【最新版】Windows Update 不具合:エラーコード別対処法とアップデート失敗時の解決策
Windows Updateは、セキュリティ更新プログラムや機能改善を通じて、あなたのPCを常に最新の状態に保つために不可欠な機能です。しかし、アップデートプロセスは複雑であり、様々な原因でエラーが発生し、アップデートが失敗することがあります。この記事では、Windows Updateでよく遭遇するエラーコードとその対処法、アップデート失敗時の一般的な解決策を詳細に解説します。最新のWindows 11/10環境を想定し、具体的な手順や注意点を含めて、あなたのPCをスムーズにアップデートできるようにサポートします。
目次
- Windows Updateの重要性と基礎知識
- 1.1 Windows Updateの役割
- 1.2 アップデートの種類
- 1.3 アップデート失敗のリスク
- Windows Updateでよくあるエラーコードとその対処法
- 2.1 0x80070002 – ファイルが見つからない
- 2.2 0x80070005 – アクセス拒否
- 2.3 0x8007000D – データが無効です
- 2.4 0x80070057 – パラメーターが間違っています
- 2.5 0x80070643 – 更新プログラムのインストールに失敗しました
- 2.6 0x80070422 – Windows Updateサービスが無効
- 2.7 0x800F081F – ソースファイルが見つかりませんでした
- 2.8 0xC1900101 – ドライバーの問題
- 2.9 0x80240020 – アップグレードの準備ができていません
- 2.10 0x80073712 – コンポーネントストアが破損
- 2.11 その他のエラーコード
- Windows Updateが失敗する原因
- 3.1 インターネット接続の問題
- 3.2 ディスク容量の不足
- 3.3 競合するソフトウェア
- 3.4 ドライバーの問題
- 3.5 Windows Updateサービスの停止
- 3.6 システムファイルの破損
- Windows Update失敗時の一般的な解決策
- 4.1 基本的なトラブルシューティング
- 4.1.1 PCの再起動
- 4.1.2 インターネット接続の確認
- 4.1.3 周辺機器の取り外し
- 4.1.4 ウイルス対策ソフトの一時停止
- 4.1.5 ディスク容量の確認と整理
- 4.2 Windows Updateトラブルシューティングツールの実行
- 4.3 Windows Updateサービスの確認と再起動
- 4.4 DISM (Deployment Image Servicing and Management)ツールの実行
- 4.5 SFC (System File Checker)ツールの実行
- 4.6 Windows Updateコンポーネントのリセット
- 4.6.1 コマンドプロンプトによるリセット
- 4.6.2 スクリプトファイルによるリセット
- 4.7 ドライバーの更新またはロールバック
- 4.8 インプレースアップグレードの実行 (Windows 10/11)
- 4.9 メディア作成ツールを使用したアップデート (Windows 10/11)
- 4.10 クリーンインストールの実行 (最終手段)
- 4.1 基本的なトラブルシューティング
- Windows Updateをスムーズに行うための予防策
- 5.1 定期的なディスククリーンアップ
- 5.2 デバイスドライバの最新状態維持
- 5.3 ウイルス対策ソフトの常時稼働
- 5.4 システムファイルの定期的なチェック
- 5.5 Windows Updateの設定の見直し
- まとめ
1. Windows Updateの重要性と基礎知識
1.1 Windows Updateの役割
Windows Updateは、Microsoftが提供する、Windowsオペレーティングシステムとその関連ソフトウェア(Microsoft Officeなど)を最新の状態に保つための重要な仕組みです。その主な役割は以下の通りです。
- セキュリティ対策: マルウェアやウイルス、ハッキングなどの脅威からPCを保護するために、セキュリティホールを修正する更新プログラムを配布します。これは、PCを安全に利用するために最も重要な役割の一つです。
- 機能改善: 新機能の追加、既存機能の改善、パフォーマンスの向上など、オペレーティングシステムの使いやすさや効率性を向上させるための更新プログラムを提供します。
- バグ修正: オペレーティングシステムや関連ソフトウェアに存在するバグを修正し、安定性を向上させるための更新プログラムを配布します。
- ハードウェア対応: 新しいハードウェアに対応するためのドライバや更新プログラムを提供します。これにより、新しいデバイスをPCに接続しても正常に動作するように維持します。
1.2 アップデートの種類
Windows Updateには、いくつかの種類があります。それぞれの種類によって、更新の頻度や重要度が異なります。
- 品質更新プログラム: セキュリティ更新プログラム、重要な更新プログラム、およびその他の修正プログラムが含まれます。通常、毎月第2火曜日(パッチチューズデー)にリリースされます。セキュリティ対策として非常に重要であり、可能な限り速やかにインストールする必要があります。
- 機能更新プログラム: 新しい機能や大幅な改善が含まれる大型アップデートです。Windows 10/11では、年1~2回リリースされます。アップデートには時間がかかり、互換性の問題が発生する可能性もありますが、最新の機能を利用するために重要です。
- ドライバー更新プログラム: ハードウェアデバイスのドライバを更新します。デバイスの安定性やパフォーマンスを向上させるために役立ちます。
- 定義更新プログラム: Windows Defenderなどのウイルス対策ソフトウェアの定義ファイルを更新します。最新の脅威からPCを保護するために、頻繁に更新されます。
