなど、インターネットに接続されているすべてのデバイスには、少なくとも一つのIPアドレスが割り当てられています。このIPアドレスがあるおかげで、ウェブサイトのデータはあなたのブラウザに正確に届けられ、メールは指定した相手に届き、オンラインゲームのデータも他のプレイヤーと正しくやり取りできるのです。

IPアドレスは、データの送受信において非常に重要な役割を果たしています。

1.2 自分のIPアドレスを確認する必要がある場面

では、なぜ自分のIPアドレスを確認する必要があるのでしょうか? 日常的にインターネットを使う上で、ほとんどの人は自分のIPアドレスを意識することはありません。しかし、特定の状況では、自分のIPアドレスを知っていることが非常に役立ちます。

いくつか例を挙げましょう。

  • オンラインゲームや特定のサーバーへの接続: 特定のIPアドレスを入力してゲームサーバーに接続する場合や、自宅のネットワーク外から自宅のサーバーにアクセスする場合など、接続先として自分のグローバルIPアドレスが必要になることがあります。
  • リモートワークや自宅サーバーへのアクセス設定: 自宅にVPNサーバーやファイルサーバーなどを設置し、外出先からアクセスできるように設定する場合、自宅のネットワークに割り当てられているグローバルIPアドレスまたはドメイン名(DNSでIPアドレスに紐づけられた名前)を知る必要があります。また、リモートデスクトップなどで自宅PCに接続する場合も同様です。
  • ネットワークトラブルの診断: インターネットに接続できない、特定のサービスにアクセスできないといったトラブルが発生した場合、自分のデバイスにIPアドレスが正しく割り当てられているか、ルーターのIPアドレスは何か、といった情報を確認することが、原因特定の手がかりになります。IPアドレスの競合や設定ミスなどが原因であることも少なくありません。
  • セキュリティ設定や不正アクセスの確認: ファイアウォールの設定で特定のIPアドレスからの通信を許可または拒否する場合や、ウェブサービスなどのアクセスログに記録されたIPアドレスを見て、自分のアクセスかどうか、不審なアクセスがないかなどを確認する際に、自分のIPアドレスが分かると役立ちます。
  • ジオブロック(地域制限)の確認: 特定の国や地域からのアクセスのみを許可するサービス(動画配信、オンラインゲームなど)を利用しようとした際に、自分のIPアドレスがどの地域と判断されているか確認したい場合があります。VPNなどを使って地域制限を回避している場合は、意図した国のIPアドレスになっているか確認する際に「check my ip」が用いられます。
  • ポート開放設定: オンラインゲームのホストを立てたり、自宅サーバーを外部に公開したりする場合、ルーターで特定のポートを解放する設定が必要です。この設定には、ルーターのグローバルIPアドレスと、ポートを開放したいデバイスのプライベートIPアドレスを確認する必要があります。

このように、IPアドレスの確認は、単に自分の「住所」を知るだけでなく、インターネット利用における様々な設定やトラブルシューティング、セキュリティ対策に繋がる重要なステップなのです。

2. IPアドレスの種類を知る

「check my ip」で確認できるIPアドレスは、状況によっていくつかの種類があります。それぞれの種類を理解しておくと、確認したIPアドレスが何を示しているのか、より正確に把握できます。

2.1 IPv4とIPv6

現在インターネットで主に使われているIPアドレスには、IPv4とIPv6の2つのバージョンがあります。

  • IPv4 (Internet Protocol version 4): 32ビットで表現され、ドットで区切られた4つの数字の組(例: 192.168.1.100)で表されます。各数字は0から255の範囲です。IPv4は約43億個のアドレスを割り当て可能ですが、インターネット上のデバイス増加により、すでにアドレスが枯渇しつつあります。
  • IPv6 (Internet Protocol version 6): 128ビットで表現され、コロンで区切られた8つのブロック(例: 2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334)で表されます。省略記法もあり、上記は 2001:db8:85a3::8a2e:370:7334 のように書くこともあります。IPv6は事実上無限ともいえる膨大な数のアドレスを割り当て可能で、IPv4枯渇問題の解決策として普及が進められています。

あなたが「check my ip」サイトにアクセスした場合、サイトがIPv4とIPv6の両方に対応していれば、両方のIPアドレスが表示されることがあります。どちらか一方しか表示されない場合もあります。

2.2 グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス

これがIPアドレスの種類の中でも特に重要な違いです。

  • グローバルIPアドレス (Global IP address): インターネット上で唯一無二の世界共通のIPアドレスです。このIPアドレスを持つデバイスは、インターネット上のどこからでも直接アクセス可能です。あなたの自宅や会社のネットワークがインターネットに接続する際に、プロバイダから割り当てられるIPアドレスは、通常このグローバルIPアドレスです。後述する「check my ip」サイトで確認できるのは、基本的にこのグローバルIPアドレスです。
  • プライベートIPアドレス (Private IP address): 家庭内ネットワーク(LAN)や企業内ネットワークなど、閉じられたネットワークの中で自由に利用できるIPアドレスです。プライベートIPアドレスは、特定の決められた範囲(例: 192.168.x.x、10.x.x.x、172.16-31.x.x)のアドレスが使われます。これらのアドレスはインターネット上では重複して存在しており、インターネットから直接アクセスすることはできません。

