はい、承知いたしました。【初心者向け】PyCharmのダウンロードからインストールまで完全解説 に関する詳細な説明を含む記事を、約5000語で記述し、直接表示します。
【初心者向け】PyCharmのダウンロードからインストールまで完全解説
Pythonでのプログラミング学習を始める皆さん、またはもっと快適にPythonコードを書きたいと考えている皆さん、こんにちは!この記事では、Python開発において世界中のプログラマーから絶大な支持を受けているPyCharmというツールについて、そのダウンロードからインストール、そして最初の簡単な設定までを、初心者の方にも完全に理解していただけるように、一つずつ丁寧に解説していきます。
「プログラミング環境の準備って難しそう…」「どこから何をダウンロードすればいいの?」「インストール途中でよくわからない画面が出てきたらどうしよう…」そんな不安を感じている方もいるかもしれません。でも大丈夫です!この記事を最後まで読めば、PyCharmをあなたのパソコンに導入し、すぐにPythonプログラミングを始められるようになります。
さあ、最高のPython開発環境を手に入れるための第一歩を踏み出しましょう!
PyCharmとは? なぜ初心者におすすめなの?
Pythonを使ったプログラミングでは、コードを書くための「エディター」と、書いたコードを実行するための「インタープリター(Pythonそのもの)」が必要です。しかし、本格的に開発を進めるためには、これら以外にも様々な便利な機能があると効率が劇的に向上します。
そこで登場するのがIDE (Integrated Development Environment – 統合開発環境)です。IDEは、コードを書くエディター機能はもちろんのこと、コードの間違いを見つけてくれるデバッグ機能、コードを自動で補完してくれる入力補完機能、プロジェクトのファイル管理機能、そして後述する仮想環境の管理機能など、開発に必要な様々なツールや機能を一つにまとめた強力なソフトウェアです。
PyCharmは、このIDEの中でも特にPython開発に特化しており、JetBrains社によって開発されています。世界中のPython開発者に愛用されており、その最大の魅力は「Pythonコードを書く上で必要となるあらゆる機能が、非常に使いやすく整理されている」という点にあります。
PyCharmの主な特徴
- 強力なコードエディター: コードの入力補完、シンタックスハイライト(コードの色分け表示)、コード整形など、コードを書く作業をスムーズにしてくれます。
- インテリジェントなコード解析: 文法エラーや論理的な間違い、改善できる点などをリアルタイムで指摘してくれます。
- デバッグ機能: プログラムの実行を一時停止させたり、変数の中身を確認したりすることで、エラーの原因を特定しやすくなります。
- 仮想環境管理: Python開発において非常に重要な「仮想環境」の作成、管理、切り替えを簡単に行えます。(仮想環境については、インストール後のプロジェクト作成時に詳しく触れますが、異なるプロジェクトで異なるライブラリを使いたい場合に、互いに干渉しないように環境を分けるための仕組みです。)
- バージョン管理システム連携: Gitなどのバージョン管理システムとの連携が強力で、コードの変更履歴管理や複数人での共同開発を効率的に行えます。
- 多様なフレームワーク・技術への対応: Django, FlaskといったWebフレームワーク、データサイエンス関連ライブラリなど、多くのPython関連技術に対応しています。
これらの機能があるおかげで、PyCharmを使わない場合に比べて、エラーに気づきやすくなったり、コードを書く速度が上がったり、プロジェクト管理が楽になったりと、多くのメリットを享受できます。
なぜ初心者におすすめなのか?
特にプログラミング初心者にとって、PyCharmは非常に心強い味方です。
- エラーに気づきやすい: コードを書きながらリアルタイムでエラーを指摘してくれるので、「なぜか動かない!」という状態に陥りにくく、早期に間違いを修正できます。
- 入力補完が便利: 関数名や変数名、メソッド名などを途中まで入力するだけで候補を表示してくれるので、スペルミスを防ぎ、覚えたてのコードでもスムーズに入力できます。
- デバッグで理解を深める: プログラムの実行ステップを追ったり、変数の値の変化を見たりできるので、コードが内部でどのように動作しているのかを理解しやすくなります。
- 環境構築がしやすい: 特に仮想環境の管理は、コマンド操作に慣れていない初心者にとって敷居が高い場合がありますが、PyCharmを使えばGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)上で簡単に操作できます。
もちろん、シンプルなテキストエディターとコマンドラインだけでもPython開発は可能ですが、PyCharmのような高機能なIDEを使うことで、学習効率を高め、より複雑なプログラム開発にもスムーズに進んでいけるでしょう。
PyCharmの種類:Community Edition vs Professional Edition
PyCharmには主に二つのエディションがあります。
-
PyCharm Community Edition:
- 無料で利用できます。
- Python開発の基本的な機能(コードエディター、デバッグ、仮想環境管理など)は十分に備わっています。
- 多くのサードパーティライブラリ(NumPy, Pandas, Matplotlibなど)の基本的なサポートも含まれます。
- Web開発フレームワーク(Django, Flaskなど)やデータベースツール、科学技術計算ツールなどの高度な機能は含まれません。
- 初心者がPythonプログラミング学習を始めるには、このCommunity Editionで十分すぎるほどです。 まずはこちらから始めましょう。
-
PyCharm Professional Edition:
- 有料のエディションです。商用利用の場合はライセンスが必要です(個人開発者向けライセンスや学割などもあります)。
- Community Editionの全機能に加え、Web開発(Django, Flask, FastAPIなど)、データサイエンス(Jupyter Notebook連携など)、データベースツール、リモート開発、プロファイリング、JavaScript/HTML/CSSの高度なサポートなど、より高度な機能が豊富に含まれています。
- プロの開発者や、特定の高度な機能を必要とする方向けです。
この記事では、無料で使用でき、初心者に最適なPyCharm Community Editionのダウンロードとインストールに焦点を当てて解説します。
インストール前の準備:システム要件の確認
PyCharmを快適に使用するためには、お使いのパソコンがPyCharmのシステム要件を満たしている必要があります。古いパソコンや、スペックが低いパソコンの場合、動作が遅かったり、インストールできなかったりする可能性があります。
ここでは、PyCharm Community Editionのシステム要件(推奨されるスペック)の目安を見てみましょう。お使いのOSによって要件が異なります。
一般的な推奨システム要件(PyCharm Community Edition 2023.x 以降)
- オペレーティングシステム (OS):
