初心者向け!WindowsでVS Code(日本語版)をダウンロード・インストールする手順
はじめに:VS Codeって何? なぜ使うの?
プログラミングや文章作成、ちょっとしたメモを取るなど、パソコンで文字を扱う作業はたくさんありますよね。そういった作業に欠かせないのが「テキストエディター」と呼ばれるソフトウェアです。Windowsに標準で入っている「メモ帳」もその一つですが、プログラミングをする際には、もっとたくさんの便利な機能が欲しくなります。
そこで登場するのが、「Visual Studio Code (VS Code)」です。VS Codeは、Microsoftが開発した無料で使える高機能なテキストエディターです。世界中のたくさんの人々に使われており、プログラミングの世界では「デファクトスタンダード(事実上の標準)」と言えるほど人気があります。
VS Codeのここがすごい! (初心者にも嬉しいポイント)
- 無料! 個人利用でも商用利用でも、費用は一切かかりません。
- 軽い! 起動が速く、動作も比較的軽快です。
- 多機能! プログラミングを効率的に行うための機能が満載です。例えば、
- シンタックスハイライト: プログラミングのコードを色分けして表示してくれるので、とても見やすくなります。
- コード補完 (IntelliSense): 入力途中のコードの候補を表示してくれたり、間違いを指摘してくれたりします。まるで優秀な秘書がいるみたいです。
- デバッグ機能: プログラムがなぜ動かないのか、どこに問題があるのかを調べやすくする機能です。
- 拡張機能 (Extension): VS Codeの機能を後から自由に追加できます。色々なプログラミング言語に対応させたり、見た目を変更したり、便利なツールを追加したりと、自分好みにカスタマイズできるのが大きな魅力です。
- 見た目がかっこいい! シンプルで洗練されたデザインも人気の理由の一つです。
- 日本語で使える! 後から日本語化の設定を行うことで、メニューや表示を日本語にできます。
これらの機能のおかげで、VS Codeを使うと、ただメモ帳に文字を打ち込むよりも格段に効率よく、そして楽しくプログラミングなどの作業を行うことができます。
この記事の目的
この記事では、Windowsパソコンを使っている全くの初心者の方でも、迷うことなくVS Codeをダウンロードし、インストールし、そして日本語表示にするまでの全手順を、非常に詳しく、丁寧に解説します。クリックする場所、表示される画面、それぞれの設定の意味などを、一つ一つ確認しながら進めていきますので、ご安心ください。
この記事を読み終える頃には、あなたのパソコンで日本語表示のVS Codeが使えるようになっているはずです。さあ、新しいツールを使って、デジタルの世界を探検する準備をしましょう!
始める前に:準備と確認
VS Codeのダウンロードとインストールを始める前に、いくつか確認しておきたいことがあります。これは、スムーズに作業を進めるためにとても大切です。
1. インターネット接続があるか確認
VS Codeをダウンロードするには、インターネットに接続している必要があります。Wi-Fiや有線LANで、パソコンがインターネットに繋がっているか確認してください。
2. Windowsのバージョンを確認
VS Codeは、Windows 10以降(または Windows Server 2016/2019/2022)で動作します。ほとんどの新しいパソコンなら問題ありませんが、念のため自分のWindowsのバージョンを確認しておくと安心です。
Windowsのバージョンを確認する方法:
- 画面左下のスタートボタン(Windowsのロゴマーク)を右クリックします。
- 表示されるメニューの中から「システム(Y)」を選んでクリックします。
- 「設定」ウィンドウが開きます。「システム」が表示されているはずです。
- 左側のメニューを一番下までスクロールし、「バージョン情報」をクリックします。
- 画面の右側にあなたのパソコンの情報が表示されます。「Windowsの仕様」の項目を見てください。
- 「エディション」と「バージョン」の項目があります。エディションが「Windows 10」または「Windows 11」などであり、バージョンがある程度新しいものであればVS Codeはインストールできます。
もしWindows 7や8などの古いバージョンをお使いの場合は、残念ながら公式にはサポートされていません。Windowsのアップデートや新しいパソコンの購入を検討する必要があるかもしれません。
3. 64ビット版か32ビット版かを確認(ほとんどの場合不要ですが念のため)
最近のパソコンはほとんどが「64ビット版」のWindowsです。VS Codeのダウンロードページでも、通常は自動的にあなたのパソコンに合ったバージョンが推奨されます。しかし、ごくまれに古いパソコンなどで「32ビット版」を使っている場合があります。VS Codeには64ビット版と32ビット版のインストーラーがありますが、通常は「ユーザーインストーラー」というものが推奨されており、これは自動的にシステムに合わせてくれるため、意識する必要はほとんどありません。
念のため確認しておきたい場合は、先ほどの「バージョン情報」の画面で、「デバイスの仕様」の項目を見てください。「システムの種類」というところに、「64ビット オペレーティング システム、x64ベース プロセッサ」または「32ビット オペレーティング システム、x86ベース プロセッサ」などと表示されています。「64ビット」と書いてあれば64ビット版、「32ビット」と書いてあれば32ビット版です。通常は「64ビット」の方を使います。
4. ディスクの空き容量を確認
VS Code自体はそれほど大きな容量を必要としませんが、インストールにはある程度の空き容量が必要です。最低でも数百MBの空き容量があれば十分ですが、今後様々なソフトウェアをインストールすることを考えると、数GB以上の空き容量があるのが望ましいです。
ディスクの空き容量を確認する方法:
- タスクバーにあるエクスプローラーのアイコン(書類フォルダーの形をしています)をクリックして、エクスプローラーを開きます。
- 左側のメニューから「PC」をクリックします。
- 「デバイスとドライブ」の項目を見てください。「Cドライブ」(ローカルディスク(C:)などと表示されていることが多いです)の空き容量が表示されています。
