Windows Shift+Sが使えない!反応しない時の究極対処法ガイド
はじめに:突然の沈黙 – Shift+Sが反応しない問題に立ち向かう
Windowsを使っていて、画面の一部を素早くキャプチャしたいとき、多くの人が頼りにしているのが「Shift+S」というショートカットキーです。しかし、正確にはこれは「Windowsキー + Shiftキー + Sキー」(以降、「Win+Shift+S」と表記します。ユーザーの認識に合わせて「Shift+S」という表現も適宜使用しますが、正式なショートカットはWin+Shift+Sであることを念頭に置いてください)であり、Windows 10以降に標準搭載されている「Snip & Sketch」または「切り取り&スケッチ」と呼ばれる機能(Windows 11では「Snipping Tool」に統合されていますが、操作感はほぼ同じです)を起動するための便利な手段です。このショートカットを使うと、画面が暗くなり、画面上部に矩形選択、フリーフォーム選択、ウィンドウ切り取り、全画面切り取りのオプションが表示され、直感的にキャプチャ範囲を選択できます。キャプチャした画像は自動的にクリップボードにコピーされ、必要に応じて編集ツールで加工・保存も可能です。
しかし、ある日突然、この便利なWin+Shift+S(またはShift+Sとあなたが認識しているショートカット)が全く反応しなくなることがあります。キーを押しても何も起こらない、まるでショートカットが存在しないかのようです。これは、日常的にこの機能を利用しているユーザーにとって、非常に困った状況です。キャプチャ作業が滞るだけでなく、原因が分からず漠然とした不安を感じることもあるでしょう。
なぜ、Win+Shift+Sは反応しなくなるのでしょうか?その原因は一つとは限りません。ハードウェアの問題、OSのバグ、ソフトウェアの競合、設定の変更、システムファイルの破損など、多岐にわたります。そのため、問題解決のためには、考えられる原因を一つずつ潰していく根気強い作業が必要になります。
本記事は、WindowsでWin+Shift+Sが反応しないという問題に直面している皆さんのために、考えられるあらゆる原因と、それに対する具体的な対処法を網羅的に解説することを目的としています。簡単な確認事項から始め、OSの詳細設定、システム修復、そして最終手段まで、段階を追って詳しく説明していきます。約5000語というボリュームで、各対処法の手順、その対処法が有効な理由、実行する際の注意点などを徹底的に掘り下げて解説します。
この記事を読み終える頃には、Win+Shift+Sが反応しない原因を特定し、問題を解決するための具体的なステップを実行できるようになっているはずです。焦らず、一つずつ丁寧に確認しながら、ぜひこの記事を問題解決のガイドとして活用してください。
Win+Shift+Sショートカットとは? その正体と便利な機能
Windowsにおける「Shift+S」が指しているのは、ほとんどの場合「Windowsキー + Shiftキー + Sキー」の組み合わせによって起動する画面キャプチャ機能です。これはWindows 10の大型アップデートで導入された「Snip & Sketch」(切り取り&スケッチ)アプリ、そしてWindows 11でSnipping Toolに統合された際のキャプチャ機能に対応しています。
このショートカットは、従来の「Print Screen」キーや「Alt + Print Screen」キー、あるいは「Snipping Tool」アプリを検索して起動するよりも、はるかに迅速かつ柔軟に画面の一部をキャプチャできるため、非常に人気があります。
Win+Shift+Sでできること:
- ショートカット起動: Winキー、Shiftキー、Sキーを同時に押すことで、即座にキャプチャモードに入ります。
- 画面オーバーレイ: 画面全体が少し暗くなり、上部にキャプチャ方法を選択する小さなツールバーが表示されます。
- キャプチャモードの選択:
- 矩形切り取り (Rectangular Snip): マウスドラッグで矩形範囲を指定してキャプチャします。最も一般的に使われるモードです。
- フリーフォーム切り取り (Freeform Snip): マウスを使って自由に曲線を描き、その範囲をキャプチャします。
- ウィンドウの切り取り (Window Snip): 開いているウィンドウの一つをクリックして、そのウィンドウ全体をキャプチャします。
- 全画面表示の切り取り (Fullscreen Snip): 画面全体をキャプチャします。Print Screenキーを押すのと同じ結果になりますが、直接Snip & Sketch/Snipping Toolの編集画面に送ることも可能です。
- クリップボードへのコピー: キャプチャが完了すると、画像は自動的にWindowsのクリップボードにコピーされます。そのままWordやメール、画像編集ソフトなどに貼り付けることができます。
- 通知からの編集: キャプチャ後、画面の右下あたりに「切り取り&スケッチに保存されました」といった通知が表示されます。この通知をクリックすると、Snip & Sketch / Snipping Toolの編集ウィンドウが開き、ペンツールでの書き込み、蛍光ペン、切り抜き、保存などの編集作業を行うことができます。
従来のPrint Screenとの違い:
- Print Screenキー単体: 画面全体のスクリーンショットを撮り、クリップボードにコピーします。画像の編集や保存には、Paintなどの別の画像編集ソフトを開いて貼り付ける必要があります。
- Alt + Print Screenキー: 現在アクティブなウィンドウのスクリーンショットを撮り、クリップボードにコピーします。これも同様に、別のソフトでの貼り付け・編集が必要です。
- Win + Print Screenキー: 画面全体のスクリーンショットを撮り、自動的に「ピクチャ」フォルダ内の「スクリーンショット」フォルダにPNGファイルとして保存します。クリップボードにもコピーされます。
これらに対して、Win+Shift+Sは、キャプチャ範囲を柔軟に選択でき、即座にクリップボードにコピーされるだけでなく、そのまま編集ツールに連携できるという利便性を持っています。この機能が使えなくなることは、これらの利便性を享受できなくなることを意味し、日々の作業効率に大きな影響を与えかねません。
Win+Shift+Sが反応しない主な原因を探る
Win+Shift+Sが反応しない原因は多岐にわたりますが、大きく以下のカテゴリに分類できます。問題解決の糸口を見つけるために、まずはこれらの原因を理解することが重要です。
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ハードウェアの問題:
- キーボード自体の故障: Shiftキー、Windowsキー、またはSキーを含む何らかのキーが物理的に故障している場合、ショートカットが正しく入力できません。特に、これらのキーの組み合わせが他のショートカット(例: Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャー起動、Win+Dでデスクトップ表示など)でも機能しないか確認することで、キーボードのハードウェア故障を疑うことができます。
- キーボードの接続問題: 有線キーボードの場合、USBケーブルが緩んでいたり、ポートに問題があったりすると、キー入力が正しく認識されないことがあります。無線キーボードの場合は、バッテリー切れ、ペアリングの問題、USBレシーバーの不具合などが考えられます。
- キーボードドライバの問題: キーボードを制御するドライバソフトウェアが古くなっている、破損している、または誤って削除されている場合に、特定のキー入力やショートカットが機能しなくなることがあります。