- Windows: 64-bit 版 Windows 10 以降
- macOS: macOS 10.15 以降
- Linux: GLIBC 2.27 以降をサポートするほとんどのモダンなLinuxディストリビューション (例: Ubuntu 20.04 LTS 以降, Fedora 30 以降, Debian 10 以降)
- RAM (メモリ):
- 最低 4 GB
- 推奨 8 GB 以上 (特に大きなプロジェクトや複数のアプリケーションを同時に実行する場合)
- ストレージ容量:
- インストールに最低 2.5 GB (追加のキャッシュなどでさらに必要になる場合があります)
- 推奨 5 GB 以上の空き容量 (プロジェクトファイルなどを保存するため)
- SSD (Solid State Drive) が強く推奨されます。HDDに比べて起動やファイル操作が高速になります。
- 画面解像度:
- 最低 1024×768
- 推奨 1920×1080 以上
- Pythonインタープリター:
- Python 2.7, または 3.8 以降が別途インストールされている必要があります。
- PyCharm自体はPythonインタープリターを含んでいません。PyCharmをインストールする前に、Python本体をインストールしておくことを強くお勧めします。(Python本体のインストール方法については、ここでは割愛しますが、公式サイトからダウンロードしてインストールできます。)
お使いのパソコンのスペック確認方法
お使いのパソコンがこれらの要件を満たしているか確認してみましょう。
- Windows:
- OSバージョン: 「設定」アプリを開き、「システム」>「バージョン情報」または「詳細情報」を選択すると、Windowsのエディションとバージョンが確認できます。
- RAMとプロセッサー: 同じく「バージョン情報」または「詳細情報」の画面で、「実装RAM」や「プロセッサー」の項目を確認できます。
- ストレージ容量: 「エクスプローラー」を開き、「PC」を選択すると、各ドライブの空き容量が表示されます。
- OSのビット数 (32bit or 64bit): 「バージョン情報」画面の「システムの種類」で確認できます。「x64ベース プロセッサ」と表示されていれば64bit版です。PyCharmは基本的に64bit版が推奨されます。
- macOS:
- OSバージョン、RAM、プロセッサー: 画面左上のAppleメニューから「このMacについて」を選択すると、概要が表示されます。
- ストレージ容量: 「このMacについて」のウィンドウで「ストレージ」タブを選択すると、空き容量が表示されます。
- Linux:
- OSバージョン: ターミナルを開き
lsb_release -a
コマンドなどを実行します。(ディストリビューションによって異なる場合があります。) - RAM: ターミナルで
free -h
コマンドを実行します。 - プロセッサー: ターミナルで
lscpu
コマンドを実行します。 - ストレージ容量: ターミナルで
df -h
コマンドを実行します。 - GLIBCバージョン: ターミナルで
ldd --version
コマンドを実行します。
- OSバージョン: ターミナルを開き
もしお使いのPCのスペックが推奨要件を下回っている場合でも、最低要件を満たしていれば動作する可能性はありますが、快適な動作のためには推奨要件以上のスペックがあることが望ましいです。特にメモリ(RAM)はPyCharmの快適さに大きく影響します。
要件を満たしていることが確認できたら、いよいよPyCharmのダウンロードに進みましょう。
PyCharm Community Editionのダウンロード手順
PyCharmは、開発元のJetBrains社の公式サイトからダウンロードするのが最も安全で確実な方法です。
1. JetBrains公式サイトにアクセスする
お使いのWebブラウザ(Chrome, Edge, Firefox, Safariなど)を開き、以下のURLにアクセスします。
https://www.jetbrains.com/ja-jp/pycharm/
これはJetBrains PyCharmの日本語公式サイトです。英語サイトが表示された場合は、画面のどこかに言語選択のドロップダウンがあるはずなので、「日本語」を選択してください。
2. ダウンロードページを見つける
サイトにアクセスすると、PyCharmの紹介ページが表示されます。通常、ページの目立つ場所に「ダウンロード」ボタンやリンクが配置されています。
- ページ上部のメニューバーに「ダウンロード」がある場合、それをクリックします。
- ページの中央や下部に大きな「ダウンロード」ボタンがある場合、それをクリックします。
ダウンロードページに遷移すると、通常はProfessional EditionとCommunity Editionの選択肢が表示されます。
3. Community Editionを選択する
ダウンロードページには、PyCharm ProfessionalとPyCharm Communityの比較やダウンロードボタンがあります。
ここで、「PyCharm Community Edition」のダウンロードボタンをクリックします。
ボタンの近くには、お使いのOS(Windows, macOS, Linux)に対応したバージョンが自動的に検出されて表示されているはずです。もし間違ったOSが表示されている場合は、ページ内のタブや選択肢で正しいOSを選択してください。
4. OSごとのダウンロードボタンとファイル形式
正しいOSが選択されていることを確認したら、Community Editionのダウンロードボタンをクリックします。
- Windows: ボタンをクリックすると、通常は
.exe
という拡張子のファイルがダウンロードされます。これがWindows用のインストーラーファイルです。ファイル名はpycharm-community-YYYY.X.X.exe
のようになっていることが多いです(YYYY.X.Xはバージョン番号)。 - macOS: ボタンをクリックすると、通常は
.dmg
という拡張子のファイルがダウンロードされます。これがmacOS用のディスクイメージファイルです。ファイル名はpycharm-community-YYYY.X.X.dmg
のようになっていることが多いです。 - Linux: ボタンをクリックすると、通常は
.tar.gz
という拡張子のファイルがダウンロードされます。これはLinux用の圧縮アーカイブファイルです。ファイル名はpycharm-community-YYYY.X.X.tar.gz
のようになっていることが多いです。
5. ダウンロードの開始と完了を待つ
ダウンロードボタンをクリックすると、Webブラウザがファイルのダウンロードを開始します。ファイルのサイズは数百MBありますので、お使いのインターネット回線速度によっては時間がかかる場合があります。ダウンロードが完了するまでしばらく待ちましょう。
ダウンロード中は、ブラウザのダウンロードマネージャーなどで進捗を確認できます。ダウンロードが中断されないよう、安定したネットワーク環境で行うことをお勧めします。
ダウンロードが完了したら、指定したダウンロード先にファイルが保存されていることを確認してください。これでPyCharmのダウンロードは完了です!
