デスストランディング2 最新PV公開!「後悔」を背負い、再び「繋ぐ」旅へ – 注目の新作を徹底解説
2024年2月1日未明(日本時間)、世界中のゲームファンが固唾を飲んで見守る中、PlayStationの配信イベント「State of Play」にて、ついにあの待望の続編の最新映像が公開されました。そのゲームの名は、『デス・ストランディング2 オン・ザ・エッジ』(DEATH STRANDING 2 ON THE BEACH)。2019年に発売され、その唯一無二のゲーム性と深いテーマ性で世界中を熱狂させた小島秀夫監督作品、『DEATH STRANDING』の正統なる続編です。
前作のラストから数年、あるいは十数年の時を経て、サム・ポーター・ブリッジズは再び広大な世界へと旅立ちます。約9分半にも及ぶ今回のトレーラーは、我々に多くの驚き、混乱、そして興奮をもたらしました。それは単なる続編の紹介に留まらず、物語の核心、新キャラクター、そしてゲームシステムの進化の片鱗を強烈なインパクトと共に提示するものでした。
この記事では、公開されたばかりの最新PV「OFFICIAL TRAILER」を徹底的に深掘りし、そこから読み取れる情報を詳細に解説します。新登場のキャラクター、敵、舞台、そして物語のテーマまで、PVの隅々まで分析し、ファンが待ち望む『デス・ストランディング2』の世界に迫ります。約5000語にわたる壮大な旅に、どうぞお付き合いください。
導入:世界が注目する小島秀夫の「次」
前作『DEATH STRANDING』は、「配達」という地味な行為を核としながら、分断された世界を「繋ぐ」という壮大なテーマを描き出し、多くのプレイヤーに感動と考察の嵐を巻き起こしました。ノーマン・リーダス、マッツ・ミケルセン、レア・セドゥ、マーガレット・クアリー、リンゼイ・ワグナー、ギレルモ・デル・トロといった豪華俳優陣が演じる魅力的なキャラクター、圧倒的なグラフィック、そして唯一無二のゲーム体験は、発売から数年を経てもなお語り継がれています。
そんな作品の続編が発表されたのは、2022年12月のThe Game Awards 2022でのこと。ティザートレーラーが公開され、サム、フラジャイル、そしてルー(らしきBB)の姿が確認されました。しかし、その時はまだ断片的な情報しかなく、物語がどのように展開するのか、ゲームシステムはどのように進化するのか、多くが謎に包まれていました。
そして今回、満を持して公開されたのが、この最新PVです。9分半という長尺は、情報量の多さを物語っています。このPVによって、『デス・ストランディング2』の輪郭がかなり鮮明になってきました。それは、前作の延長線上にある物語でありながら、さらにスケールアップし、より複雑で、より「小島秀夫らしい」仕掛けが満載されていることを予感させるものでした。
この記事では、この衝撃的なPVを、冒頭から順を追って徹底的に解析していきます。
最新PV「OFFICIAL TRAILER」の概要と初見の衝撃
公開されたPVは、静かで、しかし不穏な雰囲気を伴って始まります。全体を通して、前作にも増してリアルで生々しいキャラクターの表情、広大かつ多様な環境、そして激しい戦闘や奇妙な現象が次々と映し出されます。BGMには、ルドウィグ・ゴランソンによる重厚で叙情的な楽曲が使用されており、映像世界への没入感を高めています。
初見での印象は、まさに「情報過多」と「困惑」でした。前作の主要キャラクターが登場する安心感がある一方で、彼らの変わり果てた姿、予測不能な展開、そして次々と現れる謎の人物やクリーチャーに、頭の中が整理できません。特に、フラジャイルの急激な老化、トロイ・ベイカー演じるキャラクターの変化、そしてPV終盤の怒涛の展開は、多くの視聴者に衝撃を与えたことでしょう。
しかし、何度も見返すうちに、断片的な情報が繋がり始め、物語の片鱗が見えてきます。このPVは、単にゲームの雰囲気を伝えるだけでなく、今後の展開を考察するための膨大なヒントが隠されているのです。
ここからは、PVをシーンごとに細かく見ていき、そこから読み取れる情報を掘り下げていきます。
PV徹底解説:シーンごとの詳細分析