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ソフトウェア(OSおよびアプリ)の問題:
- OSの一時的な不具合: Windows自体に一時的なエラーが発生している場合、特定の機能やショートカットが一時的に利用できなくなることがあります。これは再起動で解決することが多い原因です。
- Windowsのバグ: OS自体の既知または未知のバグによって、特定のショートカットが正常に機能しないことがあります。Windows Updateによって修正される場合があります。
- Snip & Sketch / Snipping Toolアプリ自体の問題: キャプチャ機能を提供するアプリ(Snip & SketchまたはSnipping Tool)自体が破損している、設定が異常になっている、または正常に起動できない状態にある場合、ショートカットを押してもアプリが反応しないことがあります。
- システムファイルの破損: Windowsのシステムファイルがウイルス感染、不正なシャットダウン、ディスクエラーなどによって破損している場合、OSの様々な機能に影響が出ることがあります。ショートカット機能もその影響を受ける可能性があります。
- ユーザープロファイルの問題: 現在使用しているWindowsのユーザーアカウントの設定やデータに問題がある場合、そのアカウントでのみ特定の不具合が発生することがあります。
- Windowsのアクセシビリティ機能との競合: 固定キー機能(Sticky Keys)やフィルターキー機能(Filter Keys)といったアクセシビリティ機能が有効になっていると、キー入力の認識方法が変わるため、ショートカットが意図した通りに機能しないことがあります。
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バックグラウンドアプリや設定との競合:
- 他のショートカットユーティリティとの競合: キーボードショートカットをカスタマイズしたり、マクロ機能を備えていたりするサードパーティ製のユーティリティソフト(例: AutoHotkey、特定のゲーミングキーボード付属ソフトなど)が、Win+Shift+Sのショートカットを上書きしたり、干渉したりしている可能性があります。
- 別の画面キャプチャソフトとの競合: 常にバックグラウンドで動作している別の画面キャプチャソフト(例: GeForce Experienceのオーバーレイ、Steamのスクリーンショット機能、Dropboxのスクリーンショットアップロード機能など)が、Win+Shift+Sの入力を先に捉えてしまい、Windows標準の機能が起動しないことがあります。
- 常駐ソフトとの競合: セキュリティソフト、VPNソフト、クラウドストレージ同期ソフトなど、様々な常駐ソフトがシステムのリソースを消費したり、特定の操作に割り込んだりすることで、ショートカットの反応を妨げることがあります。
- 特定のアプリケーションとの競合: 特定のアプリケーション(特にフルスクリーンで動作するゲームなど)の使用中にのみWin+Shift+Sが使えない場合、そのアプリケーションがキー入力を独占している可能性があります。
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ユーザー設定の変更:
- ショートカットの意図しない無効化: Snip & Sketch/Snipping Toolの設定や、関連するWindowsの設定で、何らかの理由でショートカットがオフになっている可能性は低いですが、全くないとは言えません。ただし、Win+Shift+Sは比較的低レベルなOS機能に近いショートカットであり、ユーザーが簡単に無効化できる設定項目は限られています。むしろ、Print ScreenキーをSnip & Sketch/Snipping Toolの起動に割り当てる設定との混同や、別のショートカットの無効化設定が影響している可能性が考えられます。
これらの原因を一つずつ検証していくことで、問題を特定し、適切な対処法を選択できるようになります。次章からは、具体的な対処法を簡単なものから順に詳しく解説していきます。
対処法:基本の確認事項 – まずはここから試そう
問題解決の第一歩は、最も単純で、最も頻繁に効果が見られる方法から試すことです。慌てずに、一つずつ確認していきましょう。
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キーボードの確認:
- 他のキーは正常に機能するか? Win+Shift+S以外のキー入力や、他のショートカット(例: Ctrl+C, Ctrl+V, Alt+F4, Win+Dなど)は正常に機能しますか?もし他のキーも入力できなかったり、特定のキー(特にShiftキーやWindowsキー)が他のショートカットでも反応しなかったりする場合、キーボード自体のハードウェア故障の可能性が高まります。
- ShiftキーとWindowsキーは単体で機能するか? Shiftキーを押しながら文字を入力すると大文字になるか?Windowsキーを押すとスタートメニューが開くか?それぞれのキー単体での反応を確認してください。これらのキーが単体でも反応しない場合、そのキーの物理的な故障が考えられます。
- キーボードの接続を確認する: 有線キーボードの場合は、USBケーブルがPC本体にしっかりと接続されているか確認し、一度抜き差ししてみてください。別のUSBポートに差し替えてみるのも有効です。USBハブを経由している場合は、ハブを介さずに直接PCに接続してみましょう。無線キーボードの場合は、バッテリー残量を確認し、必要であれば交換または充電してください。USBレシーバーを使用している場合は、これも一度抜き差ししたり、別のUSBポートに接続したりしてみてください。Bluetooth接続の場合は、PCのBluetooth機能がオンになっているか、キーボードが正しくペアリングされているか確認してください。必要であれば、ペアリングを解除して再度ペアリングし直します。
- 別のキーボードで試す: もし可能であれば、別の正常に動作するキーボードをPCに接続して、Win+Shift+Sショートカットが機能するか試してみてください。別のキーボードで問題なく機能する場合、元のキーボードのハードウェア故障である可能性が非常に高いです。
- オンスクリーンキーボードで試す: キーボードのハードウェア問題を切り分けるために、Windowsに標準搭載されている「オンスクリーンキーボード」を使用してみましょう。
- Windows検索バーに「オンスクリーンキーボード」と入力して起動します。
- 画面に表示された仮想キーボードで、Windowsキー、Shiftキー、Sキーをマウスでクリックするか、タッチ操作で押してみてください。
- もしオンスクリーンキーボードからの操作でSnip & Sketch / Snipping Toolが起動する場合、物理的なキーボードのハードウェアまたはドライバに問題がある可能性が高いです。オンスクリーンキーボードでも起動しない場合は、OSやソフトウェア側の問題である可能性が高まります。
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Windowsの再起動:
- これは最もシンプルですが、一時的なシステムエラーやリソースの解放によって多くの問題が解決する有効な手段です。開いている作業中のファイルを全て保存し、PCを完全にシャットダウンしてから再び電源を入れて起動してください。「再起動」を選択するのが、一時ファイルをクリアする上でより効果的な場合があります。単にスリープや休止状態にするのではなく、必ずシャットダウンまたは再起動を実行してください。