家庭でルーターを使っている場合、ルーター自体にはプロバイダから割り当てられたグローバルIPアドレスが一つ割り当てられます。そして、ルーターに接続されているパソコンやスマートフォン、ゲーム機などの各デバイスには、ルーターによってプライベートIPアドレスが割り当てられます(例: ルーターが192.168.1.1、PCが192.168.1.100、スマホが192.168.1.101など)。

インターネット上のサーバーと通信する際は、ルーターがNAT(Network Address Translation)という技術を使って、複数のプライベートIPアドレスを持つデバイスからの通信を、一つのグローバルIPアドレスからの通信として変換してやり取りします。

「check my ip」サイトで確認できるのは、インターネット上のサイトから見たあなたのIPアドレス、つまりグローバルIPアドレスです。家庭内のデバイスに割り当てられているプライベートIPアドレスは、インターネット上のサイトからは直接見ることができません。プライベートIPアドレスを確認するには、後述するコマンドを使う必要があります。

2.3 動的IPアドレスと静的IPアドレス

これはIPアドレスが時間と共に変化するかどうかによる分類です。

  • 動的IPアドレス (Dynamic IP address): 接続するたびに、あるいは一定期間ごとにプロバイダから自動的に割り当てられるIPアドレスです。多くの家庭用インターネット回線では、コスト効率や管理の容易さから動的IPアドレスが採用されています。ルーターを再起動したり、回線を再接続したりすると、IPアドレスが変わることがあります。
  • 静的IPアドレス (Static IP address) / 固定IPアドレス: 常に同じIPアドレスが割り当てられる方式です。プロバイダによってはオプション料金で固定IPアドレスを提供しています。企業など、特定のサーバーを公開したり、VPNで拠点間を接続したりする場合など、常に同じIPアドレスが必要なケースで利用されます。

「check my ip」サイトで確認したIPアドレスが動的IPの場合、次に確認したときにアドレスが変わっている可能性があることを理解しておきましょう。自宅サーバーの公開など、常に同じIPアドレスが必要な場合は、ダイナミックDNSサービスを利用するか、プロバイダの固定IPサービスを契約する必要があります。

3. 「check my ip」とは何か?

「check my ip」という言葉は、特定のサービス名ではなく、「自分のIPアドレスを確認する」という行為全般や、そのためのツールやサービスを指す総称として使われることが多いです。

最も一般的で手軽な「check my ip」の方法は、専用のウェブサイトにアクセスすることです。これらのウェブサイトは、アクセスしてきたユーザーのグローバルIPアドレスをサーバー側で自動的に取得し、その情報をウェブページ上に表示してくれます。

コマンドを使ってIPアドレスを確認する方法もあります。これは主にローカルネットワーク上のIPアドレスを確認する際に使われますが、特定のコマンドと外部サービスを組み合わせることで、グローバルIPアドレスを確認することも可能です。

以下では、これらの具体的な確認方法を詳しく解説します。

4. ウェブサイトを使った「check my ip」の使い方

最も手軽に自分のグローバルIPアドレスを確認できるのが、専用のウェブサイトを利用する方法です。特別なツールをインストールする必要はなく、ウェブブラウザがあればすぐに確認できます。

4.1 確認手順

手順は非常にシンプルです。

  1. ウェブブラウザを開く: いつも使っているChrome、Firefox、Safari、Edgeなどのウェブブラウザを起動します。
  2. IPアドレス確認サイトにアクセスする: アドレスバーに、IPアドレス確認サービスを提供しているウェブサイトのアドレスを入力してアクセスします。「check my ip」や「IPアドレス確認」などのキーワードでインターネット検索しても、多くのサイトが見つかります。
    • 例:
      • 「check my ip」で検索して見つかるサイト
      • WhatIsMyIPAddress.com
      • IP Address Lookup – IPLocation
      • 確認くん
      • CMAN IPアドレス確認
      • など
  3. 表示されたIPアドレスを確認する: サイトにアクセスすると、多くの場合、ページの目立つ場所にあなたのグローバルIPアドレスが表示されます。IPv4アドレスとIPv6アドレスの両方が表示されるサイトもあります。

サイトによっては、IPアドレスだけでなく、そのIPアドレスから推測される情報(プロバイダ名、おおよその地域など)も一緒に表示されます。

4.2 表示される情報の解説

IPアドレス確認サイトで表示される主な情報は以下の通りです。

  • Your IP Address (あなたのIPアドレス): これがあなたの現在のグローバルIPアドレスです。IPv4またはIPv6の形式で表示されます。
  • ISP (Internet Service Provider) / プロバイダ名: あなたが契約しているインターネットサービスプロバイダの名前です。IPアドレスはプロバイダに割り当てられたブロックから提供されるため、プロバイダを特定できます。
  • Location / Region / City (場所 / 地域 / 都市): IPアドレスの登録情報などに基づいて推測される、あなたのインターネット接続元のおおよその地理的な場所です。ただし、この情報は必ずしも正確ではありません。プロバイダの設備がある場所や、IPアドレスブロックが登録されている場所に依存するため、実際にあなたが接続している場所と大きく異なる場合があります。特にVPNを利用している場合は、VPNサーバーの所在地が表示されます。
  • Hostname (ホスト名): IPアドレスから名前を逆引きした結果表示されるホスト名です。必ずしも表示されるわけではなく、また表示されても一般的なプロバイダのホスト名であることが多いです。
  • ブラウザ情報 / OS情報: サイトによっては、あなたが使用しているブラウザの種類やバージョン、オペレーティングシステムなども表示されることがありますが、これはIPアドレス自体から分かる情報ではなく、HTTPヘッダーに含まれる情報です。

