はい、承知いたしました。プログラミング入門者向けのVS Codeの始め方と基本の使い方について、約5000語の詳細な記事を作成します。
プログラミング入門に最適!VS Codeの始め方と基本の使い方
はじめに:プログラミング学習の強力な味方、VS Codeとは?
プログラミングの世界へようこそ!初めてコードを書くとき、多くの方が「どこで書けばいいの?」という疑問にぶつかります。コードを書くためのソフトウェアはたくさんありますが、その中でも現在最も人気があり、プログラミング学習を始める方にとって最適と言えるのが Visual Studio Code (VS Code) です。
VS Codeは、Microsoftが開発した無料のソースコードエディタです。軽量でありながら非常に高機能で、Windows、macOS、Linuxといった主要なオペレーティングシステムで利用できます。世界中のプログラマーから支持されており、初心者から上級者まで幅広く使われています。
なぜVS Codeがプログラミング初心者におすすめなのでしょうか?
- 無料かつ高機能: 追加費用なしでプロレベルの編集機能が使えます。
- クロスプラットフォーム: どのOSを使っていても同じ環境で学習できます。
- 直感的な操作性: 洗練されたユーザーインターフェースで、初めてでも迷いにくい設計です。
- 豊富な拡張機能: さまざまなプログラミング言語に対応し、便利な機能を追加できます。
- 統合ターミナル: コードを書くだけでなく、プログラムの実行や管理もVS Code内で行えます。
- デバッグ機能: プログラムのエラーを見つけ、修正する作業(デバッグ)を効率的に行えます。
この記事では、プログラミングをこれから始めるあなたが、VS Codeをインストールし、基本的な使い方をマスターするためのステップを、約5000語のボリュームで徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたは自信を持ってVS Codeを使い始め、プログラミング学習の第一歩を踏み出すことができるでしょう。
さあ、VS Codeの世界へ飛び込みましょう!
ステップ1:VS Codeをインストールしよう
まずはVS Codeを手に入れましょう。公式サイトから簡単にダウンロードできます。
1. 公式サイトにアクセスする
お使いのWebブラウザを開き、以下のVS Code公式サイトにアクセスします。
https://code.visualstudio.com/
2. ダウンロードする
サイトにアクセスすると、通常はあなたのOSに合ったダウンロードボタンが大きく表示されます。例えば、Windowsを使っていれば「Download for Windows」といったボタンが見えるはずです。そのボタンをクリックしてダウンロードを開始してください。
もしOSが正しく検出されない場合や、別のOS用のインストーラーが必要な場合は、「Other downloads」などのリンクを探すと、Windows (.exe, .zip)、macOS (.zip)、Linux (.deb, .rpm, .tar.gz) 用のダウンロードオプションが見つかります。
3. インストーラーを実行する
ダウンロードしたファイルを開いて、インストールを開始します。OSによって手順が少し異なります。
-
Windowsの場合:
- ダウンロードした
.exe
ファイルをダブルクリックします。 - 「ユーザーアカウント制御」のダイアログが表示されたら、「はい」をクリックして許可します。
- 「使用許諾契約書の同意」が表示されます。内容を確認し、「同意する」を選択して「次へ」をクリックします。
- インストール先のフォルダを選択します。特別な理由がなければデフォルトのままで問題ありません。「次へ」をクリックします。
- スタートメニューフォルダを選択します。これもデフォルトのままで「次へ」をクリックします。
- 追加タスクを選択します。ここでいくつか重要なオプションがあります。
- 「デスクトップにアイコンを作成する」:デスクトップからすぐに起動したい場合にチェックを入れます。
- 「Pathへの追加 (要再起動)」: これは非常に重要です。 これにチェックを入れておくと、コマンドプロンプトやPowerShellから
code .
のように入力するだけでVS Codeを起動したり、特定のフォルダを開いたりできるようになります。必ずチェックを入れることを強く推奨します。 - 「ファイル エクスプローラーのコンテキスト メニューに [Code で開く] アクションを追加する」:フォルダやファイルを右クリックしたメニューから直接VS Codeで開けるようになります。これも便利なのでチェックを推奨します。
- 「ファイル エクスプローラーのファイルのコンテキスト メニューに [Code で開く] アクションを追加する」:上記と同様で、ファイルに対しても有効になります。チェックを推奨します。
- 選択が終わったら「次へ」をクリックし、「インストール」をクリックします。
- インストールが完了したら、「Visual Studio Codeを実行する」にチェックが入っていることを確認し、「完了」をクリックします。VS Codeが起動します。
- ダウンロードした
-
macOSの場合:
- ダウンロードした
.zip
ファイルを開きます。通常、自動的に解凍されて「Visual Studio Code.app」というファイルが生成されます。 - この「Visual Studio Code.app」ファイルを、アプリケーションフォルダ (
/Applications
) にドラッグ&ドロップします。 - アプリケーションフォルダから「Visual Studio Code」アイコンをダブルクリックして起動します。
- 初回起動時に「開発元を検証できないため開けません」のような警告が出ることがあります。その場合は、「システム設定」または「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」を開き、「ダウンロードしたアプリケーションの実行を許可」の項目で「このまま開く」のようなボタンをクリックして許可してください。一度許可すれば次回以降は表示されません。
- Dockに追加しておくと便利です。VS Codeが起動中にDockに表示されているアイコンを右クリック(またはControl+クリック)し、「オプション」>「Dockに追加」を選択します。
- ダウンロードした
-
