【初心者向け】Clash for Windowsとは?導入・設定ガイド


【完全初心者向け】Clash for Windows 導入・設定ガイド – プロファイル、ルール、プロキシグループの全てを徹底解説

インターネットの世界は広大で、日々進化しています。しかし、時には特定のウェブサイトへのアクセスが制限されていたり、オンラインプライバシーが懸念されたりする状況に直面することもあります。また、複数のプロキシサービスを使い分けたい、通信内容に応じて接続先を自動で切り替えたい、といった高度なニーズを持つ方もいるでしょう。

そんな時に非常に強力なツールとなるのが「プロキシクライアント」です。そして、Windowsユーザーの間で絶大な人気を誇るプロキシクライアントの一つに「Clash for Windows(クラッシュ・フォー・ウィンドウズ)」、通称「CFW」があります。

しかし、CFWはその高機能ゆえに、初心者の方にとっては少し難解に感じられるかもしれません。「プロファイル」「ルール」「プロキシグループ」といった専門用語が出てきたり、設定画面が複雑に見えたりするためです。

この記事は、まさにそんな「CFWを初めて知った」「名前は聞いたけど使い方が分からない」「導入しようと思ったけど挫折した」という完全初心者の方に向けて書かれています。Clash for Windowsが一体何なのか、なぜ多くの人に使われているのか、そして実際にどのようにダウンロード、インストールし、基本的な設定を行ってインターネット接続を確立するのかを、ゼロから徹底的に解説します。

約5000語というボリュームで、CFWの核となる概念である「プロファイル」「ルール」「プロキシグループ」についても、できる限り分かりやすく、具体例を交えながら説明します。この記事を読めば、あなたもClash for Windowsを使いこなし、より自由で柔軟なインターネット接続を手に入れることができるはずです。

さあ、Clash for Windowsの世界へ飛び込みましょう!

第1章:Clash for Windows(CFW)とは何か?

まずは、Clash for Windowsがどのようなソフトウェアなのか、その全体像を把握しましょう。

1.1 Clash for Windowsの正体:高機能プロキシクライアント

Clash for Windowsは、その名の通りWindowsオペレーティングシステム上で動作する「プロキシクライアント」ソフトウェアです。プロキシクライアントとは、あなたのコンピューターとインターネットの間に入り、インターネットへの接続を代理で行ってくれるソフトウェアのことです。

通常、あなたのコンピューターは直接インターネット上のウェブサイトやサービスに接続します。しかし、プロキシクライアントを使うと、あなたのコンピューターはまずプロキシクライアントに接続要求を送り、プロキシクライアントが代わりに目的の場所へ接続して、その結果をあなたに返してくれます。

これにより、以下のようなことが可能になります。

  • 地理的な制限の回避: 特定の国や地域からしかアクセスできないウェブサイトやサービスに、その国のプロキシサーバーを経由してアクセスできるようになります。
  • プライバシーの保護: あなたの本来のIPアドレスを隠し、プロキシサーバーのIPアドレスでインターネットに接続することで、あなたのオンライン活動を追跡されにくくします(ただし、プロキシの種類や提供元によります)。
  • セキュリティの向上: 悪意のあるサイトへのアクセスをブロックしたり、通信を暗号化したりすることができます。
  • 通信の最適化: 状況に応じて最適なプロキシサーバーを自動的に選択することで、通信速度や安定性を向上させることが期待できます。

Clash for Windowsは、これらのプロキシの基本的な機能に加え、非常に高度な設定と柔軟なルーティング機能を備えている点が最大の特徴です。

1.2 Core技術「Clash」について

Clash for Windowsは、内部で「Clash」という名のネットワークトンネルプログラムをCore(核)として利用しています。ClashはもともとGo言語で書かれたコマンドラインベースのプログラムであり、その強力なルーティング機能と柔軟な設定能力で知られています。

Clash for Windowsは、このClash Coreに使いやすいグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を付け加えたものです。これにより、コマンドライン操作に不慣れな方でも、Clashの持つ強力な機能を直感的に操作できるようになっています。

つまり、CFWは「Clash Coreのパワー」と「使いやすいWindows GUI」を組み合わせたソフトウェアなのです。

1.3 Clash for Windowsの主な機能

CFWが高機能と言われる所以は、その多岐にわたる機能にあります。初心者の方でも理解しやすいように、代表的な機能をいくつかご紹介します。

  • プロファイル管理: 複数のプロキシ設定(プロファイル)を管理し、簡単に切り替えることができます。これにより、目的や状況に応じて最適な設定を選択できます。
  • ルールベースルーティング: これがCFWの最も強力な機能の一つです。アクセスしようとしているウェブサイトのドメイン名やIPアドレス、通信の種類(HTTP, HTTPS, TCP, UDPなど)に基づいて、どのプロキシサーバーを使うか、あるいはプロキシを使わずに直接接続するかを自動的に決定できます。例えば、「このサイトは日本のプロキシを使う」「あのサイトはアメリカのプロキシを使う」「このIPアドレスは直接接続する」といった細かい設定が可能です。
  • プロキシグループ: 複数のプロキシサーバーを一つのグループにまとめ、そのグループに対してルールを適用できます。さらに、グループ内で最も応答速度が速いプロキシを自動選択したり(URL-Test)、リストの中から手動で選択したり(Select)、順番に切り替えたり(Fallback, Round-Robin)といった高度なプロキシ選択戦略を設定できます。
  • サブスクリプション対応: プロキシサービスプロバイダから提供される「サブスクリプションURL」を利用して、プロキシリストや設定ファイルを自動的に取得・更新できます。これにより、手動で設定する手間が省け、常に最新の利用可能なプロキシリストを利用できます。
  • TUNモード(System Proxy): アプリケーションごとにプロキシ設定をするのではなく、Windowsシステム全体からのインターネット接続をCFWがトンネル経由で制御できます。これにより、ウェブブラウザだけでなく、ゲーム、メーラー、各種アプリケーションなど、ほぼ全ての通信をCFWのルールに従わせることができます。UDP通信にも対応しているため、オンラインゲームや一部のストリーミングサービスでも利用可能です。
  • GUIによる簡単操作: 本体のClash Coreはコマンドラインツールですが、CFWは洗練されたGUIを提供しており、プロファイルの切り替え、ルールの確認、接続ログの監視などが簡単に行えます。

1.4 なぜClash for Windowsが人気なのか?