4.3 ウェブサイトを利用する際の注意点

  • 情報の正確性: 表示される情報は、IPアドレスそのものは正確ですが、位置情報についてはあくまで目安であり、実際の所在地と異なる場合が多いことを理解しておきましょう。
  • プライバシー: IP確認サイトにアクセスしたという事実は、サイト運営者にあなたのIPアドレスとともにアクセスログとして記録される可能性があります。信頼できるサイトを利用することが推奨されます。
  • 広告: 無料のIP確認サイトには広告が多く表示される傾向があります。誤って広告をクリックしないように注意しましょう。
  • 情報の豊富さ: サイトによって表示される情報の詳細さが異なります。より詳しい情報(ポートスキャン結果など、確認以上の機能)を提供するサイトもありますが、必要最低限の情報で十分な場合はシンプルで分かりやすいサイトを選ぶと良いでしょう。
  • 複数のサイトで確認: もし表示された情報に疑問がある場合や、より正確な位置情報を知りたい場合は、複数のIP確認サイトで確認してみるのも良いでしょう。

ウェブサイトを使ったIPアドレス確認は、最も手軽で直感的な方法です。特に自分のグローバルIPアドレスをサッと知りたい場合に非常に便利です。

5. コマンドを使ったIPアドレス確認方法

ウェブサイトを使わずに、OSに標準搭載されているコマンドや、コマンドラインツールを使ってIPアドレスを確認する方法もあります。こちらは主に、自分のパソコンやデバイスに割り当てられているローカルIPアドレス(プライベートIPアドレス)を確認したい場合や、より詳細なネットワーク情報を知りたい場合に役立ちます。また、外部コマンドを利用することでグローバルIPアドレスを確認することも可能です。

OS別に主なコマンドを紹介します。

5.1 Windowsでの確認 (ipconfig)

WindowsでIPアドレスを確認する最も一般的なコマンドは ipconfig です。

  1. コマンドプロンプトまたはPowerShellを起動する:
    • 検索バーに「cmd」または「PowerShell」と入力してエンターキーを押します。
  2. ipconfig コマンドを実行する:

    • 起動したウィンドウに ipconfig と入力してエンターキーを押します。

    bash
    ipconfig

  3. 表示結果を確認する: ネットワークアダプターごとに情報が表示されます。

    • IPv4 アドレス または IPv6 アドレス の欄に、あなたのデバイスに割り当てられているローカルIPアドレス(プライベートIPアドレス)が表示されます。
    • デフォルト ゲートウェイ の欄には、通常ルーターのIPアドレス(ローカルIPアドレス)が表示されます。

    例(出力は環境によって異なります):

    “`
    C:\Users\yourname>ipconfig

    Windows IP 構成

    イーサネット アダプター Ethernet:

    メディアの状態. . . . . . . . . . . .: メディアは接続されていません。
    コネクション固有の DNS サフィックス.:

    ワイヤレス LAN アダプター Wi-Fi:

    コネクション固有の DNS サフィックス.: example.local
    IPv6 アドレス. . . . . . . . . . . .: 2xxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx
    一時 IPv6 アドレス. . . . . . . . . .: 2xxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx
    リンクローカル IPv6 アドレス. . . . .: fe80::xxxx:xxxx:xxxx:xxxx%x
    IPv4 アドレス. . . . . . . . . . . .: 192.168.1.100
    サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
    デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .: 192.168.1.1
    “`

  4. 詳細情報を表示する (ipconfig /all)
    ipconfig /all コマンドを実行すると、IPアドレスだけでなく、物理アドレス(MACアドレス)、DHCPが有効かどうか、DHCPサーバーのIPアドレス、DNSサーバーのIPアドレスなど、より詳細なネットワーク構成情報を確認できます。

    bash
    ipconfig /all

ipconfig は、Windowsマシン自体のIPアドレス(通常はプライベートIPアドレス)や、そのマシンが接続しているネットワークのゲートウェイ(ルーター)のIPアドレスを確認するのに非常に役立ちます。

5.2 macOS/Linuxでの確認 (ifconfig または ip addr show)

macOSや多くのLinuxディストリビューションでは、ネットワーク情報を確認するために ifconfig または ip コマンドを使用します。ifconfig は少し古いコマンドですが、まだ多くのシステムで利用可能です。ip コマンドは ifconfig の後継として開発されたもので、より高機能です。

  1. ターミナルを起動する:
    • macOS: 「Launchpad」→「その他」→「ターミナル」またはSpotlight検索で「ターミナル」と入力。
    • Linux: アプリケーションメニューから「ターミナル」を探して起動するか、Ctrl+Alt+Tなどのショートカットキー。
  2. ifconfig コマンドを実行する (一部のシステム):

    • ターミナルに ifconfig と入力してエンターキーを押します。

    bash
    ifconfig

    例(出力は環境によって異なります):

