【薬剤師監修】市販のビオフェルミンR:効果的な選び方と使い方

【薬剤師監修】市販のビオフェルミンR:効果的な選び方と使い方

近年、腸内環境の重要性が広く認知されるようになり、整腸剤への関心が高まっています。中でも、長年愛され続けている整腸薬「ビオフェルミン」は、その種類も豊富で、どれを選べば良いか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

この記事では、薬剤師監修のもと、市販のビオフェルミンR(以下、ビオフェルミン)に焦点を当て、その効果、選び方、使い方、注意点などを徹底的に解説します。ご自身の症状や体質に合ったビオフェルミンを選び、正しく服用することで、より効果的に腸内環境を改善し、健康な毎日を送りましょう。

1. ビオフェルミンRとは?

ビオフェルミンは、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を配合した整腸薬です。腸内細菌のバランスを整えることで、便秘、下痢、腹部膨満感といった症状の改善、さらには免疫力向上やアレルギー症状の緩和など、様々な効果が期待できます。

「R」は「Regular」の略で、ビオフェルミンの基本となる製品ラインナップです。主に、錠剤、細粒、散剤といった形態で販売されており、年齢や症状に合わせて選択できます。

2. ビオフェルミンの種類と特徴

市販されているビオフェルミンには、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の症状や目的に合ったものを選びましょう。

  • 新ビオフェルミンS錠/細粒:

    • 特徴: 3種類の乳酸菌(ビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌)を配合。幅広い年齢層で使用できます。
    • 効果: 整腸(便通を整える)、便秘、軟便、腹部膨満感
    • 服用量:
      • 15歳以上: 1回3錠/1g、1日3回
      • 5歳〜14歳: 1回2錠/2/3g、1日3回
      • 3ヶ月〜4歳: 1回1/3g、1日3回
    • ポイント: 乳酸菌の種類が多く、幅広い腸内環境に対応できる点が強みです。錠剤は飲みやすく、細粒は乳幼児にも服用させやすいのが特徴です。
  • 新ビオフェルミンVC:

    • 特徴: 3種類の乳酸菌(ビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌)に加え、ビタミンCを配合。
    • 効果: 整腸(便通を整える)、便秘、軟便、腹部膨満感、ビタミンCの補給
    • 服用量:
      • 15歳以上: 1回3錠、1日3回
      • 5歳〜14歳: 1回2錠、1日3回
    • ポイント: 整腸効果に加え、ビタミンCを補給できるのがメリットです。疲労回復や肌荒れが気になる方におすすめです。
  • ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬:

    • 特徴: 乳酸菌(ビフィズス菌、フェーカリス菌、アシドフィルス菌)に加え、酸化マグネシウムを配合。
    • 効果: 便秘、便秘に伴う症状の緩和(頭重、のぼせ、肌あれ、吹出物、食欲不振、腹部膨満、痔)
    • 服用量:
      • 15歳以上: 1回3〜6錠、1日1回(就寝前)
      • 11歳〜14歳: 1回2〜4錠、1日1回(就寝前)
      • 7歳〜10歳: 1回2〜3錠、1日1回(就寝前)
      • 5歳〜6歳: 1回1〜2錠、1日1回(就寝前)
    • ポイント: 乳酸菌による整腸効果に加え、酸化マグネシウムが便を柔らかくし、排便を促します。頑固な便秘に悩む方におすすめです。
  • ビオフェルミン下痢止め:

    • 特徴: 乳酸菌(フェーカリス菌、アシドフィルス菌)に加え、タンニン酸ベルベリンを配合。
    • 効果: 軟便、下痢、食あたり、水あたり、はき下し、くだり腹、消化不良による下痢、腹痛を伴う下痢
    • 服用量:
      • 15歳以上: 1回3錠、1日3回
      • 11歳〜14歳: 1回2錠、1日3回
      • 5歳〜10歳: 1回1錠、1日3回
    • ポイント: 乳酸菌による整腸効果に加え、タンニン酸ベルベリンが下痢の原因菌を抑制し、炎症を鎮めます。急な下痢に効果的です。

3. ビオフェルミンの選び方:症状別ガイド

どのビオフェルミンを選べば良いか迷う場合は、以下の症状別ガイドを参考にしてください。

  • 便秘が気になる場合:

    • 軽い便秘: 新ビオフェルミンS錠/細粒、新ビオフェルミンVC
    • 頑固な便秘: ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬
    • ポイント: 便秘の程度に合わせて選びましょう。酸化マグネシウム便秘薬は、効果が高い反面、腹痛を起こしやすい場合があるので、まずは少なめの量から試すことをおすすめします。
  • 下痢が気になる場合:

