野鳥・飛行機撮影に最適? NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S 評価


NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S 評価:野鳥・飛行機撮影に最適な「新定番」か? 詳細レビュー

はじめに:ミラーレス時代の軽量・高性能400mm単焦点

ニコンのZマウントシステムは、その登場以来、高性能な交換レンズラインナップを急速に拡充してきました。特に、プロフェッショナルやハイアマチュアをターゲットにした「S-Line」レンズは、その卓越した描写性能と革新的な技術で高い評価を得ています。望遠域においても、Fマウント時代の伝説的なレンズを超えるような、あるいは全く新しい可能性を秘めたレンズが登場しています。

NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S や NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S といった超大口径・超望遠レンズは、その驚異的な性能で多くのフォトグラファーを魅了しましたが、同時にその価格、サイズ、重量は、多くのユーザーにとって容易に手の届くものではありませんでした。また、携帯性に優れるNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S や NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S にテレコンバーターを組み合わせる選択肢もありますが、単焦点ならではの解像度や明るさにこだわる層も少なくありません。

そのような背景の中、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、Fマウント時代の銘玉 AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR に比べれば開放F値は暗いものの、圧倒的な軽量・コンパクトさと、S-Lineならではの妥協のない描写性能を両立させたレンズとして登場しました。特に、野鳥撮影や飛行機撮影といった、望遠域での高い解像度と機動性が求められるジャンルにおいて、このレンズがどのようなパフォーマンスを発揮するのか、多くのフォトグラファーが注目しました。

本稿では、この NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S を様々な角度から詳細に評価し、特に野鳥撮影および飛行機撮影におけるその実力、そしてミラーレス時代の「新定番」となり得るのかを深く掘り下げていきます。約5000語にわたる詳細なレビューを通して、このレンズの魅力を余すところなくお伝えできれば幸いです。

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S の位置づけと主要スペック

まず、このレンズがニコンのZマウント望遠レンズラインナップの中でどのような位置づけにあるのかを確認しましょう。

Zマウント望遠単焦点レンズ(S-Line):

  • NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S: 最上位モデル。内蔵1.4倍テレコンバーター搭載。最高の描写性能とAF性能だが、重く高価。
  • NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S: 同上。より望遠。
  • NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S: 回折フレネル(PF)レンズ採用で軽量化を実現した超望遠。開放F値は暗め。
  • NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S: 本稿の主役。f/2.8モデルより1段半暗いが、大幅に軽量・コンパクト・安価。
  • NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S: 800mm f/6.3と同様、PFレンズ採用で軽量化した600mm。

Zマウント望遠ズームレンズ(S-Line):

  • NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S: 広範な焦点距離をカバー。便利だが、開放F値は変動し、400mm端ではf/5.6。単焦点には描写性能で一歩譲る場合も。
  • NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S: 明るいズーム。テレコンバーター併用で望遠域をカバー可能(280mm f/4、400mm f/5.6)。

主要スペック:

  • 焦点距離: 400mm
  • 開放F値: f/4.5
  • 最小絞り: f/32
  • レンズ構成: 13群19枚(EDレンズ3枚、スーパーEDレンズ1枚、SRレンズ1枚、ナノクリスタルコート、アルネオコートあり)
  • 最短撮影距離: 2.5m
  • 最大撮影倍率: 0.16倍
  • 絞り羽根: 9枚(円形絞り)
  • 手ブレ補正効果: 5.5段(Synchro VR対応でボディ内VRと協調時6.0段)
  • フィルターサイズ: 95mm
  • サイズ: 約104mm(最大径)× 234.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)
  • 質量: 約1160g(三脚座を除く)/ 約1245g(三脚座を含む)
  • 防塵・防滴: 配慮された設計
  • その他: S-Line、フッ素コート、コントロールリング、L-Fnボタン、メモリーリコールボタン、フォーカスリミッター