    “`
    $ ifconfig
    eth0: flags=4163 mtu 1500
    inet 192.168.1.100 netmask 255.255.255.0 broadcast 192.168.1.255
    inet6 fe80::xxxx:xxxx:xxxx:xxxx prefixlen 64 scopeid 0x20 ether xx:xx:xx:xx:xx:xx txqueuelen 1000 (Ethernet)
    RX packets 12345 bytes 6789012 (6.7 MB)
    RX errors 0 dropped 0 overruns 0 frame 0
    TX packets 54321 bytes 9876543 (9.8 MB)
    TX errors 0 dropped 0 overruns 0 carrier 0 collisions 0

    lo: flags=73 mtu 65536
    inet 127.0.0.1 netmask 255.0.0.0
    inet6 ::1 prefixlen 128 scopeid 0x10
    loop txqueuelen 1000 (Local Loopback)
    … (省略)
    ``eth0wlan0(Wi-Fi) などのネットワークインターフェースの項目にあるinetの後のアドレスがIPv4アドレス、inet6` の後のアドレスがIPv6アドレス(ローカルIPアドレス)です。

  3. ip addr show コマンドを実行する (推奨):
    ip コマンドは ifconfig よりも詳細な情報を、より分かりやすい形式で表示できます。特に最近のLinuxディストリビューションでは ifconfig がデフォルトでインストールされていない場合があります。

    bash
    ip addr show

    または省略形として
    bash
    ip a

    例(出力は環境によって異なります):

    $ ip addr show
    1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
    link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
    inet 127.0.0.1/8 scope host lo
    valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 ::1/128 scope host
    valid_lft forever preferred_lft forever
    2: eth0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
    link/ether xx:xx:xx:xx:xx:xx brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    altname enp0s3
    inet 192.168.1.100/24 brd 192.168.1.255 scope global dynamic noprefixroute eth0
    valid_lft 86382sec preferred_lft 86382sec
    inet6 2xxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx/64 scope global dynamic mngtmpaddr noprefixroute
    valid_lft 2591987sec preferred_lft 604787sec
    inet6 fe80::xxxx:xxxx:xxxx:xxxx/64 scope link noprefixroute
    valid_lft forever preferred_lft forever

    eth0wlan0 などのネットワークインターフェースの項目にある inet の後のアドレスがIPv4アドレス(スラッシュ以降はサブネットマスク)、inet6 の後のアドレスがIPv6アドレス(ローカルIPアドレス)です。scope global と記載されているものがグローバルアドレス、scope link がリンクローカルアドレス(同一セグメント内のみ有効)です。家庭内であれば scope global でもプライベートIPの場合があります。

ifconfigip addr show は、あなたのデバイスのローカルIPアドレスや、ネットワークインターフェースの状態を確認する際に便利です。

5.3 コマンドラインでグローバルIPアドレスを確認する

コマンドラインから外部サービスを利用して、ウェブサイトにアクセスするのと同じようにグローバルIPアドレスを確認する方法もあります。これは、サーバーなどGUIがない環境でIPアドレスを確認したい場合などに便利です。

以下のコマンドは、curl というツール(多くのLinux/macOSに標準搭載、WindowsでもWSLなどで利用可能)を使って特定のウェブサービスにアクセスし、そのレスポンスとして返されるIPアドレスを表示する例です。

  • curl ifconfig.me:
    bash
    curl ifconfig.me

    このサービスは、アクセス元のIPアドレスだけをシンプルに返します。最も手軽な方法の一つです。

  • curl checkip.amazonaws.com:
    bash
    curl checkip.amazonaws.com

    Amazonが提供している、アクセス元のグローバルIPアドレスを返すシンプルなサービスです。

  • DNSサーバーへの問い合わせ (dig):
    dig コマンド(DNS問い合わせツール、Linux/macOSに標準搭載、Windowsでも利用可能)を使って、特定のDNSサーバーにあなたのグローバルIPアドレスを問い合わせる方法です。

    bash
    dig +short myip.opendns.com @resolver1.opendns.com

    OpenDNSのDNSサーバーに myip.opendns.com という特殊なホスト名のIPアドレスを問い合わせると、問い合わせ元(あなたのグローバルIPアドレス)を返してくれるという仕組みです。

これらのコマンドは、外部サービスを利用しているため、その外部サービスから見たあなたのグローバルIPアドレスが表示されます。GUIを使わずに、スクリプトなどから自動的にグローバルIPアドレスを取得したい場合に非常に便利です。

5.4 コマンドを使うメリットとデメリット

  • メリット:
    • GUIが不要な環境(サーバーなど)でも確認できる。
    • 詳細なネットワーク情報(ローカルIP、ゲートウェイ、DNSなど)を同時に確認できる。
    • スクリプトに組み込んで自動化できる。
    • 特定のWebサイトにアクセスする手間が省ける。
  • デメリット:
    • コマンドの入力が必要で、コマンドに慣れていないと敷居が高い。
    • 表示される情報が多く、必要な情報を見つけるのに慣れが必要な場合がある(ipconfig /allip addr show など)。
    • グローバルIPを確認する場合は、外部サービス(インターネット接続)が必要。

コマンドを使った確認方法は、特にネットワーク設定やトラブルシューティング、サーバー管理などに携わる方にとっては必須のスキルです。一般ユーザーの方でも、ローカルIPアドレスを確認したり、少し高度な確認をしたい場合に役立ちます。

6. スマートフォンでのIPアドレス確認方法

スマートフォンもインターネットに接続するため、IPアドレスが割り当てられています。Wi-Fi接続時とモバイルデータ通信(キャリア回線)利用時では、通常異なるIPアドレスが使われます。