CFWが多くのユーザーに選ばれる理由は何でしょうか。

  • 圧倒的な柔軟性とカスタマイズ性: ルールベースルーティングとプロキシグループの組み合わせにより、ユーザーのニーズに合わせて非常に細かく通信を制御できます。これは他の多くのプロキシクライアントにはない強力な機能です。
  • 豊富なプロトコル対応: HTTP, SOCKS5, SS, SSR, Vmess, Vless, Trojanなど、様々なプロキシプロトコルに対応しています。これにより、様々なプロキシサービスを利用できます。
  • アクティブなコミュニティと開発: オープンソースプロジェクトであり、活発な開発とコミュニティサポートがあります。
  • GUIの使いやすさ: 高機能でありながら、GUIは比較的整理されており、慣れれば直感的に操作できます。

これらの特徴から、CFWは単なるプロキシクライアントを超え、高度なネットワークルーティングツールとして多くのユーザーに支持されています。

1.5 利用上の注意とリスク

Clash for Windowsは非常に強力なツールですが、その利用にはいくつかの注意点とリスクが伴います。

  • 設定ミスによる接続障害: 高度な設定が可能である反面、設定を間違えるとインターネットに全く接続できなくなったり、意図しないルーティングが行われたりする可能性があります。
  • プロキシサービスの選択: どのプロキシサービスを利用するかはユーザー自身の責任です。信頼できないプロキシサービスを利用すると、通信内容を傍受されたり、悪用されたりするリスクがあります。無料のプロキシサービスは特に注意が必要です。
  • 利用規約の遵守: 利用するプロキシサービスや、アクセス先のウェブサイト/サービスの利用規約を確認し、違反しないように利用することが重要です。違法な目的での利用は絶対に避けてください。
  • 自己責任: Clash for Windows自体の利用は合法ですが、それを使って何をするかはユーザー自身の判断と責任に委ねられます。利用によって生じるいかなる問題についても、開発者やこの記事の筆者は責任を負いかねます。

これらの点を理解した上で、正しく安全にClash for Windowsを利用してください。

第2章:Clash for Windows 導入の準備

CFWを使い始める前に、いくつか準備しておくべきことがあります。

2.1 システム要件

Clash for Windowsをインストールして実行するために必要なコンピューターの仕様を確認しましょう。

  • 対応OS: Windows 7以降 (64bit版) が推奨されます。Windows 10/11であれば問題なく動作します。
  • CPU/メモリ: 非常に負荷のかかるソフトウェアではありませんが、快適に動作させるためには、一般的な最近のPCスペックがあれば十分です。極端に古いPCでない限り、心配する必要は少ないでしょう。
  • ディスク容量: インストールファイルは比較的小さく、設定ファイルやログなどもそれほど容量を取りません。数十MB程度の空き容量があれば十分です。

2.2 必要なもの

CFW本体以外に、基本的に必要となるものがあります。

  • インターネット接続: 当然ながら、CFWをダウンロードし、プロキシサーバーに接続するためにインターネット接続が必要です。
  • プロキシサービスからの「サブスクリプションURL」: ほとんどの場合、あなたは有料または無料のプロキシサービス提供者からプロキシサーバーのリストや設定を取得することになります。多くのプロバイダは、Clash形式の「サブスクリプションURL」を提供しています。このURLがあれば、手動でプロキシサーバー情報を入力する手間が省け、簡単にCFWに設定を取り込むことができます。もしプロキシサービスをまだ契約していない場合は、信頼できるプロバイダを探して契約する必要があります。最初はClash形式のサブスクリプションURLを提供しているサービスを選ぶと、導入がスムーズです。
  • (必要に応じて) TAPアダプター: 後述するTUNモードを利用する場合、初回起動時や設定変更時にTAPアダプターのインストールが必要になることがあります。これはCFWが自動で案内してくれるので、その指示に従えば問題ありません。

第3章:Clash for Windowsのダウンロードとインストール

それでは、実際にClash for Windowsを入手して、あなたのPCにインストールする手順を見ていきましょう。

3.1 公式サイトからのダウンロード

Clash for Windowsの公式配布場所は、開発者が公開しているGitHubのリリースページです。非公式サイトからのダウンロードは、マルウェアが含まれている可能性があるため、絶対に避けてください。

  1. GitHub Releasesページへのアクセス: ウェブブラウザを開き、以下のURLにアクセスします。
    https://github.com/Fndroid/clash_for_windows_pkg/releases
    (注:プロジェクト名やURLは将来的に変更される可能性もあります。最新の情報は検索エンジン等で「Clash for Windows GitHub releases」と検索して確認してください。)
  2. 最新版の確認: ページを開くと、最新のリリースが一番上に表示されています。「Latest」というタグが付いているものが最新版です。
  3. ダウンロードファイルの選択: 最新版のリリース情報の下部に「Assets」というセクションがあります。ここに、様々なファイルがリストされています。Windows用のインストーラーは通常、以下のいずれかの形式です。
    • Clash.for.Windows.Setup.<バージョン番号>.exe: こちらが推奨されるインストーラー形式です。これをダウンロードしてください。
    • Clash.for.Windows.<バージョン番号>.zip: ポータブル版や手動で展開したい場合に使用しますが、初心者の方は.exeインストーラーをお勧めします。
      リストの中から、最もバージョン番号が大きい(最新の).exeファイルを探してクリックし、ダウンロードを開始します。
  4. ダウンロード完了: ダウンロードが完了するまで待ちます。

3.2 インストール手順

ダウンロードした.exeファイルを実行して、CFWをPCにインストールします。

  1. インストーラーの実行: ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたファイル(例: Clash.for.Windows.Setup.<バージョン番号>.exe)をダブルクリックして実行します。
  2. ユーザーアカウント制御 (UAC): Windowsのユーザーアカウント制御ダイアログが表示されたら、「はい」をクリックして実行を許可します。
  3. インストールオプション: インストーラーが起動します。インストール場所を選択するオプションが表示される場合がありますが、特に理由がなければデフォルトのまま進めて問題ありません。
    • “Install for all users” vs “Install just for me”: 通常は「Install just for me」(自分だけのためにインストール)で十分です。もしそのPCの他のユーザーアカウントでもCFWを使いたい場合は「Install for all users」を選択しますが、これは管理者権限が必要になります。初心者の方はデフォルトの「Install just for me」を選んでください。
  4. インストール開始: 「Install」ボタン(またはそれに類するボタン)をクリックすると、インストールが開始されます。
  5. インストール完了: インストールが完了すると、「Run Clash for Windows」のようなチェックボックスが表示され、そのままCFWを起動するかどうか尋ねられます。チェックが入ったまま「Finish」ボタンをクリックすると、CFWが起動します。

3.3 初回起動時の設定

CFWを初めて起動すると、いくつかの設定が求められることがあります。

  • TAPアダプターのインストール: TUNモードを利用するために、TAPアダプターが必要な場合があります。CFWがこれを検出し、「TAPアダプターをインストールしますか?」といったメッセージを表示したら、指示に従ってインストールしてください。これはWindowsのネットワークデバイスとして追加されます。
  • システムプロキシの設定: CFWをシステムプロキシとして設定するかどうかを尋ねられることがあります。これは、Windows全体のインターネット接続をCFW経由にするための設定です。後からGUIで簡単に有効/無効を切り替えられるので、ここではキャンセルしても構いません。基本的な使い方としては有効にするのが一般的ですが、まずは手動で設定する方法を後述します。

これでClash for Windowsのインストールと初回起動は完了です。続いて、GUIの基本的な使い方を見ていきましょう。

第4章:Clash for Windows 基本的な使い方(GUI解説)

