楽天回線を使うWiFiサービス「Rakuten Turbo」の全て|料金、速度、特徴、注意点 を詳細解説
自宅でインターネットを使いたいけれど、光回線の工事は面倒。賃貸物件だから工事ができない。引っ越しが多いから、固定回線は契約したくない。そんなニーズに応えるのが、コンセントに挿すだけで使える「ホームルーター」と呼ばれるサービスです。数あるホームルーターの中から、楽天モバイルが提供する「Rakuten Turbo」は、楽天ユーザーを中心に注目を集めています。
しかし、「楽天回線を使うってどういうこと?」「速度は速いの?」「料金は結局いくら?」など、疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Rakuten Turboの全てを徹底的に解説します。料金、速度、特徴、そして利用を検討する上で絶対に知っておくべき注意点まで、詳しく掘り下げていきます。Rakuten Turboがあなたのインターネット環境に最適かどうか、この記事を読めば全てがわかります。
【この記事でわかること】
- Rakuten Turboとはどのようなサービスか
- Rakuten Turboの最新料金プランと各種費用
- Rakuten Turboの通信速度と実際の利用感
- Rakuten Turboを利用するメリット・デメリット
- Rakuten Turboを契約する上での重要な注意点
- Rakuten Turboはどんな人におすすめか
- 他のホームルーターサービスとの比較ポイント
はじめに:ホームルーターとは?なぜ人気?
Rakuten Turboを理解する前に、まずホームルーターというサービス形態について簡単に触れておきましょう。
ホームルーターは、無線通信(4Gや5G)を利用してインターネットに接続する据え置き型のWi-Fiルーターです。光回線のように回線工事は一切不要。端末が自宅に届いたら、電源コンセントに挿すだけで、すぐにWi-Fi環境を構築できます。
ホームルーターの主なメリット
- 工事不要: 面倒な工事の立ち会いや、壁に穴を開ける心配がありません。集合住宅で光回線の工事が許可されない場合でも利用できます。
- 即日利用可能: 端末が届けば、コンセントに挿すだけでその日からインターネットが使えます。
- 手軽な設置: 設定は非常に簡単。Wi-FiのSSIDとパスワードを入力するだけで、スマホやパソコンを接続できます。
- 引っ越しが楽: 契約住所の変更手続きをすれば、引っ越し先でもそのまま利用できます(ただし、後述の注意点をよく確認する必要があります)。
- 複数の端末を接続可能: 自宅内の様々な機器(スマホ、PC、タブレット、スマート家電など)を同時にインターネットに接続できます。
ホームルーターの主なデメリット
- 通信速度が光回線に劣る場合がある: 無線通信のため、有線接続の光回線に比べて速度や安定性が劣ることがあります。電波状況に左右されやすいです。
- 登録住所以外では利用できない: ほとんどのホームルーターは、契約時に登録した住所以外での利用が規約で禁止されています。持ち運んで使うことはできません。
- 通信制限の可能性: 無制限を謳っていても、短期間に大容量の通信を行った場合などに速度制限がかかる可能性があります(サービスによります)。
これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、Rakuten Turboを見ていきましょう。
Rakuten Turboとは?楽天回線を使った新しいホームルーター
Rakuten Turboは、楽天モバイル株式会社が提供するホームルーターサービスです。最大の特長は、その名の通り「楽天回線」を利用して通信を行う点にあります。
従来のホームルーターは、主にau回線(WiMAX +5G)やソフトバンク回線(SoftBank Air)、ドコモ回線(ドコモ home 5G)を利用していました。Rakuten Turboは、楽天モバイルが自社で整備・運用している4G/5Gネットワーク(楽天回線エリア)を通信インフラとして使用します。
Rakuten Turboの基本情報
- 利用回線: 楽天回線(4G/5G)
- 端末: Rakuten Turbo 5G
- 最大通信速度(理論値): 受信最大 2.1Gbps / 送信最大 218Mbps (5G接続時)
- 接続可能台数: Wi-Fi 接続 + 有線LAN接続 (合計最大128台)
- 対応Wi-Fi規格: Wi-Fi 6 (IEEE802.11ax)対応