- オプションの更新プログラム: 品質更新プログラムやドライバー更新プログラムのうち、必須ではないもの、またはプレビュー版の更新プログラムが含まれます。必要に応じてインストールできます。
1.3 アップデート失敗のリスク
Windows Updateが失敗すると、以下のようなリスクが発生する可能性があります。
- セキュリティリスクの増大: セキュリティ更新プログラムが適用されないため、マルウェアやウイルスの攻撃に対して脆弱な状態が続きます。
- システムの不安定化: バグ修正が行われないため、システムのクラッシュやフリーズが発生しやすくなる可能性があります。
- パフォーマンスの低下: 最適化や改善が行われないため、PCの動作が遅くなる可能性があります。
- 互換性の問題: 新しいソフトウェアやハードウェアとの互換性が失われ、正常に動作しなくなる可能性があります。
したがって、Windows Updateは可能な限り成功させることが重要です。
2. Windows Updateでよくあるエラーコードとその対処法
Windows Update中にエラーが発生すると、エラーコードが表示されます。このエラーコードは、問題の原因を特定し、適切な対処法を見つけるための手がかりとなります。以下に、よくあるエラーコードとその対処法を解説します。
2.1 0x80070002 – ファイルが見つからない
このエラーは、Windows Updateに必要なファイルが見つからない場合に発生します。
- 原因:
- 一時ファイルの破損
- システムのタイムゾーン設定の誤り
- Windows Updateコンポーネントの破損
- 対処法:
- PCの再起動: まずはPCを再起動して、一時的な問題を解消してみましょう。
- 日付と時刻の設定を確認: 日付と時刻が正しく設定されているか確認し、必要に応じて修正します。
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
- DISMツールとSFCツールの実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
sfc /scannow
- Windows Updateコンポーネントのリセット: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
- SoftwareDistributionフォルダの削除: 以下の手順で、SoftwareDistributionフォルダを削除します。
- エクスプローラーで
C:\Windows
を開きます。 SoftwareDistribution
フォルダを右クリックし、「削除」を選択します。- PCを再起動します。
- エクスプローラーで
2.2 0x80070005 – アクセス拒否
このエラーは、Windows Updateに必要なファイルやフォルダへのアクセス権がない場合に発生します。
- 原因:
- 管理者権限の不足
- アクセス権の設定の誤り
- ウイルス対策ソフトの干渉
- 対処法:
- 管理者権限で実行: Windows Updateを実行する際に、管理者権限でログインしているか確認します。
- ウイルス対策ソフトの一時停止: ウイルス対策ソフトがWindows Updateを妨げている可能性があるため、一時的に停止してみます。
- アクセス権の確認: 問題のあるファイルやフォルダのアクセス権を確認し、必要に応じて修正します。具体的には、フォルダを右クリックし、「プロパティ」 > 「セキュリティ」タブで、自分のユーザーアカウントにフルコントロールの権限があることを確認します。
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
- セーフモードで実行: PCをセーフモードで起動し、Windows Updateを実行してみます。セーフモードでは、必要最小限のドライバとサービスのみが起動するため、干渉する可能性のあるソフトウェアの影響を排除できます。
2.3 0x8007000D – データが無効です
このエラーは、Windows Updateに必要なデータが破損している場合に発生します。
- 原因:
- システムファイルの破損
- レジストリの破損
- ハードディスクのエラー
- 対処法:
- DISMツールとSFCツールの実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
sfc /scannow
- チェックディスクの実行: ハードディスクのエラーをチェックするために、チェックディスクを実行します。コマンドプロンプトを管理者として実行し、
chkdsk /f /r
と入力して実行します。実行には時間がかかる場合があります。 - システム復元の実行: システムの復元ポイントを使用して、エラーが発生する前の状態に戻します。
- インプレースアップグレードの実行: Windows 10/11の場合、インプレースアップグレードを実行することで、システムファイルを修復できます。
- DISMツールとSFCツールの実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
2.4 0x80070057 – パラメーターが間違っています
このエラーは、Windows Updateの構成情報が破損している場合に発生します。
- 原因:
- レジストリの破損
- Windows Updateコンポーネントの破損
- タイムゾーン設定の誤り
- 対処法:
- 日付と時刻の設定を確認: 日付と時刻が正しく設定されているか確認し、必要に応じて修正します。
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
- DISMツールとSFCツールの実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
sfc /scannow