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Num Lock, Caps Lock, Scroll Lockなどの状態確認:
- これらのロックキーの状態が直接Win+Shift+Sに影響することは通常ありませんが、キーボードドライバや特定のソフトウェアによっては、これらの状態が他のキー入力の解釈に影響を与える可能性がゼロではありません。念のため、これらのランプの状態を確認し、オン・オフを切り替えてみて、症状に変化がないか確認してください。特に、ゲーミングキーボードなど特殊な機能を持つキーボードを使用している場合は、メーカー独自のロック機能やモード切り替え機能がないか確認してください。
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特定のアプリ使用中に発生するか確認:
- 問題が常に発生するのか、それとも特定のアプリケーション(例: ゲーム、特定のビジネスソフト、フルスクリーンモードのアプリなど)を使用している最中にのみ発生するのかを確認します。もし特定のアプリ使用中のみであれば、そのアプリとの競合や、そのアプリがキーボード入力を独占している可能性が高いです。そのアプリを終了させてからWin+Shift+Sを試したり、アプリの設定にショートカット関連の項目がないか確認したりしてください。可能であれば、そのアプリを一時的にアンインストールして問題が解決するか確認することも原因特定に繋がります。
これらの基本的な確認と対処法は、多くのWindowsトラブルシューティングの最初のステップとして非常に重要です。ここで問題が解決すれば、それ以降の複雑な手順は不要になります。もしこれらの手順を試してもWin+Shift+Sが反応しないままなら、問題はより深い部分にあると考えられます。
対処法:ソフトウェア関連の設定とトラブルシューティング – OSとアプリを掘り下げる
基本的な確認で問題が解決しなかった場合、原因はOSやアプリケーション、ドライバといったソフトウェアの領域にある可能性が高まります。ここでは、Windowsの設定やアプリの状態を詳細に確認し、修復を試みる方法を解説します。
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Snip & Sketch / Snipping Toolの設定確認:
- Win+Shift+Sショートカット自体を有効/無効にする直接的な設定項目はユーザーインターフェース上にはありません。しかし、関連する設定として「Print Screenキーを使用してSnipping Toolを開く」というオプションがあります。この設定自体はWin+Shift+Sとは別のショートカット(Print Screenキー単体)に影響するものですが、Snipping Tool/Snip & Sketchアプリに関連する設定として確認しておきましょう。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「アクセシビリティ」をクリックします。
- 左側のメニューから「キーボード」を選択します。
- 右側の設定項目の中に「Print Screenショートカット」というセクションがあります。「Print Screenショートカットを使用してSnipping Toolを開く」というトグルスイッチを確認します。このスイッチがオンになっていても、Win+Shift+Sが使えなくなる直接的な原因ではありませんが、念のためオンオフを切り替えてみて、症状に変化がないか確認してみる価値はあります。
- また、Snipping Tool/Snip & Sketchアプリ自体が正常に起動できるか確認します。Windows検索バーに「Snipping Tool」または「切り取り&スケッチ」と入力してアプリを起動してみてください。アプリが正常に起動しない場合、アプリ自体に問題がある可能性が高いです(後述のアプリのリセット/再インストールを参照)。
- Win+Shift+Sショートカット自体を有効/無効にする直接的な設定項目はユーザーインターフェース上にはありません。しかし、関連する設定として「Print Screenキーを使用してSnipping Toolを開く」というオプションがあります。この設定自体はWin+Shift+Sとは別のショートカット(Print Screenキー単体)に影響するものですが、Snipping Tool/Snip & Sketchアプリに関連する設定として確認しておきましょう。
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バックグラウンドアプリの終了:
- 前述の通り、他のアプリがショートカットを干渉している可能性があります。特に、起動時に自動的に実行される常駐ソフトや、ショートカット機能を備えたアプリ(ゲーミングソフトウェア、クラウドストレージ同期ソフト、その他のキャプチャツールなど)を疑います。
- タスクバーを右クリックし、「タスクマネージャー」を開きます(またはCtrl+Shift+Esc)。
- 「プロセス」タブで、現在実行されているアプリのリストを確認します。
- ショートカットに関係しそうなアプリ(特にサードパーティ製のキャプチャツール、キーボードユーティリティ、ゲームクライアントなど)や、リソースを大量に消費しているアプリを右クリックし、「タスクの終了」を選択して一つずつ終了させてみてください。
- アプリを終了させるたびに、Win+Shift+Sが機能するか試します。これにより、どのアプリが原因かを特定できる場合があります。
- 「スタートアップ」タブで、Windows起動時に自動実行されるアプリのリストを確認することも重要です。疑わしいアプリがあれば、右クリックして「無効化」し、PCを再起動してから症状が改善するか確認してください。原因特定後は、そのアプリの設定でショートカット機能を無効にするか、アンインストールするか検討します。
- 前述の通り、他のアプリがショートカットを干渉している可能性があります。特に、起動時に自動的に実行される常駐ソフトや、ショートカット機能を備えたアプリ(ゲーミングソフトウェア、クラウドストレージ同期ソフト、その他のキャプチャツールなど)を疑います。
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クリーンブートの実行:
- これは、Windowsが必要最低限のサービスとスタートアッププログラムのみで起動するモードです。これにより、サードパーティ製のサービスやスタートアップ項目が原因で問題が発生しているかを切り分けることができます。
- Windows検索バーに「msconfig」と入力し、「システム構成」を開きます。
- 「サービス」タブに移動します。「Microsoft のサービスをすべて隠す」にチェックを入れます。このチェックを忘れないでください。チェックを入れずに「すべて無効」にすると、Windowsの重要なサービスも停止してしまい、起動できなくなる可能性があります。
- 「Microsoft のサービスをすべて隠す」にチェックが入った状態で、「すべて無効」ボタンをクリックします。
- 「スタートアップ」タブに移動し、「タスクマネージャーを開く」をクリックします。
- タスクマネージャーの「スタートアップ」タブで、表示されているすべての項目を右クリックし、「無効化」します。(これはシステム構成の「スタートアップ」タブから操作できなくなっています)