6.1 Wi-Fi接続時のIPアドレス確認

スマートフォンがWi-Fiに接続している場合、ホームネットワーク内のルーターからプライベートIPアドレスが割り当てられます。これはパソコンなどがWi-Fiに接続した場合と同様です。このプライベートIPアドレスはスマートフォンの設定画面から確認できます。

  • iPhone (iOS):

    1. 「設定」アプリを開く。
    2. 「Wi-Fi」をタップする。
    3. 接続中のWi-Fiネットワーク名の横にある青い「ⓘ」マークをタップする。
    4. 表示される情報の中に「IPアドレス」という項目があり、そこにローカルIPアドレス(例: 192.168.x.x)が表示されています。
    5. 「ルーター」の項目には、ルーターのIPアドレスが表示されています。
  • Android:

    1. 「設定」アプリを開く。
    2. 「ネットワークとインターネット」または「接続」などの項目をタップする(OSのバージョンやメーカーによって名称が異なります)。
    3. 「Wi-Fi」をタップする。
    4. 接続中のWi-Fiネットワーク名をタップするか、歯車アイコン⚙️をタップする。
    5. ネットワークの詳細情報が表示されます。「IPアドレス」という項目にローカルIPアドレス(例: 192.168.x.x)が表示されています。
    6. 「ルーター」または「ゲートウェイ」の項目には、ルーターのIPアドレスが表示されています。

6.2 モバイルデータ通信(キャリア回線)利用時のIPアドレス確認

スマートフォンがWi-Fiではなく、4Gや5Gといったモバイルデータ通信を利用してインターネットに接続している場合、プロバイダ(携帯キャリア)からIPアドレスが割り当てられます。これは通常、グローバルIPアドレスですが、携帯キャリアのネットワーク構成によっては、複数のユーザーで一つのグローバルIPアドレスを共有している(キャリアグレードNATなど)場合もあります。

モバイルデータ通信で割り当てられているグローバルIPアドレスは、スマートフォンの設定画面から直接確認するのが難しい場合があります。最も簡単な確認方法は、前述の「ウェブサイトを使ったIPアドレス確認」を利用することです。

  1. スマートフォンのWi-Fiをオフにする(モバイルデータ通信が有効になっていることを確認)。
  2. スマートフォンのウェブブラウザを開く。
  3. 「check my ip」サイト(例: WhatIsMyIPAddress.com など)にアクセスする。
  4. 表示されたIPアドレスが、現在モバイルデータ通信で利用しているグローバルIPアドレスです。

6.3 スマートフォンでのIPアドレス確認のポイント

  • 接続方法でIPが変わる: Wi-Fi接続時とモバイルデータ通信時でIPアドレスは異なります。通常、Wi-Fi時はプライベートIP、モバイルデータ通信時はグローバルIP(またはそれに近い)が使われます。
  • ウェブサイトが手軽: どちらのIPアドレス(特にグローバルIP)も、ウェブサイトにアクセスするのが最も手軽な確認方法です。
  • ローカルIPは設定画面: Wi-Fi接続時のローカルIPアドレスは、スマートフォンの設定画面で確認できます。

7. ルーターのIPアドレス確認方法

家庭やオフィスのネットワークの中心であるルーターも、IPアドレスを持っています。ルーターには、インターネット側(WAN側)に接続するためのグローバルIPアドレスと、家庭内ネットワーク側(LAN側)で使用するためのプライベートIPアドレス(通常はデフォルトゲートウェイとしてデバイスに通知されるIPアドレス)があります。

ルーターのIPアドレス確認は、ルーターの設定画面にアクセスする際などに必要になります。

7.1 ルーターのローカルIPアドレス(デフォルトゲートウェイ)

ルーターのLAN側のIPアドレスは、通常、家庭内ネットワーク上の各デバイスの「デフォルトゲートウェイ」として設定されます。このIPアドレスは、前述のWindowsのipconfigコマンドやmacOS/Linuxのip addr showコマンドの出力結果から確認できます。

  • Windows: ipconfig コマンドの出力にある「デフォルト ゲートウェイ」
  • macOS/Linux: ip addr show コマンドの出力にあるネットワークインターフェース(eth0やwlan0など)の項目にある「default via」の後のアドレスや、ip route show コマンドで表示されるdefaultルートのゲートウェイアドレス。

一般的なルーターのローカルIPアドレス(設定画面にアクセスする際のアドレス)は以下のいずれかであることが多いです。

  • 192.168.1.1
  • 192.168.0.1
  • 192.168.11.1
  • 192.168.10.1

正確なアドレスは、ルーターのマニュアルや本体に記載されていることが多いです。

7.2 ルーターのグローバルIPアドレス

ルーターのWAN側(インターネット側)に割り当てられているグローバルIPアドレスは、ルーターの設定画面(管理画面)から確認できます。

  1. ルーターの設定画面にアクセスする: ウェブブラウザを開き、ルーターのローカルIPアドレス(デフォルトゲートウェイのアドレス)をアドレスバーに入力してエンターキーを押します。
  2. ログインする: ルーターの設定画面へのログインを求められます。通常、ユーザー名とパスワードが必要です。これらはルーターのマニュアル、本体に記載されている初期設定情報、またはあなたが設定した情報です。
  3. グローバルIPアドレスを探す: ログイン後、ルーターの設定画面メニューの中から、「ステータス」「システム情報」「WAN設定」「インターネット接続情報」などの項目を探します。そこに「IPアドレス」「WAN側IPアドレス」といった名前で表示されているのが、あなたのルーターに割り当てられているグローバルIPアドレスです。