次に、ダウンロードしたファイルを使って、PyCharmをパソコンにインストールする手順を、OSごとに詳しく解説していきます。
PyCharm Community Editionのインストール手順
ダウンロードしたファイルを使って、PyCharmをあなたのパソコンにインストールしましょう。インストール手順はOSによって異なります。お使いのOSの項目をご覧ください。
Windows編
WindowsにPyCharm Community Editionをインストールする手順です。
1. ダウンロードしたインストーラーを実行する
ダウンロードが完了した .exe
ファイルを見つけます。通常は「ダウンロード」フォルダーに保存されています。
そのファイルをダブルクリックして実行します。
2. ユーザーアカウント制御の許可
インストーラーを実行すると、「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」といった内容の「ユーザーアカウント制御」ダイアログが表示されることがあります。これは、ソフトウェアがシステムにインストールされる際に表示される標準的な確認です。
「はい」をクリックして、インストーラーの実行を許可してください。
3. セットアップウィザードの開始
インストーラーが起動すると、「PyCharm Community Edition Setup」という名前のセットアップウィザードが表示されます。
「Welcome to PyCharm Community Edition Setup」という画面が表示されたら、「Next >」ボタンをクリックして次に進みます。
4. インストール先の指定
次に、PyCharmをインストールする場所(フォルダー)を指定する画面が表示されます。
デフォルトのインストール先が表示されています。通常は C:\Program Files\JetBrains\PyCharm Community Edition YYYY.X.X
のようなパスが表示されます。
特別な理由がない限り、デフォルトのインストール先のままにしておくことをお勧めします。 デフォルト以外の場所にインストールしたい場合は、「Browse…」ボタンをクリックしてフォルダーを選択できますが、初心者の方はデフォルトのまま進むのが最も安全です。
インストール先を確認したら、「Next >」ボタンをクリックします。
5. インストールオプションの設定(重要!)
この画面は非常に重要です。PyCharmをより便利に使うためのオプションを設定します。表示されるオプションはバージョンによって多少異なる場合がありますが、以下の項目に注目しましょう。
- Create Desktop Shortcut:
- 64-bit launcher: チェックを入れると、デスクトップにPyCharmを起動するためのショートカットアイコンが作成されます。チェックを入れておくのが便利です。
- (32-bit launcher): お使いのWindowsが32bit版の場合はこちらのオプションが表示されることがあります。現代のほとんどのWindowsは64bit版なので、通常は上の「64-bit launcher」のみをチェックすればOKです。
- Add ‘Open Folder as Project’: チェックを入れると、Windowsのエクスプローラーでフォルダーを右クリックしたときに、「Open Folder as Project」というメニュー項目が追加されます。これにより、任意のフォルダーを素早くPyCharmのプロジェクトとして開くことができるようになります。チェックを入れておくことを強くお勧めします。
- Add Launchers dir to the PATH: この項目は非常に重要です。 チェックを入れると、PyCharmの実行ファイルをコマンドプロンプトやPowerShellから簡単に呼び出せるように、WindowsのPATH環境変数にPyCharmのインストールディレクトリが追加されます。これにより、後々コマンドラインからPyCharmを起動したり、PyCharmの機能を使ったりする際に非常に便利になります。特に理由がなければ、チェックを入れておくことを強くお勧めします。 (注:この変更を有効にするには、インストールの完了後にWindowsを再起動する必要がある場合があります。)
- PATH環境変数とは? Windowsは、コマンドプロンプトなどで入力されたコマンド(例えば
python
やpip
)がどの場所にあるプログラムを実行すれば良いのかを、PATH環境変数に登録されているフォルダーの中から探します。PyCharmの実行ファイルをPATHに追加することで、どのフォルダーにいてもpycharm
のようなコマンドでPyCharmを起動できるようになります。
- PATH環境変数とは? Windowsは、コマンドプロンプトなどで入力されたコマンド(例えば
- Create Associations:
.py
: チェックを入れると、.py
拡張子を持つPythonファイルをダブルクリックしたときに、PyCharmで開かれるようになります。PythonファイルをPyCharmで編集することが多い場合は、チェックを入れておくと便利です。
これらのオプションは、後から手動で設定することも可能ですが、インストール時にまとめて設定しておくと楽です。初心者の方には、特に「Create Desktop Shortcut (64-bit)」、「Add ‘Open Folder as Project’」、そして「Add Launchers dir to the PATH」にチェックを入れることをお勧めします。
設定が終わったら、「Next >」ボタンをクリックします。
6. スタートメニューフォルダーの指定