空き容量が少ない場合は、不要なファイルやプログラムを削除して容量を確保しておきましょう。
5. 管理者権限が必要になる場合があります
ソフトウェアをインストールする際には、パソコンの設定を変更するため、多くの場合「管理者権限」が必要です。普段お使いのユーザーアカウントが管理者権限を持っているか確認しておきましょう。もし職場のパソコンなどで管理者権限がない場合は、システム管理者の方に相談してください。個人でお使いのパソコンであれば、通常は管理者アカウントでログインしているはずです。
インストールを開始する際に「ユーザー アカウント制御」の画面が表示され、「はい」をクリックする必要が出てきます。これは、このプログラムがパソコンに変更を加えようとしていることを知らせ、許可を求めるためのものです。公式なソフトウェアであれば、安心して「はい」をクリックして進めてください。
6. 既存のVS Codeについて(もし以前にインストールしたことがある場合)
もし以前にVS Codeをインストールしたことがあるけれど、うまく動かない、バージョンが古い、などの理由で再インストールしたい場合は、古いバージョンをアンインストールしてから新しいものをインストールする方がクリーンに行えます。ただし、通常は新しいバージョンをそのままインストールしても問題ありません。
VS Codeをアンインストールする方法:
- 画面左下のスタートボタンを右クリックし、「アプリと機能」をクリックします。
- 設定ウィンドウの「アプリと機能」の画面が開きます。
- インストールされているアプリの一覧が表示されます。少し待つとすべて表示されます。
- リストの中から「Microsoft Visual Studio Code」を探します。
- 「Microsoft Visual Studio Code」をクリックすると、「アンインストール」ボタンが表示されます。
- 「アンインストール」ボタンをクリックし、画面の指示に従ってアンインストールを完了させてください。
今回は初めてインストールするという前提で話を進めますが、困ったときにアンインストールが必要になる場合がある、と覚えておくと良いでしょう。
これらの準備と確認が済んだら、いよいよVS Codeのダウンロードに進みましょう!
ステップ1:VS Codeインストーラーをダウンロードする
さあ、VS Codeの公式ウェブサイトからインストーラーファイルをダウンロードしましょう。
1. ウェブブラウザを開く
Google Chrome、Microsoft Edge、Firefoxなど、普段お使いのウェブブラウザを開いてください。
2. VS Codeの公式ウェブサイトにアクセスする
ウェブブラウザのアドレスバー(通常、ウィンドウの上部にある、ウェブサイトのアドレスを入力する場所です)に、VS Codeの公式ウェブサイトのアドレスを入力します。
VS Code公式ウェブサイトのアドレス:
https://code.visualstudio.com/
このアドレスを正確に入力するか、またはGoogleなどの検索エンジンで「VS Code」と検索し、一番上に表示される公式サイトへのリンクをクリックしてアクセスしてください。必ず公式サイトからダウンロードするようにしてください。 公式サイト以外の場所からダウンロードすると、悪意のあるプログラムが含まれている危険性があります。
3. ダウンロードページを見つける
公式サイトにアクセスすると、通常はVS Codeの紹介やダウンロードを促す大きなボタンが目立つ場所に表示されています。ページのデザインは変わることがありますが、「Download」、「ダウンロード」、「Get Started」といったキーワードを探してください。
トップページにダウンロードボタンが見つからない場合や、特定のプラットフォーム(Windows、macOS、Linux)向けのダウンロードリンクを探したい場合は、サイトのメニューの中に「Download」や「Downloads」といった項目があるはずです。それをクリックしてダウンロードページに移動します。
4. Windows向けのインストーラーをダウンロードする
ダウンロードページに移動すると、Windows、macOS、Linuxなど、様々なオペレーティングシステム向けのダウンロードオプションが表示されます。Windowsのアイコン(田の字のようなマーク)と、「Download for Windows」といった表示を探してください。
Windows向けのダウンロードオプションには、通常いくつか種類があります。
- User Installer (ユーザーインストーラー): こちらが推奨されます。管理者権限がなくてもインストールできる場合が多く(ただし、インストール中の設定によっては必要になります)、通常はユーザーごとの領域にインストールされます。32ビット版と64ビット版があります。
- System Installer (システムインストーラー): こちらは管理者権限が必要で、パソコン全体(すべてのユーザーが利用できる場所)にインストールされます。32ビット版と64ビット版があります。
- .zip: インストール不要で、ダウンロードしたファイルを展開(解凍)するだけで使えるポータブル版です。これも便利ですが、通常はUser Installerの方がWindowsとの連携が良く(例: PATHへの追加など)、機能もフルに使えます。
初心者の方には、「User Installer (64-bit)」が最もおすすめです。 最近のWindowsはほぼ64ビット版なので、通常はこれで問題ありません。もしお使いのWindowsが古い32ビット版であることが分かっている場合は、「User Installer (32-bit)」を選んでください。
該当する「User Installer (64-bit)」のボタンをクリックしてください。
5. ダウンロードが開始される
ボタンをクリックすると、VS Codeのインストーラーファイル(.exe
という拡張子のファイルです)のダウンロードが開始されます。
- ウェブブラウザによっては、「この種類のファイルはお使いのコンピューターに損害を与える可能性があります。ダウンロードしますか?」といった警告が表示されることがあります。これは、
.exe
ファイルがプログラムであり、実行することでパソコンの設定を変更する可能性があるため表示される一般的な警告です。公式サイトからのダウンロードであれば問題ありませんので、「保存」や「ダウンロード」といったボタンをクリックして続行してください。 - ダウンロードの進捗状況は、ブラウザの画面下部や右上に表示されることが多いです。ファイルのサイズは比較的小さいので、インターネット接続が安定していれば数分以内に完了するでしょう。
