Windows File RecoveryでSDカードのデータを復元する方法

Windows File RecoveryでSDカードのデータを復元する方法 – 詳細ガイド

SDカードは、デジタルカメラ、スマートフォン、ドローンなど、様々なデバイスで広く使用されており、大切な写真、ビデオ、ドキュメントなどを保存するために不可欠な存在です。しかし、SDカードは物理的な損傷、論理的なエラー、誤操作などによってデータが失われるリスクも抱えています。誤ってファイルを削除してしまった、フォーマットしてしまった、カードが認識されないなどのトラブルに見舞われた場合、途方に暮れるかもしれません。

幸いなことに、Windows File Recoveryは、Microsoftが提供する無料のデータ復元ツールであり、SDカードを含む様々なストレージデバイスから失われたファイルを復元するのに役立ちます。この記事では、Windows File Recoveryを使用してSDカードのデータを復元する方法について、詳細な手順とトラブルシューティングを交えながら解説します。

目次

  1. Windows File Recoveryとは
    • 1.1 概要と機能
    • 1.2 対応ファイルシステムと復元モード
    • 1.3 インストール方法
  2. SDカードのデータ損失原因と復旧の可能性
    • 2.1 データ損失の一般的な原因
    • 2.2 データ復旧の成功率に影響する要因
  3. Windows File Recoveryを使ったデータ復元ステップバイステップ
    • 3.1 コマンドプロンプトの起動
    • 3.2 基本的なコマンド構文
    • 3.3 復元モードの選択: RegularモードとExtensiveモード
    • 3.4 ファイルシステムに基づいた最適なモード選択
    • 3.5 特定のファイルを復元する方法
    • 3.6 特定の拡張子を持つファイルを復元する方法
    • 3.7 特定のフォルダを復元する方法
    • 3.8 ワイルドカードを使った復元
    • 3.9 サンプルコマンドとその解説
  4. 高度な復元オプションとテクニック
    • 4.1 シグネチャースキャンを使った復元
    • 4.2 フィルタリングオプションの活用
    • 4.3 ログファイルの分析
  5. Windows File RecoveryがSDカードを認識しない場合の対処法
    • 5.1 SDカードリーダーの確認
    • 5.2 デバイスマネージャーでのトラブルシューティング
    • 5.3 ドライバの更新
    • 5.4 SDカードの物理的な損傷の確認
  6. データ復元後の注意点
    • 6.1 復元されたデータの確認と検証
    • 6.2 復元されたデータのバックアップ
    • 6.3 SDカードの健康状態のチェック
  7. データ復元ソフトの比較: Windows File Recoveryの利点と欠点
    • 7.1 他のデータ復元ソフトとの比較
    • 7.2 Windows File Recoveryのメリット
    • 7.3 Windows File Recoveryのデメリット
  8. データ損失を防ぐための予防策
    • 8.1 定期的なバックアップの重要性
    • 8.2 SDカードの安全な取り扱い
    • 8.3 ウイルス対策ソフトの導入
  9. トラブルシューティング: 復元できない場合の対処法
    • 9.1 復元モードの切り替え
    • 9.2 詳細なスキャンの実行
    • 9.3 ファイルシステムのエラーチェック
    • 9.4 専門家への依頼
  10. まとめ

1. Windows File Recoveryとは

1.1 概要と機能

Windows File Recoveryは、Windows 10バージョン2004以降で利用可能なMicrosoft製の無料データ復元ツールです。削除されたファイル、フォーマットされたドライブ、破損したストレージデバイスなどからデータを復元するために設計されています。コマンドラインインターフェース(CLI)ベースで動作し、高度なアルゴリズムを使用して、様々なファイルシステムに対応した復元を実行できます。

主な機能は以下の通りです。

  • 様々なファイルシステムのサポート: NTFS、FAT、exFAT、ReFSなど、幅広いファイルシステムに対応しています。
  • 複数の復元モード: 状況に応じて最適な復元モードを選択できます(後述)。
  • 高度なスキャン: 削除されたファイルだけでなく、破損したファイルも復元できる可能性があります。
  • 柔軟なフィルタリング: ファイル名、拡張子、日付などでファイルを絞り込んで復元できます。
  • ログファイルの生成: 復元プロセスを記録し、問題が発生した場合のトラブルシューティングに役立ちます。