次に、Windowsのスタートメニューに作成されるPyCharmのフォルダー名を指定します。
デフォルトでは「JetBrains」というフォルダー内に「PyCharm Community Edition」という項目が作成されます。特別な理由がなければ、デフォルトのまま変更する必要はありません。
確認したら、「Install」ボタンをクリックします。
7. インストールの実行
「Install」ボタンをクリックすると、PyCharmのインストールが開始されます。ファイルのコピーやシステム設定の変更が行われます。
プログレスバーが表示され、インストールが進行していることがわかります。これには数分かかる場合があります。途中でインストーラーを閉じたり、パソコンの電源を切ったりしないように注意してください。
8. インストールの完了
インストールが完了すると、「Completing PyCharm Community Edition Setup」という画面が表示されます。
- Run PyCharm Community Edition: チェックを入れると、セットアップウィザードを閉じた後、すぐにPyCharmが起動します。
- Reboot Now / I want to manually reboot later: (「Add Launchers dir to the PATH」などのオプションを選択した場合に表示されることがあります)PATH環境変数の変更などをシステムに反映させるために、Windowsの再起動が必要な場合があります。すぐに再起動する場合は「Reboot Now」を、後で手動で再起動する場合は「I want to manually reboot later」を選択します。PATHの変更を確実に有効にするためには、ここで「Reboot Now」を選択して再起動するのが最も確実です。もし後で手動で再起動する場合は、必ずPyCharmを使い始める前に再起動するようにしてください。
PyCharmをすぐに起動したい場合は「Run PyCharm Community Edition」にチェックを入れ、必要に応じて再起動オプションを選択または確認します。
最後に、「Finish」ボタンをクリックします。
これでWindowsへのPyCharm Community Editionのインストールは完了です!デスクトップにショートカットを作成した場合は、そのアイコンをダブルクリックしてPyCharmを起動できます。再起動が必要な場合は、忘れずに行いましょう。
macOS編
macOSにPyCharm Community Editionをインストールする手順です。
1. ダウンロードした.dmg
ファイルを開く
ダウンロードが完了した .dmg
ファイルを見つけます。通常は「ダウンロード」フォルダーに保存されています。
そのファイルをダブルクリックして開きます。
2. ディスクイメージのマウントとアプリケーションフォルダーへのコピー
.dmg
ファイルを開くと、macOSによってディスクイメージがマウントされ、新しいFinderウィンドウが表示されます。
そのウィンドウには、PyCharm Community Editionのアイコンと、「Applications」(アプリケーション)フォルダーのアイコンが表示されているはずです。
PyCharm Community Editionのアイコンを、ドラッグ&ドロップで「Applications」フォルダーのアイコンの上に移動します。
これにより、PyCharmアプリケーションがアプリケーションフォルダーにコピーされ、インストールが完了します。コピーには数秒から数十秒かかる場合があります。
コピーが完了したら、開いたFinderウィンドウと、マウントされたディスクイメージを閉じます。ディスクイメージは、FinderのサイドバーにあるPyCharmのディスクイメージ名の横にある「取り出す」ボタン(▲)をクリックして安全に取り出してください。
3. 初めての起動とセキュリティ設定の許可
アプリケーションフォルダーにコピーしたPyCharm Community Editionを初めて起動します。
- Launchpadから起動: DockにあるLaunchpadアイコンをクリックし、アプリケーション一覧の中からPyCharm Community Editionのアイコンを見つけてクリックします。
- Finderから起動: Finderを開き、「アプリケーション」フォルダーの中からPyCharm Community Editionのアイコンを見つけてダブルクリックします。
初めてJetBrains社以外の場所(App Store以外)からダウンロードしたアプリケーションを起動する場合、macOSのセキュリティ機能により、以下のような警告ダイアログが表示されることがあります。
「”PyCharm CE”はインターネットからダウンロードされました。開いてもよろしいですか?」
これは、ダウンロードしたアプリケーションが信頼できるソースからのものであるかを確認するためのものです。JetBrains公式サイトからダウンロードしていれば安全です。
「開く」ボタンをクリックして、PyCharmの起動を許可してください。
次回以降の起動時にはこの警告は表示されなくなります。
4. Dockへの追加(任意)
PyCharmを頻繁に使う場合は、Dockに追加しておくと便利です。
PyCharmが起動しているときに、Dockに表示されているPyCharmのアイコンを右クリック(またはControl+クリック)し、「オプション」>「Dockに追加」を選択します。これでPyCharmが終了してもDockにアイコンが残り、クリック一つで起動できるようになります。
これでmacOSへのPyCharm Community Editionのインストールは完了です!