Clash for Windowsを起動すると、洗練されたGUIが表示されます。ここでは、その主要な画面構成と各機能について解説します。

CFWのウィンドウは、左側にナビゲーションメニュー、右側に選択したメニューに対応するコンテンツが表示されるという構成になっています。

左側のナビゲーションメニューには、以下の項目が並んでいます(バージョンによって多少異なる場合があります)。

  1. Overview (概要)
  2. Proxies (プロキシ)
  3. Profiles (プロファイル)
  4. Logs (ログ)
  5. Settings (設定)
  6. TAP
  7. Feedback

一つずつ見ていきましょう。

4.1 Overview (概要)

この画面は、CFWの現在の状態を一目で確認できるダッシュボードです。

  • Status: CFWが現在アクティブかどうかが表示されます。「Running」となっていれば正常に動作しています。停止したい場合は、ここのボタンで停止できます。
  • System Proxy: システムプロキシが有効になっているか(Windows全体の通信がCFWを経由しているか)が表示されます。
  • TAP: TUNモードが有効になっているか(TAPアダプター経由で通信がトンネルされているか)が表示されます。
  • Port: HTTP、SOCKS5、Mixedポートの情報が表示されます。他のアプリケーションからCFWをプロキシとして利用する場合に必要となる情報です。通常はデフォルト設定のままで構いません。
  • Bandwidth: 現在のリアルタイムのアップロード/ダウンロード速度が表示されます。
  • Connections: 現在確立されているネットワーク接続のリストが表示されます。どのアプリケーションがどのサイトに接続しようとしていて、それがどのルールにマッチし、どのプロキシ(またはDirect)を経由しているかがリアルタイムで確認できます。これは通信状態のデバッグや確認に非常に役立ちます。リストの項目をクリックすると、その接続の詳細(開始時刻、通信量、ルール、プロキシなど)が表示されます。接続を強制的に切断することも可能です。

Overview画面は、CFWが意図通りに動作しているか、通信がどのプロキシを経由しているかなどを視覚的に確認するのに最もよく使う画面の一つです。

4.2 Proxies (プロキシ)

この画面では、現在有効なプロファイルに含まれているプロキシサーバーのリストと、それらがどのようにグループ化されているかが表示されます。

  • プロキシリスト: プロファイルに定義されている個々のプロキシサーバー(ノードとも呼ばれます)が一覧表示されます。プロトコル(SS, Vmessなど)、サーバーアドレス、ポートなどが確認できます。各プロキシの遅延時間(Ping)をテストすることも可能です。
  • プロキシグループ: プロファイルに定義されているプロキシグループが一覧表示されます。グループ名の横には、現在そのグループで選択されているプロキシが表示されます。
    • select グループ: このタイプのグループが表示されている場合、それをクリックすると、そのグループに含まれる利用可能なプロキシサーバーのリストが表示され、手動で切り替えることができます。
    • url-test グループ: このタイプのグループは、自動的に遅延テストを行い、最も速いプロキシを選択します。現在の選択プロキシとテスト結果が表示されます。
    • その他のグループ(fallback, round-robinなど)も表示されます。

Proxy画面は、利用可能なプロキシサーバーを確認したり、手動でプロキシを切り替えたり(selectグループの場合)、各プロキシの応答速度をテストしたりする際に利用します。

4.3 Profiles (プロファイル)

Clash for Windowsの心臓部とも言えるのが「プロファイル」です。この画面では、あなたが追加した複数のプロファイルを管理できます。

  • プロファイルリスト: 追加済みのプロファイルが一覧表示されます。各プロファイルには名前が付いており、そのプロファイルが最後に更新された日時などが表示されます。
  • プロファイルの切り替え: リストから使いたいプロファイルをクリックすると、そのプロファイルが有効になります。CFWの設定全体がそのプロファイルの内容に切り替わります。
  • プロファイルの追加: 画面上部にある「Download From URL」または「Import From File」ボタンから新しいプロファイルを追加できます。
    • Download From URL: プロキシサービスプロバイダから提供された「サブスクリプションURL」を貼り付けてプロファイルをダウンロードする、最も一般的な方法です。
    • Import From File: ローカルに保存してあるYAML形式のプロファイルファイルを読み込む場合に使います。
  • プロファイルの更新: 追加済みのプロファイルの横にある更新ボタンをクリックすると、登録されているURLからプロファイルが再ダウンロードされ、内容が更新されます。
  • プロファイルの削除: 不要になったプロファイルをリストから削除できます。
  • プロファイルの内容表示: リストのプロファイル名をクリックすると、プロファイルの内容(YAMLコード)がテキストエディタ形式で表示されます。ここで手動で内容を編集することも可能ですが、YAMLの構文を理解していないとエラーになる可能性があるため、初心者は基本的にダウンロードまたはインポートしたまま利用することをお勧めします。

Profiles画面は、異なるプロキシ設定を管理し、状況に応じて切り替えるために非常に重要です。

4.4 Logs (ログ)

この画面では、Clash Coreの動作ログを確認できます。

  • ログレベル: 表示するログの詳細度をFatal, Error, Warn, Info, Debugから選択できます。通常はInfoレベルで十分ですが、問題が発生した場合はDebugレベルにすると詳細な情報を確認できます。
  • ログ表示: CFWの起動、プロファイルの読み込み、ネットワーク接続、エラー情報などが時系列で表示されます。
  • Filter: 特定のキーワードでログを絞り込むことができます。

Logs画面は、CFWが正しく動作しているか確認したり、接続の問題が発生した際に原因を特定したりするのに役立ちます。

4.5 Settings (設定)

Clash for Windows自体の動作に関する様々な設定を行います。

  • General (一般):
    • Start with Windows: Windows起動時にCFWを自動的に起動するかどうか。常に利用する場合はオンにしておくと便利です。
    • Allow LAN: 同じローカルネットワーク内の他のデバイス(スマートフォンなど)から、あなたのPCで動作しているCFWをプロキシとして利用できるようにするかどうか。通常はオフで構いませんが、必要な場合はオンにします。
    • Mixed Port, HTTP Port, SOCKS Port: CFWが待ち受けるポート番号です。他のアプリケーションからCFWをプロキシとして指定する場合に必要になります。特に理由がなければデフォルトのままで構いません。
    • System Proxy: ここでシステムプロキシのオン/オフを切り替えることができます。オンにすると、Windows全体の通信がCFWを経由するようになります。最も一般的な利用方法です。
    • TAP: TUNモードのオン/オフです。System Proxyと併用して、より高度なルーティングやUDP通信のトンネリングを可能にします。基本的にSystem Proxyをオンにしていれば、これもオンにしておくのが推奨されます。
    • GeoLite2 Country: GEOIPルール(国コードに基づいたルーティング)に必要なデータベースの自動更新設定など。
    • UI Theme: CFWのユーザーインターフェースのテーマ(ライト/ダークなど)を変更できます。
    • Language: GUIの表示言語を変更できます。
  • Profiles (プロファイル):
    • Automatic Update: プロファイルの自動更新間隔を設定できます。サブスクリプションURLから取得したプロファイルを定期的に最新の状態に保ちたい場合に便利です。
    • Profile Directory: プロファイルファイルが保存されているフォルダのパスが表示されます。
  • Network (ネットワーク):
    • DNS: DNS設定を行います。デフォルトでは信頼性の高いPublic DNS(CloudflareやGoogleなど)が設定されていますが、必要に応じて変更できます。重要な設定ですが、初心者の方はデフォルトのままが良いでしょう。
  • Update (更新):
    • CFW本体のアップデートに関する設定です。手動でアップデートを確認したり、自動アップデートの設定を変更したりできます。

Settings画面では、CFWの起動設定やネットワーク設定、外観などをカスタマイズできます。

4.6 TAP

TUNモード(TAPアダプターを利用するモード)に関する詳細情報が表示される画面です。TAPアダプターの状態やIPアドレスなどが確認できます。通常、この画面で直接操作することは少ないでしょう。