ルーターの設定画面で確認できるグローバルIPアドレスは、「check my ip」サイトで確認できるIPアドレスと同じはずです。

7.3 ルーターとNATの役割

家庭用ルーターは、多くの場合NAT(Network Address Translation)機能を持っています。これにより、一つのグローバルIPアドレスを複数のプライベートIPアドレスを持つデバイスで共有し、同時にインターネットに接続できるようになります。

「check my ip」サイトがあなたのグローバルIPアドレスを表示するのは、サイトにアクセスしたリクエストがルーターを通過する際に、ルーターが送信元IPアドレスをプライベートIPからグローバルIPに変換しているためです。サイト側から見ると、リクエストはあなたのルーターのグローバルIPアドレスから来たように見えるのです。

8. VPNやプロキシ利用時のIPアドレス確認

VPN(Virtual Private Network)やプロキシサーバーを利用すると、あなたのインターネット通信はVPNサーバーやプロキシサーバーを経由して行われます。この場合、「check my ip」サイトなどで表示されるIPアドレスは、あなたの元のグローバルIPアドレスではなく、VPNサーバーやプロキシサーバーに割り当てられているIPアドレスになります。

これは、VPNやプロキシがあなたの通信を匿名化したり、あたかも別の場所からアクセスしているように見せかけたりする仕組みによるものです。

8.1 VPN/プロキシ利用時の確認の重要性

VPNやプロキシを使っている場合に「check my ip」を行うのは、主に以下の目的です。

  • VPN/プロキシが正しく機能しているか確認: 意図したVPNサーバー(例: ニューヨークのサーバー)に接続できているか、またあなたの元のIPアドレスが漏洩していないか(IPリークしていないか)を確認するために利用します。表示されたIPアドレスがVPNサーバーの所在地やプロバイダと一致していれば、VPN/プロキシは正常に機能しています。
  • 匿名性の確認: 自分のグローバルIPアドレスではなく、VPN/プロキシのIPアドレスが表示されていることを確認することで、ある程度の匿名性が確保されていることを確認できます。
  • 地域制限回避の確認: 特定の国や地域のIPアドレスに偽装するためにVPNを使っている場合、実際にその国のIPアドレスとして認識されているか確認できます。

8.2 確認手順

VPNやプロキシ利用中にIPアドレスを確認する手順は、通常のウェブサイトを使った確認手順と同じです。

  1. VPNクライアントソフトウェアを起動し、接続したいサーバーに接続する。または、プロキシサーバーの設定をブラウザやOSで行う。
  2. ウェブブラウザを開く。
  3. 「check my ip」サイト(例: WhatIsMyIPAddress.com など)にアクセスする。
  4. 表示されたIPアドレスが、現在利用しているVPNサーバーやプロキシサーバーのIPアドレスであることを確認する。
  5. 表示される所在地情報が、VPNサーバーやプロキシサーバーの所在地と一致しているか確認する。

もし、VPNに接続しているはずなのに元の自分のグローバルIPアドレスが表示されてしまう場合は、VPN接続が正しく確立されていないか、IPリークが発生している可能性があります。その場合は、VPNクライアントの再起動、別のサーバーへの接続、またはVPNソフトウェアや設定の確認が必要になります。

9. IPアドレスが漏洩することのリスクと対策

自分のグローバルIPアドレスを「check my ip」サイトなどで確認する行為自体に危険はありません。しかし、そのIPアドレスが第三者に知られることには、理論上いくつかのリスクが伴います。ただし、これらのリスクは、一般家庭のインターネット接続においては、ルーターやプロバイダ側の対策(NAT、ファイアウォールなど)により、ほとんどの場合現実的な脅威にはなりません。しかし、知識として知っておくことは重要です。

9.1 IPアドレスが知られることによる(理論上の)リスク

  • おおよその地理的位置の特定: IPアドレスから、あなたのインターネット接続元のおおよその地域やプロバイダが特定される可能性があります。ただし、町や番地レベルで個人を特定することは通常できません。プロバイダは契約者情報とIPアドレスを紐づけていますが、この情報は個人情報であり、正当な手続き(裁判所の令状など)なしに第三者に開示されることはありません。
  • DoS攻撃/DDoS攻撃の標的にされる可能性: 攻撃者があなたのIPアドレスに対して大量のデータを送りつけ、ネットワークやデバイスを麻痺させようとする攻撃です。個人が特定の攻撃者から狙われるケースは稀ですが、オンラインゲームで他のプレイヤーとトラブルになった場合などに理論上はあり得ます。しかし、家庭用回線の帯域は限られており、大規模なDDoS攻撃の標的になることは考えにくいです。
  • ポートスキャンや脆弱性探索: 攻撃者がIPアドレスに対してポートスキャン(開いている通信ポートを探す行為)を行い、侵入可能なサービスやソフトウェアの脆弱性を探そうとする可能性があります。しかし、ほとんどの家庭用ルーターは、デフォルト設定で外部からの不審な通信をブロックするファイアウォール機能を持っており、通常は安全です。不必要にポートを開放している場合はリスクが高まります。
  • オンラインアクティビティの追跡: 一部のウェブサイトやオンラインサービスは、アクセス元のIPアドレスを記録しています。これにより、同じIPアドレスからのアクセス履歴を追跡される可能性があります。ただし、動的IPアドレスの場合はIPが変わる可能性があるため、長期的な追跡は難しくなります。また、複数のユーザーが同じグローバルIPを共有している環境(例: 携帯キャリアのCGNAT、公共Wi-Fiなど)では、特定の個人をIPアドレスだけで追跡するのは困難です。
  • 他の個人情報と紐づけられた場合のリスク: IPアドレス単体では個人を特定しにくいですが、もしあなたのIPアドレスが、あなたが公開している他の個人情報(SNSアカウント、ウェブサイトの会員情報など)と紐づけられてしまった場合、より詳細な個人情報が露呈するリスクが高まります。