- ダウンロードが完了すると、ブラウザによっては「ダウンロードが完了しました」という通知が表示されたり、ファイル名(例:
VSCodeUserSetup-x64-バージョン.exe
のような名前です)が表示されたりします。
6. ダウンロードしたファイルを確認する
ダウンロードしたファイルは、通常、Windowsの「ダウンロード」フォルダーに保存されます。
ダウンロードフォルダーを開く方法:
- タスクバーにあるエクスプローラーのアイコンをクリックします。
- 左側のメニューから「ダウンロード」をクリックします。
ここに、先ほどダウンロードした VSCodeUserSetup-x64-バージョン.exe
(または32ビット版の場合は VSCodeUserSetup-ia32-バージョン.exe
)という名前のファイルがあることを確認してください。ファイル名の「バージョン」の部分は、ダウンロードしたVS Codeのバージョン番号によって変わります。
これで、VS Codeのインストーラーファイルのダウンロードは完了です! 次のステップでは、このファイルを使ってVS Codeをパソコンにインストールしていきます。
ステップ2:VS Codeをインストールする
ダウンロードしたインストーラーファイルを実行して、VS Codeをパソコンにセットアップしましょう。ここからが本番ですが、画面の指示に沿って進めれば大丈夫です。
1. ダウンロードしたインストーラーファイルを起動する
ダウンロードフォルダーを開いて、先ほどダウンロードした VSCodeUserSetup-x64-バージョン.exe
ファイルをダブルクリックしてください。
2. ユーザーアカウント制御 (UAC) の許可
インストーラーを実行すると、「ユーザー アカウント制御」の画面が表示されることがあります。
- 「不明な発行元」ではなく、「Microsoft Corporation」と表示されているか確認してください。これは、このプログラムがMicrosoftによって作られた信頼できるものであることを示しています。
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と尋ねられます。
VS Codeをインストールするためには、パソコンの設定を変更する必要がありますので、ここで「はい」ボタンをクリックしてください。もし「はい」ボタンがクリックできない場合は、お使いのアカウントが管理者権限を持っていない可能性があります。その場合は、管理者権限を持つアカウントでログインし直すか、システム管理者に相談してください。
「はい」をクリックすると、VS Codeのセットアップウィザード(インストールを進めるためのウィンドウ)が表示されます。
3. 使用許諾契約書の同意
VS Codeのセットアップウィザードが開きます。まず最初に表示されるのは「使用許諾契約書への同意」画面です。
- 画面の中央に、VS Codeを使う上でのルールや条件が書かれた文章が表示されています。
- 内容をすべて理解するのは難しいかもしれませんが、ソフトウェアを使う上での正式な約束事です。個人で普通に使う分には問題ない内容ですが、気になる方は読んでみてください。
- 同意しないとインストールは進められません。同意する場合は、「同意します」にチェックを入れます。このチェックボックスは通常、ウィンドウの下部にあります。
- チェックを入れたら、画面右下にある「次へ(N) >」ボタンをクリックしてください。
4. インストール先の指定
次に表示されるのは「インストール先フォルダーの指定」画面です。
- 「Visual Studio Code をどこにインストールしますか?」と尋ねられます。
- 「インストール先フォルダー」という入力欄に、VS Codeがインストールされる場所のパス(パソコン上でのファイルの住所のようなもの)が表示されています。
- User Installerの場合、通常は
C:\Users\あなたのユーザー名\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code
のような場所になります。 - System Installerの場合は、
C:\Program Files\Microsoft VS Code
のような場所になります。
- User Installerの場合、通常は
- 特別な理由がない限り、ここで表示されているデフォルトのインストール先を変更する必要はありません。初心者の方は、そのままの状態でインストールすることをおすすめします。デフォルトの場所であれば、後々設定などで迷うことが少なくなります。
- 入力欄の下に「必要な空き領域:」と「利用可能な空き領域:」が表示されています。必要な空き容量が利用可能な空き容量よりも小さければ、インストールは可能です。もし空き容量が足りない場合は、この画面でエラーが表示されたり、次へ進めなくなったりします。その場合は、一度インストーラーを閉じて、不要なファイルを削除するなどして空き容量を増やしてからやり直してください。
- インストール先を変更したい場合は、「参照(R)…」ボタンをクリックして、別のフォルダーを指定することができます。しかし、前述の通り、変更はおすすめしません。
- この画面でも特に設定変更が必要なければ、「次へ(N) >」ボタンをクリックして次に進みます。
5. スタートメニューフォルダーの指定
次に表示されるのは「スタート メニュー フォルダーの指定」画面です。
- 「Visual Studio Code のショートカットを、スタート メニューのどのフォルダーに配置しますか?」と尋ねられます。
- 通常、「Visual Studio Code」という名前のフォルダーが提案されています。この名前でスタートメニューに表示されることになります。
- 特に変更する必要はありません。そのまま「次へ(N) >」ボタンをクリックしてください。
- もしスタートメニューにショートカットを作成したくない場合は、「スタート メニュー フォルダーを作成しない(D)」にチェックを入れることもできますが、通常はチェックを入れずに進めることを推奨します。スタートメニューから簡単に起動できるようになるからです。
6. 追加タスクの選択(ここが重要!)