Rakuten Turbo 5G端末は、最新のWi-Fi規格であるWi-Fi 6に対応しており、対応機器であればより高速で安定した通信が期待できます。また、多数の端末を同時に接続しても、通信速度が低下しにくいMU-MIMO技術などもサポートしています。
Rakuten Turboの料金プラン詳細
インターネットサービスを選ぶ上で、最も重要な要素の一つが料金です。Rakuten Turboの料金体系は非常にシンプルで分かりやすいのが特徴です。
1. 基本料金
Rakuten Turboの基本料金プランは一つだけです。
- 月額料金: 4,840円 (税込)
この月額料金で、データ容量の上限なくインターネットを利用できます。
2. 端末代金
Rakuten Turboを利用するには、専用端末「Rakuten Turbo 5G」を購入する必要があります。
- 端末価格: 41,580円 (税込)
この端末代金は、一括払いまたは分割払い(24回、36回、48回)を選択できます。
3. 初期費用
- 契約事務手数料: 3,300円 (税込)
契約時には、端末代金とは別に事務手数料がかかります。
4. 解約時の費用
Rakuten Turboには、最低利用期間や契約解除料の「縛り」はありません。ただし、端末代金を分割払いにしている場合は注意が必要です。
- 契約解除料: 0円 (いつ解約しても無料)
- 端末代金の残債: 解約時に端末代金の分割払い残債がある場合は、その残額を一括で支払う必要があります。
例えば、36回払いで購入し、12ヶ月で解約した場合、残りの24ヶ月分の端末代金が一括請求されます。実質的には、端末代金の支払いが終わるまでは解約しにくい、という「実質的な縛り」が存在すると言えます。
お得なキャンペーン・割引
Rakuten Turboをよりお得に利用するためのキャンペーンや割引が実施されている場合があります。契約を検討する際は、必ず最新のキャンペーン情報を公式サイトで確認しましょう。
主なキャンペーン例 (過去や実施中のものを含む)
- Rakuten Turbo 5G プラン料金1年間無料キャンペーン:
- Rakuten Turboの月額料金が1年間無料になる大型キャンペーンです。これにより、最初の1年間は端末代金の分割払い費用のみで利用できるため、非常にお得になります。
- ただし、このキャンペーンの適用には楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」契約者であることなど、条件がある場合があります。
- 端末代金実質無料キャンペーン:
- 端末代金を分割払いにし、特定の期間(例:36ヶ月など)継続利用することで、端末代金相当額が毎月割引され、結果的に端末代金の負担がなくなるというキャンペーンです。
- このキャンペーンが適用される場合、例えば36回払いにすると、毎月の端末代金請求額と同じ金額が月額料金から割引されます。36ヶ月利用すれば、端末代金41,580円が実質0円になるという仕組みです。ただし、期間内に解約すると、残りの端末代金は一括請求されます。
- 楽天モバイル契約者特典:
- 楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」を契約しているユーザー向けに、Rakuten Turboの契約事務手数料が無料になったり、楽天ポイントが付与されたりするキャンペーンが実施されることがあります。
- 例えば、「楽天モバイルご契約者様限定 Rakuten Turboプラン料金1年間無料キャンペーン」などが代表的です。楽天モバイルユーザーにとっては、この連携特典がRakuten Turboを選ぶ大きなメリットとなります。
【料金まとめ】
- 月額基本料: 4,840円
- 端末代: 41,580円 (分割払い可能)
- 事務手数料: 3,300円
- 契約解除料: 0円
- 注意点: 端末代金を分割払いにしている場合、解約時に残債の一括請求あり。キャンペーンを活用することで、初期費用や月額料金を大幅に抑えられる可能性がある。
他社ホームルーターサービスとの料金比較
Rakuten Turboの料金は、他の主要なホームルーターサービスと比較してどうなのでしょうか?代表的なサービスと簡単に比較してみましょう(料金は記事作成時点の目安です。各社の最新キャンペーンにより変動します)。
サービス名 | 利用回線 | 月額料金 (目安) | 端末代 (目安) | 主な割引・キャンペーン例 | 契約解除料 |
---|---|---|---|---|---|