Linux編
LinuxにPyCharm Community Editionをインストールする手順です。Linuxの場合、配布されるファイルは自己解凍型のインストーラーではなく、単なる圧縮アーカイブなので、インストールというよりは「配置して起動する」というイメージに近いです。
ここでは、一般的な.tar.gz
ファイルをダウンロードした場合の手順を解説します。ターミナル(端末)を使った操作が中心になります。
1. ダウンロードした.tar.gz
ファイルの解凍
ダウンロードが完了した .tar.gz
ファイルを見つけます。通常は「ダウンロード」フォルダー (~/Downloads
) に保存されています。
このファイルを任意の場所に解凍します。解凍先は、例えばホームディレクトリ直下、またはシステム全体で利用可能な /opt
ディレクトリなどが考えられます。システム全体にインストールする(/opt
に配置する)場合は、管理者権限が必要になります。
初心者の方は、まずは自分のホームディレクトリに解凍するのが簡単です。
ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してダウンロードファイルがあるディレクトリに移動します。
bash
cd ~/Downloads
次に、ダウンロードしたファイルを解凍します。ファイル名はダウンロードしたバージョンに合わせて適宜変更してください。例えばファイル名が pycharm-community-YYYY.X.X.tar.gz
の場合、以下のコマンドになります。
bash
tar -xzf pycharm-community-YYYY.X.X.tar.gz
このコマンドは、pycharm-community-YYYY.X.X
という名前のディレクトリを作成し、その中にPyCharmの本体ファイルを展開します。
2. 解凍したディレクトリの配置(任意、推奨)
解凍したディレクトリ pycharm-community-YYYY.X.X
は、ダウンロードディレクトリに残ったままですが、通常はより適切な場所に移動します。
- ホームディレクトリ内:
/home/あなたのユーザー名/
のような場所に移動する場合。
bash
mv pycharm-community-YYYY.X.X /home/あなたのユーザー名/
(あなたのユーザー名
は自分のユーザー名に置き換えてください。~
はホームディレクトリを意味するので、mv pycharm-community-YYYY.X.X ~
でもOKです。)
この場合、PyCharmはあなたのユーザーだけが使用できます。 - システム全体で使用可能な場所 (
/opt
): システムにインストールされたアプリケーションのように扱いたい場合。これには管理者権限が必要です。
bash
sudo mv pycharm-community-YYYY.X.X /opt/
(sudo
コマンド実行後、パスワードの入力を求められます。)
この場合、PyCharmはシステムのすべてのユーザーが利用できます。
ここでは、ホームディレクトリに移動した場合を例に解説を続けます。移動先のディレクトリに移動します。
bash
cd ~/pycharm-community-YYYY.X.X
3. PyCharmの起動スクリプトを実行する
PyCharmを起動するには、解凍したディレクトリ内の bin
サブディレクトリにある起動スクリプトを実行します。
PyCharmのディレクトリから bin
ディレクトリに移動します。
bash
cd bin
そして、起動スクリプト pycharm.sh
を実行します。
bash
./pycharm.sh
これでPyCharmが起動します。
4. デスクトップエントリの作成(任意、推奨)
毎回ターミナルを開いて起動スクリプトを実行するのは面倒です。多くのLinuxデスクトップ環境では、アプリケーションメニューからPyCharmを起動できるようにするための「デスクトップエントリ」(.desktop
ファイル)を作成できます。
PyCharmを起動すると、初期設定の途中でデスクトップエントリを作成するか尋ねられる場合があります。または、PyCharmのメニューから作成できる機能がある場合もあります(「Tools」>「Create Desktop Entry」など)。
PyCharm起動後にデスクトップエントリを作成するオプションが見つからない場合、手動で作成することも可能ですが、これはディストリビューションやデスクトップ環境によって手順が異なるため、ここでは詳細な手順は割愛します。一般的には、テキストエディターで .desktop
ファイルを作成し、特定のディレクトリ(例: ~/.local/share/applications/
や /usr/share/applications/
)に配置します。
PyCharmの起動が確認できれば、LinuxへのPyCharm Community Editionのインストール(配置と起動準備)は完了です!
PyCharmの初期設定
PyCharmを初めて起動した際には、いくつかの初期設定を行う画面が表示されます。ユーザーの使用環境や好みに合わせてカスタマイズできます。
1. PyCharmの起動
インストールが完了したら、PyCharmを起動します。
- Windows: デスクトップショートカットをダブルクリックするか、スタートメニューから「PyCharm Community Edition」を選択します。
- macOS: LaunchpadまたはアプリケーションフォルダーからPyCharm Community Editionのアイコンをクリックします。
- Linux: ターミナルから
./pycharm.sh
を実行するか、作成したデスクトップエントリから起動します。
2. 使用許諾契約(License Agreement)への同意
PyCharmを初めて起動すると、「JetBrains Privacy Policy and Terms of Use Agreement」というウィンドウが表示されます。これは、PyCharmを使用するためのライセンス契約とプライバシーポリシーに関する同意画面です。
内容を確認し、同意する場合は「I accept the terms of this agreement」(この契約の条件に同意します)のチェックボックスにチェックを入れます。
同意しないとPyCharmを使用できませんので、必ずチェックを入れて、「Continue」ボタンをクリックします。
3. データ共有設定(Data Sharing)
