はい、承知いたしました。ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II の魅力と使い方に焦点を当て、約5000語の詳細な記事を作成します。
【望遠マクロの世界へ】FE 70-200mm F4 Macro G OSS II の全て ~ 魅力と使い方を徹底解説 ~
ソニーの交換レンズラインアップにおいて、70-200mmという焦点距離は、ポートレートから風景、イベント、スポーツ、そして近年注目を集めるマクロ撮影まで、非常に幅広い用途で活躍する、まさに「キング・オブ・ズーム」とも呼べる存在です。その中でも、Gレンズならではの高い描写性能と、F4という明るさを維持しながら小型軽量化と新しい機能性を実現したのが、今回ご紹介する「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II」(以下、SEL70200G2)です。
前モデルであるFE 70-200mm F4 G OSS(以下、SEL70200G)から約9年を経て、その名称に「Macro」と「II」を冠して登場したこのレンズは、単なるリニューアルにとどまらない、目覚ましい進化を遂げています。特に、ズーム全域で最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ撮影が可能になったこと、そして別売りのテレコンバーター装着時には最大撮影倍率1.0倍の等倍マクロ撮影まで対応したことは、従来の70-200mm F4のイメージを大きく覆す画期的な進化と言えるでしょう。
この約5000語の記事では、SEL70200G2が持つ魅力の核心に迫りつつ、その幅広い「使い方」を具体的な撮影シーンを交えながら徹底的に解説していきます。SEL70200G2の購入を検討されている方はもちろん、すでに手にされた方も、このレンズのポテンシャルを最大限に引き出すためのヒントを見つけられるはずです。
第1章:SEL70200G2とは何か? その位置づけと基本性能
まず、SEL70200G2がソニーのEマウントレンズラインアップの中でどのような位置づけにあるのかを確認しましょう。ソニーの70-200mmズームレンズには、現在主に以下の3本が存在します(または存在しました)。
- FE 70-200mm F2.8 GM OSS(SEL70200GM):G Masterシリーズの初代F2.8ズーム。最高の描写性能とF2.8の明るさを持つフラッグシップ。
- FE 70-200mm F2.8 GM OSS II(SEL70200GM2):初代GMから飛躍的な進化を遂げた第2世代G Master。圧倒的なAF速度、さらなる軽量化、高解像度を実現。
- FE 70-200mm F4 G OSS(SEL70200G):第1世代のF4 Gレンズ。小型軽量で手頃な価格帯。
- FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2):本記事の主役。第2世代のF4 Gレンズ。小型軽量を維持しつつ、AF高速化、手ブレ補正強化、そして「Macro」機能を追加。
SEL70200G2は、F2.8 GMレンズのような「究極の描写性能と明るさ」を追求するのではなく、「高い描写性能」を維持しつつ、「機動力」と「多機能性」を高い次元で両立することを目指したレンズと言えます。特に、前モデルのF4 Gから受け継ぐ「小型軽量」という最大の特長は、この「II」でさらに磨きがかかっています。
FE 70-200mm F4 Macro G OSS II の基本仕様:
- レンズ構成: 13群19枚(非球面レンズ、ED非球面レンズ、EDレンズ、スーパーEDレンズ含む)
- 最短撮影距離: 0.26m (ワイド端) / 0.42m (テレ端)
- 最大撮影倍率: 0.5倍 (ズーム全域)
- フィルター径: φ72mm
- サイズ: 最大径φ82mm × 長さ149mm
- 質量: 約794g (三脚座除く)
- 絞り羽根: 9枚 (円形絞り)
- 手ブレ補正: 光学式手ブレ補正 (OSS) 内蔵
- AF駆動: XDリニアモーター (2基)
- 防塵防滴: 配慮された設計
- その他: フォーカスホールドボタン、AF/MF切り替えスイッチ、フォーカスレンジリミッター、手ブレ補正モードスイッチ、手ブレ補正ON/OFFスイッチ、絞りリング、絞りクリック切り替えスイッチ、ズーム全域インナーズーム、着脱式三脚座
これらの仕様を見てわかる通り、SEL70200G2は単なる焦点距離や明るさだけでなく、現代のソニー製レンズに求められる最新技術が惜しみなく投入されています。特に注目すべきは、XDリニアモーターの採用によるAF性能の大幅向上と、前述のMacro機能の搭載、そして何よりもその「サイズと質量」です。
第2章:SEL70200G2が持つ驚きの「魅力」
SEL70200G2の魅力は多岐にわたりますが、ここでは特に注目すべきポイントを掘り下げて解説します。
2-1. 画期的な「コンパクト&軽量」設計
SEL70200G2の最大の魅力の一つは、その驚くほどコンパクトかつ軽量なボディです。前モデルのSEL70200Gが約840g(三脚座除く)だったのに対し、SEL70200G2は約794g(三脚座除く)と、さらに約46gの軽量化を実現しています。これはわずかな差に感じるかもしれませんが、長時間の持ち歩きや手持ち撮影においては、確実に体感できる違いとなります。
さらに特筆すべきは、F2.8 GMレンズとの比較です。SEL70200GM2は約1045g(三脚座除く)であり、SEL70200G2はそれよりも約250gも軽量です。この差は、カメラバッグに収納する際や、丸一日撮影で歩き回るようなシーンで、圧倒的な機動性の違いとして現れます。
長さについても、SEL70200G2は前モデルやF2.8 GMレンズよりも短くなっています(前モデル175mm、SEL70200G2 149mm、SEL70200GM2 200mm)。特に、ズーム全域で全長が変わらないインナーズーム方式を採用しているにも関わらず、これだけ短く設計されているのは驚きです。インナーズームは、重心移動が少なく安定したホールディングを可能にするだけでなく、レンズ内にゴミが入りにくいというメリットもあります。SEL70200Gではズーム時に全長が伸びていたため、これも大きな進化点です。
このコンパクトさと軽量さは、SEL70200G2を「単なる望遠ズーム」ではなく、「気軽に持ち出せる高性能望遠レンズ」へと昇華させています。旅行、登山、ストリートスナップなど、これまで重い望遠レンズを諦めていたシーンでも、SEL70200G2なら躊躇なく携行できるでしょう。
2-2. 新たに搭載された「Macro」機能:ズーム全域0.5倍!