Rakuten Turbo | 楽天回線 (4G/5G) | 4,840円 | 41,580円 | プラン料金1年無料 (条件あり), 端末代実質無料 (条件あり), 楽天モバイル連携特典 | 0円 |
ドコモ home 5G | ドコモ回線 (4G/5G) | 4,950円 | 71,280円 | home 5Gセット割 (ドコモスマホ料金割引), 端末購入割引 (月々サポート相当) | 0円 |
SoftBank Air | SoftBank回線 (4G/5G) | 5,368円前後 | 71,280円 | Airターミナル5実質無料 (条件あり), SoftBank/Y!mobileスマホ料金割引 (おうち割 光セット), 引っ越し工事費サポートなど | 0円 |
WiMAX +5G (HR02) | au回線 / WiMAX 2+ 回線 | 4,950円前後 | 21,780円前後 | au/UQ mobileスマホ料金割引 (auスマートパス/UQ mobile自宅セット割), 端末購入割引 (販売代理店により異なる), キャッシュバック | 0円 (プロバイダによる) |
比較からのポイント
- 月額料金: Rakuten Turboの基本月額料金は、他社と比較して同等かやや安価な部類に入ります。特にキャンペーン適用後の1年間無料期間は非常に魅力的です。
- 端末代金: Rakuten Turboの端末代金は、ドコモ home 5GやSoftBank Airと比較して安価です。WiMAX +5Gよりは高価な場合が多いですが、プロバイダによって端末価格は異なります。端末代実質無料キャンペーンは他社でも広く行われています。
- 割引: 各社とも特定のスマホキャリアとのセット割引を用意しています。Rakuten Turboは楽天モバイルとの連携が強みです。ドコモ home 5Gはドコモ、SoftBank Airはソフトバンク/Y!mobile、WiMAX +5Gはau/UQ mobileとセット割引があります。
- 解約金: 主要なホームルーターサービスは、契約解除料自体は0円とする傾向にありますが、端末代金の残債についてはRakuten Turbo含め多くのサービスで解約時に一括請求されるため、実質的な縛りとなります。
料金だけで比較するのではなく、ご自身のスマホキャリアとの連携割引、利用したい期間、そして次に解説する「速度」や「エリア」を総合的に考慮して選ぶことが重要です。
Rakuten Turboの通信速度と通信品質
インターネットサービスの使い心地を大きく左右するのが通信速度と通信品質です。Rakuten Turboはどれくらいの速度が出るのでしょうか。
1. 理論上の最大通信速度
- 受信最大: 2.1Gbps
- 送信最大: 218Mbps
これはあくまで規格上の「理論値」であり、ベストエフォート型のサービスであるため、実際の通信速度は利用環境によって大きく変動します。
ベストエフォート型とは?
「ベストエフォート型」とは、「最大限努力します」という意味です。契約上の最大速度を保証するものではなく、回線事業者やプロバイダが可能な限り最大限の速度を提供する方式です。そのため、利用者が集中する時間帯や、電波状況が悪い場所では、速度が低下することがあります。
2. 実際の通信速度について
実際の通信速度は、以下の様々な要因によって変動します。
- 利用場所の電波状況: Rakuten Turboは楽天回線エリア内でのみ利用可能ですが、エリア内であっても、建物の中、特に鉄筋コンクリートのマンションや地下などでは電波が弱くなることがあります。端末の設置場所も重要です。窓際など、電波の入りやすい場所に置くことで改善することがあります。
- 時間帯: 夜間や休日など、インターネットを利用する人が増える時間帯は、回線が混雑し速度が低下する傾向があります。
- 接続している端末数: 同時に多数の端末で大容量の通信を行うと、速度が分散され遅くなることがあります。
- 端末の性能: 接続するスマホやPCなどの端末が古い規格(Wi-Fi 4や5など)にしか対応していない場合、端末側の性能がボトルネックとなり、最大速度が出ません。
- インターネット上の経路: 接続先のサーバーやネットワークの状況も速度に影響します。
公式サイトでは「理論値」が提示されていますが、実際に動画視聴、Web閲覧、SNS、オンラインゲームなどが快適に行えるかは、実測値が重要です。
実測値の目安(一般的なホームルーターの傾向より)