次に、「Data Sharing」という画面が表示されます。これは、JetBrains社がPyCharmの改善のために、使用状況に関する匿名の統計情報やエラーレポートを収集してもよいかどうかの確認です。
個人を特定できる情報は含まれないとされていますが、情報を共有したくない場合は「Don’t Send」を選択します。共有しても良い場合は「Send Usage Statistics」を選択します。
どちらを選択してもPyCharmの機能に影響はありません。お好みに合わせて選択してください。選択したら、ウィンドウが閉じられます。
4. UIテーマの選択(Theme)
次に、「Customize」という画面が表示される場合があります(表示されない場合もあります)。ここでは、PyCharmの見た目(UIテーマ)を選択できます。
主な選択肢は以下の通りです。
- Darcula: ダーク系のテーマです。目に優しく、長時間の作業に適していると感じる人が多いです。
- Light: ライト系のテーマです。一般的なWindowsやmacOSのアプリケーションに近い見た目です。
どちらか好きな方を選択してください。テーマは後からいつでも変更できます(「File」>「Settings」 [Windows/Linux] または「PyCharm」>「Preferences」 [macOS] >「Appearance & Behavior」>「Appearance」)。
他のカスタマイズオプション(キーマップなど)も表示されることがありますが、最初はデフォルトのままで問題ありません。
選択したら、「Next: Default plugins」ボタン(または類似のボタン)をクリックして次に進みます。
5. デフォルトプラグインのインストール
次に、「Default plugins」という画面が表示されます。PyCharmは様々な機能をプラグインとして提供しており、ここではデフォルトで有効になっているプラグインが表示されます。
通常、Python開発に必要な基本的なプラグインは最初から有効になっています。特別な理由がなければ、この画面で設定を変更する必要はありません。
「Customize」画面が表示されなかった場合は、UIテーマやキーマップの選択画面などが別途表示されることがあります。画面の指示に従って進んでください。
確認したら、「Next: Downloaded plugins」ボタン(または類似のボタン)をクリックして次に進みます。
6. カスタムプラグイン(任意)
「Downloaded plugins」または「Featured plugins」のような画面が表示されます。ここでは、PyCharmの機能を拡張するための追加プラグインをインストールできます。
例えば、特定のフレームワーク(Django, Flaskなど)のサポートを強化するプラグインや、特定のファイル形式(Markdownなど)を編集しやすくするプラグインなどがあります。
初心者の方は、最初は特に何もインストールする必要はありません。必要なプラグインは、後からPyCharm内からいつでも追加・削除できます(「File」>「Settings」 [Windows/Linux] または「PyCharm」>「Preferences」 [macOS] >「Plugins」)。
この画面でインストールしたいプラグインがあれば「Install」ボタンをクリックしますが、ここでは何もせず次に進みましょう。
「Start using PyCharm」ボタン(または類似のボタン)をクリックします。
7. 初期設定の完了とウェルカム画面
「Start using PyCharm」ボタンをクリックすると、初期設定が完了し、PyCharmのメイン画面が表示されます。初めての起動時は、以下のいずれかの画面が表示されることが多いです。
- Welcome to PyCharm: 新規プロジェクトの作成、既存プロジェクトの開き方、バージョン管理システムからのチェックアウトなどの選択肢が表示されるウェルカム画面。
- Tips of the Day: PyCharmの便利な使い方を紹介する日替わりのヒントが表示されるウィンドウ。
ウェルカム画面が表示されたら、PyCharmを使い始める準備ができました!
PyCharmを使ってみよう!最初のステップ
PyCharmのインストールと初期設定が完了しました。いよいよPyCharmを使ってPythonコードを書いて、実行してみましょう。ここでは、最も基本的な「Hello, World!」と表示するプログラムを作成・実行する手順を解説します。
1. 新規プロジェクトを作成する
PyCharmでは、通常「プロジェクト」という単位でコードや関連ファイルを管理します。初めてPyCharmを使う場合、まずは新しいプロジェクトを作成します。
ウェルカム画面が表示されている場合は、「New Project」を選択します。
もしPyCharmがすでに起動していてウェルカム画面が表示されていない場合は、メニューバーから「File」>「New Project…」を選択します。
プロジェクト設定画面
「New Project」を選択すると、「New Project」設定画面が表示されます。
- Location: プロジェクトを保存する場所(フォルダー)を指定します。デフォルトではユーザーのホームディレクトリ内の「PycharmProjects」フォルダーなどが候補として表示されます。任意の場所に変更したい場合は、フォルダーアイコンをクリックしてパスを選択します。
- Name: プロジェクトの名前を入力します。ここでは例として
my_first_project
と入力してみましょう。プロジェクト名を入力すると、上の「Location」のパスの末尾にその名前が自動的に追加され、プロジェクト用の新しいフォルダーが作成されることがわかります。 - Interpreter / Environment: ここは非常に重要な設定です。 Python開発において、プロジェクトごとに使用するPythonのバージョンやインストールするライブラリを分離するために「仮想環境(Virtual Environment)」を使用するのが一般的かつ強く推奨されます。PyCharmはこの仮想環境の管理機能を内蔵しています。
- 通常、PyCharmはデフォルトで「Virtualenv」を使った新しい仮想環境を作成することを推奨します。これは、プロジェクト専用のクリーンなPython環境を用意できるためです。
- 「New environment using Virtualenv」が選択されていることを確認します。