- Windows Updateコンポーネントのリセット: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。(上記 2.1 の対処法5と同様)
2.5 0x80070643 – 更新プログラムのインストールに失敗しました
このエラーは、Windows Updateのインストールプロセス中にエラーが発生した場合に表示されます。
- 原因:
- .NET Frameworkの破損
- Windows Installerの問題
- セキュリティソフトの干渉
- 対処法:
- .NET Frameworkの修復: Microsoftの公式サイトから.NET Frameworkの修復ツールをダウンロードして実行します。
- Windows Installerの再登録: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
msiexec /unregister
msiexec /regserver
- ウイルス対策ソフトの一時停止: ウイルス対策ソフトがWindows Updateを妨げている可能性があるため、一時的に停止してみます。
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
2.6 0x80070422 – Windows Updateサービスが無効
このエラーは、Windows Updateサービスが停止している場合に発生します。
- 原因:
- Windows Updateサービスが無効になっている
- 依存するサービスが停止している
- 対処法:
- Windows Updateサービスの確認と再起動:
- Windowsキー + Rキーを押し、「services.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 「Windows Update」サービスを探し、状態が「実行中」になっているか確認します。
- 「実行中」でない場合は、サービスを右クリックし、「開始」を選択します。
- スタートアップの種類が「手動」または「自動」になっていることを確認します。
- 依存するサービスの確認: Windows Updateサービスが依存するサービスが実行されているか確認します。
- 「Windows Update」サービスのプロパティを開き、「依存関係」タブを確認します。
- 一覧に表示されているサービスが実行されているか確認し、停止している場合は開始します。
- Windows Updateサービスの確認と再起動:
2.7 0x800F081F – ソースファイルが見つかりませんでした
このエラーは、Windows Updateに必要なソースファイルが見つからない場合に発生します。
- 原因:
- Windows Updateに必要なファイルが破損している
- DISMツールがソースファイルを見つけられない
- 対処法:
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
- DISMツールをソースファイル指定で実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /source:WIM:X:\Sources\Install.wim:1 /limitAccess
X
はWindowsのインストールメディア(DVDまたはUSB)のドライブレターに置き換えてください。Install.esd
ファイルを使用する場合は、Install.wim
をInstall.esd
に変更してください。
- Windows Updateコンポーネントのリセット: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。(上記 2.1 の対処法5と同様)
2.8 0xC1900101 – ドライバーの問題
このエラーは、アップデート中にドライバーの問題が発生した場合に表示されます。
- 原因:
- 互換性のないデバイスドライバ
- 古いデバイスドライバ
- 破損したデバイスドライバ
- 対処法:
- デバイスドライバの更新: デバイスマネージャーを開き、すべてのデバイスドライバを最新の状態に更新します。
- 互換性のないドライバの削除: 問題のあるデバイスドライバを特定し、削除します。
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
- クリーンブートの実行: PCをクリーンブートで起動し、Windows Updateを実行してみます。クリーンブートでは、Microsoftのサービス以外のすべてのサービスが無効になるため、干渉する可能性のあるソフトウェアの影響を排除できます。
2.9 0x80240020 – アップグレードの準備ができていません
このエラーは、Windows Updateサーバーからダウンロードしたファイルが破損している場合に発生します。
- 原因:
- ダウンロードされたファイルの破損
- Windows Updateコンポーネントの破損
- 対処法:
- Windows Updateトラブルシューティングツールの実行: 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 > 「追加のトラブルシューティングツール」 > 「Windows Update」を実行します。
- SoftwareDistributionフォルダの削除: 以下の手順で、SoftwareDistributionフォルダを削除します。(上記 2.1 の対処法6と同様)
- Windows Updateコンポーネントのリセット: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。(上記 2.1 の対処法5と同様)
2.10 0x80073712 – コンポーネントストアが破損
このエラーは、Windowsのコンポーネントストアが破損している場合に発生します。
- 原因:
- システムファイルの破損