SEL70200G2の名称に「Macro」が加わったことは、このレンズの存在意義を大きく変える要素です。なんと、このレンズはズーム全域で最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ撮影が可能になりました。
前モデルのSEL70200Gは、テレ端200mmでの最短撮影距離が1mと、一般的な望遠ズームとしては標準的なものでしたが、SEL70200G2はワイド端70mmで0.26m、テレ端200mmで0.42mまで被写体に寄ることができます。
- ワイド端70mm / 最短撮影距離0.26m / 最大撮影倍率0.5倍
- テレ端200mm / 最短撮影距離0.42m / 最大撮影倍率0.5倍
この仕様は、単なる「近くにピントが合う」というレベルではなく、紛れもない「ハーフマクロレンズ」としての性能であることを示しています。そして、これが「ズーム全域で」可能である点が重要です。
一般的な望遠マクロレンズは、テレ端でしか高い撮影倍率が得られないことが多いですが、SEL70200G2は70mmから200mmの間で、フレーミングを調整しながら0.5倍の世界を捉えることができます。例えば、ワイド端で被写体と背景のバランスを広く取ったり、テレ端で背景を大きく圧縮して被写体を際立たせたりと、同じ0.5倍でも画角によって全く異なる表現が可能です。
このハーフマクロ機能により、花、昆虫、小物など、普段の撮影で目にした小さな世界を、望遠レンズならではの圧縮効果や美しいボケ味とともに写し取ることができます。従来の望遠ズームでは難しかった表現が、このレンズ1本で可能になったのです。
2-3. テレコンバーターで「等倍マクロ」へ進化!
SEL70200G2のMacro機能は、単体での0.5倍で終わりません。別売りの純正テレコンバーター「SEL14TC」(1.4倍テレコンバーター)または「SEL20TC」(2.0倍テレコンバーター)を装着することで、さらに撮影倍率を上げることができます。
- SEL14TC装着時:
- 焦点距離: 98-280mm (F5.6)
- 最短撮影距離: 0.35m (ワイド端) / 0.56m (テレ端)
- 最大撮影倍率: 0.7倍 (ズーム全域)
- SEL20TC装着時:
- 焦点距離: 140-400mm (F8)
- 最短撮影距離: 0.52m (ワイド端) / 0.84m (テレ端)
- 最大撮影倍率: 1.0倍 (ズーム全域)
なんと、2.0倍テレコンバーターを装着すれば、ズーム全域で最大撮影倍率1.0倍の等倍マクロ撮影が実現します! これは、標準的な等倍マクロレンズと同等の性能であり、しかも400mmという超望遠域で等倍マクロが可能なため、被写体との距離を取りながら撮影できる「望遠マクロ」としての大きなアドバンテージが得られます。
昆虫など、近づくと逃げてしまうような被写体でも、長いワーキングディスタンスを確保できる望遠マクロは非常に有効です。F8という開放F値になりますが、被写界深度が極端に浅くなるマクロ撮影においては、むしろF8程度まで絞って使うことも多いため、実用上の問題は少ないと言えるでしょう。もちろん、テレコンバーターは一般的な望遠撮影にも利用できるため、SEL70200G2の汎用性をさらに高める強力なアクセサリーとなります。
2-4. Gレンズならではの高い描写性能
SEL70200G2はGレンズの称号にふさわしく、ズーム全域で非常に高い解像力と自然なボケ味を実現しています。最新の光学設計により、非球面レンズ、ED非球面レンズ、EDレンズ、スーパーEDレンズなどを効果的に配置し、色収差、球面収差、ディストーションなどの諸収差を徹底的に抑制しています。
特に、前モデルで課題とされた近距離での描写性能が大幅に改善されており、最短撮影距離から無限遠まで、安定してシャープな画像を提供します。Macro撮影においても、被写体のディテールを克明に写し取ることができます。
そして、Gレンズのもう一つの重要な要素である「ボケ味」も優れています。9枚羽根の円形絞りを採用し、開放F4では望遠端200mmの圧縮効果と相まって、背景を美しく大きくぼかすことが可能です。ポートレート撮影などでは、被写体を際立たせる印象的なボケを活かすことができるでしょう。また、マクロ撮影時にも、煩わしい背景を滑らかにぼかし、被写体を浮かび上がらせることができます。
2-5. 高速・高精度・静粛なAF性能