PVは、ある部屋の中で始まる。シガニー・ウィーバー演じる女性が映し出されます。彼女は前作で「ママー」を演じた人物と同じ俳優であり、声も同じように聞こえます。しかし、彼女の姿は前作とは大きく異なります。白い寝間着のようなものを着ており、顔には生気がなく、肌は青ざめています。まるで、長い間昏睡状態にあったかのような、あるいは死の間際のような印象を受けます。
彼女は何か機械に繋がれており、その機械には液体が満たされたチューブやケーブルが繋がっています。彼女の周りには、ママーのトレードマークでもあった「ブリッジベイビー(BB)」のポッドのようなものがいくつか見えますが、中にはBBの姿はありません。代わりに、奇妙な植物のようなものが生えていたり、空っぽであったりします。
彼女は静かに語り始めます。「彼らは…私の体を奪った…。脳、神経、筋肉…何もかも…。あの『糸』を使って…。」「糸」という言葉は、『デス・ストランディング』の世界では「ストランド」や「カイラル」といった概念を連想させます。彼女の体が何者かに乗っ取られた、あるいは利用されたことを示唆しています。
次のカットでは、何かが水槽のようなものの中で培養されている様子が映ります。それは人間の臓器のようにも見え、生物の体を利用した実験、あるいは「糸」を使った生命操作が行われていることを示唆しているのかもしれません。
そして、ママーらしき女性は最後にこう呟きます。「…私は、まだここにいる…。」彼女の意識だけが、かろうじて肉体に留まっている、あるいは別の場所に移されているかのようです。この冒頭シーンは、前作でママーが抱えていた問題(体と魂が分離している)が、さらに深刻な形で描かれているのか、あるいは全く新しい、生命そのものに関わる技術や現象が関わっているのか、多くの疑問を投げかけます。彼女は生きた人間なのか、それともBTに近い存在になってしまったのか? 彼女が「彼ら」と呼ぶ存在は誰なのか? 新たな敵対勢力でしょうか。
フラジャイルの再登場、そして変わり果てた姿
シーンは変わり、雨が降りしきる中、荒廃した建物の前でサム・ポーター・ブリッジズと、彼の背中には新しいBB(後述します)がいます。その前に現れたのは、フラジャイル・エクスプレスの社長、フラジャイルです。しかし、彼女の姿は前作から大きく変わっています。前作ではカイラル汚染による急激な老化が体に現れていましたが、今回は顔全体、特に目元や口元にその影響が強く出ており、髪は白く変色しています。もはや、全盛期の美しかった面影は、ほとんど残っていません。これは、前作以降も彼女が能力を使い続けた結果なのか、あるいは新たな出来事によってさらに老化が進行したのか…。彼女の体は、もはや限界寸前のように見えます。
彼女はサムに語りかけます。「もう一度旅に出るのか?」「君が死んだと思っていた」「俺は生きてる」という短いやり取りの後、フラジャイルは言います。「世界は…壊れてしまった。もう一度繋ぎ直さなきゃ。でも…今までのやり方じゃダメだ。」
「今までのやり方じゃダメ」という言葉は非常に重要です。前作ではブリッジズがカイラル通信網を構築し、アメリカ大陸を「繋ぐ」ことを目指しました。しかし、それは決して万能な繋がり方ではなかったのかもしれません。分断は物理的なものだけでなく、人々の心や思想の分断でもあります。フラジャイルは、前作とは異なる、新たな「繋がり方」が必要だと感じているようです。そして、その新たな繋がり方を模索する組織として「Drawbridge」という名前を口にします。
Drawbridge (跳ね橋) の正体
「Drawbridge」は、今回のPVで初めて登場する新しい組織名です。前作の主人公が所属していた「Bridges」(橋)と対をなすかのような名前です。「跳ね橋」は、普段は道を繋いでいますが、必要に応じて跳ね上げ、道を断ち切ることもできます。これは、「繋ぐ」と「断つ」という二面性、あるいは「繋ぎ方を選ぶ」といったニュアンスを含んでいるのかもしれません。
フラジャイルは、このDrawbridgeを率いているか、あるいは主要なメンバーである可能性が高いです。彼女はサムに、Drawbridgeと共に旅に出て、世界を「繋ぐ」手伝いをしてほしいと依頼します。サムは一度ブリッジズを離れ、静かに暮らしていたようですが、フラジャイルの言葉、そしておそらく世界に再び起こり始めている異変によって、再び重い荷物を背負うことを決意します。