- タスクマネージャーを閉じ、「システム構成」ウィンドウに戻ります。
- 「システム構成」ウィンドウで「OK」をクリックします。
- PCの再起動を求められるので、再起動します。
- クリーンブート状態でWin+Shift+Sが機能するか確認します。
- もしクリーンブートで問題が解決した場合: 原因は無効にしたサードパーティ製のサービスかスタートアップ項目の中にあります。特定するためには、システム構成やタスクマネージャーに戻り、無効にした項目をグループごとに有効化し、再起動して確認するという作業を繰り返す必要があります(例: 半分のサービスを有効化してテスト、問題が再発したらその半分の中に原因あり、というように絞り込んでいく)。
- クリーンブートでも問題が解決しない場合: サードパーティ製のサービスやスタートアップ項目が原因ではない可能性が高く、OS自体やドライバなどの問題が考えられます。クリーンブートによる原因特定が終わったら、必ず元の設定(システム構成で「通常スタートアップ」を選択、タスクマネージャーでスタートアップ項目を有効化)に戻し、PCを再起動してください。
- これは、Windowsが必要最低限のサービスとスタートアッププログラムのみで起動するモードです。これにより、サードパーティ製のサービスやスタートアップ項目が原因で問題が発生しているかを切り分けることができます。
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キーボードレイアウトの確認:
- 使用している物理的なキーボードの配列(例: 日本語配列、US配列など)と、Windowsの設定で選択されているキーボードレイアウトが一致しているか確認します。異なる設定になっていると、特定のキー入力やショートカットが正しく認識されないことがあります。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「時刻と言語」をクリックします。
- 左側のメニューから「言語と地域」を選択します。
- 「優先する言語」の下に表示されている言語をクリックし、「言語のオプション」を選択します。
- 「キーボード」セクションの下に表示されているキーボードレイアウトを確認します。通常、日本語配列キーボードを使用している場合は「Microsoft IME」の下に「日本語」と表示されているはずです。もし意図しないレイアウトが追加されている場合は、それを削除してみてください。複数のレイアウトが登録されている場合は、タスクバー右端の入力インジケーター(「A」や「あ」と表示されている部分)をクリックして、正しいレイアウトが選択されているか確認し、必要であれば切り替えてみてください。
- 間違ったレイアウトしか登録されていない場合は、「キーボードの追加」から正しいレイアウトを追加し、不要なレイアウトを削除します。
- 使用している物理的なキーボードの配列(例: 日本語配列、US配列など)と、Windowsの設定で選択されているキーボードレイアウトが一致しているか確認します。異なる設定になっていると、特定のキー入力やショートカットが正しく認識されないことがあります。
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Sticky Keys(固定キー機能)/ Filter Keys(フィルターキー機能)の設定確認:
- これらのWindowsのアクセシビリティ機能が有効になっていると、キーの押し方や長押し、繰り返し入力の扱いが変わるため、複数のキーを同時に押すショートカットが意図した通りに機能しないことがあります。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「アクセシビリティ」をクリックします。
- 左側のメニューから「キーボード」を選択します。
- 「固定キー機能を使用する」と「フィルターキー機能を使用する」のトグルスイッチが両方ともオフになっていることを確認します。もしオンになっている場合は、オフに切り替えて症状が改善するか確認してください。
- これらの機能はShiftキーなどを5回連続で押すことで有効になる場合があります。意図せず有効にしてしまっている可能性も考慮して確認が必要です。
- これらのWindowsのアクセシビリティ機能が有効になっていると、キーの押し方や長押し、繰り返し入力の扱いが変わるため、複数のキーを同時に押すショートカットが意図した通りに機能しないことがあります。
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Windows Update:
- Win+Shift+Sに関する問題がOSの既知のバグである場合、Windows Updateによって修正プログラムが提供されている可能性があります。Windowsを最新の状態に保つことは、様々な問題を解決し、セキュリティを強化する上で非常に重要です。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「更新とセキュリティ」(Windows 10)または「Windows Update」(Windows 11)をクリックします。
- 「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックし、利用可能な更新プログラムがあれば全てダウンロードしてインストールします。
- 更新プログラムのインストール後、PCの再起動が必要になる場合があります。再起動後にWin+Shift+Sが機能するか確認してください。
- Win+Shift+Sに関する問題がOSの既知のバグである場合、Windows Updateによって修正プログラムが提供されている可能性があります。Windowsを最新の状態に保つことは、様々な問題を解決し、セキュリティを強化する上で非常に重要です。
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ドライバの問題:
- キーボードドライバの更新/再インストール: キーボードを制御するドライバに問題がある可能性があります。特に外付けキーボードを使用している場合や、最近PCをアップデートした後に問題が発生した場合に試す価値があります。
- Windows検索バーに「デバイスマネージャー」と入力し、デバイスマネージャーを開きます。
- 「キーボード」のカテゴリを展開します。
- リストされているキーボードデバイス(通常は「HID キーボード デバイス」やキーボードメーカー名が表示されます)を右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」を選択し、Windowsに最新のドライバを探させます。
- もし自動検索で最新が見つからない場合や問題が解決しない場合は、同じキーボードデバイスを右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択します。この時、「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除します。」にチェックを入れないでください。
- アンインストール後、PCを再起動します。Windowsが起動時に自動的に汎用ドライバを再インストールします。
- 特定のメーカー製キーボードを使用している場合は、メーカーのウェブサイトから最新の専用ドライバをダウンロードしてインストールすることも検討してください。
- チップセットドライバの更新: USBポートなどを制御するマザーボードのチップセットドライバが古い場合、接続されたデバイス(キーボードを含む)が不安定になることがあります。PCまたはマザーボードメーカーのウェブサイトから、最新のチップセットドライバをダウンロードしてインストールしてみてください。これはやや高度な手順であり、PCの正確なモデル名やマザーボード名を知っている必要があります。