最新のXDリニアモーターを2基搭載したことにより、SEL70200G2のAF性能は飛躍的に向上しました。前モデルと比較して、静止画AF速度は約80%向上し、動体追従性能も大幅に改善されています。
静止画撮影においては、一瞬のシャッターチャンスを逃さない高速AFと、狙ったところにピタッと合う高い精度が重要です。SEL70200G2は、人物や動物の瞳AFにも高い精度で追従し、信頼性の高い撮影をサポートします。
動画撮影においては、滑らかで追従性の高いAFに加え、モーターの静粛性が重要になります。XDリニアモーターは非常に静かに動作するため、動画撮影中にAF駆動音が音声に入り込んでしまう心配がほとんどありません。動き回る被写体に対しても、粘り強くスムーズに追従し続けるため、プロフェッショナルな動画表現にも対応できます。
また、ズーム中でも高いAF性能を維持できるため、ズームしながらの撮影においても快適なAFが可能です。
2-6. 進化した光学式手ブレ補正 (OSS)
SEL70200G2には、レンズ内光学式手ブレ補正機構(OSS)が内蔵されています。望遠域での撮影は、手ブレの影響を受けやすいため、強力な手ブレ補正は必須です。このレンズのOSSは、最新の制御アルゴリズムにより、前モデルよりもさらに高い補正効果を発揮します。
さらに、SEL70200GM2で好評だった「MODE 3」が搭載されました。MODE 1(常時補正)、MODE 2(流し撮り対応)に加え、MODE 3はシャッターを切る瞬間だけ補正を有効にするモードです。これは、動きの予測できない被写体、例えばスポーツや野鳥撮影などで、ファインダー像の安定性を保ちながらも、被写体の動きに追従しやすく、かつシャッター時の補正効果を最大限に引き出すのに有効です。
ボディ内手ブレ補正機構(IBIS)搭載のカメラと組み合わせることで、さらに強力な5軸手ブレ補正が実現し、より厳しい条件下での手持ち撮影を可能にします。特に、Macro撮影時はわずかなブレが大きな影響を与えるため、この強力な手ブレ補正は非常に心強い機能です。
2-7. 操作性と信頼性の高い設計
SEL70200G2は、撮影現場での快適な操作と高い信頼性を追求して設計されています。
- インナーズーム: 前述の通り、ズーム時に全長が変化しないため、重心移動が少なく安定したホールディングが可能です。また、レンズ内への埃や水の侵入リスクを低減します。
- 絞りリング: クリック付きの絞りリングを搭載。静止画撮影時はクリック感のある操作で意図した絞り値を確実に設定でき、動画撮影時はクリック切り替えスイッチをOFFにすることで、滑らかでシームレスな絞り操作が可能です。
- フォーカスホールドボタン: 鏡筒に3箇所配置されており、どの向きで構えても操作しやすい設計です。カメラ本体の設定により、他の機能(例えば瞳AFの起動など)を割り当てることも可能です。
- 各種スイッチ: AF/MF切り替え、フォーカスレンジリミッター、手ブレ補正モード、手ブレ補正ON/OFFスイッチが配置されています。特にフォーカスレンジリミッターは、AFの迷いを軽減し、高速化に貢献します(Full / ∞-3m / 3m-0.26m の3段階)。Macro撮影時には3m-0.26mに設定することで、意図しない遠景への迷いを防げます。
- 着脱式三脚座: 付属の三脚座は簡単に着脱可能です。三脚や一脚を使用する際に便利なのはもちろん、ポートレート撮影などで回転させたい場合にもスムーズに対応できます。取り外せばさらに軽量にできます。
- 防塵防滴に配慮した設計: 過酷な撮影環境でも安心して使用できるよう、各部にシーリングが施されています。レンズ最前面にはフッ素コーティングが施されており、指紋や油汚れなどが付きにくく、メンテナンスが容易です。
これらの操作性と信頼性の高い設計は、プロの現場はもちろん、あらゆるユーザーが快適に撮影に集中するための重要な要素です。
第3章:SEL70200G2の多様な「使い方」と撮影シーン
SEL70200G2が持つ豊富な機能を、具体的な撮影シーンにどのように活かせるのかを見ていきましょう。このレンズ1本で、実に様々な表現が可能です。
3-1. ポートレート撮影
70-200mmという焦点距離は、ポートレート撮影の定番中の定番です。SEL70200G2は、特に以下のような点でポートレートに威力を発揮します。
- 適度な圧縮効果: 望遠域ならではの圧縮効果により、被写体と背景の遠近感を自然に整え、被写体を際立たせます。特に200mm付近では、背景を効果的に引き寄せ、圧縮された印象的な描写が得られます。