次に表示されるのは「追加タスクの選択」画面です。ここでは、VS Codeをインストールする際に、追加で設定しておく便利な項目を選ぶことができます。初心者の方でも、いくつかチェックを入れておくことを強くおすすめします。
いくつかのチェックボックスが表示されています。それぞれの項目について詳しく説明します。
-
“デスクトップにアイコンを作成する(D)”
- 意味: Windowsのデスクトップ画面に、VS Codeを起動するためのショートカットアイコンを作成するかどうかを選べます。
- 推奨: チェックを入れることをおすすめします。デスクトップにアイコンがあると、VS Codeを起動したいときにすぐにダブルクリックできて便利です。
- チェックを入れると、インストール完了後にデスクトップにVS Codeの紫色のアイコンが表示されます。
-
“Code でファイルを開くアクションを Windows Explorer のコンテキスト メニューに追加する(I)”
- 意味: Windowsのエクスプローラー(ファイルやフォルダーを表示するウィンドウ)でファイルを選択したときに、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)に「Codeで開く」という項目を追加します。
- 推奨: チェックを入れることをおすすめします。たとえば、デスクトップにあるテキストファイルやプログラムのファイルを右クリックして「Codeで開く」を選ぶだけで、すぐにVS Codeでそのファイルを開くことができるようになり、非常に便利です。
-
“Code でフォルダーを開くアクションを Windows Explorer のコンテキスト メニューに追加する(O)”
- 意味: Windowsのエクスプローラーでフォルダーを選択したときに、右クリックメニューに「Codeで開く」という項目を追加します。
- 推奨: チェックを入れることを強くおすすめします。プログラミングでは、特定のフォルダーの中にたくさんのファイル(プログラムコード、画像、設定ファイルなど)をまとめて管理することがよくあります。このオプションにチェックを入れておくと、そのフォルダーを右クリックして「Codeで開く」を選ぶだけで、そのフォルダーをまるごとVS Codeで開くことができ、フォルダー内のファイル構成を見ながら作業を進めることができます。これはVS Codeを使った開発で非常によく使う機能です。
-
“PATH への追加 (再起動後に使用可能)(P)”
- 意味: Windowsの「環境変数PATH」にVS Codeのインストール先フォルダーを追加します。これにより、コマンドプロンプトやPowerShellといったCUI(文字だけで操作する画面)から
code
というコマンドを使ってVS Codeを起動したり、特定のファイルやフォルダーを開いたりできるようになります。 - 推奨: チェックを入れることを強くおすすめします。初心者の方には今はピンとこないかもしれませんが、今後プログラミングを進めていく上で、コマンドプロンプトを使う機会は増えてきます。その際に、コマンド一つでVS Codeを起動したり、開いているフォルダーをVS Codeで開き直したりできると、作業効率が格段に上がります。この設定はインストール時にしか簡単に行えないため、ここでチェックを入れておくのが良いでしょう。注意点として、「再起動後に使用可能」と書かれている通り、この設定はパソコンを一度再起動しないと有効にならない場合があります。
- 「PATH」とは、コマンドプロンプトなどでプログラム名を指定したときに、Windowsがそのプログラムを探しに行くフォルダーのリストです。ここにVS Codeの場所を追加しておくことで、VS Codeがどこにインストールされていても、
code
と打つだけで起動できるようになる、というわけです。
- 意味: Windowsの「環境変数PATH」にVS Codeのインストール先フォルダーを追加します。これにより、コマンドプロンプトやPowerShellといったCUI(文字だけで操作する画面)から
まとめ: 追加タスクの選択
初心者の方であれば、以下のチェックボックスにすべてチェックを入れることをおすすめします。
- [✓] デスクトップにアイコンを作成する(D)
- [✓] Code でファイルを開くアクションを Windows Explorer のコンテキスト メニューに追加する(I)
- [✓] Code でフォルダーを開くアクションを Windows Explorer のコンテキスト メニューに追加する(O)
- [✓] PATH への追加 (再起動後に使用可能)(P)
チェックの設定が終わったら、「次へ(N) >」ボタンをクリックして次に進みます。
7. インストールの準備完了
次に表示されるのは「インストールの準備完了」画面です。
- これまで設定してきた内容(インストール先フォルダー、スタートメニューフォルダー、追加タスクなど)の確認画面です。
- 内容に間違いがなければ、「インストール(I)」ボタンをクリックして、いよいよインストールを開始します。
8. インストールの実行
「インストール(I)」ボタンをクリックすると、VS Codeのインストールが始まります。
- 画面に進行状況を示すプログレスバーが表示されます。
- ファイルのコピーや設定の書き込みが行われます。
- パソコンの性能にもよりますが、通常は数分で完了します。プログレスバーがいっぱいになるまで、しばらく待ちましょう。
- この間、他の作業をしていても構いませんが、パソコンの動作が少し重くなるかもしれません。
9. インストールの完了
インストールが完了すると、「セットアップ完了」画面が表示されます。
- 「Visual Studio Code セットアップ ウィザードは完了しました。」というメッセージが表示されます。
- 画面下部に「Visual Studio Code を起動する(L)」というチェックボックスがあります。
- ここにチェックが入った状態で「完了」ボタンをクリックすると、セットアップウィザードが閉じると同時にVS Codeが起動します。
- チェックを外した状態で「完了」ボタンをクリックすると、セットアップウィザードが閉じるだけでVS Codeは起動しません。後でスタートメニューやデスクトップアイコンから自分で起動することになります。