サム・ポーター・ブリッジズの現状と新しいBB
サムは前作から年月を経て、顔には疲労の色が濃く、白髪も増えています。しかし、その目はまだ諦めていません。彼は「ブリッジズ」の制服を着ておらず、パジャマのような、あるいはリラックスした服装をしています。これは彼がブリッジズから離れ、一線を退いていたことを示唆しています。
そして、彼の背中には、前作でルーと呼ばれたBBとは異なる、新しいBBがいます。ポッドのデザインは前作と似ていますが、細部が異なります。このBBには「BB-28」という識別番号のようなものが確認できます。なぜ新しいBBなのか? ルーはどうなったのか?
PVの中では、このBB-28が様々な反応を見せます。サムとコミュニケーションを取っている様子や、危険を察知してポッドから何かを伸ばすような描写もあります。特に印象的なのは、BB-28がポッドの中で奇妙な痙攣を起こしたり、目に光が宿ったりするシーンです。これは、このBBが単なるBBではなく、何か特別な能力を持っている、あるいは何らかの異常を抱えていることを示唆しています。
前作では、BBは人間の母親の胎内から切り離された状態で延命処置を施されており、BTを感知する能力を持っていました。BBとポーターは、特殊な絆(サイレンス)で結ばれていました。この新しいBB-28も、同様の能力を持つのでしょうか? あるいは、ママーの冒頭シーンで描かれたような、生命操作や「糸」に関する技術が関わっているのかもしれません。BB-28は、物語の核となる存在である可能性が高いです。
新しいキャラクターたち
PVには、エル・ファニングと忽那汐里が演じる新しいキャラクターが登場します。
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エル・ファニング演じるキャラクター: 彼女の姿は、冒頭のママーらしき女性とよく似た服装をしています。また、彼女が抱えている機械も、ママーが繋がれていた機械と類似点が見られます。彼女はママーのクローン、娘、あるいは何らかの関係者なのでしょうか? 彼女は何かを探しているような、あるいは追われているような雰囲気です。彼女の持つ「糸」のようなものが、物体を引き寄せたり、操ったりする様子も見られます。彼女は生命や「糸」に関する特別な能力を持っているのかもしれません。また、彼女がBBポッドを持っているシーンもあります。彼女はDrawbridgeのメンバーなのか、それとも別の勢力に属しているのか? その役割に注目が集まります。
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忽那汐里演じるキャラクター: 彼女は非常に高い身体能力と戦闘能力を持ったキャラクターとして描かれています。日本刀のような武器を使い、敵と激しく戦うシーンがあります。また、彼女は黒いヘルメットのようなものを被っており、顔が見えにくいシーンが多いです。彼女がどの勢力に属しているのかは不明ですが、その高い戦闘能力から、サムの旅において強力な味方となるか、あるいは強敵となるか、いずれにしても重要な役割を担うことは間違いないでしょう。彼女の服装や装備は、前作のミュールやテロリストとは異なる印象を受けます。
新しい敵、そして異形の存在
PVでは、前作に登場したBTとは異なる、様々な新しい敵が登場します。
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骸骨の軍団 (Skulls?): 大量の骸骨のような姿をした敵が登場します。彼らは物理的な武器を持ち、集団で襲いかかってきます。前作のBTは触れるとヴォイド・アウトを引き起こすため、物理的な戦闘は基本的に不可能でしたが、これらの骸骨の敵は直接戦闘が可能なようです。これはゲームプレイにおいて、戦闘の比重が増すことを示唆しています。彼らは一体何者なのか? 死者なのか、それとも何らかの技術によって生み出された存在なのか?