Linuxの場合:
- Debian/Ubuntuベース (例:
.deb
ファイル):- ダウンロードした
.deb
ファイルをダブルクリックすると、ソフトウェアセンターなどが起動してインストールできます。 - または、ターミナルを開き、ダウンロードしたファイルの場所に移動して以下のコマンドを実行します(ファイル名は適宜変更してください)。
bash
sudo dpkg -i code_*.deb
sudo apt --fix-broken install # 依存関係の問題がある場合
- ダウンロードした
- Fedora/CentOS/RHELベース (例:
.rpm
ファイル):- ターミナルを開き、ダウンロードしたファイルの場所に移動して以下のコマンドを実行します。
bash
sudo rpm -ivh code_*.rpm
- ターミナルを開き、ダウンロードしたファイルの場所に移動して以下のコマンドを実行します。
- パッケージマネージャーを使う (推奨): 多くのLinuxディストリビューションでは、公式リポジトリやSnapcraft、FlatpakなどでVS Codeが提供されています。
- Snapcraftの場合:
sudo snap install code --classic
- Flatpakの場合:
flatpak install flathub com.visualstudio.code
- それぞれのディストリビューションのパッケージマネージャーで「code」や「vscode」を検索してインストールするのが最も簡単に最新版を維持できる方法です。
- Snapcraftの場合:
- インストール後、アプリケーションメニューから「Visual Studio Code」を探して起動します。
- Debian/Ubuntuベース (例:
4. VS Codeの初回起動
インストールが完了し、VS Codeを起動すると、Welcome画面が表示されます。
(注:画像はイメージです。実際の表示とは異なる場合があります。)
ここでは、基本的な設定(テーマの選択、キーマップの同期など)を促されますが、最初はスキップしても大丈夫です。後からいつでも変更できます。まずはVS Codeの画面構成を理解することから始めましょう。
これでVS Codeのインストールは完了です!お疲れ様でした。
ステップ2:VS Codeの画面構成を理解しよう
VS Codeを起動すると、いくつかのエリアに分かれた画面が表示されます。これらのエリアの役割を理解することが、VS Codeを使いこなす第一歩です。主要なエリアを見ていきましょう。
(注:画像はイメージです。実際の表示とは異なる場合があります。)
-
アクティビティバー (Activity Bar):
- 画面の最も左端にある縦長のバーです。
- 様々なビュー(機能画面)を切り替えるためのアイコンが並んでいます。
- デフォルトでよく使うアイコン:
- 虫眼鏡アイコン (Explorer): ファイルやフォルダを管理するエクスプローラービューを表示します。プログラミング作業のほとんどはここから始まります。
- 虫眼鏡アイコン (Search): ファイルの内容を検索・置換するためのビューを表示します。
- Gitアイコン (Source Control): Gitを使ったバージョン管理を行うためのビューを表示します。プログラミングでは必須のツールです。
- 再生/虫アイコン (Run and Debug): プログラムを実行したり、エラーの原因を特定・修正したりするためのデバッグビューを表示します。
- 四角いアイコン (Extensions): VS Codeに機能を追加する「拡張機能」を管理するためのビューを表示します。
-
サイドバー (Sidebar):
- アクティビティバーで選択したアイコンに対応するビューが表示されるエリアです。
- 例えば、エクスプローラーアイコンを選択すれば、現在開いているフォルダやファイルの一覧が表示されます。
- 検索アイコンを選択すれば、検索窓が表示されます。
- サイドバーは表示/非表示を切り替えられます (
Ctrl + B
またはCmd + B
)。画面を広く使いたい場合に便利です。
-
エディターエリア (Editor Area):
- 画面の大部分を占める中央のエリアです。
- ここで実際にコードを書いたり編集したりします。
- 複数のファイルを開いた場合、タブ形式で表示されます。タブをクリックしてファイル間を切り替えられます。
- 画面を分割して複数のファイルを同時に表示することも可能です。
-
パネル (Panel):
- 画面の下部に表示されるエリアです。
- ターミナル、出力、デバッグコンソール、問題(エラーや警告一覧)といった情報を表示できます。
- よく使う機能:
- ターミナル (Terminal): コマンドを入力してプログラムを実行したり、外部ツールを使ったりするのに使います。VS Code内で完結できるので非常に便利です。
- 問題 (Problems): コード中のエラーや警告の一覧が表示されます。これを活用することで、コードの誤りを見つけやすくなります。
- パネルも表示/非表示を切り替えられます (
Ctrl + J
またはCmd + J
)。
-
ステータスバー (Status Bar):
- 画面の最も下部にある横長のバーです。
- 現在のVS Codeの状態や、開いているファイルに関する情報(使用しているプログラミング言語、エンコーディング、行数、列数など)が表示されます。
- エラーや警告の数、Gitのリポジトリ情報なども表示されます。クリックすると関連する機能を開けるものもあります。
これらのエリアを組み合わせることで、コードの編集、ファイルの管理、プログラムの実行、デバッグ、バージョン管理、機能拡張といったプログラミングに必要な一連の作業を、VS Codeという一つのアプリケーション内で効率的に行うことができるようになっています。
ステップ3:基本的なファイル操作を覚えよう
VS Codeでプログラミングを始めるには、まずファイルを作成し、保存する必要があります。
1. 新しいファイルを作成する
- メニューバーから「ファイル(File)」>「新しいテキストファイル(New Text File)」を選択します (
Ctrl + N
またはCmd + N
のショートカットでも可能です)。 - エディターエリアに新しい空のタブが表示されます。これが新しいファイルです。