このスペック表からすぐに目を引くのは、その圧倒的な軽さです。質量約1160g(三脚座除く)は、同クラスのFマウントレンズ(AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VR は約3800g、AF-S NIKKOR 400mm f/4E PF ED VR は約1545g)と比較しても非常に軽量であり、多くの一般的な望遠ズームレンズよりも軽いことすらあります(例: NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S が約1360g)。この軽量性は、このレンズの最大のセールスポイントであり、野鳥撮影や飛行機撮影における機動性、そして長時間の撮影における負担軽減に大きく寄与します。

外観と操作性:所有欲を満たすS-Line品質と優れたハンドリング

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、S-Lineレンズとして相応しい、高品質な外観と優れた操作性を備えています。

外観: S-Line共通の洗練されたデザイン。マットブラック仕上げの鏡筒は高級感があり、Zマウントのカメラボディとの一体感も良好です。金属と高品質プラスチックを組み合わせた堅牢な造りになっており、過酷なフィールドでの使用にも耐えうる信頼性を持っています。

ビルドクオリティと防塵・防滴: マウント部、各スイッチ、レンズ鏡筒の可動部などにシーリングが施されており、防塵・防滴に配慮した設計となっています。これは、天候が急変しやすい野外での撮影、特に野鳥や飛行機といった自然や屋外を被写体とする撮影において非常に重要な要素です。雨や埃を気にしすぎることなく撮影に集中できるのは大きなメリットです。レンズ前玉にはフッ素コートが施されており、水滴や汚れが付着しにくく、メンテナンスも容易です。

サイズと重量: 前述の通り、このレンズの最も特筆すべき点です。全長約234.5mm、最大径約104mmというサイズは、従来の400mm単焦点レンズの常識を覆すレベルです。カメラボディ(例えばZ 9やZ 8、Z fなど)に装着した際のバランスも非常に良く、手持ちでの撮影が非常に快適に行えます。約1.2kg(三脚座含む)という重量は、従来の400mm f/2.8クラスの約1/3であり、400mm f/4E PF ED VRよりも軽量です。これにより、リュックサックに入れて持ち運ぶ際の負担が激減し、徒歩での移動が多い野鳥撮影や、広大な敷地を移動する空港での撮影において、その恩恵を最大限に感じることができます。一日中手持ちで構え続けることも、筋力に自信がない方でも十分に可能です。

コントロールとリング:

  • コントロールリング: フォーカスリングとは別に、絞り値や露出補正、ISO感度などを割り当てられるコントロールリングを備えています。動画撮影時にクリックノイズなく絞りを滑らかに操作したり、静止画撮影時に素早く露出補正を行ったりと、カスタマイズすることで利便性が向上します。適度なトルク感があり、誤操作も少ないです。
  • フォーカスリング: バイワイヤ方式ですが、操作感は非常に滑らかで、リニアな反応に設定すればマニュアルフォーカス時も違和感なく精密なピント合わせが可能です。
  • スイッチ類: AF/MF切り替えスイッチ、フォーカスリミッタースイッチ(FULL/∞-5m)、VR切り替えスイッチ(NORMAL/SPORT)、VRモードスイッチ(ON/OFF)が配置されています。いずれも操作しやすく、信頼性の高い物理スイッチです。特にフォーカスリミッターは、被写体との距離がある程度決まっている場合にAFの迷いを減らし、高速化に寄与するため、飛行機撮影などで有効です。
  • L-Fnボタンとメモリーリコールボタン: 鏡筒の複数箇所にL-Fnボタンが配置されており、AFロックやAEロックなど、様々な機能を割り当てることができます。カメラを構えたまま、どの方向からでも指で操作できるのは非常に便利です。また、NIKKOR Zシリーズの超望遠レンズに搭載されているメモリーリコールボタンも備わっており、あらかじめ設定したピント位置を素早く呼び出すことができます。特定の止まり木に来る野鳥を狙う際などに役立つ機能です。

三脚座: 取り外し可能な三脚座が付属します。アルカスイス互換ではありませんが、大型のノブでしっかりと固定できます。軽量なレンズのため、一脚との相性も非常に良く、手持ちと一脚を組み合わせることで、より長時間の撮影や、安定したフレーミングが可能になります。三脚座を外すとさらに軽量化されるため、完全に手持ちでフットワーク重視の撮影をする際は外してしまうのも手です。