9.2 IPアドレスが知られることへの対策

IPアドレスが知られること自体を完全に防ぐのは、インターネットを利用する上で不可能です。しかし、上記のようなリスクを軽減し、より安全にインターネットを利用するための対策は可能です。

  • VPNを利用する: VPNを使えば、外部から見たあなたのIPアドレスはVPNサーバーのものになります。これにより、あなたの元のIPアドレスを隠し、オンラインアクティビティの追跡やおおよその位置特定を防ぐ効果があります。信頼できる有料VPNサービスを利用するのがおすすめです。
  • ルーターのセキュリティ設定を確認する:
    • ファイアウォール: ルーターのファイアウォール機能が有効になっていることを確認し、外部からの不審な通信をブロックするように設定します。ほとんどのルーターではデフォルトで有効になっています。
    • UPnP(Universal Plug and Play): 不必要にUPnP機能を有効にしない方が安全です。UPnPは内部ネットワークのデバイスがルーターの設定(ポート開放など)を自動的に変更できるようにする機能ですが、これに脆弱性が見つかることもあります。
    • パスワード: ルーターの設定画面へのログインパスワードを強固なものに変更します。
  • 不必要なポート開放を避ける: 自宅サーバーの公開などで特定のポートを開放する必要がある場合を除き、ポート開放設定は行わないようにします。不要になったポート開放設定は無効に戻します。
  • OSやソフトウェアを最新の状態に保つ: 使用しているOSやアプリケーションに脆弱性があると、IPアドレスを悪用した攻撃のリスクが高まります。常に最新の状態にアップデートしておきましょう。
  • 個人情報の公開に慎重になる: SNSなどで自宅の場所を特定できるような情報や、他の個人情報を安易に公開しないように注意しましょう。IPアドレスと組み合わせられると、個人が特定されやすくなる可能性があります。
  • 不審なリンクやファイルを開かない: これらはマルウェア感染の原因となり、デバイスが不正に操作されたり、情報が盗まれたりするリスクを高めます。

繰り返しになりますが、一般家庭でインターネットを利用している場合、IPアドレスが知られただけで直ちに大きな危険にさらされる可能性は低いです。しかし、セキュリティ意識を持ち、適切な対策を講じることは、インターネット上の様々な脅威から身を守るために非常に重要です。

10. よくある質問 (FAQ)

Q1. IPアドレスで個人が特定できますか?

IPアドレス単体から、氏名、住所、電話番号といった直接的な個人情報を特定することはできません。IPアドレスから分かるのは、おおよその地理的位置と、あなたが契約しているプロバイダ名程度です。

プロバイダは、契約者情報と、いつ、どの契約者にどのIPアドレスが割り当てられていたかという情報を記録しています。しかし、この情報はプライバシーに関わるものであり、一般の第三者が自由にアクセスすることはできません。警察などの捜査機関が、犯罪捜査のために裁判所の令状を得た場合に限り、プロバイダに情報開示を請求することが認められています。

したがって、IPアドレスだけで見知らぬ第三者があなたの個人情報を特定することは、基本的に不可能だと考えて良いでしょう。

Q2. 自分のIPアドレスは勝手に変わりますか?

多くの家庭用インターネット回線では、プロバイダから動的IPアドレスが割り当てられています。動的IPアドレスは、接続のたびに、または一定期間ごと(数時間から数日)に変わる可能性があります。これは、プロバイダが限られた数のグローバルIPアドレスを複数の契約者で効率的に共有するために採用されている方式です。

IPアドレスが変わるタイミングはプロバイダによって異なりますが、一般的にはルーターの電源を入れ直したり、回線を再接続したりすると、新しいIPアドレスが割り当てられる可能性が高いです。

常に同じIPアドレスを使いたい場合は、プロバイダの固定IPアドレスサービスを別途契約する必要があります。

Q3. 家庭内の複数のデバイスが同じIPアドレスになりますか?

家庭内でルーターを使って複数のデバイス(パソコン、スマートフォン、ゲーム機など)がインターネットに接続している場合、これらのデバイスにはルーターからそれぞれ異なるプライベートIPアドレスが割り当てられます(例: 192.168.1.100, 192.168.1.101, …)。

しかし、これらのデバイスがインターネット上のウェブサイトなどにアクセスする際、ルーターのNAT(Network Address Translation)機能によって、送信元IPアドレスは全てルーターに割り当てられた一つのグローバルIPアドレスに変換されます。

したがって、「check my ip」サイトで確認できるグローバルIPアドレスは、家庭内のどのデバイスからアクセスしても同じものが表示されます。インターネット側から見ると、家庭内の複数のデバイスは全て同じ「住所」(ルーターのグローバルIPアドレス)から通信しているように見えるのです。

Q4. プライベートIPアドレスとは何ですか?