- DISMツールの問題
- 対処法:
- DISMツールとSFCツールの実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
sfc /scannow
- インプレースアップグレードの実行: Windows 10/11の場合、インプレースアップグレードを実行することで、システムファイルを修復できます。
- DISMツールとSFCツールの実行: コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを順に入力して実行します。
2.11 その他のエラーコード
上記以外にも様々なエラーコードが存在します。Microsoftの公式サイトやサポートフォーラムなどで、エラーコードを検索して、対応する対処法を探してください。
3. Windows Updateが失敗する原因
Windows Updateが失敗する原因は多岐にわたります。主な原因を以下に示します。
3.1 インターネット接続の問題
- 不安定なWi-Fi接続
- インターネット回線の速度低下
- プロキシサーバーの設定ミス
- ファイアウォールの設定
3.2 ディスク容量の不足
- システムドライブ(Cドライブ)の空き容量が不足している
- 一時ファイルや不要なファイルが溜まっている
3.3 競合するソフトウェア
- ウイルス対策ソフト
- ファイアウォールソフト
- VPNソフト
- 古いバージョンのソフトウェア
3.4 ドライバーの問題
- 互換性のないデバイスドライバ
- 古いデバイスドライバ
- 破損したデバイスドライバ
3.5 Windows Updateサービスの停止
- Windows Updateサービスが無効になっている
- 依存するサービスが停止している
3.6 システムファイルの破損
- 誤った操作によるシステムファイルの削除
- マルウェア感染
- ハードディスクのエラー
4. Windows Update失敗時の一般的な解決策
Windows Updateが失敗した場合、上記のエラーコード別対処法に加え、以下の一般的な解決策を試してみてください。
4.1 基本的なトラブルシューティング
4.1.1 PCの再起動
最も簡単で効果的な方法の一つです。PCを再起動することで、一時的な問題を解消し、Windows Updateが正常に実行されるようになることがあります。
4.1.2 インターネット接続の確認
インターネット接続が正常に動作しているか確認します。Wi-Fiルーターの再起動や、LANケーブルの接続を確認してください。
4.1.3 周辺機器の取り外し
プリンター、USBデバイス、外付けハードディスクなど、不要な周辺機器を取り外します。これらのデバイスがWindows Updateを妨げている可能性があります。
4.1.4 ウイルス対策ソフトの一時停止
ウイルス対策ソフトがWindows Updateを妨げている可能性があるため、一時的に停止してみます。ただし、停止中はセキュリティリスクが高まるため、アップデート完了後に必ず再開してください。
4.1.5 ディスク容量の確認と整理
システムドライブ(Cドライブ)の空き容量を確認し、不要なファイルやアプリケーションを削除して、空き容量を確保します。ディスククリーンアップツールを使用すると、一時ファイルや不要なファイルを簡単に削除できます。
4.2 Windows Updateトラブルシューティングツールの実行
Windowsには、Windows Updateに関する問題を自動的に診断し、修復するトラブルシューティングツールが組み込まれています。
- 手順:
- 「設定」 > 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 を開きます。
- 「追加のトラブルシューティングツール」を選択します。
- 「Windows Update」を選択し、「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- 画面の指示に従って、トラブルシューティングを実行します。
4.3 Windows Updateサービスの確認と再起動
Windows Updateサービスが停止している場合、Windows Updateが正常に動作しません。
- 手順:
- Windowsキー + Rキーを押し、「services.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 「Windows Update」サービスを探し、状態が「実行中」になっているか確認します。
- 「実行中」でない場合は、サービスを右クリックし、「開始」を選択します。
- サービスを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「スタートアップの種類」が「手動」または「自動」になっていることを確認します。
4.4 DISM (Deployment Image Servicing and Management)ツールの実行
DISMツールは、Windowsイメージを修復するために使用されるコマンドラインツールです。システムファイルの破損を修復し、Windows Updateの問題を解決するのに役立ちます。
- 手順:
- コマンドプロンプトを管理者として実行します。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- 処理が完了するまで待ちます(数分から数十分かかる場合があります)。
4.5 SFC (System File Checker)ツールの実行
SFCツールは、保護されたシステムファイルをスキャンし、破損したファイルを正しいバージョンに置き換えるために使用されるコマンドラインツールです。
- 手順:
- コマンドプロンプトを管理者として実行します。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- 処理が完了するまで待ちます(数分から数十分かかる場合があります)。