- まだこのファイルは保存されていません。タブのファイル名(例:「無題-1」)の横に白い丸が表示されているのは、変更が保存されていないことを示しています。
2. ファイルを保存する
- コードを書く前に、まずファイルを保存することをおすすめします。保存することで、ファイルの種類(プログラミング言語)に応じた機能(後述のシンタックスハイライトやIntelliSense)が有効になります。
- メニューバーから「ファイル(File)」>「保存(Save)」を選択します (
Ctrl + S
またはCmd + S
のショートカットが便利です)。 - 「名前を付けて保存」ダイアログが表示されます。
- ファイルを保存したい場所(フォルダ)を選びます。
- ファイル名を決めます。 このとき、ファイル名の最後に拡張子を付けることが非常に重要です。 拡張子によってVS Codeはファイルの種類を認識し、適切な機能を提供します。
- Pythonファイル:
hello.py
(拡張子.py
) - JavaScriptファイル:
script.js
(拡張子.js
) - HTMLファイル:
index.html
(拡張子.html
) - CSSファイル:
style.css
(拡張子.css
) - Javaファイル:
MyApp.java
(拡張子.java
) - C++ファイル:
main.cpp
(拡張子.cpp
)
- Pythonファイル:
- 例えば、Pythonの「Hello, World!」プログラムを書きたいなら、ファイル名を
hello.py
と入力して「保存」をクリックします。 - 保存が成功すると、タブのファイル名が保存した名前に変わり、白い丸が閉じている×印に変わります。
3. コードを書いてみる
- 保存したファイルに、実際にコードを書いてみましょう。
-
例えば、Pythonファイル (
hello.py
) なら、以下のコードを入力してみてください。python
print("Hello, VS Code!") -
コードを入力すると、VS Codeが自動的に色を付けてくれるのがわかるでしょう(シンタックスハイライト)。予約語や文字列などが色分けされ、コードが読みやすくなります。
- コードを変更するたびに、タブのファイル名の横に再び白い丸が表示されます。これは未保存の状態であることを示します。忘れずに
Ctrl + S
(またはCmd + S
) で保存しましょう。
4. フォルダを開いて作業する
プログラミングでは、通常1つのファイルだけで作業を終えることは少なく、複数の関連するファイルをまとめて1つのプロジェクトとして扱います。VS Codeはフォルダ単位でプロジェクトを開くのが標準的な使い方です。
- メニューバーから「ファイル(File)」>「フォルダを開く(Open Folder…)」を選択します。
- 作業したいプロジェクトのフォルダを選択し、「フォルダの選択」ボタンをクリックします。
- VS Codeの画面が切り替わり、サイドバーのエクスプローラービューに、開いたフォルダの中にあるファイルやフォルダの一覧が表示されます。
- エクスプローラービューでファイル名をクリックすると、エディターエリアでそのファイルが開きます。
- 新しいファイルを作成したい場合は、エクスプローラービューでフォルダ名を右クリックし、「新しいファイル(New File)」を選択するか、フォルダ名の横にマウスカーソルを合わせたときに表示される「新しいファイル」アイコンをクリックします。同様に「新しいフォルダー(New Folder)」を作成することもできます。
- フォルダを開いて作業することで、複数のファイルを行き来したり、フォルダ構造を把握したりするのが非常に容易になります。
ヒント: Windowsでインストール時に「Pathへの追加」にチェックを入れた場合、エクスプローラーで開きたいフォルダを開き、アドレスバーに cmd
または powershell
と入力してEnterキーを押し、開いたターミナルで code .
と入力してEnterキーを押すと、そのフォルダをVS Codeで開くことができます。これは非常に便利な方法です。
ステップ4:VS Codeの便利機能を体験しよう – IntelliSenseとシンタックスハイライト
コードを書く作業を効率化し、ミスを減らしてくれるのがVS Codeの強力な機能です。特に初心者がその恩恵を大きく受けられるのが IntelliSense と シンタックスハイライト です。
1. シンタックスハイライト (Syntax Highlighting)
- 先ほどコードを書いた際に体験したように、VS Codeは開いているファイルの種類(拡張子)を認識し、プログラミング言語の文法に基づいてコードに色を付けてくれます。
- 予約語 (例: Pythonの
print
,if
,for
)、変数名、文字列、コメントなどがそれぞれ異なる色で表示されます。 - これにより、コードの構造が一目で分かりやすくなり、タイプミスや文法エラーに気づきやすくなります。
- 対応する言語はデフォルトでも多いですが、拡張機能を追加することでさらに多くの言語に対応できます。
2. IntelliSense
- IntelliSenseは、コード入力中に候補を表示したり、関数の使い方を教えてくれたりする強力な機能です。
-
主な機能:
- コード補完 (Code Completion): 変数名や関数名、キーワードなどを入力している途中で、候補となる名前をリスト表示してくれます。TabキーやEnterキーで選択することで、最後まで入力する手間が省け、タイプミスを防げます。
- パラメータ情報 (Parameter Info): 関数やメソッドを入力したときに、その関数がどのような引数を必要とするか、その型や順番などを表示してくれます。関数の使い方を調べながらコードを書く際に非常に役立ちます。
- クイック情報 (Quick Info): 関数名や変数名などにマウスカーソルを合わせると、その定義やドキュメントを表示してくれます。他の人が書いたコードを読むときや、ライブラリの使い方を調べる際に便利です。
- エラーや警告の表示: 文法的に誤っている部分や、コードに潜在的な問題がある箇所に波線(通常は赤や黄色)を表示して知らせてくれます。波線にマウスカーソルを合わせると、具体的なエラー内容や警告内容が表示されます。
-
IntelliSenseの例 (Pythonの場合):
print(
と入力すると、print
関数の引数の情報が表示されます。- リストを作成し、リスト名の後に
.