4.7 Feedback

CFWの開発者へのフィードバックや、Issue報告、ドキュメントへのリンクなどがまとめられています。

第5章:プロファイル(設定ファイル)の理解と導入

Clash for Windowsを機能させるためには、どのようなプロキシサーバーを利用するのか、そしてどのように通信をルーティングするのか、といった設定情報が必要です。これらの設定全体をまとめたものが「プロファイル」です。プロファイルは通常、YAMLという形式で記述されたテキストファイルです。

初心者の方にとって、プロファイルの内容を直接編集するのは少しハードルが高いかもしれません。しかし、プロファイルの基本的な構造を理解しておくことは、CFWを使いこなす上で非常に重要です。

5.1 プロファイルとは何か? (YAML形式)

プロファイルは、Clash Coreが動作するために必要な全ての設定を含むファイルです。主な内容には以下が含まれます。

  • proxies: 利用可能な個々のプロキシサーバーのリスト。各プロキシの名前、タイプ(SS, Vmessなど)、接続情報(サーバーアドレス、ポート、パスワード/UUIDなど)が定義されます。
  • proxy-groups: 複数のプロキシをまとめたグループの定義。各グループの種類(select, url-testなど)や、そのグループに含まれるプロキシ/他のプロキシグループが定義されます。
  • rules: これがルーティングの核となる部分です。「特定の条件に一致する通信を、どのプロキシグループ(またはDirect/Reject)に送るか」というルールが順番に定義されます。
  • dns: DNSサーバーの設定。
  • その他の設定: ロギングレベル、外部コントローラー設定など。

プロファイルはYAMLという形式で書かれています。YAMLは、人間が読み書きしやすいように設計されたデータ形式です。インデント(字下げ)で階層構造を表現するのが特徴です。

YAMLの簡単な例:

“`yaml

これはコメントです

proxies: # プロキシリストの開始
– name: “My-Proxy-JP” # プロキシの名前
type: ss # プロトコルのタイプ
server: example.jp # サーバーアドレス
port: 443 # ポート番号
cipher: aes-256-gcm # 暗号化方式
password: “mypassword” # パスワード
– name: “My-Proxy-US”
type: vmess
server: example.us
port: 80
uuid: “xxxx-xxxx-xxxx-xxxx”
alterId: 0
cipher: auto
network: tcp
tls: true

proxy-groups: # プロキシグループの開始
– name: “🔰 Proxy Selection” # グループ名
type: select # グループの種類(手動選択)
proxies: # このグループに含まれるプロキシ/グループ
– “My-Proxy-JP”
– “My-Proxy-US”
– “🚀 Auto Select” # 別のグループを参照
– DIRECT # 直接接続(プロキシを使わない)
– name: “🚀 Auto Select”
type: url-test # グループの種類(URLテストで自動選択)
url: http://www.gstatic.com/generate_204
interval: 300 # テスト間隔 (秒)
tolerance: 50 # 許容誤差 (ミリ秒)
proxies:
– “My-Proxy-JP”
– “My-Proxy-US”

rules: # ルールの開始 (上から順に評価される)
– DOMAIN-SUFFIX,google.com,DIRECT # google.comのドメイン後方一致はDIRECT(直接接続)
– GEOIP,CN,DIRECT # 中国のIPアドレスはDIRECT
– MATCH,🔰 Proxy Selection # 上記ルールにマッチしない全ての通信は “🔰 Proxy Selection” グループに送る
“`

上記の例は非常にシンプルですが、proxiesproxy-groupsrulesといった主要なセクションが含まれているのが分かります。

5.2 サブスクリプションURLの利用(最も簡単な方法)

プロファイルを手動で作成・編集するのは大変です。そこで便利なのが、プロキシサービスプロバイダが提供する「サブスクリプションURL」です。

このURLは、プロバイダ側で管理されている最新のプロキシリストや設定情報を含んだプロファイルファイルへのリンクです。CFWはこのURLからプロファイルファイルをダウンロードし、自動的に設定として読み込むことができます。さらに、設定しておけば定期的に自動更新することも可能です。

初心者の方は、まず信頼できるプロキシサービスを契約し、そのサービスが提供するClash形式のサブスクリプションURLを入手することから始めましょう。

5.3 プロファイルの追加方法

入手したサブスクリプションURLをCFWに追加する手順です。

  1. Profiles画面を開く: CFWの左側メニューから「Profiles」をクリックします。
  2. 「Download From URL」をクリック: 画面上部にある「Download From URL」ボタンをクリックします。
  3. URLと名前を入力:
    • URL: 入手したサブスクリプションURLをここに貼り付けます。
    • Name: プロファイルに分かりやすい名前を付けます(例: 「MyService_Config」など)。この名前は後でプロファイルリストに表示されます。
    • Auto Update (Optional): 必要に応じて、プロファイルを自動更新する間隔を設定します。プロバイダ側でプロキシ情報が頻繁に更新される場合は設定しておくと便利です。チェックを入れて、更新間隔(Interval)を分単位で指定します(例: 1440分で1日ごと)。
  4. ダウンロード: 「Download」ボタンをクリックします。
  5. 完了: CFWが指定されたURLからプロファイルをダウンロードし、リストに追加します。ダウンロードが成功すると、Profiles画面のリストに新しいプロファイルが表示されます。

もしプロキシサービスから直接ファイル(.yamlまたは.yml)をダウンロードした場合は、「Import From File」ボタンをクリックして、そのファイルを選択すれば追加できます。

5.4 プロファイルの選択と有効化

Profiles画面のリストに複数のプロファイルがある場合、現在有効になっているプロファイルにはチェックマークや色などの印がついています。

別のプロファイルを有効にしたい場合は、そのプロファイル名をクリックするだけです。クリックすると、CFWは現在のプロファイルを停止し、選択した新しいプロファイルを読み込んで再起動します。

プロファイルを切り替えることで、利用するプロキシサーバーのリストやルーティングルール全体を簡単に変更できます。

第6章:プロキシモードとルール

プロファイルを有効にしたら、次に理解すべきは「プロキシモード」と「ルール」です。これがCFWの通信ルーティングの仕組みを理解する上で最も重要な部分です。

6.1 プロキシモード (Proxy Mode)

Overview画面やSettings画面に「Proxy Mode」という項目がありますが、これはCFWがどのようにインターネット接続を処理するかを大まかに指定するモードです。プロファイルで定義されたルールが適用されるかどうかは、このモードに依存します。

主要なプロキシモードは以下の通りです。

  • Rule (ルール): これが最も一般的で推奨されるモードです。 このモードでは、有効なプロファイルに定義されている「ルール」に従って通信をルーティングします。特定のドメインやIPアドレスへのアクセスはプロキシを使う、別のプロキシを使う、あるいは直接接続するといった細かい制御が可能です。あなたのプロファイルで定義されたルールが最大限に活用されるモードです。
  • Global (グローバル): 全ての通信を、プロファイルで定義されているデフォルトの(または指定された)プロキシグループ/プロキシを経由させるモードです。ルールは一切無視されます。全ての通信を特定のプロキシ経由にしたい場合に便利ですが、プロキシ経由にしたくない通信(例: LAN内の通信、国内サイトなど)も全てプロキシに行ってしまうため、速度低下や不具合の原因になる可能性があります。
  • Direct (ダイレクト): 全ての通信をプロキシを使わずに直接インターネットに接続させるモードです。CFWは実行されていますが、プロキシクライアントとしての機能は実質的にオフになります。一時的にプロキシを無効にしたい場合に便利です。
  • Script: JavaScriptなどのスクリプトを使って、より高度で動的なルーティングを行うモードです。これは上級者向けの設定であり、初心者の方は通常利用しません。