Rakuten Turboに限らず、一般的なホームルーターの実測値は、数十Mbpsから数百Mbps程度になることが多いです。5Gエリアで最適な電波状況であれば、下り(受信)で100Mbps〜500Mbps、上り(送信)で数十Mbps程度が出ているという口コミも見られます。ただし、電波状況が悪い場合や混雑時は、10Mbps以下になることも十分にあり得ます。
Ping値について
オンラインゲームやWeb会議など、リアルタイム性が求められる通信では、速度だけでなく「Ping値(応答速度)」も重要です。Ping値は、端末がサーバーにデータを送って応答が返ってくるまでの時間を示す値で、数値が小さいほどラグが少なく快適です。無線通信であるホームルーターは、光回線に比べてPing値が大きくなる傾向があります。一般的な目安として、オンラインゲームでは50ms以下が望ましいとされますが、ホームルーターではそれ以上の値になることも珍しくありません。
3. 速度制限の有無
Rakuten Turboは「データ容量の上限なく」利用できると謳っています。楽天モバイルのスマートフォン向けプランのように、〇GB使用したら速度が1Mbpsになる、といった明確な容量制限はありません。
しかし、利用規約には「ネットワーク品質の維持および公正な電波利用の観点から、サービス安定供給のため、一定期間内に大量のデータ通信を利用された場合、帯域制限を行うことがあります」といった旨の記載がある場合があります。これは Rakuten Turbo に限らず、他の多くの無制限サービスでも同様の記載が見られます。極端に大量のデータ通信(例:一日中高画質動画をストリーミングし続ける、P2Pファイル共有ソフトを常時利用するなど)を行った場合に、通信速度が制限される可能性はゼロではありません。
通常のWeb閲覧や動画視聴、SNS利用など、一般的な利用方法であれば、速度制限を過度に心配する必要はないと考えられます。
【通信速度・品質まとめ】
- 理論上の最大速度は高速だが、実際の速度は利用環境に大きく左右されるベストエフォート型。
- 楽天回線の電波状況が非常に重要。設置場所によって速度が変わる可能性大。
- 一般的な利用であれば十分な速度が出やすいが、時間帯や電波状況によっては低下する可能性がある。
- オンラインゲームなど、低Ping値を求める用途には向かない可能性がある。
- 明確な容量制限はないが、極端な大量通信には帯域制限の可能性もゼロではない。
契約前に必ず行うべきこと:サービス提供エリアの確認
Rakuten Turboは楽天回線エリア内でのみ利用できます。契約前に、必ず公式サイトでご自宅がサービス提供エリア内であるかを確認してください。エリア内であっても、建物の中での電波状況は確認できません。可能であれば、楽天モバイルのスマホユーザーであれば、自宅での楽天回線の電波状況を事前に確認してみるのも参考になります。ただし、スマホとホームルーターでは電波の掴み方や周波数帯が異なる場合があるため、必ずしも一致するわけではありません。
Rakuten Turboの大きな特徴・メリット
Rakuten Turboには、他のインターネットサービスやホームルーターにはない独自のメリットがあります。
1. 工事不要で手軽にインターネット開始
ホームルーター最大のメリットであり、Rakuten Turboも同様です。回線工事の手配や立ち会いは一切不要。端末が届き次第、コンセントに挿すだけでWi-Fiが使えるようになります。これは、すぐにインターネット環境が必要な場合や、光回線工事が難しい環境(賃貸物件など)では非常に大きなメリットです。
2. 端末の設置場所を選ばない (コンセントがあればOK)
端末は電源コンセントに挿すだけで機能するため、設置場所の自由度が高いです。リビング、寝室、書斎など、インターネットを使いたい部屋のコンセントに設置できます。ただし、最も電波状況が良い場所を選ぶことが重要です。
3. 家族みんなで同時に使える
Wi-Fi接続だけでなく有線LANポートも備えているため、複数の端末(スマホ、PC、タブレット、ゲーム機、スマート家電など)を同時に接続できます。家族全員がインターネットを利用しても、通信速度が分散されにくく快適に使えるよう設計されています。
4. 楽天ポイントが貯まる・使える
楽天モバイルのサービスであるため、楽天ポイントとの連携が強いです。
- 支払いに楽天ポイントが使える: Rakuten Turboの月額料金や端末代金の支払いに、貯まった楽天ポイントを利用できます。