を入力すると、リストで使えるメソッドの候補(append
,pop
,sort
など)が表示されます。
-
IntelliSenseの機能は、使用するプログラミング言語やインストールしている拡張機能によって強化されます。多くの言語では、その言語用の拡張機能を入れることで、より賢いコード補完や詳細な情報表示が可能になります。
これらの機能は、プログラミング学習において「次に何を書けばいいか分からない」「関数の使い方が思い出せない」「どこが間違っているか分からない」といった壁にぶつかったときに、大きな助けとなってくれます。積極的に活用していきましょう。
ステップ5:統合ターミナルを使ってみよう
プログラミングでは、コードを書くだけでなく、それを実行したり、ライブラリをインストールしたり、バージョン管理システムを使ったりと、様々なコマンド操作が必要になります。VS Codeには 統合ターミナル が内蔵されており、VS Codeから離れることなくこれらの作業を行うことができます。
1. 統合ターミナルを開く
- メニューバーから「表示(View)」>「ターミナル(Terminal)」を選択します。
- または、ショートカット
Ctrl + バッククォート(
)または
Cmd + バッククォート()
を使用するのが最も手軽です。バッククォートキーは通常、Escキーの下あたりにあります。 - 画面下部のパネルエリアにターミナルが表示されます。
2. ターミナルの基本操作
ターミナルは、オペレーティングシステムと対話するためのCUI (Character User Interface) です。キーボードを使ってコマンドを入力し、実行結果をテキストで確認します。OSによって使うコマンドが少し異なります。
- 現在のディレクトリを確認:
- Windows (Command Prompt / PowerShell):
cd
またはGet-Location
- macOS / Linux (Bash / Zsh):
pwd
- Windows (Command Prompt / PowerShell):
- ファイルやフォルダの一覧を表示:
- Windows (Command Prompt / PowerShell):
dir
- macOS / Linux (Bash / Zsh):
ls
- Windows (Command Prompt / PowerShell):
- ディレクトリを移動:
cd [移動先のフォルダ名]
(例:cd Documents
)- 親ディレクトリに戻る:
cd ..
- ホームディレクトリに戻る:
cd ~
(macOS/Linux),cd %USERPROFILE%
(Windows Command Prompt),cd ~
(Windows PowerShell)
- 画面をクリア:
- Windows (Command Prompt / PowerShell):
cls
- macOS / Linux (Bash / Zsh):
clear
- Windows (Command Prompt / PowerShell):
VS Codeの統合ターミナルは、通常VS Codeで開いているフォルダのパスで開かれます。これは、そのフォルダ内のファイルに対してコマンドを実行するのに非常に便利です。
3. プログラムを実行してみる
統合ターミナルを使って、先ほど作成したPythonの hello.py
ファイルを実行してみましょう。
- VS Codeで
hello.py
を含むフォルダを開いていることを確認します。 - 統合ターミナルを開きます (
Ctrl + ``
)。 - ターミナルが開き、プロンプトが表示されます(例:
C:\Users\YourName\your_project_folder>
)。 -
Pythonインタプリタを使ってファイルを実行するコマンドを入力します。
bash
python hello.py
(注:python
コマンドで実行できない場合は、Pythonが正しくインストールされてPathが通っているか確認してください。場合によってはpython3
コマンドを使う必要があるかもしれません。) -
Enterキーを押すと、プログラムが実行され、ターミナルに以下の出力が表示されるはずです。
Hello, VS Code!
このように、VS Code内ですぐにプログラムを実行して結果を確認できるため、コードを書く→実行→確認というサイクルをスムーズに回すことができます。
4. その他のターミナル活用例
- ライブラリのインストール: Pythonの
pip install [パッケージ名]
やJavaScript (Node.js) のnpm install [パッケージ名]
といったコマンドを実行して、必要なライブラリを追加できます。 - バージョン管理 (Git):
git status
,git add .
,git commit -m "..."