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巨大なメカ、兵器: 戦車のような巨大なメカや、飛行する兵器が登場します。これも前作にはあまり見られなかった要素です。デス・ストランディング現象後、社会が荒廃した世界で、どのようにしてこのような高度な兵器が運用されているのか? Drawbridgeや別の軍事組織が関わっているのでしょうか。
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奇妙なクリーチャー: 顔のない人型に触手が生えたようなクリーチャーや、複数の人影が融合したような巨大な敵など、様々な異形の存在が登場します。これらはBTの亜種なのか、あるいはデス・ストランディング現象が新たな段階に入ったことで生まれた存在なのか。彼らはサムやプレイヤーにどのような脅威をもたらすのでしょうか。
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トロイ・ベイカー演じる謎の男: PVのクライマックスで最も衝撃を与えたのが、トロイ・ベイカーが演じる新しいキャラクターです。彼は前作でサムの宿敵であったヒッグスを演じていましたが、今回のキャラクターはヒッグスとは異なります。彼はギターを持ち、奇妙な仮面を被っています。そして、彼の能力は雷や炎を操る、ヒッグス以上に強大で超常的なものであるように見えます。特に、ギターの演奏に合わせて地面から岩が隆起したり、雷が落ちたりする演出は圧巻です。彼は「A World of Regrets」(後悔の世界)という言葉を口にし、フラジャイルを苦しめ、サムに戦いを挑むようです。彼は一体何者なのか? ヒッグスとの関係性は? 新たな黒幕なのでしょうか。
新しい舞台と環境
PVでは、前作のアメリカ大陸西海岸から東海岸への旅とは異なる、様々な環境が描かれています。
- 広大な砂漠、荒野: 見渡す限りの砂漠や岩だらけの荒野が印象的です。このような過酷な環境での配達は、新たな困難を伴うでしょう。熱中症や砂嵐といった要素も加わるかもしれません。
- 荒廃した都市、建物: 蔦に覆われた古い建物や、崩壊した都市の残骸が描かれています。人類の文明が失われた後の世界の哀愁が漂います。
- 水中、海中?: 水中を探索しているようなシーンや、海中から何かが現れるシーンがあります。ゲームの舞台が海上や海中にも広がる可能性を示唆しています。これは前作の「ビーチ」や「あの世」といった概念と関連があるのでしょうか。
- 雪山、寒冷地: 雪に覆われた山々や、凍てついた大地も描かれています。前作にも雪山エリアはありましたが、今回はさらに広範囲にわたるのかもしれません。防寒対策や凍結した地形での移動が重要になりそうです。
- 「カイト」のような飛行船: 空中に浮かぶ巨大な構造物や、飛行船のようなものが見えます。これは新たな移動手段、拠点、あるいは敵の兵器なのでしょうか。空からの探索や配達が可能になるのかもしれません。
これらの多様な環境は、前作以上に探索の自由度やバリエーションが増すことを期待させます。そして、それぞれの環境には、その土地固有の危険や謎が隠されていることでしょう。
新しいメカニクス、システム
PVからは、ゲームシステムに関するいくつかの示唆が得られます。
- 移動手段の進化: バイクやトラックといった前作の乗り物に加え、新しい乗り物や、水中を移動する手段、そして空を飛ぶような装置(「カイト」のようなものや、サムが滑空するシーン)が登場します。これにより、より効率的かつ立体的な移動が可能になり、広大な世界をストレスなく探索できるようになるかもしれません。