- キーボードドライバの更新/再インストール: キーボードを制御するドライバに問題がある可能性があります。特に外付けキーボードを使用している場合や、最近PCをアップデートした後に問題が発生した場合に試す価値があります。
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システムファイルチェッカー (SFC) の実行:
- Windowsの重要なシステムファイルが破損していると、様々な機能が正常に動作しなくなる可能性があります。SFCツールは、保護されたシステムファイルをスキャンし、破損したファイルがあれば正常なファイルに置き換えることができます。
- Windows検索バーに「cmd」と入力します。
- 表示された「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
- ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- コマンドプロンプトウィンドウが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- システムのスキャンが開始されます。これには時間がかかる場合があります(数分から数十分)。途中でコマンドプロンプトを閉じないでください。
- スキャンが完了すると、結果が表示されます。
- 「Windows リソース保護は、整合性違反を検出しませんでした。」と表示された場合、システムファイルに問題はありませんでした。
- 「Windows リソース保護は、破損したファイルを検出しましたが、それらは正常に修復されました。」と表示された場合、問題が修復されました。
- 「Windows リソース保護は、破損したファイルを検出しましたが、それらの一部は修復できませんでした。」または修復できなかった旨が表示された場合は、次のDISMコマンドを試す必要があります。
- スキャン完了後、PCを再起動し、Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- Windowsの重要なシステムファイルが破損していると、様々な機能が正常に動作しなくなる可能性があります。SFCツールは、保護されたシステムファイルをスキャンし、破損したファイルがあれば正常なファイルに置き換えることができます。
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DISMコマンドの実行:
- SFCで問題が解決しない、またはSFCがシステムイメージからファイルを読み取れない場合、Windowsのシステムイメージ自体に問題がある可能性があります。DISM(Deployment Image Servicing and Management)ツールは、Windowsイメージを修復するために使用されます。
- SFCと同様に、コマンドプロンプトを管理者として実行します。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- DISMツールがWindows Update経由で正常なシステムイメージをダウンロードし、破損したファイルを修復しようとします。これにはSFCよりも時間がかかる場合があります。インターネット接続が必要です。
- プロセスが100%完了するまで待ちます。完了後、結果が表示されます。
- DISMコマンド実行後、念のためもう一度SFCコマンド(
sfc /scannow
)を実行することをおすすめします。 - PCを再起動し、Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- SFCで問題が解決しない、またはSFCがシステムイメージからファイルを読み取れない場合、Windowsのシステムイメージ自体に問題がある可能性があります。DISM(Deployment Image Servicing and Management)ツールは、Windowsイメージを修復するために使用されます。
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新規ユーザーアカウントの作成:
- 現在使用しているユーザーアカウントの設定や構成ファイルが破損している場合に、そのアカウントでのみ問題が発生することがあります。新しいユーザーアカウントを作成し、そちらでログインしてWin+Shift+Sが機能するか確認することで、ユーザープロファイルの問題であるかを切り分けることができます。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「アカウント」をクリックします。
- 左側のメニューから「家族とその他のユーザー」(または「その他のユーザー」)を選択します。
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」の「アカウントを追加する」をクリックします。
- 「このユーザーはどのようにサインインしますか?」という画面が表示されます。Microsoftアカウントを使わずにローカルアカウントを作成する場合は、「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックし、次の画面で「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」を選択します。
- 新しいユーザー名とパスワードを設定し、アカウントを作成します。
- 作成した新しいユーザーアカウントをクリックし、「アカウントの種類を変更」を選択して「管理者」権限を与えておくと、検証作業がしやすくなります。
- 現在のユーザーアカウントからサインアウトし、新しく作成したユーザーアカウントでサインインします。
- 新しいユーザーアカウントでWin+Shift+Sが機能するか試してください。
- もし新しいアカウントで機能する場合: 問題は元のユーザープロファイルにあります。その場合は、元のユーザーアカウントから新しいアカウントに重要なデータ(ドキュメント、ピクチャなど)を移行し、今後は新しいアカウントをメインで使用することを検討してください。元のユーザープロファイルの完全な修復は困難な場合があります。
- 新しいアカウントでも機能しない場合: ユーザープロファイルは原因ではなく、OS全体の設定やシステムファイル、ハードウェアなどに問題がある可能性が高いです。検証後は、不要であれば作成した新しいユーザーアカウントは削除しても構いません。
- 現在使用しているユーザーアカウントの設定や構成ファイルが破損している場合に、そのアカウントでのみ問題が発生することがあります。新しいユーザーアカウントを作成し、そちらでログインしてWin+Shift+Sが機能するか確認することで、ユーザープロファイルの問題であるかを切り分けることができます。
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Snip & Sketch / Snipping Toolアプリのリセット/再インストール:
- キャプチャ機能を提供するアプリ自体に不具合が発生している可能性があります。アプリの設定をリセットしたり、アプリを一度アンインストールして再インストールしたりすることで問題が解決することがあります。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「アプリ」をクリックします。