- Location: 作成される仮想環境の場所です。通常はプロジェクトフォルダーの直下に
.venv
またはvenv
といった名前で作成されます。デフォルトの場所のままで問題ありません。 - Base interpreter: この仮想環境の基盤となるPythonのバージョンを選択します。ドロップダウンリストから、お使いのシステムにインストールされているPythonのバージョンを選択します。通常、最も新しいPython 3のバージョンを選択すれば良いでしょう。もしPythonがインストールされていない場合は、このリストに表示されません。その場合は、一度PyCharmを閉じてPython本体をインストールする必要があります。(Python本体のインストールは、公式サイト https://www.python.org/downloads/ から行うのが一般的です。)
- 「Inherit global site-packages」や「Make available to all projects」などのオプションは、最初はチェックを入れずにデフォルトのままで進みましょう。
- もし既にPythonの仮想環境が手動で作成されている場合や、システムのPythonを使いたい場合などは、「Previously configured interpreter」を選択し、設定済みのインタープリターを指定することも可能です。しかし、初心者の方には「New environment using Virtualenv」でプロジェクトごとに新しい仮想環境を作成することを強くお勧めします。
- Add
main.py
welcome script: チェックを入れると、プロジェクト作成時に簡単なPythonスクリプトmain.py
が自動的に作成されます。チェックを入れておくのがおすすめです。
設定が完了したら、右下の「Create」ボタンをクリックします。
2. プロジェクトウィンドウ
「Create」ボタンをクリックすると、PyCharmのメインウィンドウが表示されます。これがPyCharmのプロジェクトウィンドウです。
ウィンドウの構成は以下のようになっています。
- 左側: プロジェクトビュー (Project View)。作成したプロジェクトのフォルダー構造やファイル一覧が表示されます。
my_first_project
というフォルダーの中に、venv
(または.venv
) という仮想環境のフォルダーと、main.py
というファイルが表示されているはずです。 - 中央: エディターエリア。現在開いているファイルの内容が表示され、コードを編集できます。デフォルトで
main.py
が開かれているはずです。 - 下側: ツールウィンドウエリア。ターミナル、Python Packages (インストールされているライブラリ一覧)、Run (プログラム実行結果)、Debug (デバッグ情報) など、様々なツールウィンドウがタブで切り替えられるようになっています。
もし「Tips of the Day」ウィンドウが表示されている場合は、内容を確認したら「Close」をクリックして閉じてください。
3. 新しいPythonファイルの作成(必要であれば)
もし「Add main.py
welcome script」にチェックを入れずにプロジェクトを作成した場合や、新しいファイルを追加したい場合は、手動でファイルを作成します。
プロジェクトビューで、プロジェクト名のフォルダー(例: my_first_project
)を右クリックし、「New」>「Python File」を選択します。
表示されたダイアログにファイル名を入力します。ここでは例として hello.py
と入力し、「Python script」が選択されていることを確認してEnterキーを押します。
プロジェクトフォルダーの中に hello.py
という新しいファイルが作成され、中央のエディターエリアにそのファイルが開かれます。
4. コードを入力する
エディターエリアに、Pythonコードを入力します。
main.py
が開かれている場合は、既にあるサンプルコードを削除するか、その下に追記します。
hello.py
を新規作成した場合は、何も書かれていないのでコードを入力します。
ここでは、最も基本的な「Hello, World!」を表示するコードを入力してみましょう。
python
print("Hello, World!")
キーボードでコードを入力します。PyCharmは入力補完機能があるので、pri
と入力したあたりで print
が候補として表示されるはずです。候補を選択してEnterキーを押すと自動で入力されます。コードの色分け(シンタックスハイライト)もされているのがわかるでしょう。
コードを入力したら、ファイルを保存します。通常、PyCharmは自動的にファイルを保存してくれますが、手動で保存する場合はメニューバーから「File」>「Save All」を選択するか、Ctrl+S (Windows/Linux) または Cmd+S (macOS) を押します。
5. コードを実行する
書いたコードを実行して、正しく動作するか確認しましょう。
PyCharmでPythonコードを実行する方法はいくつかありますが、最も簡単な方法の一つは、エディターエリアでコードを書いたファイルのどこかを右クリックし、表示されるコンテキストメニューから「Run ‘ファイル名’」を選択する方法です。(例: main.py
の場合は「Run ‘main’」、hello.py
の場合は「Run ‘hello’」)
例えば main.py
ファイルを開いている状態で、エディター内の任意の場所を右クリックし、「Run ‘main’」を選択します。
実行結果の表示
「Run ‘main’」を選択すると、PyCharmの下側のツールウィンドウエリアに「Run」ツールウィンドウが表示され、プログラムの実行結果が表示されます。
「Run」ツールウィンドウには、プログラムの実行に使われたコマンド(例: /path/to/my_first_project/venv/bin/python /path/to/my_first_project/main.py
のようなパス)と、プログラムが標準出力に表示した内容が出力されます。
上記の print("Hello, World!")
を実行した場合、Runツールウィンドウには以下のように表示されるはずです。
“`
/path/to/my_first_project/venv/bin/python /path/to/my_first_project/main.py
Hello, World!