- スキャンが完了したら、PCを再起動します。
4.6 Windows Updateコンポーネントのリセット
Windows Updateコンポーネントに問題がある場合、リセットすることで問題を解決できることがあります。
4.6.1 コマンドプロンプトによるリセット
- 手順:
- コマンドプロンプトを管理者として実行します。
- 以下のコマンドを順に入力してEnterキーを押します。
net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
- PCを再起動します。
4.6.2 スクリプトファイルによるリセット
Microsoftは、Windows Updateコンポーネントをリセットするためのスクリプトファイルを提供しています。
- 手順:
- Microsoftの公式サイトからスクリプトファイルをダウンロードします。
- スクリプトファイルを管理者として実行します。
- 画面の指示に従って、スクリプトを実行します。
- PCを再起動します。
4.7 ドライバーの更新またはロールバック
互換性のないドライバーが原因でWindows Updateが失敗する場合、ドライバーを更新するか、以前のバージョンにロールバックすることで問題を解決できることがあります。
- 手順:
- デバイスマネージャーを開きます。
- 問題のあるデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 最新のドライバーを自動的に検索するか、Microsoftの公式サイトからダウンロードしたドライバーを手動でインストールします。
- 以前のバージョンにロールバックする場合は、デバイスを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「ドライバー」タブを開き、「ドライバーを元に戻す」をクリックします。
4.8 インプレースアップグレードの実行 (Windows 10/11)
インプレースアップグレードは、Windows 10/11を再インストールせずにアップグレードする方法です。システムファイルを修復し、Windows Updateの問題を解決するのに役立ちます。
- 手順:
- Microsoftの公式サイトからWindows 10/11のメディア作成ツールをダウンロードします。
- メディア作成ツールを実行し、「このPCを今すぐアップグレードする」を選択します。
- 画面の指示に従って、アップグレードを実行します。
- 個人用ファイルとアプリを引き継ぐオプションを選択します。
4.9 メディア作成ツールを使用したアップデート (Windows 10/11)
メディア作成ツールを使用して、Windows 10/11のインストールメディアを作成し、それを使用してアップデートを行う方法です。
- 手順:
- Microsoftの公式サイトからWindows 10/11のメディア作成ツールをダウンロードします。
- メディア作成ツールを実行し、「別のPCのインストールメディアを作成する」を選択します。
- 指示に従って、USBメモリまたはDVDにインストールメディアを作成します。
- 作成したインストールメディアからPCを起動します。
- 「今すぐインストール」をクリックし、画面の指示に従ってインストールを進めます。
- 「アップグレード」オプションを選択し、個人用ファイルとアプリを引き継ぎます。
4.10 クリーンインストールの実行 (最終手段)
上記のすべての方法を試してもWindows Updateが失敗する場合、クリーンインストールが最終手段となります。クリーンインストールは、PCのすべてのデータを消去し、Windowsを最初からインストールする方法です。
- 注意: クリーンインストールを実行すると、PCのすべてのデータが消去されます。事前に重要なファイルをバックアップしてください。
- 手順:
- Microsoftの公式サイトからWindows 10/11のメディア作成ツールをダウンロードします。
- メディア作成ツールを実行し、「別のPCのインストールメディアを作成する」を選択します。
- 指示に従って、USBメモリまたはDVDにインストールメディアを作成します。
- 作成したインストールメディアからPCを起動します。
- 「今すぐインストール」をクリックし、画面の指示に従ってインストールを進めます。
- 「カスタム」オプションを選択し、すべてのパーティションを削除して、Windowsをインストールする新しいパーティションを作成します。
- 画面の指示に従ってインストールを完了します。
5. Windows Updateをスムーズに行うための予防策
Windows Updateをスムーズに行うためには、日頃から以下の予防策を講じることが重要です。
5.1 定期的なディスククリーンアップ
定期的にディスククリーンアップを実行し、一時ファイルや不要なファイルを削除することで、システムドライブの空き容量を確保します。
5.2 デバイスドライバの最新状態維持
デバイスマネージャーで定期的にデバイスドライバを確認し、最新の状態に更新します。
5.3 ウイルス対策ソフトの常時稼働
ウイルス対策ソフトを常時稼働させ、PCをマルウェアやウイルスの脅威から保護します。
5.4 システムファイルの定期的なチェック
SFCツールを定期的に実行し、システムファイルの破損をチェックします。
5.5 Windows Updateの設定の見直し
Windows Updateの設定を見直し、自動更新を有効にしたり、更新プログラムのインストールスケジュールを調整したりします。
6. まとめ
Windows Updateは、PCを最新の状態に保ち、セキュリティリスクを軽減するために不可欠な機能です。この記事では、Windows Updateでよくあるエラーコードとその対処法、アップデート失敗時の一般的な解決策を詳細に解説しました。これらの情報を活用し、あなたのPCをスムーズにアップデートし、安全に利用してください。