- 「アプリと機能」(Windows 10)または「インストールされているアプリ」(Windows 11)を選択します。
- アプリのリストが表示されるので、「Snipping Tool」(または「切り取り&スケッチ」)を探します。
- アプリ名をクリック(Windows 10)または右端の3点リーダーをクリック(Windows 11)し、「詳細オプション」を選択します。
- 詳細オプションのページを下の方にスクロールすると、「リセット」というセクションがあります。「リセット」ボタンをクリックします。確認のダイアログが表示されたら、再度「リセット」をクリックします。リセットはアプリの設定を初期状態に戻しますが、データ(保存したキャプチャなど)には通常影響しません。
- リセット後、PCを再起動し、Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- リセットでも解決しない場合は、「アンインストール」ボタンをクリックし、アプリを削除します。
- アンインストール後、Microsoft Storeアプリを開き、検索バーで「Snipping Tool」(または「切り取り&スケッチ」)を検索し、アプリを再びインストールします。
- 再インストール後、PCを再起動し、Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- キャプチャ機能を提供するアプリ自体に不具合が発生している可能性があります。アプリの設定をリセットしたり、アプリを一度アンインストールして再インストールしたりすることで問題が解決することがあります。
これらのソフトウェア関連のトラブルシューティングは、問題の原因がOSやアプリケーションの領域にある場合に非常に有効です。多くの場合はこの段階で問題が解決することが期待できます。しかし、これらの方法でも解決しない場合は、より高度な対処法や、システムの根幹に関わる問題が考えられます。
対処法:高度なトラブルシューティングと最終手段 – ここまで来たら覚悟が必要
ここまでの基本的な対処法やソフトウェア関連のトラブルシューティングを試しても問題が解決しない場合、原因はさらに深い部分にあるか、システム全体に影響を及ぼす重大な問題である可能性があります。ここからの手順は、システムの重要な設定を変更したり、OSを再インストールしたりするものが含まれるため、実行する際は細心の注意が必要です。
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レジストリの確認(上級者向け):
- Windowsの動作に関する様々な設定は、レジストリに保存されています。ショートカットキーの割り当てや、OSの特定の機能に関する設定がレジストリの破損や不正な変更によって影響を受けている可能性はゼロではありません。ただし、レジストリの編集は非常にリスクが高く、誤った変更はWindowsが起動しなくなったり、予期せぬ不具合が発生したりする原因となります。レジストリ編集に慣れていない方、自信がない方は、この手順はスキップするか、PCに詳しい専門家に相談することをおすすめします。
- レジストリ編集を行う前に、必ずレジストリのバックアップを取ってください。 レジストリエディターのメニューから「ファイル」→「エクスポート」を選択し、適切な場所にバックアップファイルを保存します。システム全体のバックアップを取ることも推奨されます。
- Windows検索バーに「regedit」と入力し、「レジストリエディター」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- レジストリエディターが開いたら、左側のツリー構造をたどって以下のパスに移動します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
- このキーの右側のペインで、
DisabledHotkeys
という名前の値(REG_SZまたはREG_MULTI_SZ型)がないか探します。もしこの値が存在し、そのデータの中にS
が含まれている場合、これはWin+Sなどのショートカットが無効化されていることを意味します。Win+Shift+S全体を無効化する直接的な設定ではない可能性が高いですが、念のため確認します。もしこの値に心当たりがない、または不正な設定であると疑われる場合は、この値を右クリックして「削除」するか、値をダブルクリックしてデータからS
を削除してみてください。 - 他にもキーボードやシェルに関する設定が格納されている場所(例:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layout
やHKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
など)で、ショートカットやキーボード入力に関する異常な設定がないか確認することも考えられますが、これはさらに高度な知識を要するため、具体的な手順はここでは割愛します。一般的なユーザーがここを直接操作することは推奨されません。 - レジストリの変更後は、PCを再起動し、Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- 問題が解決しない、またはさらに悪化した場合は、バックアップしておいたレジストリファイルをインポートして元の状態に戻してください。
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システムの復元:
- 問題が発生する前に、Windowsの復元ポイントが作成されていれば、システムを問題のない状態に戻すことができます。これは、特定のソフトウェアをインストールしたり、システム設定を変更したりした後に問題が発生した場合に非常に有効です。
- Windows検索バーに「復元ポイントの作成」と入力し、「復元ポイントの作成」を開きます。
- 「システムの保護」タブが開くので、「システムの復元」ボタンをクリックします。
- 「システムの復元」ウィザードが開始されます。「次へ」をクリックします。
- 利用可能な復元ポイントのリストが表示されます。「その他の復元ポイントを表示する」にチェックを入れると、より多くの復元ポイントが表示されることがあります。
- 問題が発生し始めた「前」の日付の復元ポイントを選択します。どの復元ポイントが最適か分からない場合は、最も古いものから試してみるのも良いでしょう。
- 選択した復元ポイントで復元すると、その復元ポイント作成後にインストールされたプログラムやドライバは削除される可能性があります。影響を受けるプログラムを確認したい場合は、復元ポイントを選択した状態で「影響を受けるプログラムの検出」をクリックします。
- 復元ポイントを選択したら「次へ」をクリックし、内容を確認して「完了」をクリックします。
- システムの復元が開始され、PCが再起動します。復元プロセス中はPCの電源を切らないでください。
- 復元完了後、Windowsが起動し、復元が成功した旨のメッセージが表示されます。Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- 問題が発生する前に、Windowsの復元ポイントが作成されていれば、システムを問題のない状態に戻すことができます。これは、特定のソフトウェアをインストールしたり、システム設定を変更したりした後に問題が発生した場合に非常に有効です。
-
Windowsの初期化(リカバリ):
- ここまでのあらゆる手順を試しても問題が解決しない場合、Windows OS自体に深刻な問題が発生している可能性が高いです。最終手段として、Windowsを初期化(リカバリ)することを検討します。Windowsの初期化には、個人ファイルを保持したままOSを再インストールするオプションと、全てを削除してクリーンな状態にするオプションがあります。