- 美しいボケ味: 開放F4でも、望遠端200mmでは背景を大きくぼかすことができます。人物から背景まで十分に距離を取ることで、柔らかく自然なボケが人物を引き立てます。Gレンズらしい円形絞りによる素直な玉ボケも期待できます。
- 被写体との距離感: 70-200mmのズーム範囲は、被写体との距離感を調整しやすく、モデルに威圧感を与えずに自然な表情を引き出しやすい範囲です。全身、半身、アップなど、様々なバリエーションを同じ場所から狙えます。
- 高速・高精度AF(瞳AF):人物の瞳を正確に捉え続ける瞳AF性能は、ポートレート撮影において非常に重要です。XDリニアモーターによる高速AFは、動きのある人物でもピントを外しにくく、シャッターチャンスを逃しません。
F2.8レンズほどボケ量は大きくありませんが、F4でも十分に美しいボケは得られますし、むしろF4の方が被写界深度を確保しやすく、全身ポートレートなどでは使いやすい場合もあります。屋外での自然光撮影では、F4で十分な明るさを確保できることがほとんどです。
3-2. 風景撮影
風景撮影におけるSEL70200G2の魅力は、広角レンズとは全く異なる視点を提供できる点です。
- 部分を切り取る: 望遠ズームは、広大な風景全体を写すのではなく、遠くにある印象的な一部を切り取るのに適しています。山並みの稜線、立ち並ぶ木々、遠くの建物をズームアップするなど、肉眼では見過ごしがちな風景のディテールを捉えることができます。
- 圧縮効果を活かす: 望遠レンズの圧縮効果は、遠近感を弱め、被写体同士の距離を縮まっているように見せる効果があります。これにより、重なり合った山々や建物などを密度高く写し込み、奥行きのある表現とは異なる、平面的な構成美を追求できます。
- アクセントとしての遠景: 広角レンズで捉えた風景の中に、SEL70200G2で捉えた遠くの山や塔などのアクセントを入れるといった組み合わせも効果的です。
- 軽量性を活かす: 登山やハイキングを伴う風景撮影では、機材の軽量化が非常に重要です。SEL70200G2のコンパクトさと軽さは、広角レンズなどと組み合わせて携行する際の負担を大きく軽減してくれます。
3-3. スポーツ・アクション撮影
スポーツや動きの速い被写体を追うアクション撮影にも、SEL70200G2は対応できます。
- 適度な望遠域: 70-200mmは、屋内の競技場や、フィールドスポーツでコート脇や観客席から狙う場合に適した焦点距離です。選手の表情や動きを捉えるのに十分なリーチを提供します。
- 高速AFと追従性能: XDリニアモーターによる高速AFと、優れた動体追従性能は、動きの速い被写体を的確に捉え続ける上で強力な味方です。カメラ本体の高性能なAFシステム(リアルタイムトラッキングなど)との組み合わせで、高い成功率が得られます。
- 手ブレ補正 MODE 3: 動きの予測できない被写体に対して、シャッターを切る瞬間に最大の効果を発揮するMODE 3は、アクション撮影に最適です。激しい動きの中でもファインダー像が安定し、狙った瞬間をブレなく捉えるサポートをします。
- F4について: F2.8に比べると暗いため、薄暗い屋内などではISO感度を上げる必要が出てきます。しかし、明るい屋外や、照明が十分にある屋内であれば、F4でも十分なシャッター速度を確保できます。予算や機動力、他の用途との兼ね合いでF4を選択する場合、光量の管理やISO感度の上限設定がポイントになります。
3-4. イベント・報道撮影
イベントや報道の現場でも、70-200mmは汎用性の高いズームレンズとして重宝されます。
- 被写体との距離: ステージ上の人物や、近づきにくい場所での出来事を、距離を置いて自然な様子で撮影できます。
- 柔軟なフレーミング: 広い会場で人物をクローズアップしたり、背景を含めて状況を伝えたりと、ズーム範囲を活かした柔軟なフレーミングが可能です。
- 静粛性: XDリニアモーターは非常に静かに動作するため、厳粛な雰囲気のイベントや、音声を重要視する動画撮影でも邪魔になりません。
- 機動力: 長時間のイベント取材や、様々な場所を移動しながらの撮影において、SEL70200G2の軽量コンパクトさは大きなアドバンテージとなります。F2.8 GMレンズを持ち込むほどの明るさが必要ない場合や、荷物を減らしたい場合に最適な選択肢です。
3-5. マクロ撮影(本命!)