- SPUの対象になる場合がある: 楽天市場での買い物の際にポイント還元率がアップする「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」の対象サービスになることがあります(最新の適用条件は公式サイトで確認してください)。楽天経済圏をよく利用する方にとっては、インターネット契約を通じてさらにポイントが貯まりやすくなるのは大きなメリットです。
5. 楽天モバイルとのセット割引 (楽天ポイント還元)
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」を契約しているユーザー向けのキャンペーンが充実しています。例えば、Rakuten Turboの月額料金割引や、楽天ポイントの付与などです。楽天モバイルユーザーであれば、この連携特典によって他社ホームルーターよりもお得に利用できる可能性が高いです。
6. シンプルで分かりやすい料金体系
基本料金プランは一つのみで、データ容量の上限もありません(ただし注意点は後述)。キャンペーンを考慮しても、他社のプロバイダによって料金体系が複雑なWiMAXなどに比べて、料金が分かりやすいです。
7. 端末デザイン
「Rakuten Turbo 5G」端末は、円筒形でシンプルなデザインです。インテリアにも馴染みやすく、リビングなどに設置しても目立ちにくいでしょう。
これらのメリットは、特に楽天ユーザーや、手軽に自宅のインターネット環境を整えたいと考えている方にとって魅力的なポイントとなります。
Rakuten Turboの知っておくべき注意点・デメリット
Rakuten Turboを契約する前に、必ず把握しておくべき重要な注意点がいくつかあります。これらの点を理解しないまま契約すると、「思っていたのと違った…」ということになりかねません。
1. 登録住所でのみ利用可能(持ち運び不可)
これがRakuten Turbo(および多くのホームルーター)の最大の注意点です。
Rakuten Turboは、契約時に登録した「設置場所住所」でのみ利用することが規約で定められています。登録住所以外の場所に持ち運んで利用することはできません。
- なぜ持ち運びができないのか?
ホームルーターは、特定のエリアにある基地局からの電波を拾って通信します。登録住所を紐付けることで、回線事業者はそのエリアの通信リソースを適切に管理し、安定したサービス提供を目指しています。登録住所以外で使われると、想定外の場所で通信が増加し、ネットワーク全体の負荷が高まり、周辺ユーザーの通信品質にも影響を与える可能性があるためです。 - 登録住所以外で利用するとどうなるか?
規約違反となり、利用停止措置が取られる可能性があります。旅行先や出張先、実家などに持ち運んで使うことはできません。外出先でインターネットを使いたい場合は、モバイルWi-Fiルーターやスマホのテザリングを利用する必要があります。
引っ越しをする場合は、マイページなどで登録住所の変更手続きを行う必要があります。変更手続きをすれば、引っ越し先の住所で利用できるようになります(ただし、引っ越し先が楽天回線エリア内である必要があります)。
2. 楽天回線エリアに依存(パートナー回線は利用不可)
Rakuten Turboは、楽天モバイルの「楽天回線」を利用します。スマートフォン向けの「Rakuten最強プラン」は、楽天回線エリア外ではauのパートナー回線を利用して通信を補完しますが、Rakuten Turboはパートナー回線を利用できません。
つまり、ご自宅が楽天回線のサービス提供エリア外である場合は、Rakuten Turboを契約してもインターネットを利用することができません。また、エリア内であっても、建物の構造や周辺環境によって電波が弱く、快適な通信ができない可能性もあります。
契約前に必ず公式サイトでサービス提供エリアを確認し、エリア内であることを確認した上で検討してください。エリアマップはあくまで目安であり、実際の電波状況は場所によって異なります。
3. 電波状況に左右される(設置場所が重要)
無線通信を利用するため、光回線に比べて電波状況の影響を受けやすいです。
- 端末を置く場所(窓際か部屋の中か、階数など)
- 建物の構造(木造か鉄筋コンクリートかなど)
- 周辺の電波干渉(他の無線機器、電子レンジなど)
- 周囲の地形や建物
これらの要因で電波の入り方が変わり、通信速度や安定性が変動します。最適な設置場所を見つけるには、家中を移動させて電波強度を試すなどの工夫が必要になる場合があります。
4. 速度制限の可能性(混雑時など)
前述の通り、明確な容量制限はありませんが、「ネットワーク品質維持のため」に帯域制限が実施される可能性はゼロではありません。特に、回線が混雑する時間帯や、特定の通信(P2Pなど)に対して制限がかかる可能性があります。通常の利用であれば問題ないことが多いですが、超大容量の通信を日常的に行う場合は注意が必要です。