- 戦闘の進化: 骸骨の軍団や巨大なメカといった物理的な敵が登場することで、戦闘の機会や重要性が増すと考えられます。サムは銃火器を使うシーンはもちろん、接近戦のような描写もあります。忽那汐里演じるキャラクターの戦闘シーンも激しく、戦闘システムがより洗練され、バリエーション豊かになることが期待されます。また、新しい装備や武器が登場する可能性も高いです。
- 「ストランド」以外の新しいツール: エル・ファニング演じるキャラクターが「糸」のようなものを使って物体を操る描写や、BB-28がポッドから何かを伸ばす描写など、前作のストランドとは異なる新しいツールや能力が登場するかもしれません。これらがゲームプレイにどのように組み込まれるのか注目です。
- 拠点(セーフハウス)の変化: PVには、移動式のセーフハウスのようなものが登場するシーンがあります。これは、前作のような固定されたセーフハウスだけでなく、プレイヤーが自由に設置したり移動させたりできる拠点が登場する可能性を示唆しています。これにより、過酷な環境での活動がより戦略的になるかもしれません。
- オンライン要素の進化: 前作の非同期オンライン要素(梯子やロープの共有、看板の設置、他のプレイヤーの足跡など)は、ゲーム体験の核の一つでした。続編では、このオンライン要素がどのように進化するのかも重要なポイントです。Drawbridgeのような新しい組織が登場することで、プレイヤー間の協力や競争の形にも変化があるかもしれません。
物語のテーマ、示唆
PVの随所に散りばめられたセリフやキーワードは、物語のテーマや展開について多くの示唆を与えています。
- 「繋がる」ことの限界、あるいは新たな繋がり方: フラジャイルの「今までのやり方じゃダメだ」という言葉は、前作で描かれた「繋がり」が完全なものではなかったことを示唆しています。インターネットや物理的な繋がりは、時に分断や摩擦も生み出します。Drawbridgeが模索する「新たな繋がり方」とは何なのか? デス・ストランディング現象によって分断された世界を、物理的な通信網だけでなく、もっと根源的なレベルで「繋ぐ」ことを目指すのでしょうか。
- 「A World of Regrets」(後悔の世界): トロイ・ベイカー演じる謎の男が口にする言葉です。「後悔」は、前作のキャラクターたちがそれぞれに抱えていた感情でもあります。アメリやクリフォード・アンガーの過去、そしてサム自身の過去。続編では、「後悔」という感情が物語の重要なテーマとなるようです。誰の、どのような後悔が世界を動かすのか? そして、その後悔はどのように乗り越えられるのでしょうか。
- 「運べ。そして繋げ。後悔の全てを。」: PVの最後に表示されるキャッチコピーです。前作の「運べ。繋げ。」に「後悔の全てを。」が加わっています。プレイヤーは単に荷物を運ぶだけでなく、世界に満ちる「後悔」という感情、あるいは形なき「何か」を運び、「繋ぐ」ことになるのかもしれません。これは非常に抽象的な表現であり、様々な解釈が可能です。
- BBを巡る戦い: 新しいBB-28の存在、そしてママーらしき人物が「私の体を奪った」「糸を使って」と語る冒頭シーンは、BBや人間そのものの生体、遺伝子、あるいは魂といったものを巡る争いが物語の核となる可能性を示唆しています。BTやビーチといった概念と合わせて、生命や死といったテーマがさらに深く掘り下げられることでしょう。
注目のポイントと考察
今回のPVで特に注目すべきは、以下の点です。
- Drawbridgeの正体と目的: この新しい組織が何者で、何を目的としているのかが最も気になります。前作のBridgesのような政府組織なのか、あるいは全く別の思想を持つ集団なのか。彼らが提唱する「新たな繋がり方」が、物語の鍵を握ることは間違いありません。Bridgesとの関係性(協力、対立、あるいは吸収合併?)も不明です。