- 今回はインストールがうまくいったか確認したいので、「Visual Studio Code を起動する(L)」にチェックが入っていることを確認して、「完了(F)」ボタンをクリックしましょう。
これで、VS Codeのインストールは完了です! チェックを入れたまま「完了」をクリックした方は、すぐにVS Codeが起動するはずです。
ステップ3:VS Codeを日本語化する
インストールが終わった直後のVS Codeは、メニューやメッセージなどが英語で表示されている場合があります。この記事では「日本語版」のインストールを目標としているので、VS Codeの表示を日本語に変更する手順を行いましょう。
VS Codeは「言語パック」という拡張機能をインストールすることで、様々な言語に対応できます。日本語にするには、「Japanese Language Pack」という拡張機能をインストールして設定を変更します。
1. VS Codeを起動する
もし前のステップで「Visual Studio Code を起動する」にチェックを入れずに「完了」した場合は、VS Codeを起動してください。
- デスクトップにアイコンを作成した場合は、そのアイコンをダブルクリックします。
- 作成しなかった場合は、画面左下のスタートボタンをクリックし、アプリ一覧から「Visual Studio Code」を探してクリックします。または、スタートメニューの検索バーに「VS Code」や「Visual Studio Code」と入力して表示されたアプリをクリックします。
VS Codeが起動すると、最初は「Welcome」タブ(ようこそ画面)が表示されることが多いです。メニューなどはまだ英語で表示されているはずです。(もしすでに日本語で表示されていたら、それはお使いのWindowsの言語設定に合わせて自動で日本語化されたということです。その場合は、この日本語化の手順はスキップしても大丈夫です。)
2. コマンドパレットを開く
VS Codeの様々な機能に素早くアクセスできる「コマンドパレット」という便利な機能を使います。
キーボードで以下のキーを同時に押してください。
Ctrl
+ Shift
+ P
Ctrl
キーは、通常キーボードの左下と右下にあります。Shift
キーは、通常Ctrl
キーの上あたりにあります。P
キーは、文字を入力するキーです。
これらのキーを同時に押すと、VS Codeのウィンドウの上部に細長い入力欄が表示されます。これがコマンドパレットです。
3. 表示言語設定のコマンドを入力する
コマンドパレットの入力欄に、表示言語を設定するためのコマンドを入力します。
入力欄に正確に以下の文字を入力してください(英語です):
configure display language
入力していくと、入力した文字に合わせてコマンドの候補がいくつか表示されます。目的のコマンドは「Configure Display Language」です。入力が進むにつれて候補が絞り込まれ、やがて「Configure Display Language」が一番上に表示されるはずです。
「Configure Display Language」が候補に表示されたら、それをクリックするか、↑
キーまたは↓
キーで選択し、Enter
キーを押してください。
4. locale.json
ファイルを開く
「Configure Display Language」コマンドを選択すると、VS Codeの設定ファイルである locale.json
が新しいタブで開かれます。
このファイルは、VS Codeの表示言語に関する設定が書かれているファイルです。ファイルの中身は、以下のような形式で書かれているはずです。
json
// Defines VS Code's locale. See https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=761051
// for a list of supported locales.
{
"locale": "en"
}
"locale": "en"
という部分が、現在の表示言語を示しています。”en”は英語 (English) を意味します。これを日本語のコードに変更します。
5. 言語コードを「ja」に変更する
"locale": "en"
の "en"
の部分を、日本語を意味する "ja"
に書き換えます。
ファイルを編集して、以下のように変更してください。
json
// Defines VS Code's locale. See https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=761051
// for a list of supported locales.
{
"locale": "ja"
}
"en"
を消して "ja"
と入力するだけです。間違えないように注意してください。"
(ダブルクォーテーション)や :
(コロン)、,
(コンマ)、{}
(波括弧)などはそのままにして、"en"
だけを正確に "ja"
に置き換えます。
6. 変更を保存する
locale.json
ファイルの変更内容を保存します。
キーボードで以下のキーを同時に押してください。
Ctrl
+ S
または、VS Codeのメニューバーから「File」(ファイル)→「Save」(保存)を選択します。
変更を保存すると、VS Codeのウィンドウの右下あたりにメッセージが表示されます。通常、「VS Code requires a restart to apply the display language change.」といった英語のメッセージが表示されるはずです。「表示言語の変更を適用するにはVS Codeの再起動が必要です。」という意味です。そのメッセージの横に、「Restart Now」(今すぐ再起動)といったボタンが表示されます。
7. VS Codeを再起動する
表示されたメッセージの横にある「Restart Now」ボタンをクリックしてください。
または、手動でVS Codeを一度閉じて、再度起動し直しても構いません。VS Codeを閉じるには、ウィンドウ右上の閉じるボタン(×マーク)をクリックします。
VS Codeが閉じたら、先ほどと同じ方法で再度VS Codeを起動してください。
8. 日本語化の確認
VS Codeが再起動すると、メニューや表示が日本語に変わっているはずです!