また、「ベストエフォート型」であるため、混雑時や電波状況によっては速度が大幅に低下することも念頭に置いておく必要があります。
5. 契約期間の縛り(実質的な縛り)と解約金
契約解除料自体は0円ですが、端末代金を分割払いにした場合、解約時に残債が一括請求されます。例えば、端末代金実質無料キャンペーンを適用して36回払いにした場合、36ヶ月以内に解約すると、残りの期間の端末代金を支払う義務が生じます。
- 端末代 41,580円 を 36回払いにした場合、月々約1,155円。
- 12ヶ月で解約すると、残債は 41,580円 – (1,155円 × 12ヶ月) = 約27,720円が一括請求されます。
このため、端末代金の支払いが完了するまでは、事実上の「縛り」があると言えます。契約期間をよく確認し、その期間利用し続けられるか検討することが重要です。
6. 初期不良や故障時の対応
端末の初期不良や故障時の交換・修理については、メーカー保証期間などが適用されますが、保証期間外や自己都合による故障の場合は有償修理や買い替えが必要になる場合があります。サポート体制についても事前に確認しておくと良いでしょう。
7. 固定電話は利用できない
Rakuten Turboはインターネット回線のみを提供するサービスです。光電話のような固定電話サービスには対応していません。固定電話が必要な場合は、別途サービスを契約するか、IP電話サービスなどを利用する必要があります。
8. 他のホームルーターとの比較における考慮点
- エリアの広さ: ドコモ回線やSoftBank回線を利用するホームルーター、au回線やWiMAX 2+回線を利用するWiMAX +5Gと比較して、楽天回線はまだエリア整備中の部分もあります。ご自宅のエリアが楽天回線エリア内であっても、他社回線の方が電波状況が安定している可能性も考慮に入れる必要があります。
- 端末価格: Rakuten Turboの端末価格は他社より安価な傾向がありますが、最新のWiMAX +5G端末など、より安価な端末が提供されているサービスもあります。
- 実測速度: 公開されている実測値や口コミは、他社ホームルーターも含めて比較検討する価値があります。一般的に、ドコモ home 5Gや最新のWiMAX +5G端末は高速な通信が期待できるという声もあります。
これらの注意点やデメリットを十分に理解した上で、Rakuten Turboを検討することが重要です。特に「登録住所以外で使えない」「楽天回線エリア限定」の2点は、利用を開始してから後悔しないために必ず確認してください。
Rakuten Turboを検討すべき人・すべきでない人
ここまでのメリットとデメリットを踏まえ、Rakuten Turboはどのような人におすすめできるサービスなのでしょうか。
Rakuten Turboを検討すべき人
- 楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」を契約している人:
楽天モバイルユーザー限定のキャンペーンが適用されれば、他のユーザーよりもお得に利用できる可能性が非常に高いです。楽天経済圏をよく利用する人であれば、SPU対象になるなどのメリットも享受できます。 - 楽天回線エリア内に住んでいる人:
大前提として、ご自宅が楽天回線エリア内であることが必須です。エリア確認で問題なければ、候補に入れる価値があります。 - 光回線の工事ができない・したくない人:
賃貸物件に住んでいる、建物の構造上工事が難しい、工事の立ち会いが面倒、といった理由で光回線を諦めていた人に最適です。 - すぐにインターネット環境が必要な人:
申し込みから利用開始までがスピーディーなので、急いでインターネットが必要な場合に便利です。 - 引っ越しの予定がある人、転勤が多い人:
住所変更手続きをすれば、引っ越し先でも端末をそのまま利用できます(ただし、引っ越し先が楽天回線エリア内である必要あり)。光回線のように移転工事費がかかる心配がありません。 - 自宅で手軽にWi-Fi環境を整えたい人:
コンセントに挿すだけの簡単設置・設定で、すぐに自宅内の複数端末でインターネットを使えるようになります。 - データ容量を気にせずインターネットを使いたい人 (一般的な利用量であれば):
動画視聴やWeb閲覧など、一般的な利用であればデータ容量を気にせず利用できるのは大きなメリットです。
Rakuten Turboを検討すべきでない人