- トロイ・ベイカー演じるキャラクター: 彼がヒッグスなのか、あるいはヒッグスとは別の存在なのか、ファンは様々な考察を巡らせています。仮面、ギター、そして超常的な能力は、前作のヒッグスを彷彿とさせつつも、さらに異質で不気味な印象を与えます。彼の目的がサムやフラジャイルとどう絡むのか、物語のラスボス的存在なのか、それとも意外な真実が隠されているのか、目が離せません。
- エル・ファニングと忽那汐里のキャラクター: 彼女たちが物語にどう絡み、サムやDrawbridgeとどのような関係を築くのか。特にエル・ファニング演じるキャラクターは、ママーやBBと関連が深いように見え、物語の根幹に関わる秘密を握っている可能性があります。忽那汐里演じるキャラクターは、その戦闘能力の高さからゲームプレイにも大きな影響を与えるでしょう。
- 新しいBB (BB-28) の秘密: なぜサムは新しいBBと共にいるのか? BB-28の異常性や特殊能力は何を意味するのか? 前作のルーがどうなったのかも不明であり、BB-28の存在は物語の最大の謎の一つです。BBは前作で「希望」の象徴でもありましたが、今作ではどのような存在として描かれるのでしょうか。
- フラジャイルの老化と役割: 急激な老化は、彼女が能力を使い続けた代償なのか、それとも何か別の原因があるのか。彼女はもはや身体的には限界に近いように見えますが、精神的には前作以上に強く、決意を固めているようです。彼女がDrawbridgeを率いて、サムを新たな旅に導く重要な役割を担うことは間違いありません。彼女の過去や、能力の起源についても新たな情報が明かされるかもしれません。
- ゲームプレイの進化: 移動、戦闘、拠点といった要素がどのように進化するのか、非常に気になります。特に物理的な敵が増えることで、戦闘の楽しさや戦略性がどのように変わるのか。また、前作の象徴とも言える「配達」という行為が、新たな繋がり方やテーマとどのように結びつくのかも注目です。
前作からの繋がりと変化
『デス・ストランディング2』は、前作の世界観、キャラクター、そして根幹のテーマを引き継いでいます。サム・ポーター・ブリッジズという主人公、フラジャイルといったお馴染みのキャラクター、そして「繋がる」というテーマは健在です。
しかし、PVからは様々な変化も見て取れます。
- 世界観の広がり: 前作はアメリカ大陸の「繋がり」を中心に描かれましたが、今作のPVでは砂漠、水中、雪山など多様な環境が登場し、舞台が世界規模に広がっている可能性を示唆しています。
- 敵の多様化: BTだけでなく、物理的な攻撃手段を持つ敵や、巨大なメカ、異形のクリーチャーが登場し、プレイヤーに迫る脅威が多様化しています。
- ゲームシステムの深化: 移動や戦闘といった主要システムが進化し、より複雑で戦略的なゲームプレイが楽しめるようになることが期待されます。
- 物語のトーン: 前作の静かで哲学的な雰囲気に加え、PVではより激しいアクションや、混沌とした、そして「後悔」といった重いテーマが強調されており、物語のトーンが変化している可能性もあります。
これらの変化は、単なる続編ではなく、前作で描かれた世界とテーマをさらに深掘りし、新たな視点から描き出すことを目指していることを示唆しています。
小島秀夫監督のメッセージと意図
小島秀夫監督は、前作で「分断された世界を繋ぐ」というテーマを描きました。その背景には、現実世界のSNSによる分断や、社会的な孤立といった問題意識があったと言われています。
今回の続編で「後悔の世界を運んで繋ぐ」というテーマが掲げられていること、「Drawbridge」という組織が登場すること、そして様々な分断や争いが描かれていることから、監督は再び現代社会へのメッセージを込めていると考えられます。分断は解消されたのではなく、形を変えて存在し続け、新たな「後悔」を生み出しているのかもしれません。