Process finished with exit code 0
“`
「Hello, World!」という文字が正しく表示されていれば成功です!「Process finished with exit code 0」は、プログラムがエラーなく正常に終了したことを意味します。
もしエラーが表示された場合は、PyCharmのエディターでエラーが指摘されている場所を確認し、コードを見直してみてください。
これで、PyCharmを使ってPythonコードを書き、実行する基本的な流れを体験できました。
困ったときは?トラブルシューティング(インストール関連)
PyCharmのダウンロードやインストール中に、予期せぬ問題に遭遇することもあるかもしれません。ここでは、よくあるインストール関連のトラブルとその対処法をいくつか紹介します。
Q1: ダウンロードしたインストーラーファイルが見つからない/開けない
- A: ファイルがダウンロードされた場所を確認してください。通常はWebブラウザの設定で指定されたダウンロードフォルダー(「ダウンロード」や「Downloads」)に保存されます。ファイル名(
pycharm-community-*.exe
,*.dmg
,*.tar.gz
など)で検索してみるのも良いでしょう。 - ファイルが壊れている可能性もあります。もう一度公式サイトからダウンロードし直してみてください。
- ファイルを開くための権限がない場合もあります。ログインしているユーザーアカウントに適切な権限があるか確認してください。
Q2: インストール中にエラーが発生して完了できない
- A: エラーメッセージが表示されている場合は、その内容をよく確認してください。エラーメッセージでインターネット検索すると、解決策が見つかることがあります。
- ディスク容量が不足している可能性があります。システム要件で確認した必要な空き容量があるか確認し、不足している場合は不要なファイルを削除して容量を確保してください。
- セキュリティソフトウェア(アンチウイルスソフトなど)がインストーラーの実行をブロックしている可能性があります。一時的にセキュリティソフトウェアを無効にしてインストールを試みてください。(ただし、信頼できる公式サイトからダウンロードした場合に限ります。)
- 他のプログラムがインストールに必要なファイルを使用している可能性があります。他の起動中のアプリケーションをすべて閉じてから、もう一度インストールを試みてください。
- Windowsの場合、ユーザーアカウントに管理者権限が必要な場合があります。管理者権限を持つユーザーでログインし直すか、インストーラーを右クリックして「管理者として実行」を選択してみてください。
Q3: インストールは完了したのにPyCharmが起動しない/起動してもすぐ閉じる
- A: システム要件を満たしているか改めて確認してください。特にメモリ(RAM)が不足していると、起動に失敗したりすぐに落ちたりすることがあります。
- インストール中にエラーは発生しませんでしたか?もし発生していた場合は、正常にインストールされていない可能性があります。一度PyCharmをアンインストールし、再度インストールし直してみてください。
- セキュリティソフトウェアがPyCharmの実行をブロックしている可能性があります。セキュリティソフトウェアの設定を確認してください。
- 特定の環境変数や設定ファイルが悪影響を及ぼしている可能性もあります。上級者向けの手順になりますが、PyCharmの設定ディレクトリをリセットする方法などがJetBrainsのサポート情報に掲載されていることがあります。
- Windowsの場合、インストールオプションで「Add Launchers dir to the PATH」にチェックを入れた場合は、PCの再起動が必要な場合があります。再起動後にもう一度試してみてください。
Q4: Windowsで「Add Launchers dir to the PATH」にチェックを入れたのに、コマンドプロンプトでpycharm
コマンドが使えない
- A: インストール完了後にWindowsを再起動しましたか?PATH環境変数の変更は、再起動するか、ログオフ・ログオンしないとシステムに反映されないことがあります。PCを再起動してからもう一度試してください。
- 再起動しても使えない場合は、手動でPATH環境変数が正しく設定されているか確認する必要があります。「システム環境変数の編集」を開き、「環境変数」ボタンをクリックし、ユーザー環境変数またはシステム環境変数の「Path」にPyCharmのインストールディレクトリ内の
bin
フォルダーへのパス(例:C:\Program Files\JetBrains\PyCharm Community Edition YYYY.X.X\bin
)が追加されているか確認します。追加されていない場合は、手動で追加する必要があります。
Q5: 古いバージョンのPyCharmがインストールされているが、新しいバージョンをインストールしても大丈夫か?
- A: 新しいバージョンをインストールしても、古いバージョンが自動的にアンインストールされるわけではありません。通常は新しいバージョンと古いバージョンの両方が存在することになります。
- 特に理由がなければ、古いバージョンはアンインストールすることをお勧めします。新しいバージョンをインストールする前に古いバージョンをアンインストールしておくと、よりクリーンな状態でインストールできます。
- 設定の引き継ぎについては、新しいバージョンを初めて起動した際に、以前のバージョンからの設定を引き継ぐか尋ねられることがあります。ここで引き継ぎを選択すれば、以前のバージョンで行った設定(テーマ、キーマップ、プラグインなど)を新しいバージョンに移行できます。
これらの情報が、インストール時の問題解決の一助となれば幸いです。もしこれらの対処法で解決しない場合は、JetBrainsの公式サイトにあるドキュメントやサポート情報、またはコミュニティフォーラムなどを参照してみてください。
おわりに
皆さん、PyCharm Community Editionのダウンロードからインストール、そして最初の簡単なコード実行まで、本当にお疲れ様でした!これで、Pythonプログラミングを始めるための強力な開発環境があなたのパソコンに整いました。
PyCharmは非常に多機能なIDEですが、最初からすべての機能を知る必要はありません。まずは今回行ったように、プロジェクトを作成し、コードを書いて実行するという基本的なサイクルに慣れることから始めましょう。
これからPython学習を進める中で、変数、条件分岐、繰り返し、関数、クラス、モジュール、ライブラリ…と様々なことを学んでいくことでしょう。PyCharmは、それらの学習を強力にサポートしてくれます。エラーを早期に発見してくれたり、入力の手間を省いてくれたり、プログラムの動きを詳細に追えるデバッグ機能を使ったりすることで、より効率的に、そして楽しく学習を進めることができるはずです。
特に、Python開発で必須とも言える「仮想環境」の概念と操作に、PyCharmを通して自然と慣れていけるのは大きなメリットです。
インストールは開発環境構築の第一歩です。この後のPython学習も、ぜひPyCharmと共に進めていってください。そして、さらにPyCharmの便利な機能(デバッガーの使い方、バージョン管理システムとの連携、プラグインの活用など)についても、学ぶ機会があればぜひ挑戦してみてください。きっとあなたのPython開発ライフがさらに豊かになるはずです。
この記事が、皆さんのPyCharm導入のお役に立てたなら嬉しいです。さあ、PyCharmで素晴らしいPythonプログラミングの世界を楽しんでください!