,git push
といったGitコマンドを実行して、コードの変更履歴を管理できます。 - ビルドツールの実行: Web開発でよく使うWebpackやGulp、Parcelなどのビルドツールを実行できます。
統合ターミナルはプログラミング作業において非常に頻繁に使うツールです。基本的なコマンド操作に慣れておきましょう。
ステップ6:拡張機能を活用してVS Codeをパワーアップしよう
VS Codeの最大の魅力の一つが、豊富な 拡張機能 (Extensions) です。拡張機能を使うことで、特定のプログラミング言語への対応を強化したり、便利な機能を追加したり、見た目をカスタマイズしたりと、VS Codeをあなたの好みに合わせて強力にすることができます。
1. 拡張機能ビューを開く
- アクティビティバーにある四角いアイコン(拡張機能アイコン)をクリックします。
- サイドバーに拡張機能ビューが表示されます。
2. 拡張機能を検索・インストールする
- 拡張機能ビューの上部にある検索ボックスに、探したい拡張機能の名前や、対応させたいプログラミング言語名などを入力します。
- 例えば、「Python」と入力すると、Python開発に関連する様々な拡張機能が表示されます。
- 表示された拡張機能リストの中から、目的に合ったものを見つけます。公式や人気の拡張機能は、ダウンロード数や評価が高い傾向があります。Microsoftが提供している「Python」拡張機能などが定番です。
- インストールしたい拡張機能をクリックすると、詳細画面が表示されます。機能説明、使い方、レビューなどが確認できます。
- インストールするには、拡張機能名の横にある「インストール(Install)」ボタンをクリックします。
- インストールが完了すると、「インストール済み(Installed)」と表示が変わります。拡張機能によっては、VS Codeの再起動が必要な場合があります。
3. おすすめの拡張機能 (初心者向け)
プログラミング学習を始めるにあたって、特におすすめの拡張機能をいくつか紹介します。これらをインストールすることで、VS Codeがさらに使いやすくなります。
-
プログラミング言語対応拡張機能:
- Python: Microsoftによる公式拡張機能。IntelliSense、デバッグ、コードフォーマット、テスト、Jupyter Notebook対応など、Python開発に必要な機能がほぼ全て含まれています。Pythonを学ぶなら必須です。
- JavaScript/TypeScript: VS Code自体にJavaScript/TypeScriptの基本的なサポートは組み込まれていますが、より強力な機能(ESLint, Prettierとの連携など)を使いたい場合は、関連する拡張機能を追加することがあります。まずは標準機能だけでも十分に始められます。
- HTML CSS Support: HTMLとCSSの記述を助ける機能(コード補完、スニペットなど)を追加します。
- Live Server: Web開発者向け。HTMLファイルを保存するたびに、自動的にブラウザをリロードして最新の表示を確認できます。ブラウザとエディタを行ったり来たりする手間が省け、開発効率が格段に向上します。HTML/CSS/JavaScriptを学ぶなら強く推奨します。
-
コード整形・可読性向上系:
- Prettier – Code formatter: 様々な言語に対応したコード自動整形ツールです。コードを保存するたびに、インデントやスペース、改行などを統一されたスタイルに自動で修正してくれます。複数人で開発する際には必須ですが、一人で学習する場合でも、きれいに整形されたコードは読みやすく、良い習慣が身につきます。VS Codeの設定で保存時に自動整形されるように設定するのがおすすめです。
- Indent-Rainbow: インデントレベルごとに異なる色を付けてくれます。コードのブロック構造を視覚的に把握しやすくなり、特にPythonのようにインデントが重要な言語で役立ちます。
- Bracket Pair Colorizer (Version 2): 対応するカッコ
()
,[]
,{}
同士を同じ色で表示してくれます。カッコの対応関係が分かりやすくなり、記述ミスを減らせます。VS Codeの最近のバージョンではこの機能が標準で組み込まれています(Editor > Bracket Pair Colorization
設定)。
-
その他:
- Japanese Language Pack for Visual Studio Code: VS Codeのメニューなどを日本語化します。英語が苦手な場合はこれをインストールすると使いやすくなります。
- GitLens — Git supercharged: Gitの機能(誰がいつコードを変更したかなど)をVS Code上でより分かりやすく表示してくれます。Gitを使い始めたら役立ちます。
4. 拡張機能の管理
インストール済みの拡張機能は、拡張機能ビューの「インストール済み」セクションで確認できます。不要になった拡張機能は、詳細画面を開いて「アンインストール(Uninstall)」ボタンで削除できます。
拡張機能を上手に活用することで、VS Codeはあらゆるプログラミング言語や開発スタイルに対応できる強力なツールへと進化します。最初は必要なものだけをインストールし、慣れてきたら徐々に便利な拡張機能を探してみると良いでしょう。
ステップ7:VS Codeを自分好みにカスタマイズしよう
VS Codeは見た目や細かい挙動を自由にカスタマイズできます。自分にとって最も快適な開発環境を作ることは、プログラミング学習を継続する上でモチベーション維持にも繋がります。
1. 設定を開く
VS Codeの様々な設定を変更するには、設定画面を開きます。
- メニューバーから「ファイル(File)」>「基本設定(Preferences)」>「設定(Settings)」を選択します。
- または、ショートカット
Ctrl + コンマ(,)
またはCmd + コンマ(,)
を使用するのが便利です。
設定画面は、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)で項目を選んで変更する方法と、設定をJSON形式のテキストファイルで直接編集する方法があります。初心者にはGUIでの操作がおすすめです。
2. 主な設定項目
GUI設定画面では、左側のメニューでカテゴリを選択し、右側の検索ボックスで設定項目名を検索することで、目的の設定を見つけられます。よく使う設定項目をいくつか紹介します。
-
Text Editor (テキストエディタ):
- Font Family: コードを表示するフォントの種類を設定します。プログラミングには、ゼロ「0」とオー「O」、エル「l」とイチ「1」などの区別がつきやすい「等幅フォント (Monospaced Font)」が適しています。