    • 急な下痢: ビオフェルミン下痢止め
    • 慢性的な下痢、軟便: 新ビオフェルミンS錠/細粒
    • ポイント: 急な下痢には下痢止め、慢性的な下痢や軟便には整腸剤が適しています。
  • 腹部膨満感が気になる場合:

    • 新ビオフェルミンS錠/細粒、新ビオフェルミンVC
    • ポイント: 腸内のガスを減らし、腸内環境を整える効果が期待できます。
  • 整腸目的、健康維持の場合:

    • 新ビオフェルミンS錠/細粒、新ビオフェルミンVC
    • ポイント: 日常的に服用することで、腸内環境を良好に保ち、健康維持に役立ちます。

4. ビオフェルミンの効果的な使い方

ビオフェルミンを効果的に使うためには、以下のポイントを押さえましょう。

  • 用法・用量を守る: 製品に記載されている用法・用量を必ず守って服用してください。過剰な摂取は、副作用のリスクを高める可能性があります。
  • 服用タイミング: 食後に服用するのがおすすめです。胃酸の影響を受けにくく、乳酸菌が腸まで届きやすくなります。
  • 継続して服用する: 腸内環境を改善するには、継続的な服用が重要です。少なくとも1週間程度は続けて服用し、効果を実感できるか試してみましょう。
  • 生活習慣の見直し: ビオフェルミンはあくまで補助的な役割です。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動など、生活習慣全体を見直すことも大切です。
  • 水分補給: 便秘気味の方は、こまめな水分補給を心がけましょう。便を柔らかくし、排便を促す効果があります。
  • ヨーグルトや発酵食品との併用: ビオフェルミンとヨーグルトや発酵食品を一緒に摂取することで、より効果的に腸内環境を改善できます。

5. ビオフェルミンの注意点と副作用

ビオフェルミンは比較的安全な薬ですが、まれに副作用が現れることがあります。

  • 副作用:
    • 発疹、発赤、かゆみ
    • 腹部膨満感、便秘、下痢
    • 吐き気、嘔吐
    • 食欲不振

これらの症状が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

  • 服用前に医師・薬剤師に相談すべき場合:
    • 医師の治療を受けている人
    • アレルギー体質の人
    • 妊娠中または授乳中の人
    • 薬を服用している人
    • 乳幼児

特に、乳幼児に服用させる場合は、医師または薬剤師に相談し、適切な用法・用量を確認してください。

6. ビオフェルミンに関するよくある質問

  • Q: ビオフェルミンは毎日飲んでも大丈夫ですか?

    • A: はい、毎日飲んでも大丈夫です。むしろ、継続して服用することで、より効果的に腸内環境を改善できます。ただし、用法・用量を守って服用してください。
  • Q: ビオフェルミンは妊娠中でも服用できますか?

    • A: 一般的には服用しても問題ありませんが、念のため医師または薬剤師に相談することをおすすめします。
  • Q: ビオフェルミンと他の薬を一緒に飲んでも大丈夫ですか?

    • A: ほとんどの薬と併用しても問題ありませんが、念のため医師または薬剤師に相談することをおすすめします。特に、抗生物質を服用している場合は、ビオフェルミンの効果が弱まる可能性があります。
  • Q: ビオフェルミンは子供に飲ませても大丈夫ですか?

    • A: はい、飲ませても大丈夫です。ただし、年齢によって用法・用量が異なるため、製品の説明書をよく読んでから服用させてください。乳幼児に服用させる場合は、医師または薬剤師に相談することをおすすめします。
  • Q: ビオフェルミンを飲んでも効果がない場合はどうすれば良いですか?

    • A: ビオフェルミンは効果が現れるまでに時間がかかる場合があります。少なくとも1週間程度は続けて服用し、効果を実感できるか試してみましょう。それでも効果がない場合は、医師または薬剤師に相談し、他の整腸薬や治療法を検討することをおすすめします。また、生活習慣の見直しも重要です。

7. まとめ:ビオフェルミンで腸内環境を整え、健康な毎日を!

ビオフェルミンは、腸内環境を整え、便秘や下痢、腹部膨満感といった症状を改善する効果が期待できる整腸薬です。ご自身の症状や体質に合ったビオフェルミンを選び、正しく服用することで、より効果的に腸内環境を改善し、健康な毎日を送ることができます。

この記事で解説した内容を参考に、ビオフェルミンを上手に活用し、腸内環境を整えることで、健康的な生活を送りましょう。

免責事項:

この記事は、一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスを提供するものではありません。症状や体質によっては、ビオフェルミンが適さない場合もあります。服用前に必ず医師または薬剤師に相談し、ご自身の責任において判断してください。

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