初心者の方は、基本的に「Rule」モードを選択しておくと良いでしょう。これにより、プロファイルで定義されたルールに基づいたインテリジェントなルーティングが利用できます。

プロキシモードは、Overview画面またはSettings画面のGeneralタブで切り替えられます。

6.2 ルールベースルーティングの重要性

CFWの強力さは、この「ルールベースルーティング」にあります。インターネット上の様々な宛先(ウェブサイト、サーバーなど)へのアクセスを、その宛先に応じて異なる方法(特定のプロキシ、別のプロキシ、直接接続など)で処理できる点が画期的です。

なぜこれが重要なのでしょうか?

  • パフォーマンス: 国内サイトへのアクセスはプロキシを使わずに直接接続する方が高速な場合が多いです。一方、海外サイトへのアクセスは特定の海外プロキシを使うことで、制限を回避したり速度が向上したりする場合があります。通信先に応じて最適な経路を選択することで、全体のインターネット体験を向上できます。
  • コスト効率: 有料のプロキシサービスの中には、データ通信量に応じて料金が発生するものがあります。大容量通信を行う国内サイトへのアクセスをDirectに設定することで、プロキシの使用量を節約できます。
  • 互換性: 一部のアプリケーションやウェブサイトはプロキシ経由だと正しく動作しないことがあります。そのような場合は、その通信をDirectにするルールを追加することで問題を回避できます。
  • 柔軟なポリシー: 特定のウェブサイトだけ特定の国のプロキシを経由させる、あるいは特定の種類の通信(例: BitTorrentなど)はブロックするなど、ユーザーのポリシーに合わせて細かく通信を制御できます。

6.3 ルールセットの基本構造

ルールは、プロファイルのrules:セクションに、リスト形式で記述されています。

yaml
rules:
- RuleType,Parameter,ProxyGroupOrKeyword # ルールは上から順に評価される
- AnotherRuleType,AnotherParameter,AnotherProxyGroupOrKeyword
- FINAL,DefaultProxyGroupOrKeyword # 全てのルールにマッチしなかった場合の最終ルール

CFWは、あなたのコンピューターからインターネットへの接続要求が発生するたびに、このルールのリストを上から順番に評価していきます。そして、最初に条件に一致したルールがその接続に適用されます。一度マッチしたルールが見つかると、それ以降のルールは評価されません。

リストの最後に位置するFINALルールは、非常に重要です。これは、リストの最初から最後までどのルールにも一致しなかった全ての通信に適用される「フォールバック」または「デフォルト」のルールです。通常は、最もよく使うプロキシグループや、全てをプロキシ経由にするための設定が指定されます。

6.4 一般的なルールタイプ

CFWがサポートするルールタイプは多岐にわたりますが、初心者の方がまず知っておくべき主要なルールタイプをいくつか紹介します。

  • DOMAIN-SUFFIX: 指定したドメイン名の「後方一致」でマッチします。例えば、DOMAIN-SUFFIX,google.com,DIRECT というルールは、google.commail.google.comdrive.google.com など、.google.com で終わる全てのドメインにマッチします。非常に広くマッチするため、よく使われます。
  • DOMAIN: 指定したドメイン名と「完全一致」した場合にマッチします。例えば、DOMAIN,google.com,DIRECTgoogle.com にはマッチしますが、mail.google.com にはマッチしません。
  • DOMAIN-KEYWORD: 指定したキーワードがドメイン名に含まれている場合にマッチします。例えば、DOMAIN-KEYWORD,google,DIRECTgoogle.comwww.google.co.jpmy-google-service.net など、「google」という単語を含む全てのドメインにマッチします。範囲が広すぎるため、使用には注意が必要です。
  • IP-CIDR: 指定したIPアドレス範囲(CIDR形式)にマッチします。例えば、IP-CIDR,192.168.1.0/24,DIRECT は、192.168.1.0から192.168.1.255までの全てのIPアドレスにマッチします(通常はLAN内の通信など)。特定のサーバーのIPアドレスを直接指定することも可能です(例: IP-CIDR,8.8.8.8/32,DIRECT はGoogle Public DNSにマッチ)。
  • GEOIP: 通信先のIPアドレスが、指定した国コードに属しているかどうかに基づいてマッチします。例えば、GEOIP,CN,DIRECT は、通信先が中国国内のIPアドレスであればマッチします。国コードはISO 3166-1 alpha-2形式(例: US=アメリカ、JP=日本、CN=中国)を使用します。このルールタイプを利用するには、GeoLite2などのIP地理情報データベースが必要です。通常、CFWはこれを自動でダウンロード・更新します。
  • MATCH: 全てのルールにマッチしなかった通信にマッチします。これは事実上、ルールリストの最後に置かれるFINALルールとして機能します。プロファイルによっては、FINALではなくMATCHが使われている場合もあります。どちらも最後のフォールバックルールを意味します。

6.5 ルールの記述例と適用されるプロキシ/キーワード

各ルールの定義の最後の部分は、そのルールにマッチした通信をどのように処理するかを指定します。

  • プロキシグループ名: MATCH,🔰 Proxy Selection のように、プロファイルで定義されているプロキシグループの名前を指定します。マッチした通信は、そのプロキシグループの現在の設定(手動選択、自動選択など)に従って処理されます。
  • 個別のプロキシ名: DOMAIN,example.com,My-Proxy-US のように、プロファイルで定義されている個別のプロキシ名を指定することもできますが、通常は柔軟性の高いプロキシグループを指定するのが一般的です。
  • DIRECT: プロキシを使わずに、直接インターネットに接続します。LAN内の通信や、プロキシ経由にしたくないサイトへのアクセスに利用します。
  • REJECT: 接続を拒否します。特定のサイトへのアクセスをブロックしたい場合などに利用します。

ルール評価の例:

あなたがブラウザで www.google.com にアクセスしたとします。有効なプロファイルのルールが以下のようになっている場合:

yaml
rules:
- DOMAIN,www.google.com,DIRECT
- DOMAIN-SUFFIX,google.com,🔰 Proxy Selection
- MATCH,🚀 Auto Select

  1. CFWは最初のルール DOMAIN,www.google.com,DIRECT を評価します。あなたのアクセス先は www.google.com であり、このルールに「完全一致」します。
  2. ルールがマッチしたので、CFWはこのルールを適用し、www.google.com への接続を DIRECT(直接接続) で行います。
  3. これ以降のルール(DOMAIN-SUFFIXMATCH)は評価されません。

もし最初のルールがなく、ルールリストが以下のようだった場合:

yaml
rules:
- DOMAIN-SUFFIX,google.com,🔰 Proxy Selection
- MATCH,🚀 Auto Select

  1. CFWは最初のルール DOMAIN-SUFFIX,google.com,🔰 Proxy Selection を評価します。あなたのアクセス先 www.google.com.google.com で終わるので、このルールに「後方一致」します。
  2. ルールがマッチしたので、CFWはこのルールを適用し、www.google.com への接続を 🔰 Proxy Selection プロキシグループ経由で行います。
  3. 以降のルールは評価されません。

このように、ルールの順序は非常に重要です。より具体的なルール(DOMAIN, IP-CIDRなど)はリストの上の方に、より一般的なルール(DOMAIN-SUFFIX, MATCH)は下の方に配置するのが一般的です。特にMATCHまたはFINALルールは常に最後に置かれます。

プロファイルをダウンロードした場合、通常はプロバイダ側で最適なルールが設定されています。初心者の方は、まずは提供されたプロファイルのルール構造をProfiles画面で確認し、どのようなルールが定義されているのかを見てみることから始めましょう。

第7章:プロキシグループの活用

ルールにマッチした通信は、指定されたプロキシグループ(またはDIRECT/REJECT)に送られます。プロキシグループは、CFWの柔軟性をさらに高めるための機能です。複数のプロキシサーバーを効率的に管理し、利用する方法を定義します。

7.1 プロキシグループとは?