そして、SEL70200G2の最大の特徴であるMacro機能の活用法です。
- 0.5倍ハーフマクロの活用:
- 花や植物: 花びらのディテール、水滴、葉脈などをクローズアップ。70-200mmのズーム範囲で、背景の整理とボケ量を調整しながらフレーミングできます。特に望遠端200mmでは、背景を大きくぼかし、主役の花を際立たせることができます。
- 小物・雑貨: 精密な機械部品、アクセサリー、食品などをディテール豊かに撮影。商品撮影や趣味の記録などにも使えます。
- テーブルフォト: カフェでのスイーツやドリンクなどを、おしゃれな背景ボケとともに。最短撮影距離が短いので、テーブル越しに手前に置いたグラスなどをぼかしながら奥の料理にピントを合わせる、といった表現も可能です。
- 1.0倍等倍マクロの活用 (テレコンバーター装着時):
- 昆虫: 昆虫は近づくと逃げてしまうことが多いため、望遠域(140-400mm相当)での等倍マクロ撮影は非常に有利です。長いワーキングディスタンス(被写体からレンズ先端までの距離)を確保できるため、自然な状態で撮影しやすくなります。ただし、被写界深度は極端に浅くなるため、絞り込みや被写体への正確なピント合わせが重要です。
- より小さな被写体: 水滴の中の世界、繊維の質感、雪の結晶(チャンスがあれば)、微細な模様など、肉眼では見えにくい小さな世界を拡大して写し取ることができます。
- マクロ撮影のポイント:
- ピント合わせ: マクロ撮影では被写界深度が非常に浅くなるため、正確なピント合わせが重要です。カメラのピーキング機能や拡大表示を活用しましょう。動く被写体の場合は、高速AF性能が役立ちます。
- 手ブレ対策: わずかな手ブレも大きく影響するため、手持ちの場合は強力なOSSやカメラのIBISを最大限に活用します。可能であれば、三脚や一脚を使用することで、より安定した撮影ができます。SEL70200G2付属の三脚座は、縦位置・横位置の切り替えも容易で便利です。
- ライティング: 被写体に近づくため、レンズや自分の影が入らないように注意が必要です。自然光の場合は、レフ板やディフューザーを活用したり、光の向きを工夫したりします。クリップオンストロボや小型のLEDライト、リングライトなども有効です。望遠マクロはワーキングディスタンスが長いため、ライティングの自由度が高いというメリットもあります。
- 被写界深度: F4でもマクロ域では非常に浅くなります。意図に応じて絞りを調整しましょう。複数のピント位置で撮影し、後から合成する「フォーカススタッキング」も有効な手法です。
SEL70200G2のMacro機能は、このレンズの価値を大きく高める要素です。従来の70-200mmズームの使い勝手そのままに、気軽にマクロ撮影の世界に足を踏み入れることができます。さらに本格的なマクロ撮影を目指す場合は、テレコンバーターを追加することで、単体のマクロレンズに匹敵する等倍撮影が可能になります。
3-6. 動画撮影
静止画だけでなく、動画撮影においてもSEL70200G2は高いポテンシャルを発揮します。
- 滑らかで静粛なAF: XDリニアモーターによるAFは、動画撮影中のフォーカス送りが非常に滑らかで、駆動音もほとんど気になりません。フォーカスブリージング(ピント位置の移動に伴う画角変動)も効果的に抑制されており、プロフェッショナルな映像制作にも対応できます。
- 効果的な手ブレ補正: OSSとカメラのIBISの組み合わせにより、手持ちでの望遠動画撮影でも安定した映像が得られます。歩き撮りなど、動きながらの撮影にも対応できます。
- 絞りリングのクリック解除: クリック解除された絞りリングは、動画撮影中に絞り値をスムーズかつ無段階に調整できるため、露出の調整や被写界深度の変化を自然に映像に反映させることができます。
- インナーズーム: ズーム操作時にレンズの全長が変わらないため、ジンバルに載せた際のバランスが崩れにくく、安定したズーミングが可能です。
イベント、ドキュメンタリー、ミュージックビデオなど、様々なシーンでSEL70200G2は高品質な動画コンテンツ制作に貢献します。
第4章:SEL70200G2 vs SEL70200G vs SEL70200GM2 – 比較検討
SEL70200G2の購入を検討するにあたり、気になるのは前モデルのSEL70200Gや、上位モデルのSEL70200GM2との違いでしょう。ここでは、それぞれの特徴を比較し、SEL70200G2がどのようなユーザーに適しているのかを明確にします。
4-1. SEL70200G (初代F4) との比較
SEL70200G2は、SEL70200Gの後継モデルですが、その進化は多岐にわたります。
特徴 | SEL70200G (初代F4) | SEL70200G2 (二代目F4 Macro) |
---|---|---|
光学設計 | 旧世代 Gレンズ | 最新世代 Gレンズ |
解像性能 | 標準的なGレンズ | 全体的に向上、特に近距離 |
最短撮影距離 | 1m (ズーム全域) | 0.26m (W) / 0.42m (T) |
最大撮影倍率 | 0.13倍 | 0.5倍 (ズーム全域) |
等倍マクロ | 不可 | 可 (SEL20TC装着時) |
AF駆動 | SSMLinear Motor | XD Linear Motor (2基) |
AF速度/追従 | 標準的 | 大幅向上 (約80%高速化) |
手ブレ補正 | OSS (MODE 1, 2) | OSS (MODE 1, 2, 3) |