総合的なハンドリング: NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、その軽量さとバランスの良さから、非常に軽快に扱うことができるレンズです。手持ちでのフレーミングや追従性が格段に向上し、特に野鳥のように動きが予測しづらい被写体や、飛行機のように高速で移動する被写体を追いかける際に、その取り回しの良さが大きなアドバンテージとなります。一日中カメラを持ち歩き、チャンスを待つようなスタイルの撮影においても、体力の消耗を最小限に抑えることができます。

光学性能:S-Lineに偽りなしの描写力

S-Lineを冠するレンズとして、光学性能は最も注目されるポイントの一つです。NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、EDレンズ3枚、スーパーEDレンズ1枚、SRレンズ1枚を含む13群19枚のレンズ構成を採用し、ナノクリスタルコートとアルネオコートという二つの高性能反射防止コーティングを組み合わせることで、高い描写性能を実現しています。

解像度とシャープネス: 開放F値のf/4.5から、画面中央は非常にシャープで、被写体の細かいディテールを鮮明に捉えることができます。羽毛の一本一本、機体の細かなマーキングなど、望遠レンズに求められる高い解像力を十分に備えています。画面周辺部も、開放から良好なシャープネスを保っており、絞り開放での周辺光量落ちも比較的少なく抑えられています。F5.6やF8に絞り込むと、画面全体のシャープネスがさらに向上し、隅々まで均一で解像感の高い描写が得られます。S-Lineらしい、解像度だけでなくマイクロコントラストも優れた、階調豊かな描写が特徴です。

色収差: 軸上色収差、倍率色収差ともに非常に良好に補正されています。特に、明るい部分のエッジに見られがちなパープルフリンジやグリーンフリンジは、開放F値からほとんど気になりません。これは、EDレンズ、スーパーEDレンズ、そして青色光を大きく屈折させるSRレンズの組み合わせによる効果と考えられます。野鳥の羽毛の際や、飛行機のメタリックな部分など、コントラストの高い部分でも色にじみなくクリアに描写されるのは、S-Lineの高性能を実感できる部分です。

歪曲収差: 400mmという焦点距離の単焦点レンズであるため、歪曲収差はほとんど気になりません。直線が歪むような描写は、通常の撮影ではまず経験することはないでしょう。

周辺光量落ち(口径食): 開放F値f/4.5では、わずかに周辺光量落ちが見られますが、同クラスのレンズとしては非常に軽微な部類に入ります。多くの撮影シーンでは、気になるレベルではないか、あるいはカメラ側の自動補正で簡単に解消できる範囲です。一段絞るだけでほぼ解消されます。

逆光性能とフレア・ゴースト: ナノクリスタルコートとアルネオコートの二重コーティングに加え、最新の光学設計により、逆光耐性も非常に優れています。太陽が画面内に入るような厳しい条件下でも、フレアやゴーストの発生は極めて少なく抑えられています。ヌケが良く、クリアな画像が得られるため、逆光での野鳥撮影や、朝夕の斜光線下での飛行機撮影などでも積極的に使うことができます。

ボケ味: 開放F値がf/4.5と、超大口径のf/2.8に比べるとボケ量は少なくなりますが、400mmという焦点距離も相まって、十分に大きな背景ボケを得ることができます。玉ボケは円形絞り(9枚羽根)の効果で、開放付近では比較的円形を保ち、滑らかで美しいボケ味です。ピント面からアウトフォーカスへの移行も自然で、被写体を立体的に浮かび上がらせることができます。木立の中の野鳥撮影など、背景がゴチャつきやすいシーンでも、被写体を際立たせるのに十分なボケ味が期待できます。ただし、背景の点光源が多い場合や、距離が近い場合、玉ボケの周辺部には口径食によるレモンのような形状が見られることがあります。しかしこれは多くの大口径望遠レンズに見られる傾向であり、このレンズが特に劣っているわけではありません。全体としては、主張しすぎず、被写体を引き立てる質の高いボケ味と言えます。