プロキシグループは、プロファイル内のproxy-groups:セクションで定義されます。複数のプロキシサーバー(または他のプロキシグループ自身)をまとめて扱い、それらの中から実際に使用する一つを決定するための「戦略」を定義します。

各プロキシグループには名前、タイプ、そしてそのグループに含まれるプロキシまたは他のプロキシグループのリストが定義されています。

7.2 主要なプロキシグループタイプ

CFWがサポートする主要なプロキシグループタイプを理解することで、Profiles画面のProxyタブの見え方や、プロファイルYAMLの内容が理解しやすくなります。

  • select: 手動選択グループ。このグループに属するプロキシまたはグループの中から、ユーザーが手動で一つを選択して利用します。Profiles画面のProxyタブで、このタイプのグループ名をクリックすると、含まれるリストが表示され、クリックして切り替えることができます。プロファイルの一番上位の選択肢や、国・地域ごとにプロキシをまとめたグループなどでよく利用されます。
  • url-test: URLテストによる自動選択グループ。定義されたURL(例: http://www.gstatic.com/generate_204 など、インターネットへの接続可否を手軽に確認できるURL)にアクセスして、最も応答速度(遅延時間)が短いプロキシを自動的に選択して利用します。定期的にテストを実行し、最速のプロキシに自動で切り替える機能もあります。最も安定したプロキシや高速なプロキシを自動で使いたい場合に便利です。url (テストURL)、interval (テスト間隔/秒)、tolerance (遅延許容誤差/ミリ秒)といったパラメータを設定できます。
  • fallback: フォールバックグループ。このグループに属するプロキシまたはグループをリストの先頭から順にテストし、最初に「利用可能」と判断されたもの(テストURLへのアクセスに成功するなど)を利用します。もし現在利用しているプロキシが利用できなくなった場合、リストの次のプロキシに自動的に切り替わります。信頼性を高めたい場合に利用されます。
  • round-robin: ラウンドロビングループ。このグループに属するプロキシまたはグループを、接続要求があるたびにリストの先頭から順番に切り替えて利用します。複数のプロキシに負荷を分散したい場合に利用されます。
  • load-balance: ロードバランスグループ。複数のプロキシに対して、設定された戦略(例: consistent-hash など)に基づいて通信を分散させます。特定の通信を常に同じプロキシにルーティングさせたい(例: ログインセッションを維持したい)場合などに利用されますが、設定がやや複雑になるため、初心者向けではありません。

7.3 グループとルールの連携

ルールは、どの「プロキシグループ」を使うかを指定します。そして、そのプロキシグループのタイプ(select, url-testなど)に従って、実際にどの「個別のプロキシサーバー」が使用されるかが決定されます。

例えば、ルールが MATCH,🔰 Proxy Selection となっており、🔰 Proxy Selection グループが select タイプで、その中に My-Proxy-JPMy-Proxy-US が含まれている場合、あなたはProxy画面で手動で My-Proxy-JPMy-Proxy-US のどちらかを選択することになります。そして、MATCHルールに該当する全ての通信は、あなたが選択した方のプロキシを経由します。

別の例として、ルールが DOMAIN-SUFFIX,video.jp,🚀 Auto Select となっており、🚀 Auto Select グループが url-test タイプで、そこに複数のプロキシが含まれている場合、.video.jp で終わる全てのドメインへの通信は、🚀 Auto Select グループがURLテストの結果に基づいて自動的に選択したプロキシを経由します。

このように、プロファイルは「どの通信を(ルール)、どのようにまとめて扱い(プロキシグループ)、具体的にどのサーバーを使うか(グループタイプ+個別のプロキシ)」という連携によって、高度なルーティングを実現しています。

サブスクリプションプロファイルを使う場合、これらのプロキシグループとルールはプロバイダによって事前に定義されています。多くの場合、ユーザーがProxy画面で手動でプロキシを切り替えられる select グループや、最速のプロキシを自動選択してくれる url-test グループなどが用意されています。まずはProxy画面を開いて、どのようなグループがあるか確認してみましょう。そして、select グループがあれば、試しに別のプロキシに切り替えてみてください。

第8章:接続設定の詳細

Clash for Windowsをシステム全体で利用するための重要な設定について掘り下げます。

8.1 システムプロキシ設定 (Set as System Proxy)

前述のSettings画面やOverview画面にある System Proxy (または Set as System Proxy) のトグルスイッチは非常に重要です。

これを オン にすると、Windowsのシステム設定としてプロキシが設定され、インターネットに接続しようとするほとんど全てのアプリケーション(ウェブブラウザ、ゲームクライアント、メーラー、各種アップデートプログラムなど)の通信が、まずCFWを経由するようになります。そして、CFWがプロファイルのルールに基づいて、その通信をプロキシに送るか、直接接続させるか、あるいは拒否するかを判断します。

これを オフ にすると、CFWはプロキシサーバーとしてローカルで待機している状態になりますが、Windowsのシステム設定は変更されないため、多くのアプリケーションはCFWを経由せずに直接インターネットに接続しようとします。このモードは、特定のアプリケーションだけプロキシを使いたい場合に、そのアプリケーションのプロキシ設定を手動でCFWのローカルポート(デフォルトではHTTP: 7890, SOCKS5: 7891)に指定して利用するような、応用的な使い方になります。

初心者の方は、ほとんどの場合 System Proxyオン にして、Windowsシステム全体の通信をCFWで管理するように設定するのが一般的です。

8.2 TAPアダプター / TUNモード (TAP)

Settings画面のGeneralタブにある TAP のトグルスイッチも重要です。これをオンにすると、CFWはWindowsのネットワーク層に「TAPアダプター」という仮想ネットワークカードを介して介入し、より低レベルでのネットワーク通信(特にUDP)を捕捉し、トンネル経由で処理できるようになります。

  • System Proxyのみ (TAPオフ): この場合、CFWは主にHTTP/HTTPS通信などのアプリケーションレベルのプロキシとして機能します。SOCKS5プロキシとしても機能しますが、UDP通信は通常トンネルできません。
  • System Proxy + TAPオン (TUNモード): TAPアダプターを使用する「TUNモード」が有効になります。CFWはWindowsのネットワークトラフィックをTAPアダプター経由で捉え、プロファイルのルールに基づいてトンネル処理を行います。これにより、UDP通信(オンラインゲーム、一部ストリーミング、DNSなど)もルールベースでルーティングしたり、プロキシ経由にしたりすることが可能になります。より包括的にWindowsのネットワーク通信を制御したい場合に有効です。多くのプロファイルはTUNモードでの利用を前提としています。