- 登録住所以外の場所でインターネットを使いたい人:
自宅以外の場所(実家、旅行先、出張先など)に持ち運んで利用することはできません。外出先でも使えるサービスを求めている場合は、モバイルWi-FiルーターやWiMAX +5G (持ち運び可能な端末の場合) を検討してください。 - ご自宅が楽天回線エリア外の人、または電波状況が不安定な人:
エリア外では利用できません。エリア内でも電波が弱い場合は速度や安定性が期待できません。他の回線(ドコモ、ソフトバンク、au/WiMAX)を利用するホームルーターや光回線を検討すべきです。 - 速度や安定性を最優先する人 (オンラインゲーム、大容量ファイルの頻繁な送受信など):
光回線に比べて速度やPing値で劣る可能性があり、時間帯や電波状況によって不安定になることもあります。オンラインゲームなど、シビアな速度・安定性が求められる用途には、光回線の方が適している場合が多いです。 - 固定電話が必要な人:
Rakuten Turboは固定電話サービスを提供していません。 - 短期での利用を考えている人 (端末代金分割払いの場合):
端末代金を分割払いにした場合、短期間で解約すると残債の一括請求が発生するため、割高になります。端末代金の支払いが終わるまで利用し続ける意思があるか確認しましょう。
ご自身のインターネットの利用目的や利用環境、そして楽天モバイルの契約状況などを考慮して、Rakuten Turboが自分に合っているか慎重に判断しましょう。
Rakuten Turboの申し込み方法
Rakuten Turboの申し込みは、主に楽天モバイルの公式サイトからオンラインで行います。
1. エリア確認
最も重要です。公式サイトの「サービス提供エリア」で、ご自宅の郵便番号または住所を入力し、楽天回線エリア内であることを確認します。
2. 申し込み手続き
公式サイトのRakuten Turbo紹介ページから「お申し込み」に進みます。
- 商品の選択: Rakuten Turbo 5G プランを選択します。
- 端末の購入: 端末「Rakuten Turbo 5G」を購入します。一括払いか分割払い(24回、36回、48回)を選択します。キャンペーンが適用される場合は、その条件を確認します。
- 契約者情報・支払い情報の入力: 氏名、住所(これが設置場所住所となります)、連絡先、支払い方法(クレジットカードまたは口座振替)などを入力します。楽天会員IDでのログインが必要です。
- 本人確認書類のアップロード: 運転免許証、マイナンバーカードなどの本人確認書類を画像でアップロードします。
- 最終確認と申し込み完了: 入力内容を確認し、申し込みを確定します。
3. 端末の受け取り
申し込み完了後、数日~1週間程度で登録住所に端末が配送されます。
4. 初期設定
端末が届いたら、設定は非常に簡単です。
- コンセントに挿す: 端末を自宅の電源コンセントに挿します。
- 電源ON: 自動的に電源が入ります。
- Wi-Fi接続: 端末底面などに記載されているSSID(ネットワーク名)とパスワードを確認し、スマホやパソコンなどのWi-Fi設定画面で入力すれば接続完了です。有線LAN接続の場合は、LANケーブルで端末とPCなどを繋ぐだけです。
- インターネット利用開始: これでインターネットが利用できるようになります。
特別な設定や工事は不要で、誰でも簡単に始めることができます。
よくある質問(FAQ)
Rakuten Turboについて、ユーザーが疑問に思うであろう点とその回答をまとめました。
Q1: 登録住所以外の場所に持ち運んで利用できますか?
A1: いいえ、できません。Rakuten Turboは契約時に登録した設置場所住所でのみ利用可能です。規約違反となり、利用停止措置が取られる可能性があります。引っ越しをする場合は、公式サイトで住所変更手続きが必要です。
Q2: データ容量の上限はありますか? 通信制限はありますか?
A2: データ容量の上限はありません。ただし、ネットワーク品質維持のため、一定期間内に大量のデータ通信を行った場合に帯域制限が実施される可能性はゼロではありません。一般的な利用であれば、容量を気にする必要はありません。
Q3: 楽天回線エリア外でも利用できますか? パートナー回線は使えますか?
A3: いいえ、できません。Rakuten Turboは楽天回線エリア内でのみ利用可能です。楽天モバイルのスマホプランとは異なり、auのパートナー回線は利用できません。契約前に必ず公式サイトでエリアを確認してください。
Q4: 端末代金は実質無料になりますか?