1.2 対応ファイルシステムと復元モード

Windows File Recoveryは、以下のファイルシステムに対応しています。

  • NTFS: Windowsの標準的なファイルシステム。
  • FAT (FAT12, FAT16, FAT32): 古いバージョンのWindowsや、SDカード、USBメモリなどでよく使用されるファイルシステム。
  • exFAT: 大容量のSDカードやUSBメモリで使用されるファイルシステム。
  • ReFS: Windows Serverで利用される比較的新しいファイルシステム。

Windows File Recoveryには、主に以下の2つの復元モードがあります。

  • Regularモード: NTFSファイルシステムで、最近削除されたファイルを復元するのに適しています。高速なスキャンで、比較的高い確率でデータを復元できます。ファイルシステムの情報がまだ残っている場合に有効です。
  • Extensiveモード: NTFS以外のファイルシステム (FAT, exFAT) や、ファイルシステムが破損している場合、フォーマットされたドライブからデータを復元するのに適しています。より深くスキャンするため、時間がかかりますが、より多くのデータを復元できる可能性があります。

1.3 インストール方法

Windows File Recoveryは、Microsoft Storeから無料でダウンロードしてインストールできます。

  1. Microsoft Storeアプリを開きます。
  2. 検索バーに「Windows File Recovery」と入力して検索します。
  3. Windows File Recoveryアプリを見つけたら、「入手」ボタンをクリックしてインストールします。
  4. インストールが完了したら、「起動」ボタンをクリックしてアプリを起動します。

2. SDカードのデータ損失原因と復旧の可能性

2.1 データ損失の一般的な原因

SDカードのデータ損失は、様々な原因によって発生します。

  • 誤削除: 意図せず、または誤ってファイルを削除してしまう。
  • フォーマット: SDカードを誤ってフォーマットしてしまう。
  • ファイルシステムの破損: SDカードが突然認識されなくなる、またはファイルが破損している。
  • 物理的な損傷: SDカードが折れたり、水没したり、強い衝撃を受けたりする。
  • ウイルス感染: ウイルスやマルウェアによってファイルが削除されたり、暗号化されたりする。
  • 電源障害: ファイルの書き込み中に電源が切れると、ファイルが破損する可能性がある。
  • SDカードの寿命: SDカードには書き込み回数に制限があり、寿命が尽きるとデータが失われる可能性がある。
  • 不適切な取り扱い: SDカードを安全に取り外さずに抜き差ししたり、高温多湿な場所に保管したりすると、データが失われる可能性がある。

2.2 データ復旧の成功率に影響する要因

データ復旧の成功率は、いくつかの要因によって左右されます。

  • データ損失後の経過時間: データが失われてからの時間が短いほど、復旧の成功率は高くなります。
  • データの書き込み: データが失われた後に、SDカードに新しいデータを書き込むと、元のデータが上書きされ、復旧が困難になる可能性があります。
  • ファイルシステムのタイプ: NTFSの方がFATやexFATよりも復旧しやすい傾向があります。
  • データ損失の原因: 物理的な損傷や、上書きされたデータは復旧が難しい場合があります。
  • 使用する復元ツール: 高度なアルゴリズムを備えた復元ツールほど、復旧の成功率は高くなります。

重要なデータが失われた場合は、すぐにSDカードの使用を中止し、できるだけ早くデータ復元を試みることをお勧めします。

3. Windows File Recoveryを使ったデータ復元ステップバイステップ

3.1 コマンドプロンプトの起動

Windows File Recoveryは、コマンドラインインターフェース(CLI)で動作します。そのため、コマンドプロンプトを管理者権限で起動する必要があります。

  1. Windowsの検索バーに「cmd」と入力します。
  2. 検索結果に「コマンドプロンプト」が表示されるので、右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  3. ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら、「はい」をクリックします。

3.2 基本的なコマンド構文

Windows File Recoveryの基本的なコマンド構文は以下の通りです。

winfr ソースドライブ: ターゲットドライブ: [/mode:<モード>] [/switches]

  • ソースドライブ: データを復元するSDカードのドライブレターを指定します(例:D:)。
  • ターゲットドライブ: 復元されたデータを保存するドライブレターを指定します(SDカードとは別のドライブを指定する必要があります)。
  • /mode:<モード>: 復元モードを指定します(RegularまたはExtensive)。
  • /switches: フィルタリングオプションやその他の設定を指定します(後述)。