TAPアダプターは初回利用時にインストールが必要になる場合があります。CFWが自動で検出してインストールを促してくれるので、指示に従ってください。

System ProxyTAP は併用されることが多く、両方をオンにすることで、Windows全体の通信をCFWの強力なルールベースルーティングの傘下に置くことができます。初心者の方も、まずは両方オンにして試してみるのが良いでしょう。

8.3 Allow LAN 設定

Settings画面のGeneralタブにある Allow LAN 設定をオンにすると、CFWが起動しているPCと同じローカルネットワーク(同じルーターに接続している他のPCやスマートフォンなど)から、そのPCのClash for Windowsをプロキシサーバーとして利用できるようになります。

有効にした場合、同じLAN内の他のデバイスのプロキシ設定で、プロキシサーバーのアドレスにCFWが起動しているPCのローカルIPアドレスを、ポート番号にCFWのMixed/HTTP/SOCKSポート(デフォルトではMixed: 7890)を指定すれば接続できます。

ただし、セキュリティ上のリスク(意図しない第三者からの利用など)も伴うため、この機能が必要ない場合はオフにしておくことを強く推奨します。

8.4 ポート設定

Settings画面のGeneralタブには、Mixed Port, HTTP Port, SOCKS Port の設定があります。

  • Mixed Port: HTTPプロキシとSOCKS5プロキシの両方に対応したポートです。多くのアプリケーションはこのポートをプロキシとして指定すれば、自動的に適切なプロトコルで通信してくれます。デフォルトは7890です。
  • HTTP Port: HTTPプロキシ専用のポートです。デフォルトは7890ですが、Mixed Portと重複しないように注意が必要です(通常はMixed Portを有効にすればHTTP Portは不要です)。
  • SOCKS Port: SOCKS5プロキシ専用のポートです。デフォルトは7891です。

これらのポートは、あなたがCFWをシステムプロキシとしてではなく、特定のアプリケーションから手動でプロキシとして指定したい場合に必要になります。例えば、あるブラウザだけCFWを経由させたい場合に、そのブラウザのプロキシ設定で「SOCKSホスト: 127.0.0.1 (またはlocalhost), ポート: 7891」のように指定します。

ほとんどの場合、System ProxyTAP をオンにして、これらのポートはデフォルトのままにしておけば問題ありません。

第9章:よくある問題とトラブルシューティング

Clash for Windowsは高機能である反面、設定ミスなどで問題が発生することもあります。ここでは、初心者の方が遭遇しやすい問題とその対処法をいくつか紹介します。

9.1 インターネットに接続できない、または特定のサイトにアクセスできない

これが最もよくある問題です。原因は様々考えられます。

考えられる原因と対策:

  1. CFWが起動していない/エラーになっている:
    • 確認: Overview画面を開き、Statusが「Running」になっているか確認します。
    • 対策: 「Running」になっていなければ、手動で起動し直してみてください。起動時にエラーが出る場合は、Logs画面を確認してエラーメッセージを読み、原因を探ります。
  2. System Proxyが有効になっていない:
    • 確認: Overview画面またはSettings画面で「System Proxy」がオンになっているか確認します。
    • 対策: オフになっている場合はオンにしてください。
  3. プロファイルが有効になっていない/古い:
    • 確認: Profiles画面で、使用したいプロファイルにチェックマークなどが付いて有効になっているか確認します。最後に更新された日時が古すぎないか確認します。
    • 対策: 別のプロファイルが有効になっていれば、使用したいプロファイルをクリックして切り替えてください。プロバイダから提供されたサブスクリプションURLを使っている場合は、Profiles画面でそのプロファイルの更新ボタンをクリックして最新の状態に更新してみてください。
  4. プロファイルの内容が間違っている:
    • 確認: Profiles画面で有効なプロファイルの内容(YAML)を開き、特にproxiesproxy-groupsrulesに明らかな間違いがないか確認します。YAMLのインデント間違いなどは読み込みエラーの原因になります。
    • 対策: サブスクリプションURLから取得したプロファイルであれば、もう一度ダウンロードし直してみてください。手動で編集した場合は、編集内容を確認・修正します。YAMLの構文チェッカーツールなども活用できます。
  5. プロキシサーバー自体に問題がある:
    • 確認: Proxies画面を開き、現在選択されているプロキシグループや個々のプロキシの遅延テスト(Ping)を実行してみてください。Pingが非常に遅い、タイムアウトするなど、接続状態が悪いプロキシかもしれません。
    • 対策: select グループを使っている場合は、別のプロキシを手動で選択してみてください。url-test グループを使っている場合は、グループに含まれる他のプロキシの状態を確認します。もしリスト全体が遅い/使えない場合は、プロキシサービスプロバイダ側で問題が発生している可能性があります。プロバイダのアナウンスを確認したり、別のプロファイル(別のプロバイダのものなど)を試したりする必要があるかもしれません。
  6. ルール設定の問題: 特定のサイトだけアクセスできない場合に多い原因です。
    • 確認: Overview画面のConnectionsタブで、アクセスしようとしているサイトへの接続がどのルールにマッチし、どのプロキシグループ/プロキシに送られているかを確認します。意図した通りにルーティングされていますか?例えば、Directになってほしい通信がプロキシ経由になっていたり、使えないプロキシグループに送られていたりしませんか?Profiles画面でプロファイルのルール定義を確認します。
    • 対策: ルールが意図と異なる場合は、プロファイルを編集してルールの順序や内容を修正する必要があります。例えば、特定のサイトを常にDirectにしたい場合は、そのサイトにマッチするDOMAINまたはDOMAIN-SUFFIXルールを、他の一般的なルールよりもに追加し、宛先をDIRECTに指定します。
  7. ファイアウォールやセキュリティソフト:
    • 確認: Windowsファイアウォールや他のセキュリティソフトがClash for Windowsの通信をブロックしていないか確認します。特に、CFWがシステムプロキシやTAPアダプターとして動作するために必要な権限を付与しているか確認します。
    • 対策: ファイアウォールやセキュリティソフトの設定を確認し、CFWの実行ファイルやポート(デフォルト7890, 7891など)を例外として許可してみてください。
  8. TAPアダプターの問題: TUNモード(System Proxy + TAPオン)を利用している場合。
    • 確認: Settings画面でTAPがオンになっているか確認します。WindowsのネットワークアダプターリストにTAPアダプターが正常に表示されているか確認します。
    • 対策: CFWを再起動したり、Settings画面からTAPアダプターを再インストールしたりしてみてください。

9.2 GUIが表示されない、または起動しない

CFWのウィンドウ自体が表示されない、あるいは起動中にエラーが出て終了してしまう場合。

考えられる原因と対策:

  1. 起動ファイルの問題: インストールが正しく行われていない、またはファイルが破損している可能性があります。
    • 対策: CFWをアンインストールし、公式サイトから最新版のインストーラーを再度ダウンロードしてクリーンインストールし直してみてください。
  2. 設定ファイルの破損: 以前の設定ファイルが破損している可能性があります。
    • 対策: CFWの設定ファイルは通常 %APPDATA%\Clash for Windows フォルダに保存されています。CFWを完全に終了させた後、このフォルダ名を一時的に変更(例: Clash for Windows_old)して、CFWを起動してみてください。これにより新しい設定ファイルが生成され、起動する可能性があります。ただし、この方法では以前の設定(プロファイルなど)は失われます。
  3. Windowsシステムの競合: 他のネットワーク関連ソフトウェア(VPNクライアント、別のプロキシソフトなど)と競合している可能性があります。
    • 対策: 同種の他のソフトウェアをアンインストールしたり、無効にしたりした状態でCFWを起動してみてください。
  4. 権限の問題: CFWが管理者権限を必要とする操作(System Proxyの設定など)を実行できない可能性があります。
    • 対策: CFWを右クリックし、「管理者として実行」を選択して起動してみてください。常に管理者権限で起動するように設定することも可能ですが、通常はSystem Proxy有効化などの操作時に昇格を求められるだけで十分です。

9.3 速度が遅い

インターネット接続自体はできているが、速度が非常に遅い場合。

考えられる原因と対策:

  1. 使用しているプロキシサーバーの負荷が高い、または帯域幅が狭い:
    • 確認: Proxies画面で各プロキシの遅延テスト結果を確認します。他のプロキシのPingは良好ですか?
    • 対策: select グループを使っている場合は、Pingテストで最も速いプロキシを選択し直してみてください。url-test グループを使っている場合は、CFWが自動的に最速を選択するはずですが、テストURLや間隔が適切か確認したり、手動で別のプロキシを選択できるグループに切り替えてみたりします。可能であれば、プロバイダが提供する別のプロキシサーバーを試してみてください。
  2. ルール設定の問題: 速度低下の原因となる通信(例: 大容量ダウンロード)が、意図せず遅いプロキシ経由になっている。
    • 確認: Overview画面のConnectionsタブで、速度が遅い通信がどのプロキシを経由しているか確認します。
    • 対策: その通信をDirectにするルールを追加するなど、ルールを最適化します。
  3. プロキシプロバイダ側の問題: プロキシサービス自体が混雑している、メンテナンス中、または全体的に品質が低下している可能性があります。
    • 対策: プロキシプロバイダのアナウンスを確認します。他のプロバイダのサービスを試してみるのも一つの方法です。
  4. インターネット回線自体の問題: あなたのインターネット回線(自宅のWi-FiやISP)自体に問題がある可能性も考慮します。
    • 確認: プロキシを使わない状態で速度テストサイト(Fast.com, Speedtest.netなど)で速度を計測し、通常と比較します。
    • 対策: 回線事業者に問い合わせるなど、回線自体のトラブルシューティングを行います。

9.4 ログの確認方法

問題が発生した場合、Logs画面を確認することは非常に重要です。エラーメッセージや警告、各接続がどのルールにマッチしてどのように処理されたかの情報などが記録されています。

  • 左側メニューから「Logs」をクリックします。
  • 必要に応じて、画面上部のログレベルを「Debug」に変更すると、より詳細な情報が表示されます(ただし、情報量が膨大になります)。
  • Filterボックスにキーワード(例: エラーの種類、アクセス先のドメイン名など)を入力すると、関連するログを絞り込めます。

Logs画面の情報は、問題の原因を特定し、解決策を見つけるための大きなヒントとなります。エラーメッセージが表示されている場合は、その内容をインターネットで検索してみるのも良いでしょう。

第10章:応用的な使い方(簡単な紹介)

Clash for Windowsには、さらに高度な設定や機能がありますが、ここでは初心者向けに、次にステップアップする際に知っておくと良い、応用的な使い方を簡単に紹介します。

10.1 Custom Rules / Custom Groups の追加

ダウンロードしたプロファイルの内容を直接編集するのはリスクがありますが、CFWにはダウンロードしたプロファイルの上に、ユーザー独自のルールやプロキシグループを追加できる機能があります。

これはProfiles画面で、有効なプロファイルを選択した際に表示されるエディタ画面で行います。YAMLコードの特定のセクション(例えばrules:セクションの最後の方)に、独自のルール定義を追加できます。

例えば、ダウンロードしたプロファイルには含まれていない、特定のローカルIPアドレスを常にDirectにしたい場合や、特定のウェブサイトへのアクセスを常にRejectしたい場合などに、既存のルールリストの上に独自のルールを追加定義できます。

ただし、この機能を利用するにはYAMLの構文とルールの書き方を正しく理解している必要があります。

10.2 外部コントローラーの利用

Clash CoreはAPIを提供しており、他のアプリケーションからその状態を監視したり、設定を変更したりすることができます。Clash for Windows自身もそのAPIを利用してGUIを提供していますが、サードパーティ製のより多機能なGUIクライアントや、ウェブベースの管理ツールなども存在します(例: Clash Verge, Yazawa, etc.)。

Settings画面のGeneralタブにあるExternal Controllerの設定(アドレスとシークレット)を有効にすることで、これらの外部ツールからあなたのPCで動いているCFWを制御できるようになります。これは、より高度な管理や自動化を行いたい場合に役立ちます。

10.3 Scriptモード

前述のProxy Modeの一つであるScriptモードは、JavaScriptを使ってより柔軟で動的なルーティングロジックを記述できる機能です。例えば、時間帯やネットワークの状態に応じてルーティングを変更したり、特定の条件でランダムにプロキシを選んだり、といったことが可能です。

これはClashの機能の中でも特に高度な部類に入るため、プログラミングの知識がない初心者の方がすぐに利用するのは難しいですが、将来的にClashの機能を深く使いこなしたいと思ったときに学習する価値のある機能です。

第11章:まとめ

Clash for Windowsは、単なるプロキシクライアントではなく、非常に強力で柔軟なネットワークルーティングツールです。最初は「プロファイル」「ルール」「プロキシグループ」といった概念が難しく感じられるかもしれませんが、これらはCFWの心臓部であり、インターネットへの接続をあなたの意図通りに制御するための鍵となります。

この記事では、CFWの基本概念から、ダウンロード・インストール、GUIの使い方、そしてプロファイルやルール、プロキシグループといった核心部分、さらにはトラブルシューティングまで、初心者の方が必要とするであろう情報を網羅的に解説しました。

まずは、信頼できるプロキシサービスを見つけ、Clash形式のサブスクリプションURLを入手して、CFWにプロファイルを導入することから始めてみましょう。そして、System ProxyとTAPをオンにして、Overview画面やLogs画面で通信がどのようにルーティングされているか観察してみてください。

Clash for Windowsを使いこなすには、ある程度の学習と試行錯誤が必要かもしれません。しかし、一度その仕組みを理解すれば、より自由で安全、そして快適なインターネット環境を構築するための強力な武器となるはずです。

焦らず、一つずつ理解を深めていってください。この記事が、あなたのClash for Windows導入・設定の助けとなり、より良いオンライン体験への扉を開く一助となれば幸いです。

利用上の注意点(リスクや自己責任)を再度心に留め、安全かつ倫理的な範囲でClash for Windowsを活用しましょう。

これで、Clash for Windowsの初心者向け導入・設定ガイドは約5000語の詳細な説明を含めて完了です。


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