- ウィンドウ上部のメニューバーを見てください。「File」「Edit」などが「ファイル」「編集」といった日本語になっているか確認します。
- 左側のアクティビティバー(アイコンが並んでいる縦の列)のアイコンにマウスカーソルを重ねると、説明が日本語で表示されるか確認します。例えば、一番上の虫眼鏡のアイコンに重ねると「検索」と表示されるはずです。
- 最初に表示される「ようこそ」画面も日本語になっているはずです。
もし日本語になっていない場合は、もう一度上記の手順を試してみてください。特に、locale.json
ファイルが正しく "locale": "ja"
となっているか、ファイルを保存したか、そしてVS Codeを再起動したかをよく確認してください。
(補足) 言語パックは拡張機能からもインストールできる
上記の locale.json
を直接編集する方法は、設定ファイルに慣れていない初心者の方には少し難しく感じるかもしれません。実は、もっと簡単な方法があります。それは、「拡張機能」として日本語言語パックをインストールする方法です。VS Codeのバージョンによっては、この方法の方が推奨されています。
拡張機能から日本語化する方法 (より簡単な場合が多い):
- VS Codeを起動します。
- 左側のアクティビティバーにある、拡張機能アイコン(四角が組み合わさったような形をしています)をクリックします。
- サイドバーに拡張機能の検索窓が表示されます。そこに「Japanese」と入力して検索します。
- 検索結果の中に、「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」という名前の拡張機能が表示されるはずです。発行元が「Microsoft」であることを確認してください。
- その拡張機能の項目の横にある「Install」(インストール)ボタンをクリックします。
- インストールが完了すると、「Install」ボタンが「Uninstall」(アンインストール)に変わり、VS Codeのウィンドウの右下あたりに「A restart is required to activate the Japanese Language Pack.」(日本語言語パックを有効にするには再起動が必要です。)といったメッセージが表示されます。
- メッセージの横にある「Restart Now」ボタンをクリックしてVS Codeを再起動します。
これで、VS Codeが日本語表示になるはずです。もし最初に locale.json
を編集する方法でうまくいかなかったり、より簡単な方法を試したい場合は、こちらの拡張機能からインストールする方法を試してみてください。通常、どちらの方法でも結果は同じです。
ステップ4:インストールがうまくいったか確認する
VS Codeのインストールと日本語化が完了しました。最後に、ちゃんと使える状態になっているか、いくつか確認してみましょう。
1. VS Codeを起動してみる
先ほど再起動したばかりかもしれませんが、一度VS Codeを閉じて、デスクトップのアイコンやスタートメニューから問題なく起動できるか確認してみてください。
2. 日本語表示になっているか再度確認する
VS Codeが起動したら、メニューやパネルが日本語で表示されていることを再度確認しましょう。
- メニューバー:「ファイル」「編集」「選択」など
- サイドバーのアイコンにマウスオーバー:例えば、一番上のエクスプローラーアイコンに重ねると「エクスプローラー」と表示されるか確認します。
- 設定画面を開いてみる:メニューの「ファイル」→「ユーザー設定」→「設定」と進んでみてください。設定項目が日本語で表示されるはずです。
3. 新しいファイルを作成して文字を入力してみる
VS Codeで実際にファイルを操作してみましょう。
- VS Codeのメニューから「ファイル」→「新しいテキスト ファイル」を選択します。または、ショートカットキー
Ctrl
+N
を押します。 - 新しいタブが開かれ、白い編集画面が表示されます。ここに自由に文字を入力してみてください。
- 例えば、「こんにちは、VS Code!」と入力してみましょう。
- 文字が入力できれば、VS Codeの基本的な編集機能は使えています。
4. ファイルを保存してみる
入力したテキストファイルを保存してみましょう。
- VS Codeのメニューから「ファイル」→「保存」を選択します。または、ショートカットキー
Ctrl
+S
を押します。 - 名前を付けて保存するダイアログが表示されます。
- ファイルの保存場所(例: デスクトップやドキュメントなど)と、ファイル名を指定します。例えば、「はじめてのファイル.txt」という名前にしてみましょう。
- 「保存」ボタンをクリックします。
- VS Codeのタブのファイル名が、入力したファイル名(例:
はじめてのファイル.txt
)に変わっているか確認してください。タブのファイル名の横に白い丸が表示されていたら、それは保存されていない状態を示します。保存が完了すると白い丸が消えるか、VS Codeのアイコンに変わります。 - エクスプローラーを開き、指定した場所に「はじめてのファイル.txt」というファイルが保存されているか確認してみてください。そして、そのファイルを右クリックして「Codeで開く」メニューが表示されているか、クリックするとVS Codeで開けるか確認してみましょう。(これは、インストール時の追加タスクでチェックを入れた場合のみ有効です。)
これらの基本的な操作ができれば、VS Codeは正しくインストールされ、日本語化も成功していると考えて良いでしょう。おめでとうございます!
困ったときは? トラブルシューティング
インストールや設定の途中で、想定通りに進まなかったり、エラーメッセージが表示されたりすることがあるかもしれません。ここでは、いくつかのよくある問題とその対処法について説明します。
1. インストーラーファイルがダウンロードできない、開けない
- インターネット接続を確認: インターネットに繋がっているか、接続が安定しているか確認してください。
- 公式サイトか確認: 必ず
https://code.visualstudio.com/
からダウンロードしたファイルを使用してください。 - ファイルが壊れている可能性: 一度ダウンロードしたファイルを削除し、再度ダウンロードしてみてください。
- セキュリティソフトがブロック: お使いのセキュリティソフト(ウイルス対策ソフトなど)がダウンロードや実行をブロックしている場合があります。一時的にセキュリティソフトの設定を確認するか、信頼できるファイルとして許可する設定を行ってみてください。ただし、セキュリティソフトの設定変更は自己責任で行い、作業後は設定を元に戻すか再確認してください。