A4: キャンペーンによっては、端末代金が実質無料になる場合があります。例えば、36回払いにし、毎月の端末代金相当額が月額料金から割引されるという仕組みです。ただし、このキャンペーンが適用されても、分割支払い期間中に解約すると、端末代金の残債が一括請求されます。
Q5: 契約期間の縛りや解約金はありますか?
A5: 契約解除料自体は0円です。ただし、端末代金を分割払いにしている場合、解約時に残債が一括請求されます。実質的には、端末代金の支払いが終わるまで利用し続ける方が費用負担が少なく済みます。
Q6: 初期設定は難しいですか?
A6: 非常に簡単です。端末をコンセントに挿し、Wi-Fi設定画面でSSIDとパスワードを入力するだけで利用開始できます。
Q7: 通信速度が遅いと感じたときはどうすればいいですか?
A7: いくつか試せる方法があります。
* 端末の再起動: 一度電源を抜いて数分待ち、再度コンセントに挿してみてください。
* 設置場所の変更: 窓際や障害物の少ない場所など、電波の入りやすい場所に移動してみてください。
* 端末の向きを変える: 電波の方向を調整することで改善することがあります。
* 周囲の電波干渉を減らす: 電子レンジや他の無線機器から離して設置してみてください。
* 最新のWi-Fi規格 (Wi-Fi 6) に対応した端末を使用する: 接続する端末側が最新規格に対応していると、より安定した高速通信が期待できます。
Q8: 固定電話は使えますか?
A8: いいえ、Rakuten Turboはインターネット回線のみのサービスです。固定電話機能はありません。
Q9: 引っ越しした場合はどうすればいいですか?
A9: マイページなどで登録住所の変更手続きを行ってください。手続き完了後、引っ越し先の住所で利用できるようになります(ただし、引っ越し先が楽天回線エリア内である必要があります)。
Q10: 楽天モバイルを契約していなくても申し込めますか?
A10: 申し込めます。ただし、楽天モバイル契約者限定のキャンペーンは適用されません。
まとめ:Rakuten Turboはあなたに最適か?
楽天回線を利用するホームルーター「Rakuten Turbo」は、工事不要で手軽に自宅のインターネット環境を整えたい、特に楽天モバイルユーザーや楽天経済圏をよく利用する方にとって、魅力的な選択肢となり得ます。
Rakuten Turboの主な利点
- 工事不要、コンセントに挿すだけですぐ使える
- 端末の設置場所の自由度が高い
- 家族みんなで複数端末を同時接続可能
- 楽天ポイントが貯まる・使える、楽天モバイル連携特典がお得
- シンプルな料金体系
- データ容量の上限なく利用可能(一般的な利用なら)
Rakuten Turboの注意すべき点
- 登録住所以外での利用は不可
- 楽天回線エリア内でのみ利用可能(パートナー回線不可)
- 電波状況によって速度や安定性が変動しやすい
- 端末代金の分割払い期間中は実質的な縛りがある
- 光回線ほどの速度や安定性は期待できない場合がある
Rakuten Turboを検討する際は、まずご自宅が楽天回線エリア内であるかを必ず確認してください。そして、登録住所以外で使うことはできない点を十分に理解してください。この2点がクリアできれば、ご自身のインターネット利用スタイル(動画視聴、Web閲覧中心か、オンラインゲームなどシビアな用途か)、そして楽天モバイルの契約状況などを考慮して、最適なサービスかどうか判断しましょう。
もし、ご自宅が楽天回線エリア外である場合や、登録住所以外でもインターネットを使いたい場合は、残念ながらRakuten Turboは適していません。他のホームルーター(ドコモ home 5G, SoftBank Air, WiMAX +5Gなど)や、モバイルWi-Fiルーター、光回線を検討することをおすすめします。
Rakuten Turboは、特定のニーズに合致するユーザーにとっては非常にコストパフォーマンスが高く、便利なサービスです。この記事で解説した詳細情報が、あなたのインターネットサービス選びの一助となれば幸いです。契約前に公式サイトで最新のキャンペーンや利用規約を必ず確認し、納得した上で申し込みましょう。