ズーム方式 | 外筒繰り出し | インナーズーム |
全長 (収納時) | 約175mm | 約149mm |
質量 (三脚座除く) | 約840g | 約794g |
操作性 | フォーカスリング、ズームリング | 絞りリング(クリック付/無)、FWB(3箇所)、各種スイッチ追加 |
防塵防滴 | 配慮 | 配慮 |
テレコン対応 | SEL14TC, SEL20TC | SEL14TC, SEL20TC (Macro対応) |
価格帯 | 中古市場 | 現行モデル |
SEL70200G2が優れている点:
- Macro機能: 圧倒的に異なる点。SEL70200Gは近距離性能が弱かったのに対し、SEL70200G2は標準で0.5倍、テレコンで1.0倍マクロを実現。
- AF性能: XDリニアモーターによる速度、精度、追従性の向上が著しい。
- 光学性能: 最新の光学設計により、特に近距離での解像度と全体的な描写性能が向上。
- サイズ・質量: さらに小型軽量化され、インナーズーム化。
- 操作性: 絞りリング、3箇所のFWB、MODE 3追加など、操作性が大幅に向上。
結論: SEL70200G2は、SEL70200Gからほぼ全ての面で大幅な進化を遂げた、全く新しいレンズと言っても過言ではありません。Macro機能やAF性能を重視するなら、SEL70200G2一択でしょう。SEL70200Gは中古市場で安価に入手できる可能性がありますが、SEL70200G2の持つ新しい機能や性能は、価格差を十分に正当化する価値があります。
4-2. SEL70200GM2 (二代目F2.8 GM) との比較
SEL70200GM2はG Masterシリーズのフラッグシップであり、SEL70200G2とは価格帯も目的も異なります。
特徴 | SEL70200G2 (F4 Macro G) | SEL70200GM2 (F2.8 GM II) |
---|---|---|
開放F値 | F4 (一定) | F2.8 (一定) |
光学設計 | 最新世代 Gレンズ | 最新世代 G Masterレンズ |
解像性能 | 高い (Gレンズ基準) | 非常に高い (GM基準) |
ボケ味 | 綺麗 (F4基準) | より大きく滑らか (F2.8) |
最短撮影距離 | 0.26m (W) / 0.42m (T) | 0.4m (W) / 0.82m (T) |
最大撮影倍率 | 0.5倍 (単体), 1.0倍(SEL20TC) | 0.3倍 (単体) |
AF駆動 | XD Linear Motor (2基) | XD Linear Motor (4基) |
AF速度/追従 | 高速 | 超高速 |
手ブレ補正 | OSS (MODE 1, 2, 3) | OSS (MODE 1, 2, 3) |
ズーム方式 | インナーズーム | インナーズーム |
全長 (収納時) | 約149mm | 約200mm |
質量 (三脚座除く) | 約794g | 約1045g |
操作性 | 絞りリング(クリック付/無), FWB(3箇所) etc. | 絞りリング(クリック付/無), FWB(3箇所), トルク調整リング etc. |
価格帯 | 中位 | 高位 |
SEL70200G2が優れている点:
- Macro機能: SEL70200GM2は最短撮影距離がSEL70200Gより改善されたものの、Macro機能(0.5倍以上)はありません。SEL70200G2は単体で0.5倍、テレコンで1.0倍マクロが可能です。
- サイズ・質量: SEL70200GM2より大幅に小型軽量です。これが最大の差別化ポイントの一つです。
- 価格: SEL70200GM2より大幅に安価です。
SEL70200GM2が優れている点:
- 開放F値 (明るさ): F2.8はF4よりも一段明るく、より速いシャッター速度を使用でき、薄暗い環境に強いです。ISO感度を低く抑えられます。
- ボケ量: F2.8はF4よりも被写界深度が浅く、背景をより大きくぼかすことができます。圧倒的なボケ量を求めるならF2.8です。
- 解像性能: G Masterレンズとして、開放F値から画面全域で非常に高い解像性能を発揮します。
- AF速度: XDリニアモーターを4基搭載しており、AF速度はSEL70200G2よりもさらに高速です。
結論: どちらが良いというより、用途と優先順位によって選択が分かれるレンズです。
- SEL70200G2は、 「機動力」「価格」「Macro機能」を最優先するユーザー向けです。ポートレート、風景、イベント、ライトなスポーツ撮影に加え、マクロ撮影も1本でこなしたいユーザーに最適です。F4の明るさで十分、あるいは明るさよりも携行性を重視する場合に選びましょう。
- SEL70200GM2は、 「究極の描写性能」「開放F2.8の明るさ」「最大のボケ量」「最高のAF速度」を最優先するプロフェッショナルやハイアマチュア向けです。特に、屋内スポーツ、ステージ撮影、暗い環境での撮影、最大限の背景分離を求めるポートレート撮影などに威力を発揮します。サイズや価格よりも性能を追求する場合に選びましょう。
SEL70200G2は、F4という仕様でありながら、Macro機能と第2世代レンズとしての基本性能の向上により、SEL70200GM2とは異なる明確な「存在意義」を持つレンズとして確立されています。特に、Macro機能の追加は、他の70-200mmズームにはない独自の強みです。
第5章:SEL70200G2を使いこなすためのヒント