監督はPV公開後、自身のSNSなどで「『DEATH STRANDING 2 ON THE BEACH』のPVを楽しんでいただけたでしょうか?」「これはほんの一端です。物語の全貌やゲームプレイの詳細は、これから少しずつ明かされていきます。」といったコメントを発信しています。また、PVには意図的に多くのヒントや謎を仕込んでおり、ファンに考察を楽しんでほしいという監督の意図が感じられます。
「ON THE BEACH」という副題も気になるところです。前作で「ビーチ」は死後の世界やあの世と現世を繋ぐ場所として描かれました。続編では、このビーチがさらに重要な役割を果たすのか、あるいは「ビーチの上にいる」=まだ完全に死んでいない、あるいは別の形で存在しているといった意味合いがあるのかもしれません。これもまた、監督からのファンへの問いかけと言えるでしょう。
監督が今回、どのような「繋がり」を描き、どのような「後悔」と向き合うのか、そしてそれは現代社会に何を問いかけるのか。続報を楽しみに待ちたいと思います。
発売時期と今後の展望
PVの最後に表示された発売時期は「2025年」です。具体的な月日は明かされていませんが、来年のどこかで我々は再び『デス・ストランディング』の世界に足を踏み入れることになります。
今後、コジマプロダクションからは様々な情報が公開されていくことでしょう。
- より具体的なゲームプレイ映像
- 新しいキャラクターの詳細な紹介
- Drawbridgeや敵勢力の正体
- 新しいメカニズムやシステムの解説
- 物語のあらすじ(ネタバレに配慮しつつ)
- 限定版や予約特典などの情報
E3のような大きなゲームイベントや、PlayStation独自の配信イベントなどで、さらに詳細な情報が公開されることが予想されます。また、小島監督自身がSNSなどで発信する断片的な情報やヒントも、ファンにとっては大きな楽しみとなるでしょう。
今回のPV公開によって、国内外のゲームコミュニティは大きな盛り上がりを見せています。PVの解析、考察、そして前作の再プレイなどが活発に行われるでしょう。発売までの一年間は、ファンにとっては待ちきれない、しかし考察に満ちた刺激的な時間となりそうです。
まとめ
『デス・ストランディング2 オン・ザ・エッジ』の最新PVは、期待を遥かに超える情報量と衝撃で、我々を再び小島秀夫監督の独創的な世界へと引き込みました。変わり果てたフラジャイル、新しいBB、謎多き新キャラクターたち、そして異形の敵の数々。それらが織りなす物語は、前作のテーマを踏まえつつも、さらに深く、複雑に進化していることを予感させます。
「後悔の世界」を運び、「新たな繋がり方」を模索する旅。それは、単なる配達ゲームでも、アクションゲームでもない、小島秀夫監督にしか描けない唯一無二の体験となるでしょう。
今回のPVは、ほんの「氷山の一角」に過ぎないとのこと。これから明かされていくであろう物語の全貌、革新的なゲームシステム、そして小島監督が込めた現代社会へのメッセージに、期待は高まるばかりです。
2025年、『デス・ストランディング2 オン・ザ・エッジ』の世界で、サム・ポーター・ブリッジズとして、再びあの重い荷物を背負い、壮大な旅に出る日を心待ちにしています。そして、その旅の果てに、どのような「繋がり」を見つけ、どのような「後悔」と向き合うことになるのか。今から楽しみでなりません。
この記事を読んだあなたが、少しでも『デス・ストランディング2』の世界に興味を持ち、公開されたPVを改めて見返し、そして来年の発売を心待ちにしていただけたなら幸いです。
Keep On Keeping On.