'Cascadia Code', Consolas, 'Courier New', monospace
のように複数指定できます。Cascadia Code
はMicrosoftが開発したプログラミング向けのフォントで、一部の環境では最初からインストールされています。 - Font Size: フォントのサイズを設定します。見やすい大きさに調整しましょう。
- Tab Size: Tabキーを押したときに入力されるスペースの数(またはタブ文字自体を使用するか)を設定します。多くの言語やプロジェクトではスペース2つまたは4つが一般的です。
- Auto Save: ファイルの自動保存を設定します。「afterDelay」(一定時間後)、「onFocusChange」(VS Codeから別のウィンドウに移ったとき)、「onWindowChange」(別のアプリケーションに移ったとき)、「onDidSaveStickyAndTriggerByShutdown」(終了時)などが選べます。ONにしておくと保存忘れを防げて便利です。
- Word Wrap: 行が長くなったときに、折り返して表示するかどうかを設定します。「on」にすると、長い行がエディタの右端で自動的に折り返されて表示されます。
- Font Family: コードを表示するフォントの種類を設定します。プログラミングには、ゼロ「0」とオー「O」、エル「l」とイチ「1」などの区別がつきやすい「等幅フォント (Monospaced Font)」が適しています。
-
Workbench (ワークベンチ):
- Color Theme: VS Code全体の色のテーマを設定します。ダークテーマ、ライトテーマなど、多くのプリセットテーマが用意されており、拡張機能でさらに追加できます。「Dark+ (default)」や「Light+ (default)」が標準のテーマです。目に優しいダークテーマが人気です。
- File Icon Theme: エクスプローラービューに表示されるファイルやフォルダのアイコンのテーマを設定します。デフォルトのアイコンよりも、ファイルの種別が分かりやすいアイコンテーマ(例:
vscode-icons
拡張機能)を使うと便利です。 - Editor: Language: VS Codeの表示言語を設定します。「Japanese」を選択するとメニューなどが日本語になります。
3. JSON設定ファイルを編集する
GUI設定画面の右上にある「設定 (JSON) を開く」アイコンをクリックすると、settings.json
というファイルが開きます。ここには、GUIで変更した設定がJSON形式で記述されています。
json
{
"editor.fontSize": 14,
"editor.tabSize": 4,
"editor.autoSave": "afterDelay",
"workbench.colorTheme": "Default Dark+",
"workbench.iconTheme": "vs-seti"
}
JSON形式での編集に慣れると、GUIにはない細かい設定や、複数の設定を一度にコピー&ペーストすることができて便利です。まずはGUIで設定を試してみて、慣れてきたらJSON編集にも挑戦してみましょう。
4. キーボードショートカットを覚える
VS Codeを効率的に使う上で、キーボードショートカットを覚えることは非常に重要です。よく使う操作には必ずショートカットが割り当てられています。
- メニューバーから「ファイル(File)」>「基本設定(Preferences)」>「キーボード ショートカット(Keyboard Shortcuts)」を選択します。
- または、ショートカット
Ctrl + K Ctrl + S
またはCmd + K Cmd + S
で開けます。
キーボードショートカット設定画面では、コマンド名で検索したり、キーバインド(割り当てられているキー)で検索したりできます。既存のショートカットを変更したり、新しいショートカットを割り当てたりすることも可能です。
すぐに覚えるべき基本的なショートカット例:
Ctrl + S
/Cmd + S
: ファイルを保存Ctrl + N
/Cmd + N
: 新しいファイルを作成Ctrl + O
/Cmd + O
: ファイルを開くCtrl + Shift + S
/Cmd + Shift + S
: 名前を付けて保存Ctrl + W
/Cmd + W
: 現在のタブを閉じるCtrl + B
/Cmd + B
: サイドバーの表示/非表示を切り替えCtrl + J
/Cmd + J
: パネル(ターミナルなど)の表示/非表示を切り替えCtrl + ``
/Cmd + ``
: 統合ターミナルを開く/閉じるCtrl + Shift + P
/Cmd + Shift + P
: コマンドパレットを開く
5. コマンドパレットを活用する
VS Codeのあらゆる機能に素早くアクセスするための強力なツールが コマンドパレット (Command Palette) です。VS Codeで「これをやりたいけど、メニューのどこにあるか分からない…」というときは、とりあえずコマンドパレットを開いて検索してみましょう。
- ショートカット
Ctrl + Shift + P
またはCmd + Shift + P
で開きます。 - 画面上部に小さな入力ボックスが表示されます。
- 実行したいコマンドの一部を入力すると、候補が表示されます。例えば、「settings」と入力すれば設定関連のコマンド、「extension」と入力すれば拡張機能関連のコマンドが表示されます。
- 表示された候補から目的のコマンドを選択してEnterキーを押すと、その機能が実行されます。
- ファイルを開きたいときは、
Ctrl + P
またはCmd + P
でファイル検索モードになります。ファイル名の一部を入力して素早くファイル間を移動できます。
コマンドパレットはVS Codeを使いこなす上で非常に役立つ機能です。積極的に活用しましょう。
ステップ8:プログラミング学習を効率化する追加機能
VS Codeには、IntelliSenseやターミナル以外にも、プログラミング学習を助けてくれる便利な機能がたくさんあります。
1. 問題ビュー (Problems View)
- 画面下部のパネルにある「問題(Problems)」タブをクリックすると表示されます。
- 開いているファイルやプロジェクト全体で検出されたエラーや警告が一覧で表示されます。
- 通常、エラーは赤色の下線やアイコンで、警告は黄色の下線やアイコンで示されます。
- 一覧表示された項目のうち、いずれかをクリックすると、エディターエリアで該当するコード行にジャンプできます。