- 拡張子が.exeか確認: ダウンロードしたファイルが
VSCodeUserSetup-x64-バージョン.exe
のような.exe
形式のファイルであることを確認してください。ブラウザの設定ミスなどで別の形式(例:.zip
など)でダウンロードされていないか確認してください。 - ファイル名が文字化けしている: まれにダウンロードしたファイル名が正しく表示されない場合がありますが、拡張子が
.exe
であれば通常は問題ありません。
2. インストーラーが起動しない、または途中でエラーが出る
- ユーザーアカウント制御 (UAC) の許可: インストーラー実行時にUACが表示されたら、「はい」をクリックしているか確認してください。管理者権限のないアカウントではインストールできない場合があります。
- 互換性の問題: WindowsのバージョンがVS Codeのサポート対象外ではないか確認してください(Windows 10以降が推奨です)。
- 他のプログラムとの競合: 同時にたくさんのプログラムを起動している場合や、以前にVS Codeをインストールした際に完全にアンインストールできていない場合に問題が起きることがあります。一度パソコンを再起動してから再度インストールを試してみてください。
- ディスクの空き容量不足: インストール先のドライブに十分な空き容量があるか確認してください。必要な空き容量はインストーラー画面に表示されます。
- 破損したファイル: ダウンロードしたインストーラーファイルが破損している可能性があります。一度削除して、再度公式サイトからダウンロードし直してください。
- 特定の環境設定: まれに、特定の環境変数やレジストリ設定が干渉することがあります。一般的な問題ではないため、もし頻繁に失敗する場合は、表示されるエラーメッセージを正確に記録し、MicrosoftのVS Codeサポート情報やコミュニティフォーラムで検索してみるのが良いでしょう。
3. インストールはできたがVS Codeが起動しない
- パソコンの再起動: インストール直後は設定が完全に反映されていない場合があります。特にPATHへの追加などは再起動が必要なことがあります。一度パソコン全体をシャットダウンし、再度起動してからVS Codeを立ち上げてみてください。
- システム要件の再確認: お使いのパソコンのスペック(CPU、RAM)がVS Codeの最低要件を満たしているか再確認してください。非常に古いパソコンでは動作が重い、または起動しないことがあります。
- グラフィックドライバーの問題: まれに、グラフィックドライバーの問題でVS Codeの画面表示がうまくいかないことがあります。グラフィックドライバーを最新版にアップデートしてみてください。
- VS Codeのセーフモード: VS Codeを一時的に拡張機能を無効にした「セーフモード」で起動してみることで、インストールした拡張機能が原因で起動できない問題を切り分けることができます。コマンドプロンプトやPowerShellを開き、以下のコマンドを実行してみてください。
code --disable-extensions
これで起動できる場合は、インストールした拡張機能のどれかが問題を起こしている可能性があります。
4. 日本語化がうまくいかない
- 設定ファイルの確認:
Ctrl
+Shift
+P
でコマンドパレットを開き、「Configure Display Language」を選択して開かれるlocale.json
ファイルが、正確に{"locale": "ja"}
となっているか確認してください。余計な文字が入っていないか、ダブルクォーテーションや波括弧が欠けていないかなどを注意深く見てください。 - ファイルの保存:
locale.json
ファイルを変更した後、正しく保存(Ctrl
+S
)したか確認してください。 - VS Codeの再起動: 設定変更後は必ずVS Codeを完全に終了し、再度起動し直してください。ウィンドウ右上の閉じるボタンで閉じても、バックグラウンドでプロセスが残っている場合があります。タスクマネージャー(
Ctrl
+Shift
+Esc
で開けます)で「Code」や「Visual Studio Code」といった名前のプロセスが残っていないか確認し、もしあれば強制終了させてから再起動してみてください。 - 拡張機能のインストール確認: 拡張機能から日本語化した場合は、拡張機能ビュー(左側のアクティビティバーの四角が組み合わさったアイコン)で「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」がインストール済みになっているか確認してください。発行元がMicrosoftのものであることを確認してください。
- 複数の言語設定が干渉: まれに、Windowsの表示言語設定や、他のソフトウェアの言語設定が影響を与える場合があります。一度VS Codeをアンインストールし、クリーンな状態で再インストールを試みるのも有効な手段です。
- VS Codeのバージョン: ごくまれに、特定のVS Codeのバージョンで言語パックに問題が発生している可能性もゼロではありません。最新版を試すか、一つ前の安定版を探してみるという方法も考えられます。(ただし、ほとんどの場合はユーザー側の設定ミスが原因です)。
5. エラーメッセージが表示された場合
エラーメッセージが表示された場合は、その内容を注意深く読んでみてください。英語で表示されることが多いですが、単語を一つ一つ調べたり、エラーメッセージ全体をコピーしてインターネットで検索したりすることで、解決策が見つかることが多いです。
VS Codeのウィンドウ下部にステータスバーがあり、ここにエラーアイコンが表示されることがあります。アイコンをクリックすると、詳細なエラー内容が表示されることもあります。
また、VS Codeには「出力」(Output)パネルや「開発者ツール」(Developer Tools)といった、より詳細なログやエラー情報を確認できる機能があります。メニューの「ヘルプ」→「開発者ツールの切り替え」などで表示できます。これは少し専門的ですが、エラーの原因究明に役立つことがあります。
困ったときは、一人で抱え込まずに、表示されたエラーメッセージや状況を正確に記録して、VS Codeの公式ドキュメントや、プログラミング関連のQ&Aサイト(例: Stack Overflowの日本語版、teratailなど)、または各種オンラインコミュニティで質問してみるのがおすすめです。質問する際は、使用しているWindowsのバージョン、VS Codeのバージョン、行った手順、表示されたエラーメッセージなどを具体的に書くと、的確なアドバイスをもらいやすくなります。
インストールが終わったら、次は何をしよう?