- Windowsの設定を開きます(Win+I)。
- 「更新とセキュリティ」(Windows 10)または「システム」(Windows 11)をクリックします。
- 左側のメニューから「回復」を選択します。
- 「このPCをリセット」のセクションにある「開始する」ボタンをクリックします。
- オプションの選択画面が表示されます。
- 「個人用ファイルを保持する」: アプリと設定は削除されますが、ドキュメント、ピクチャ、ビデオなどの個人ファイルは保持されます。多くの場合はこのオプションで十分ですが、個人ファイルの中に問題の原因となるデータや設定が含まれている可能性もゼロではありません。
- 「すべて削除する」: 個人ファイル、アプリ、設定を含む全てが削除され、Windowsがクリーンな状態に再インストールされます。最も確実な方法ですが、必要なデータは必ず事前にバックアップしておく必要があります。
- どちらかを選択し、画面の指示に従って初期化を進めます。インターネット接続の有無によって、Windowsをクラウドからダウンロードして再インストールするか、ローカルの回復イメージを使用するかが選択できる場合があります。通常はクラウドからのダウンロードが推奨されますが、環境に合わせて選択してください。
- 初期化が完了すると、Windowsが再セットアップされます。その後、Win+Shift+Sが機能するか確認します。
- クリーンインストール: 初期化よりもさらに徹底した方法として、Windowsのインストールメディア(USBメモリなど)を作成し、PCを起動してWindowsをクリーンインストールする方法もあります。これにより、パーティションをフォーマットしてOSを完全に新規にインストールできます。これは最も確実な方法ですが、全てのデータが消去されるため、事前のバックアップは必須です。詳細な手順はMicrosoftの公式ドキュメントや信頼できるウェブサイトを参照してください。
- ここまでのあらゆる手順を試しても問題が解決しない場合、Windows OS自体に深刻な問題が発生している可能性が高いです。最終手段として、Windowsを初期化(リカバリ)することを検討します。Windowsの初期化には、個人ファイルを保持したままOSを再インストールするオプションと、全てを削除してクリーンな状態にするオプションがあります。
これらの高度な対処法は、時間と手間がかかるだけでなく、データ損失のリスクも伴う場合があります。実行する前には、重要なデータのバックアップを必ず行ってください。しかし、これらの手段によって、多くのWindowsの深刻な問題を解決することが可能です。
Shift+S(Win+Shift+S)が使えない場合の代替手段 – 代わりのキャプチャ方法を知っておこう
Win+Shift+Sショートカットが一時的に使えない、あるいはどうしても解決しない場合でも、Windowsには画面をキャプチャするための他の方法がいくつか用意されています。これらの代替手段を知っておくことで、作業効率を維持することができます。
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Print Screenキー + 画像編集ソフト:
- 最も伝統的な方法です。キーボードにある「Print Screen」(または PrtScn, PrtScrnなどと表記される)キーを単体で押します。
- これにより、画面全体のスクリーンショットがクリップボードにコピーされます。
- 次に、Windows標準の「ペイント」アプリや、その他の画像編集ソフト(Photoshop, GIMPなど)、あるいはWordやExcelなどのドキュメント作成ソフトを開き、Ctrl+V(貼り付け)で画像を貼り付けます。
- 貼り付けた画像を必要に応じて編集(切り抜きなど)し、ファイルとして保存します。
- メリット: ほとんど全てのWindows環境で利用可能。外部ソフト不要(標準のペイントで十分)。
- デメリット: 常に画面全体がキャプチャされる。キャプチャ後に別のソフトを開いて貼り付ける手間が必要。
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Alt + Print Screenキー:
- 現在、最も手前に表示されているアクティブなウィンドウのみをキャプチャしたい場合に便利です。
- Altキーを押しながらPrint Screenキーを押します。
- アクティブウィンドウのスクリーンショットがクリップボードにコピーされます。
- Print Screen単体の場合と同様に、ペイントなどのソフトに貼り付けて編集・保存します。
- メリット: 不要な部分(タスクバーや他のウィンドウ)を排除して、特定のウィンドウのみをキャプチャできる。
- デメリット: キャプチャ範囲はウィンドウ単位に限定される。キャプチャ後に別のソフトを開いて貼り付ける手間が必要。
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Windowsキー + Print Screenキー (Win + Print Screen):
- 画面全体のスクリーンショットを撮り、同時にファイルとして自動保存したい場合に便利なショートカットです。
- Windowsキーを押しながらPrint Screenキーを押します。
- 画面が一瞬暗くなり、キャプチャが行われたことを示します。
- 画面全体のスクリーンショットが、自動的に「ピクチャ」フォルダ内の「スクリーンショット」(Screenshots)フォルダにPNGファイルとして保存されます。ファイル名は「スクリーンショット (1).png」「スクリーンショット (2).png」のように連番で付与されます。
- 同時に、画像はクリップボードにもコピーされます。
- メリット: ファイル保存の手間が省ける。自動で整理される。クリップボードへのコピーも同時に行われる。
- デメリット: 常に画面全体がキャプチャされる。キャプチャ範囲を自由に指定できない。
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Snipping Tool(旧来のスニッピングツール):
- Win+Shift+Sで起動するSnip & Sketch/Snipping Toolが登場する前から存在していた標準のキャプチャツールです。現在もWindows 10/11に含まれています。
- Windows検索バーに「Snipping Tool」と入力してアプリを起動します。
- 起動後、「新規」ボタンをクリックすると、キャプチャモードに入ります。
- キャプチャモードの種類(矩形、フリーフォーム、ウィンドウ、全画面)を選択できます。デフォルトは矩形です。
- キャプチャ後、専用の編集ウィンドウが開き、ペンツールでの書き込み、蛍光ペン、消しゴム、切り取りなどの編集が可能です。その後、ファイルとして保存したり、クリップボードにコピーしたりできます。
- メリット: Win+Shift+Sと同様にキャプチャ範囲を柔軟に選択できる。簡単な編集機能が備わっている。
- デメリット: ショートカットキーですぐに起動するのではなく、アプリを起動して「新規」をクリックする手間が必要。Win+Shift+Sに比べて起動とキャプチャ開始までのステップが多い。
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Xbox Game Bar (Win + G):