3.3 復元モードの選択: RegularモードとExtensiveモード

前述の通り、Windows File RecoveryにはRegularモードとExtensiveモードの2つの復元モードがあります。

  • Regularモード: NTFSファイルシステムで、最近削除されたファイルを復元するのに適しています。ファイルシステムの情報がまだ残っている場合に有効です。
  • Extensiveモード: NTFS以外のファイルシステム (FAT, exFAT) や、ファイルシステムが破損している場合、フォーマットされたドライブからデータを復元するのに適しています。より深くスキャンするため、時間がかかりますが、より多くのデータを復元できる可能性があります。

3.4 ファイルシステムに基づいた最適なモード選択

SDカードのファイルシステムの種類によって、最適な復元モードを選択する必要があります。

  • NTFS: Regularモードを最初に試してください。うまくいかない場合はExtensiveモードを試してください。
  • FAT, exFAT: Extensiveモードを選択してください。

SDカードのファイルシステムを確認するには、エクスプローラーでSDカードを右クリックし、「プロパティ」を選択します。「全般」タブに表示される「ファイルシステム」の項目を確認してください。

3.5 特定のファイルを復元する方法

特定のファイルを復元するには、/n <ファイル名> スイッチを使用します。

例:SDカード(D:)から「document.docx」というファイルをE:ドライブに復元する場合:

winfr D: E: /mode:Regular /n document.docx

3.6 特定の拡張子を持つファイルを復元する方法

特定の拡張子を持つファイルを復元するには、/n *.<拡張子> スイッチを使用します。

例:SDカード(D:)からすべてのJPEG画像ファイルをE:ドライブに復元する場合:

winfr D: E: /mode:Extensive /n *.jpg

3.7 特定のフォルダを復元する方法

特定のフォルダを復元するには、/n <フォルダパス> スイッチを使用します。

例:SDカード(D:)の「Pictures」フォルダをE:ドライブに復元する場合:

winfr D: E: /mode:Extensive /n \Pictures\

3.8 ワイルドカードを使った復元

ワイルドカード(* と ?)を使用して、ファイル名の一部がわかっている場合に、複数のファイルを復元できます。

  • * は任意の文字列を表します。
  • ? は任意の1文字を表します。

例:SDカード(D:)から「image001.jpg」、「image002.jpg」など、「image00?.jpg」という名前のファイルをE:ドライブに復元する場合:

winfr D: E: /mode:Extensive /n image00?.jpg

3.9 サンプルコマンドとその解説

以下に、いくつかのサンプルコマンドとその解説を示します。

  • 例1:SDカード(D:、FAT32)からすべてのファイルをE:ドライブにExtensiveモードで復元する

winfr D: E: /mode:Extensive

解説:このコマンドは、SDカード(D:)から可能な限りすべてのファイルをExtensiveモードでスキャンし、E:ドライブに復元します。時間がかかる場合があります。

  • 例2:SDカード(D:、NTFS)から「My Documents」フォルダと「My Pictures」フォルダをE:ドライブにRegularモードで復元する

winfr D: E: /mode:Regular /n "My Documents" /n "My Pictures"

解説:このコマンドは、SDカード(D:)から「My Documents」フォルダと「My Pictures」フォルダをRegularモードでスキャンし、E:ドライブに復元します。フォルダ名にスペースが含まれている場合は、引用符で囲む必要があります。

  • 例3:SDカード(D:、exFAT)から拡張子が「.mp4」のビデオファイルをE:ドライブにExtensiveモードで復元する

winfr D: E: /mode:Extensive /n *.mp4

解説:このコマンドは、SDカード(D:)から拡張子が「.mp4」のすべてのビデオファイルをExtensiveモードでスキャンし、E:ドライブに復元します。

4. 高度な復元オプションとテクニック

4.1 シグネチャースキャンを使った復元

Extensiveモードでは、シグネチャースキャンという機能を使用できます。これは、ファイルヘッダー(ファイルの先頭部分)に基づいてファイルを識別し、ファイルシステムの情報が失われている場合でもファイルを復元できる高度なスキャン方法です。