SEL70200G2のポテンシャルを最大限に引き出すための、いくつかの実践的なヒントをご紹介します。
5-1. カメラ本体との組み合わせ
SEL70200G2は最新世代のレンズであり、ソニーの最新フルサイズミラーレスカメラ(α7 IV, α7R V, α9 II, α1など)と組み合わせることで、その性能を最も引き出せます。特に、カメラ側の高性能なAFシステム(リアルタイムトラッキング、瞳AF/動物瞳AF/鳥瞳AFなど)と、SEL70200G2の高速AF駆動が連携することで、動体撮影時の追従性能が向上します。
また、ボディ内手ブレ補正機構(IBIS)との協調制御により、レンズ内手ブレ補正(OSS)の効果がさらに高まります。特にMacro撮影時の微細なブレ抑制に有効です。
APS-Cボディ(α6000シリーズなど)に装着した場合、焦点距離は105-300mm相当となり、より望遠域をカバーできます。その際も、AF性能や手ブレ補正性能は有効です。ただし、APS-Cクロップモードでの使用や、レンズの解像性能をフルに活かすためには、高画素なボディとの組み合わせが推奨されます。
5-2. テレコンバーターの活用
前述の通り、SEL14TCやSEL20TCを装着することで、焦点距離を伸ばしたり、等倍マクロを実現したりできます。
- SEL14TC (1.4倍): 98-280mm F5.6。焦点距離を伸ばしつつ、明るさの低下は1段分(F4→F5.6)に抑えられます。画質劣化も比較的少なく、テレ端280mmが欲しい場合に便利です。マクロ倍率は0.7倍になります。
- SEL20TC (2.0倍): 140-400mm F8。一気に超望遠域までカバーできます。明るさの低下は2段分(F4→F8)となり、高速シャッターが必要な場合はISO感度を大きく上げるか、明るい場所での撮影が前提となります。画質劣化は1.4倍よりもやや顕著になる場合がありますが、400mm等倍マクロという唯一無二の能力は魅力的です。
テレコンバーター装着時は、AF速度や追従性能がわずかに低下する場合がありますが、SEL70200G2の高速AF性能のおかげで、実用的なレベルは維持されています。Macro撮影時は特に、ワーキングディスタンスの延長と撮影倍率アップというメリットが大きいです。
5-3. 三脚座の使い方
付属の三脚座は、レンズの重心を支えることで、三脚や一脚に装着した際の安定性を高めます。特に望遠域やMacro撮影時、長時間露光などでブレを徹底的に排除したい場合に役立ちます。
また、三脚座には回転機構があり、カメラを縦位置・横位置に素早く切り替えることができます。ポートレートや縦構図の風景・マクロ撮影時に非常に便利です。使用しないときは取り外して軽量化することも可能です。
5-4. フォーカスレンジリミッターの活用
AFの合焦範囲を制限することで、AF速度を向上させたり、意図しない場所へのピントの迷いを防いだりできます。
- Full: 全範囲 (0.26m ~ ∞)。汎用的に使用します。
- ∞ – 3m: 3mより遠い範囲に限定。遠景の風景や、舞台上の人物など、被写体との距離が一定以上離れている場合に設定すると、手前の障害物などへのAF迷いを防げます。
- 3m – 0.26m: 3mより近い範囲に限定。主にMacro撮影時に設定します。遠景へのAF迷いを防ぎ、被写体に素早く合焦できます。Macro撮影時には、この設定を積極的に利用しましょう。
5-5. 絞りリングの活用
絞りリングは、絞り優先モードやマニュアル露出モードで直感的に絞り値を変更できる便利な機能です。
- クリックON: 静止画撮影で、一段ずつ確実に絞りを変更したい場合に。
- クリックOFF: 動画撮影で、絞り値を滑らかに変化させたい場合に。NDフィルターと組み合わせて、明るさの変化に応じて露出を調整するなどの使い方ができます。
撮影シーンに合わせて、クリックのON/OFFを切り替えて使用しましょう。
5-6. Macro撮影時のピントと被写界深度
Macro撮影では、絞りを開放気味にすると被写界深度が極端に浅くなります。ピントを合わせた一点だけがシャープに写り、前後は大きくボケます。これは背景を整理したい場合に有効ですが、被写体の全体にピントを合わせたい場合は、F8やF11、F16と絞り込む必要があります。しかし、絞りすぎると回折現象により画質が低下する可能性があるため、意図する被写界深度と画質のバランスを考慮して絞り値を決めましょう。
また、Macro撮影ではわずかな前後動でピント位置が大きくずれます。手持ちの場合は身体を前後に動かして微調整したり、三脚使用時はスライドレールなどを使用したりすると、より精密なピント合わせが可能です。
5-7. メンテナンス
レンズの性能を維持するためには、適切なメンテナンスが重要です。
- レンズ表面(特に前玉)が汚れた場合は、ブロアーで埃を吹き飛ばし、レンズペンやクリーニングクロスで優しく拭き取ります。フッ素コーティングにより汚れが付きにくいですが、頑固な汚れはレンズクリーニング液を少量使用します。
- 防塵防滴に配慮した設計ですが、完全に防水ではありません。雨や水辺での使用後は、乾いた柔らかい布で水分を拭き取り、十分に乾燥させてから保管しましょう。
- ズームリングやフォーカスリングに砂などが付着した場合は、ブロアーで吹き飛ばします。無理に回したり拭いたりすると、傷をつけたり内部に異物を押し込んだりする可能性があります。
第6章:総括 – SEL70200G2はどんな人にオススメか?