VS Codeのインストールと日本語化、本当にお疲れ様でした! これで、高機能なテキストエディターを使う準備が整いました。
さて、VS Codeをこれからどのように使っていくか、簡単なステップをいくつかご紹介します。
1. VS Codeの基本的な使い方に慣れる
まずはVS Codeの画面構成や基本的な操作に慣れましょう。
- エクスプローラー (Explorer): 左側の一番上のアイコン(書類フォルダーの形)をクリックすると表示されます。ここでは、開いているフォルダーのファイル一覧が表示されます。プログラミングでは、プロジェクトのファイル全体をここで管理することがほとんどです。
- エディター領域: 画面の中央の広い部分です。ここでコードや文章を書いて編集します。タブで複数のファイルを開き、切り替えることができます。
- 検索 (Search): 左側のアクティビティバーの虫眼鏡アイコン。ファイルの中から特定の文字を検索したり、置き換えたりできます。
- ソース管理 (Source Control): 左側のアクティビティバーの枝分かれしたアイコン。Gitなどのバージョン管理システムと連携して、プログラムの変更履歴を管理できます。プログラミングをする上で非常に重要な機能です。
- 実行とデバッグ (Run and Debug): 左側のアクティビティバーの虫アイコン。プログラムを実行したり、エラーの原因を探したりするのに使います。
- 拡張機能 (Extensions): 左側のアクティビティバーの四角が組み合わさったアイコン。VS Codeの機能を追加・管理します。日本語化もこの機能を使いましたね。
メニュー項目や右クリックメニューなどを色々クリックして、どんな機能があるのかざっと眺めてみるだけでも勉強になります。
2. 最初のファイルやフォルダーを開いてみる
先ほど作成した「はじめてのファイル.txt」を開いてみたり、新しいフォルダーを作ってそのフォルダーをVS Codeで開いてみたりしましょう。
- フォルダーを開く: メニューの「ファイル」→「フォルダーを開く」から、作業したいフォルダーを選択します。フォルダーを開くと、エクスプローラービューにそのフォルダーの中身が表示されます。
- 新しいファイル: 「ファイル」→「新しいテキスト ファイル」または
Ctrl
+N
です。 - 保存: 「ファイル」→「保存」または
Ctrl
+S
です。
3. 拡張機能を探してみる
VS Codeの最大の魅力の一つが拡張機能です。あなたが学びたいプログラミング言語や、便利だと感じる機能があれば、拡張機能を探してインストールしてみましょう。
- 左側のアクティビティバーの拡張機能アイコンをクリックします。
- 検索窓に、興味のある言語名(例: Python, Java, HTML, CSS, JavaScript, C++)や、機能名(例: Theme, Icon, Live Server)などを入力して検索してみてください。
- たくさんの拡張機能が表示されます。それぞれの拡張機能には説明や評価が表示されているので、それらを参考にインストールするか検討できます。発行元が信頼できる組織や個人であるかどうかも確認すると良いでしょう。
- インストールは、目的の拡張機能を選択し、「インストール」ボタンをクリックするだけです。インストール後、VS Codeの再起動が必要な場合があります。
例えば、プログラミング言語を学びたいなら、その言語の公式または人気の高い拡張機能をインストールすると、コードの色分けや補完機能が格段に便利になります。
4. 設定をカスタマイズする
VS Codeは非常に多くの設定項目を持っており、フォントの種類やサイズ、テーマ(見た目の配色)、ショートカットキーなどを自由にカスタマイズできます。
- メニューの「ファイル」→「ユーザー設定」→「設定」と進むと、設定画面が開きます。
- 検索バーでキーワードを入力して設定を探したり、左側のカテゴリツリーをたどって設定項目を見てみたりできます。
- 最初はデフォルトの設定のままで十分ですが、慣れてきたら自分好みにカスタマイズするのもVS Codeを使う楽しみの一つです。
5. 公式ドキュメントやチュートリアルを見る
VS Codeの公式ウェブサイトには、非常に充実したドキュメントやチュートリアル(初心者向けの解説記事)が用意されています。これらの多くは日本語に翻訳されています。
- VS Codeのメニューの「ヘルプ」から、「ドキュメント」や「インタラクティブなチュートリアル」といった項目を選ぶと、公式ドキュメントにアクセスできます。
- 基本的な使い方から、特定のプログラミング言語での設定方法、便利な機能の紹介など、様々な情報が得られます。
まとめ
この記事では、WindowsパソコンにVisual Studio Code(VS Code)の日本語版をダウンロードし、インストールする手順を、初心者の方でも迷わないように非常に詳しく解説しました。
- 準備と確認: パソコンの環境がインストールに適しているか確認しました。
- インストーラーのダウンロード: 公式サイトから最新版のUser Installer (64-bit推奨) をダウンロードしました。
- VS Codeのインストール: ダウンロードした
.exe
ファイルを実行し、使用許諾契約に同意し、インストール先を指定し、追加タスク(デスクトップアイコン作成、右クリックメニュー追加、PATHへの追加など)を選択してインストールを実行しました。 - 日本語化: VS Code起動後、コマンドパレット (
Ctrl
+Shift
+P
) から「Configure Display Language」を選びlocale.json
を編集して"locale": "ja"
にするか、または拡張機能ビューから「Japanese Language Pack」をインストールして、VS Codeを再起動することで日本語表示に設定しました。 - インストール確認: VS Codeが起動し、メニューが日本語表示になり、ファイル作成や保存ができるか確認しました。
- トラブルシューティング: インストールや日本語化で困った場合の対処法を紹介しました。
これで、あなたのWindowsパソコンで、世界中で多くのプログラマーに愛用されている高機能なテキストエディター、VS Codeの日本語版を使う準備が整いました。
最初はたくさんの機能があって戸惑うかもしれませんが、少しずつ慣れていけば、きっとあなたのプログラミング学習や様々なテキスト作業の強力な助けになってくれるはずです。
まずは、簡単なテキスト入力から始めて、徐々にVS Codeの様々な機能や拡張機能を試してみてください。一歩ずつ進んでいけば、必ず使いこなせるようになります。
このツールを使って、あなたのデジタルライフがより豊かになることを願っています。頑張ってください!応援しています!