シグネチャースキャンを使用するには、/signature スイッチを追加します。

例:SDカード(D:、FAT32)からJPEG画像ファイルをE:ドライブにシグネチャースキャンで復元する場合:

winfr D: E: /mode:Extensive /signature /n *.jpg

シグネチャースキャンは、より多くのファイルを復元できる可能性がありますが、時間がかかります。

4.2 フィルタリングオプションの活用

Windows File Recoveryには、ファイル名、拡張子、サイズ、日付など、様々なフィルタリングオプションが用意されています。これらのオプションを組み合わせることで、復元するファイルをより細かく制御できます。

  • /n <ファイル名>: 特定のファイルを復元します。
  • /n *.<拡張子>: 特定の拡張子を持つファイルを復元します。
  • /n <フォルダパス>: 特定のフォルダを復元します。
  • /y:<ファイルタイプ>: 特定のファイルタイプを復元します(例:JPEG、MP4)。
  • /u: 最近削除されたファイルを優先的に復元します。
  • /d: ファイルの最終更新日を指定します。
  • /s:<ファイルサイズ>: ファイルサイズを指定します。

これらのオプションは、/and スイッチを使って組み合わせることができます。

例:SDカード(D:)から2023年1月1日以降に作成されたすべてのJPEG画像ファイルをE:ドライブに復元する場合:

winfr D: E: /mode:Extensive /n *.jpg /d 2023-01-01

4.3 ログファイルの分析

Windows File Recoveryは、復元プロセスを記録するログファイルを生成します。ログファイルは、復元が成功したファイル、失敗したファイル、エラーメッセージなどの情報が含まれており、問題が発生した場合のトラブルシューティングに役立ちます。

ログファイルは、復元先のドライブに「Recovery_<日付>_<時刻>」という名前のフォルダに保存されます。

5. Windows File RecoveryがSDカードを認識しない場合の対処法

Windows File RecoveryがSDカードを認識しない場合は、以下の点を確認してください。

5.1 SDカードリーダーの確認

  • SDカードリーダーが正しく接続されていることを確認してください。
  • 別のSDカードリーダーを試してみてください。
  • SDカードリーダーのドライバが最新であることを確認してください。

5.2 デバイスマネージャーでのトラブルシューティング

  1. Windowsの検索バーに「デバイスマネージャー」と入力して起動します。
  2. 「ディスクドライブ」を展開し、SDカードが表示されているか確認します。
  3. SDカードに黄色の警告アイコンが表示されている場合は、ドライバに問題がある可能性があります。
  4. SDカードを右クリックし、「プロパティ」を選択します。「全般」タブに表示されるエラーメッセージを確認してください。
  5. 「ドライバ」タブをクリックし、「ドライバの更新」をクリックして、最新のドライバをインストールしてください。

5.3 ドライバの更新

SDカードリーダーのドライバが古い場合は、最新のドライバをインストールしてください。

  1. デバイスマネージャーでSDカードリーダーを右クリックし、「ドライバの更新」を選択します。
  2. 「ドライバーを自動的に検索」を選択し、Windowsが最新のドライバを検索してインストールするのを待ちます。
  3. それでも問題が解決しない場合は、SDカードリーダーの製造元のWebサイトから最新のドライバをダウンロードしてインストールしてください。

5.4 SDカードの物理的な損傷の確認

SDカードが物理的に損傷している場合は、Windows File Recoveryでデータを復元することはできません。SDカードにひび割れ、折れ曲がり、またはその他の物理的な損傷が見られる場合は、専門のデータ復旧サービスに依頼することを検討してください。

6. データ復元後の注意点

6.1 復元されたデータの確認と検証

復元されたデータは、必ず確認し、検証してください。ファイルが開けるか、正しく動作するかなどを確認し、破損したファイルがないか確認してください。

6.2 復元されたデータのバックアップ

復元されたデータは、SDカードとは別の場所にバックアップしてください。ハードドライブ、USBメモリ、クラウドストレージなど、安全な場所にバックアップすることをお勧めします。

6.3 SDカードの健康状態のチェック

データ復元後、SDカードの健康状態をチェックすることをお勧めします。CrystalDiskInfoなどのツールを使用すると、SDカードのS.M.A.R.T.情報を確認し、エラーがないかチェックできます。