- 主にゲームプレイ中のキャプチャや録画を目的とした機能ですが、通常のデスクトップ画面でも使用できます。
- Windowsキーを押しながらGキーを押してGame Barを起動します。
- Game Barのウィジェットの中に「キャプチャ」ウィジェットがあります。ここにカメラアイコン(スクリーンショットを撮る)が表示されています。
- カメラアイコンをクリックするか、「Windowsキー + Altキー + Print Screenキー」のショートカットを使用することで、画面全体(またはゲーム画面)をキャプチャできます。
- キャプチャした画像は自動的に「ビデオ」フォルダ内の「キャプチャ」フォルダに保存されます。
- メリット: 録画機能も備わっている。ショートカットがある(ただしWin+Alt+PrtScnとWin+Shift+Sとは異なる)。
- デメリット: Game Barの起動がやや遅いことがある。キャプチャ範囲の選択はできない。
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サードパーティ製のキャプチャソフト:
- Windows標準機能よりも高機能なキャプチャや編集機能、自動保存、クラウド連携などを備えた様々なサードパーティ製ソフトが存在します。代表的なものに、Greenshot, ShareX, LightShot, Snagitなどがあります。
- これらのソフトは、独自のショートカットキーを設定できたり、キャプチャ後の編集・保存・共有オプションが豊富だったりします。
- メリット: 高機能で柔軟性が高い。カスタマイズ性が高い。
- デメリット: 新たにソフトをインストールする必要がある。無料ソフトの場合は広告が表示されたり、機能制限があったりする場合がある。常にバックグラウンドで動作することで、Win+Shift+Sを含む他のショートカットと競合する可能性がある(これがWin+Shift+Sが使えなくなる原因の一つになることもあります)。
Win+Shift+Sが使えない場合でも、これらの代替手段を活用することで、画面キャプチャの必要性を満たすことができます。特にSnipping ToolはWin+Shift+Sと機能的に近いので、一時的な回避策として有効です。問題解決に取り組む間、これらの方法をうまく使い分けてみてください。
再発防止のために – 今後のトラブルを防ぐヒント
Win+Shift+Sが反応しない問題が解決した場合でも、今後同様のトラブルが再発しないように、以下の点に注意しておくことをおすすめします。
- 不審なソフトやユーティリティのインストールに注意する:
- 特に、システム設定を変更したり、ショートカットをカスタマイズしたりする種類のソフトウェアは、意図せず標準機能と競合する可能性があります。信頼できる提供元のソフトウェアのみをインストールし、インストール時には使用許諾契約(EULA)や設定項目をよく確認しましょう。ショートカット関連の機能を備えたソフトをインストールする際は、そのソフトの設定でWin+Shift+Sが別の機能に割り当てられていないか、または無効化されていないかを確認してください。
- Windows Updateを定期的に実行する:
- OSの不具合やバグは、Windows Updateによって修正されることが多くあります。セキュリティの観点からも、Windowsを常に最新の状態に保つことは非常に重要です。手動でチェックするだけでなく、自動更新が有効になっているか確認しましょう。
- キーボードとドライバの状態を定期的に確認する:
- 特に外付けキーボードを使用している場合、接続が緩んでいないか、USBポートに埃が溜まっていないかなどを時々確認しましょう。キーボードの動作がおかしいと感じたら、デバイスマネージャーでドライバの状態を確認し、必要であれば更新または再インストールを検討します。
- システムメンテナンスを怠らない:
- 定期的にシステムファイルチェッカー(SFC)やDISMコマンドを実行して、システムファイルの整合性をチェックすることは、OSの安定性を保つ上で有効です。もちろん、毎回行う必要はありませんが、PCの動作が不安定になったり、特定の機能が使えなくなったりした際に試す基本的なトラブルシューティングとして覚えておきましょう。
- 重要な設定変更は記録しておく:
- システム構成(msconfig)やレジストリなど、OSの根幹に関わる設定を変更した場合は、何を変更したかをメモしておくと、後で問題が発生した際に原因特定や元に戻す作業がしやすくなります。
- システムの復元ポイントやバックアップを活用する:
- 大きなアップデートや新しいソフトウェアをインストールする前など、システムの復元ポイントを手動で作成しておく習慣をつけましょう。また、Windows標準機能やサードパーティ製のバックアップソフトを使って、定期的にシステム全体のバックアップを取っておくことも非常に重要です。万が一、深刻なシステムトラブルが発生した場合でも、早期に元の状態に戻すことが可能になります。
これらの予防策を講じることで、今後Win+Shift+Sが反応しないといった問題だけでなく、様々なWindowsのトラブルを未然に防ぎ、発生した場合でも迅速に対処できるようになります。
まとめ:根気強く、段階的に – あなたのWin+Shift+Sはきっと復活する!
WindowsのWin+Shift+S(またはShift+Sと認識しているショートカット)が反応しないという問題は、日々の作業に影響を及ぼす困った状況です。しかし、その原因はハードウェアからソフトウェア、設定の競合まで多岐にわたるため、焦らず、体系的に対処法を試していくことが重要です。
この記事では、まずWin+Shift+Sが何であるかを理解し、問題の主な原因として考えられる要素を分類しました。そして、以下の段階的な対処法を詳細に解説しました。
- 基本の確認: キーボードの物理的な状態や接続、単純なPCの再起動など、最も簡単で効果的な可能性のある手順。
- ソフトウェア関連の設定とトラブルシューティング: Snip & Sketch/Snipping Toolの設定、バックグラウンドアプリの干渉、クリーンブートによる原因特定、キーボードレイアウトやアクセシビリティ機能の確認、Windows Update、ドライバの問題、SFC/DISMによるシステムファイル修復、新規ユーザーアカウントでの確認、そしてアプリのリセット/再インストールといった、OSやアプリレベルでの詳細な診断と修復。
- 高度なトラブルシューティングと最終手段: レジストリの確認(リスクあり)、システムの復元、そして最終手段としてのWindowsの初期化やクリーンインストール。
これらの手順を、簡単なものから順に、一つずつ丁寧に試していくことが問題解決への近道です。途中で原因が特定できたり、問題が解決したりすれば、それ以降の手順は不要になります。
もし、あらゆる手段を試してもWin+Shift+Sが機能しない場合でも、Print Screenキーを使った方法やSnipping Toolアプリ、Game Barなど、Windowsには複数の代替手段が用意されています。これらの代替手段を活用することで、画面キャプチャという作業自体は継続できます。
テクノロジーのトラブルシューティングは、まるで謎解きのようなものです。原因がすぐに判明しないことも多いですが、提供された情報を基に、論理的に可能性を一つずつ潰していくことで、必ず解決への道が開けます。
この記事が、あなたのWin+Shift+Sショートカットが再び機能するための、そして今後のWindowsトラブルに自信を持って対処するための強力な手助けとなれば幸いです。根気強く取り組んでください。あなたのWin+Shift+Sは、きっとまたあなたの作業をスムーズにしてくれるはずです。頑張ってください!