- エラーメッセージは最初は分かりにくいこともありますが、解決のためのヒントが含まれています。エラーを一つずつ潰していくことは、プログラミング学習において非常に重要なスキルです。
2. デバッグ機能 (Debugging)
- プログラムが思い通りに動かないとき、どこに問題があるのかを特定するのがデバッグです。VS Codeには強力なデバッグ機能が統合されています。
- アクティビティバーの再生/虫アイコンをクリックすると、デバッグビューが表示されます。
- 特定のプログラミング言語のデバッグを行うには、通常その言語用の拡張機能(例: Python拡張機能)が必要です。
- デバッグ機能を使うと、プログラムの実行を一時停止したり(ブレークポイント)、変数の中身を確認したり、コードを一行ずつ実行したりすることができます。
- これにより、プログラムの内部で何が起こっているのかを詳細に調べ、エラーの原因を特定しやすくなります。
- デバッグは初心者がつまずきやすいポイントですが、VS CodeのGUIデバッガーは比較的使いやすく設計されています。まずは簡単なプログラムでブレークポイントを設定し、ステップ実行などを試してみましょう。
3. 検索と置換 (Search and Replace)
- サイドバーの虫眼鏡アイコンをクリックすると、検索ビューが表示されます。
- プロジェクト内のファイル全てから、特定の文字列を検索したり、別の文字列に一括で置換したりできます。
- 特定のファイル内だけで検索・置換したい場合は、エディターエリアを開いている状態で
Ctrl + F
(またはCmd + F
) でファイル内検索ボックスが表示されます。 - 特定のコード片を探したり、変数名をまとめて変更したりする際に非常に役立ちます。
4. 複数カーソル (Multi-Cursor)
- 複数の場所に同時にカーソルを置いて、同じテキストを同時に入力・編集できる機能です。
Alt
キー (macOSではOption
キー) を押しながら、カーソルを追加したい場所をクリックしていくと、複数のカーソルが出現します。- または、同じテキストが複数箇所にある場合、最初のテキストを選択し、
Ctrl + D
(またはCmd + D
) を押すごとに、次に一致するテキストが選択範囲に追加されていき、同時に編集できるようになります。 - 簡単な繰り返し作業を効率化できます。
5. Emmet (HTML/CSSの高速入力)
- VS CodeにはHTMLとCSSの入力を強力に支援するEmmetが標準で組み込まれています。
- 例えば、HTMLファイルで
!
と入力してTabキーを押すと、HTMLの基本テンプレートが展開されます。 div.container>p*3
と入力してTabキーを押すと、<div class="container">
の中に3つの<p>
要素を持つ構造が一瞬で生成されます。- CSSでも同様に、
m10
と入力してTabキーを押すとmargin: 10px;
に、p20-10
と入力してTabキーを押すとpadding: 20px 10px;
に展開されます。 - Web開発を学ぶ際には、Emmetを使うことでコーディング速度が劇的に向上します。
これらの機能は、最初はすべてを覚える必要はありませんが、存在を知っておくだけでも、必要になったときに「そういえばVS Codeにこういう機能があったな」と思い出して調べることができます。
ステップ9:よくある疑問と解決策
VS Codeを使い始める上で、初心者がよくつまずく点や疑問に思うことについて解説します。
Q1. コードを書いても実行できない、エラーが出る
- A1. 多くの原因が考えられます。
- ファイルの保存忘れ: コードを変更したのに保存していないと、古いコードが実行されます。必ず
Ctrl + S
(またはCmd + S
) で保存しましょう。自動保存設定をONにするのも有効です。 - 拡張機能の不足: 使用しているプログラミング言語に対応した拡張機能がインストールされていないと、IntelliSenseなどがうまく機能しなかったり、実行・デバッグの機能が使えなかったりします。
- 言語環境(インタプリタなど)がインストールされていない: VS Codeはエディタであり、プログラミング言語そのものではありません。Pythonを実行するにはPythonインタプリタ、Javaを実行するにはJava Development Kit (JDK) など、それぞれの言語の実行環境がOSにインストールされ、VS Codeから認識できる状態になっている必要があります。
- パスの問題: ターミナルからプログラムを実行する場合、その言語の実行コマンド(
python
やnode
など)にOSのPathが通っていないとコマンドが見つからず実行できません。言語のインストール時にPathの設定を行うか、VS Codeの設定でインタプリタのパスを指定する必要があります。 - コードの文法エラー: コード自体に誤りがある場合、実行時にエラーが発生します。VS Codeの「問題」ビューや、ターミナルに表示されるエラーメッセージを確認し、どこが間違っているのかを特定しましょう。
- 実行方法の間違い: プログラムの実行コマンドや、ファイルの指定方法が間違っている可能性があります。
- ファイルの保存忘れ: コードを変更したのに保存していないと、古いコードが実行されます。必ず
Q2. 日本語表示にしたい
- A2. ステップ6で紹介した「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」拡張機能をインストールし、VS Codeを再起動してください。再起動時に言語設定の変更を促されるか、コマンドパレットで
Configure Display Language
と検索・実行してja
を選択することで日本語表示になります。
Q3. 見た目を変えたい(テーマ、フォントなど)
- A3. ステップ7で解説した設定画面(
Ctrl+,
またはCmd+,
) から変更できます。- 色のテーマ: 「Workbench」>「Color Theme」
- ファイルアイコンのテーマ: 「Workbench」>「File Icon Theme」
- フォントやサイズ: 「Text Editor」>「Font」以下の項目
- 拡張機能ビューから新しいテーマやアイコンテーマを探してインストールすることもできます。
Q4. ショートカットキーが分からない
- A4. ステップ7で解説したキーボードショートカット設定画面(
Ctrl+K Ctrl+S
またはCmd+K Cmd+S
) を開き、機能名やキーで検索して確認しましょう。よく使う機能のショートカットは徐々に覚えていくのが効率的です。コマンドパレット(Ctrl+Shift+P
またはCmd+Shift+P
) から機能を検索・実行するのも代替手段として有効です。
Q5. Git (バージョン管理) はどうやって使うの?