ここまでSEL70200G2の魅力と使い方を詳細に見てきましたが、ではこのレンズは一体どんなユーザーに最も適しているのでしょうか。
SEL70200G2は、以下のような方々に強くオススメできるレンズです。
- 機動力重視のユーザー: F2.8 GMレンズの重さや大きさがネックだと感じている方。旅行、登山、ハイキング、長時間のイベント撮影などで、機材の軽量化を図りたい方に最適です。SEL70200G2のコンパクトさと軽さは、フットワークを格段に向上させます。
- Macro撮影にも興味があるユーザー: 標準的な望遠ズームの用途に加え、気軽にMacro撮影も楽しみたい方。単体でズーム全域0.5倍ハーフマクロ、テレコンバーターで等倍マクロまで可能な汎用性は、他のレンズにはない大きな魅力です。 Macroレンズを別途購入する予算や、複数のレンズを持ち運ぶ手間を省きたい方にも適しています。
- 高い描写性能を求めつつ、価格とのバランスも考慮するユーザー: G Masterほどの究極の描写性能は不要だが、Gレンズならではの高い解像度と美しいボケ味は譲れない方。SEL70200G2は、SEL70200GM2より価格を抑えながらも、非常に満足度の高い描写性能を提供します。
- 最新のAF性能や操作性を求めるユーザー: 前モデルのSEL70200Gからの買い替えを検討している方。AF速度、追従性、手ブレ補正の進化、インナーズーム化、絞りリングやFWBの追加など、操作性と性能が格段に向上しているため、ストレスのない快適な撮影体験が得られます。
- 幅広い撮影シーンを1本でカバーしたいユーザー: ポートレート、風景、イベント、そしてマクロと、様々なジャンルをこなせる万能な望遠ズームを求めている方。SEL70200G2は、その焦点距離とMacro機能によって、多くの撮影機会に対応できます。
逆に、以下のような方は、SEL70200GM2(F2.8)も検討する価値があるかもしれません。
- 薄暗い環境(屋内スポーツ、夜間のイベントなど)での撮影が多く、一段でも明るいF値が必要な方。
- ポートレートなどで、最大限の背景分離(より大きなボケ)を追求したい方。
- 最高の描写性能と最速のAF速度を何よりも優先し、価格や重さは二の次という方。
しかし、SEL70200G2が持つ「軽量コンパクト」「Macro機能」という独自の強みは、SEL70200GM2にはないものです。特にMacro機能は、このレンズを単なるF4望遠ズームではない、新しいカテゴリーのレンズとして位置づけています。
まとめ
ソニー FE 70-200mm F4 Macro G OSS II (SEL70200G2) は、前モデルから大幅な進化を遂げた、極めて魅力的な望遠ズームレンズです。最新の光学設計による高い描写性能に加え、驚異的な小型軽量化、高速AF、進化した手ブレ補正、そして何よりも画期的なMacro機能の搭載により、その汎用性と機動性を飛躍的に高めています。
このレンズは、単体でズーム全域0.5倍ハーフマクロを実現し、さらにテレコンバーター装着時には等倍マクロまで可能となる、唯一無二の存在です。これにより、望遠撮影の領域を超えて、気軽にミクロの世界を捉える楽しみが加わりました。
ポートレート、風景、イベント、そして花や小物、昆虫などのマクロ撮影まで、SEL70200G2は幅広いシーンで活躍します。その優れた機動力と多機能性は、まさに現代のミラーレスカメラに求められるレンズ像を体現していると言えるでしょう。
もしあなたが、高性能な望遠ズームを求めているが、F2.8レンズのサイズや価格に躊躇している、あるいは、望遠撮影とマクロ撮影の両方を1本のレンズで、高いレベルで両立させたいと考えているなら、FE 70-200mm F4 Macro G OSS II は間違いなく最有力候補となるはずです。このレンズが、あなたの写真表現の幅を大きく広げてくれることを確信しています。
この詳細な記事が、SEL70200G2の魅力と使い方を理解する一助となれば幸いです。ぜひ、この素晴らしいレンズを手に取り、あなた自身の目でその性能と可能性を体験してみてください。