7. データ復元ソフトの比較: Windows File Recoveryの利点と欠点

7.1 他のデータ復元ソフトとの比較

Windows File Recovery以外にも、様々なデータ復元ソフトが販売されています。以下に、代表的なデータ復元ソフトをいくつか紹介します。

  • EaseUS Data Recovery Wizard: 高い復旧率と使いやすさが特徴のデータ復元ソフト。
  • Recuva: 無料版と有料版があり、手軽にデータ復元を試せる。
  • Disk Drill: シンプルなインターフェースで、初心者でも使いやすいデータ復元ソフト。
  • Stellar Data Recovery: 高度な機能を搭載し、複雑なデータ損失状況にも対応できる。

7.2 Windows File Recoveryのメリット

  • 無料: Microsoftが提供する無料のデータ復元ツールです。
  • 高度な機能: コマンドラインインターフェースであるため、細かく設定できる高度な機能が搭載されています。
  • 幅広いファイルシステムのサポート: NTFS、FAT、exFAT、ReFSなど、幅広いファイルシステムに対応しています。
  • シグネチャースキャン: ファイルシステムの情報が失われている場合でもファイルを復元できる可能性があります。

7.3 Windows File Recoveryのデメリット

  • コマンドラインインターフェース: コマンドラインインターフェースであるため、初心者には使いにくい場合があります。
  • GUIがない: グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)がないため、操作に慣れが必要です。
  • 復旧率: 他の有料のデータ復元ソフトに比べて、復旧率が低い場合があります。

8. データ損失を防ぐための予防策

8.1 定期的なバックアップの重要性

データ損失を防ぐための最も効果的な方法は、定期的なバックアップです。重要なデータは、ハードドライブ、USBメモリ、クラウドストレージなど、複数の場所にバックアップすることをお勧めします。

8.2 SDカードの安全な取り扱い

  • SDカードを安全に取り外すには、タスクバーの「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」アイコンをクリックし、SDカードを選択します。
  • SDカードを高温多湿な場所に保管しないでください。
  • SDカードを強い衝撃から保護してください。
  • SDカードを書き込み中に取り外さないでください。

8.3 ウイルス対策ソフトの導入

ウイルスやマルウェアは、ファイルを削除したり、暗号化したりする可能性があります。ウイルス対策ソフトを導入し、常に最新の状態に保つことで、ウイルス感染からSDカードを保護できます。

9. トラブルシューティング: 復元できない場合の対処法

9.1 復元モードの切り替え

Regularモードで復元できない場合は、Extensiveモードを試してください。Extensiveモードは、より深くスキャンするため、時間がかかりますが、より多くのデータを復元できる可能性があります。

9.2 詳細なスキャンの実行

より多くのファイルを復元するために、シグネチャースキャンや、ファイルサイズ、日付などのフィルタリングオプションを組み合わせて、詳細なスキャンを実行してみてください。

9.3 ファイルシステムのエラーチェック

SDカードのファイルシステムにエラーがある場合は、Windowsのチェックディスクユーティリティ(chkdsk)を実行して、エラーを修復してみてください。

  1. コマンドプロンプトを管理者権限で起動します。
  2. chkdsk D: /f と入力して、Enterキーを押します(D:はSDカードのドライブレター)。
  3. チェックディスクユーティリティがファイルシステムのエラーをチェックし、修復します。

9.4 専門家への依頼

Windows File Recoveryでデータを復元できない場合は、専門のデータ復旧サービスに依頼することを検討してください。データ復旧サービスは、高度な技術と設備を備えており、物理的に損傷したSDカードや、高度なデータ損失状況からデータを復元できる可能性があります。

10. まとめ

Windows File Recoveryは、SDカードを含む様々なストレージデバイスから失われたファイルを復元できる強力なツールです。コマンドラインインターフェースであるため、初心者には使いにくい場合がありますが、高度な機能を備えており、無料で利用できるという大きなメリットがあります。この記事で解説した手順とトラブルシューティングを参考に、SDカードのデータ復元に挑戦してみてください。

データ損失を防ぐためには、定期的なバックアップ、SDカードの安全な取り扱い、ウイルス対策ソフトの導入など、日頃から予防策を講じることが重要です。万が一、データが失われた場合は、すぐにSDカードの使用を中止し、できるだけ早くデータ復元を試みることをお勧めします。

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