- A5. VS CodeにはGit機能が統合されており、サイドバーのGitアイコン(ソース管理ビュー)から操作できます。リポジトリの初期化、変更のステージング、コミット、プッシュ/プルといった基本的な操作をGUIで行えます。Gitはプログラミングにおいて非常に重要なツールですが、初心者の方はまずVS Codeの基本的な使い方に慣れてからGitに挑戦するのが良いでしょう。VS Code公式のGitに関するドキュメントや、多くの入門記事が参考になります。
Q6. もっと高機能なVS Codeの使い方を知りたい
- A6. この記事では入門に焦点を当てていますが、VS Codeにはさらに多くの機能があります。
- スニペット: よく使うコードパターンを短いキーワードで入力できる機能。
- タスク: 外部ツール(コンパイラ、リンカー、テストランナーなど)を実行する設定。
- ワークスペース: 複数の関連しないフォルダをまとめて管理する機能。
- 設定の同期: 複数の環境(PC)間でVS Codeの設定や拡張機能を同期する機能。
- これらの機能については、VS Codeの公式ドキュメントを参照したり、関連する記事やチュートリアルを探したりして学ぶことができます。
ステップ10:プログラミング学習を始めるあなたへ – VS Codeを使いこなすためのヒント
VS Codeの基本的な使い方をマスターしたら、いよいよ本格的なプログラミング学習の始まりです。VS Codeをさらに使いこなすための追加のヒントをいくつかご紹介します。
- ドキュメントを読む習慣をつける: VS Codeの公式ドキュメントは非常に充実しています。困ったときや、特定の機能について詳しく知りたいときは、ドキュメントを参照する習慣をつけましょう。多くの情報は日本語化されています。
- エラーメッセージと警告を無視しない: エディタに表示される赤や黄色の波線、パネルの「問題」ビュー、ターミナルに表示されるメッセージは、あなたのコードのどこに問題があるのか、あるいは改善の余地があるのかを示しています。最初は意味が分からなくても、メッセージをコピーして検索するなどして、理解しようと努めることが成長に繋がります。
- ショートカットを少しずつ覚える: 最初から全てを覚える必要はありません。自分がよく行う操作(保存、ファイルを開く、ターミナルを開くなど)のショートカットから覚え始め、徐々に増やしていくのがおすすめです。効率が上がり、コーディングに集中しやすくなります。
- コミュニティを活用する: VS Codeは世界中で使われています。困ったことがあれば、オンラインフォーラムやコミュニティ(Stack Overflow, RedditのVS Codeサブレディット、日本の技術系Q&Aサイトなど)で質問を探したり、質問したりすることができます。
- 設定や拡張機能を恐れずに試す: VS Codeはカスタマイズ性が非常に高いエディタです。様々な設定や拡張機能を試してみて、自分にとって最も快適で効率的な環境を見つけましょう。もし設定をいじりすぎて分からなくなっても、設定ファイルを削除したり、VS Codeを再インストールしたりすれば元に戻せます(重要なコードファイルは別の場所に保存しておきましょう)。
- 定期的にアップデートする: VS Codeは頻繁にアップデートされ、新しい機能の追加や改善、バグ修正が行われます。特別な理由がなければ、常に最新版を利用することをおすすめします。アップデートの通知が表示されたら、従いましょう。
まとめ:VS Codeと共にプログラミングの旅へ
この記事では、プログラミングを始めるあなたがVS Codeをスムーズに使い始められるよう、インストールから基本的な操作、便利な機能、カスタマイズ方法までを詳細に解説しました。
VS Codeは単なるテキストエディタではなく、コードの編集、ファイルの管理、プログラムの実行、デバッグ、バージョン管理、そして機能拡張まで、プログラミングに必要なほとんどの作業を一つの環境で完結できる強力な「統合開発環境(IDE)に近い」ツールです。
最初は多くの機能があって戸惑うかもしれませんが、焦る必要はありません。まずは以下の基本から着実にマスターしていきましょう。
- VS Codeをインストールし、起動できる。
- 新しいファイルを作成し、保存できる(拡張子を意識する)。
- フォルダを開いて、プロジェクトとして管理できる。
- シンタックスハイライトとIntelliSenseの恩恵を受ける。
- 統合ターミナルを開き、簡単なコマンド(ファイル一覧表示、ディレクトリ移動など)やプログラムの実行ができる。
- プログラミング言語に対応した拡張機能をインストールできる。
これらの基本ができるようになれば、あなたはVS Codeを使って様々なプログラミング言語でコードを書き始める準備が整ったことになります。
VS Codeは、あなたのプログラミング学習の旅において、きっと強力な味方となってくれるでしょう。このツールを最大限に活用し、楽しみながらコードを書く経験を積んでいってください。
この記事が、あなたのVS Codeそしてプログラミング学習の素晴らしいスタートの助けとなれば幸いです。
さあ、VS Codeを開いて、あなたの最初のコードを書いてみましょう!応援しています!
【免責事項】
この記事は2023年10月現在のVS Codeの一般的な情報に基づいています。VS Codeのバージョンアップにより、画面表示や機能、設定方法が変更される可能性があります。正確な最新情報については、VS Codeの公式ドキュメントをご確認ください。ショートカットキーは、OSやキーボード配列、他のアプリケーションの設定などにより競合したり異なる場合があります。
【文字数について】
約5000語を目指して記述しましたが、実際の文字数は環境やカウント方法により若干変動する可能性があります。詳細な説明や各ステップでの補足などを加えることで、ボリュームを確保しました。