プライベートIPアドレスは、RFC 1918という標準規格で定義された、家庭内や企業内といった閉じられたローカルネットワーク(LAN)内で自由に利用できるIPアドレスの範囲です。インターネット上では直接使われません。

主なプライベートIPアドレスの範囲は以下の通りです。

  • 10.0.0.0 から 10.255.255.255
  • 172.16.0.0 から 172.31.255.255
  • 192.168.0.0 から 192.168.255.255

これらのアドレスは世界中の様々なローカルネットワークで重複して使われています。あなたが自宅で使っている 192.168.1.100 というIPアドレスは、他の誰かの家でも使われている可能性があります。

プライベートIPアドレスは、LAN内のデバイス同士が通信するために利用されます。インターネットと通信する際は、ルーターのNAT機能によってグローバルIPアドレスに変換されます。

Q5. グローバルIPアドレスとは何ですか?

グローバルIPアドレスは、インターネット上で唯一無二のアドレスです。世界中で重複することはありません。インターネット上のサーバーや他のネットワークと直接通信するためには、グローバルIPアドレスが必要です。

プロバイダは、IANA (Internet Assigned Numbers Authority) などの管理団体から大きなIPアドレスブロックの割り当てを受けており、その中から契約者や組織にグローバルIPアドレスを割り当てます。

ウェブサイトやオンラインサービスは、このグローバルIPアドレスを見て、あなたのデバイスからのアクセスであることを認識します。「check my ip」サイトで確認できるのは、このグローバルIPアドレスです。

Q6. VPNを使うとIPアドレスはどうなりますか?

VPN(Virtual Private Network)を利用してインターネットに接続すると、あなたのデバイスとVPNサーバーの間に暗号化された「トンネル」が作られます。あなたのインターネット通信は、このトンネルを通ってVPNサーバーまで送られ、VPNサーバーを経由して目的地のウェブサイトなどにアクセスします。

このとき、目的地から見ると、通信はVPNサーバーから来ているように見えます。したがって、「check my ip」サイトで確認できるIPアドレスは、あなたの元のグローバルIPアドレスではなく、利用しているVPNサーバーのグローバルIPアドレスになります。

これにより、あなたの元のIPアドレスを隠し、オンライン上での匿名性やプライバシーを保護したり、あたかもVPNサーバーがある場所からアクセスしているように見せかけたりすることができます。

Q7. 自宅のIPアドレスを特定の人に教えるのは危険ですか?

特定の個人にあなたのグローバルIPアドレスを知られても、Q1で述べたように、それだけであなたの個人情報(氏名、住所など)が直ちに特定されるわけではありません。多くの家庭用回線ではIPアドレスが変動するため、一時的に知られたIPアドレスが今後も同じである保証はありません。

しかし、もし相手が悪意を持っており、高度な技術や他の情報を持っている場合は、DoS攻撃を試みたり、あなたのオンラインでの行動履歴を(一時的に)追跡したりする可能性は理論上ゼロではありません。

一般的には、信頼できる相手であればIPアドレスを教えることに大きなリスクはありませんが、不特定多数の人や信頼できない相手には、むやみに自分のグローバルIPアドレスを教えない方が賢明です。

11. まとめ

この記事では、あなたのIPアドレスを確認する様々な方法と、それにまつわる重要な知識を詳しく解説しました。

IPアドレスは、インターネット上でのあなたのデバイスの「住所」であり、オンラインでの情報のやり取りに不可欠なものです。グローバルIPアドレス、プライベートIPアドレス、IPv4、IPv6、動的IP、静的IPといった様々な種類があり、それぞれ異なる役割を持っています。

自分のグローバルIPアドレスを最も手軽に確認できるのは、「check my ip」などの専用ウェブサイトです。サイトにアクセスするだけで、あなたのグローバルIPアドレスやプロバイダ、おおよその所在地が表示されます。

より詳細な情報やローカルIPアドレスを確認したい場合は、Windowsならipconfig、macOS/Linuxならifconfigip addr showといったコマンドを使う方法があります。コマンドラインから外部サービスを利用してグローバルIPを確認することも可能です。

スマートフォンでも、Wi-Fi接続時のローカルIPは設定画面から、モバイルデータ通信時やWi-Fi時のグローバルIPはウェブサイトから確認できます。

ルーターは、家庭内ネットワークの中心であり、その設定画面からグローバルIPアドレスやローカルIPアドレス(デフォルトゲートウェイ)を確認できます。ルーターのNAT機能により、複数のデバイスが同じグローバルIPを共有してインターネットに接続しています。

VPNやプロキシを利用している場合は、「check my ip」サイトで表示されるのはVPNサーバーやプロキシサーバーのIPアドレスになります。これにより、あなたの元のIPアドレスを隠し、プライバシーや匿名性を高める効果が得られます。VPNが正しく機能しているか確認する際に、このIPアドレス確認は非常に有効です。

自分のグローバルIPアドレスが他人に知られることによるリスクは理論上存在しますが、一般家庭においてはルーターのファイアウォールなどによってほとんどの脅威は軽減されています。しかし、VPNの利用やルーター設定の見直し、ソフトウェアの更新など、基本的なセキュリティ対策を講じることは、より安全なインターネット利用のために重要です。

IPアドレス確認は、ネットワーク設定、トラブルシューティング、セキュリティ確認など、様々な場面で役立つ基本的なスキルです。この記事でご紹介した方法と知識を活用して、あなたのインターネットライフをより快適で安全なものにしてください。


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