最短撮影距離と最大撮影倍率: 最短撮影距離は2.5m、最大撮影倍率は0.16倍です。400mmという焦点距離からすると、比較的近寄れる部類に入ります。これにより、近くに来た野鳥や昆虫、あるいは飛行機の特定のディテールをクローズアップして撮影することも可能です。クローズアップ撮影においても、開放からシャープな描写が得られます。

テレコンバーターとの相性: NIKKOR Z TELECONVERTER TC-1.4x および TC-2.0x に対応しています。

  • TC-1.4x 装着時: 焦点距離 560mm f/6.3 となります。開放F値が一段暗くなりますが、AF速度や精度、描写性能の低下は非常に少なく、実用性が高い組み合わせです。560mmという焦点距離は、野鳥撮影において400mmでは少し短いと感じるシーンで非常に有効です。f/6.3であれば、多くのZカメラで高速AFが利用可能です。
  • TC-2.0x 装着時: 焦点距離 800mm f/9 となります。開放F値が二段暗くなり、AF速度や精度はやや低下します。描写性能も単体使用時よりはわずかに甘くなりますが、それでも実用的なレベルを維持しています。800mmは超望遠の世界であり、遠方の小さな野鳥や、より大きく引き付けたい場合に有効です。ただし、f/9となるため、暗い場所や高速シャッターが必要なシーンではISO感度をかなり上げる必要があります。

テレコンバーターを装着しても、レンズの軽量性は維持されるため、手持ちや一脚での超望遠撮影の可能性を広げます。特にTC-1.4xとの組み合わせは、描写と機動性のバランスが高次元で取れており、このレンズの活用の幅を大きく広げるでしょう。

オートフォーカス性能:高速・高精度で動体を捉える

野鳥や飛行機といった動体撮影において、オートフォーカス性能は描写性能と並んで、あるいはそれ以上に重要な要素です。NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、静粛性に優れ、高速・高精度なAFを実現するSTM(ステッピングモーター)を採用しています。

AF速度と精度: Zカメラボディ(特にZ 9, Z 8, Z fなど、最新のAFシステムを搭載したモデル)との組み合わせにおいて、AFは非常に高速かつ正確に動作します。目標の被写体への合焦は瞬時であり、ストレスを感じることはほとんどありません。ピンポイントAFからワイドエリアAFまで、様々なAFモードで高い信頼性を発揮します。フォーカスリミッターを活用すれば、さらに高速化・安定化を図ることが可能です。

動体追従性能: NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、特にその軽量性も相まって、Zカメラボディの優れた動体追従AFシステム(鳥認識AF、乗り物認識AFなど)の性能を最大限に引き出すことができます。
* 野鳥: 木々の間を飛び回る小鳥や、水面を低く飛ぶ水鳥など、予測不能な動きをする野鳥に対しても、粘り強くピントを追従します。「食いつき」が良く、一度捉えた被写体を簡単には手放しません。突然の飛び出しや、高速で通過する鳥なども、しっかりと捉えることができます。軽量であるため、手持ちで鳥の動きに合わせてスムーズにレンズを振ることができ、これがAFの追従を助けます。
* 飛行機: 空港を離着陸する旅客機や、アクロバット飛行を行う展示機など、高速で移動する飛行機に対しても、高い精度でピントを合わせ続けます。特に、機体認識AFを活用すれば、遠方から近距離まで、ほぼ確実に被写体をロックオンし続けることが可能です。手持ちや一脚での軽快な取り回しは、飛行機の航跡を追うようなパンニング撮影において、AFの安定性を高めます。

静粛性: STMは非常に静かに動作するため、野鳥撮影のように音に敏感な被写体を驚かせるリスクを最小限に抑えることができます。動画撮影時にも、AF駆動音がほとんど入らないのは大きなメリットです。

テレコンバーター装着時のAF: TC-1.4x 装着時(560mm f/6.3)でも、AF速度や追従性能の低下は限定的で、十分に実用的なレベルを保っています。野鳥撮影において、もう少し寄りたい、あるいは警戒心の強い被写体を狙う場合に、この組み合わせは非常に強力な武器となります。TC-2.0x 装着時(800mm f/9)は、さすがにAF速度は体感できるレベルで遅くなり、暗い場所やコントラストの低い被写体では迷うこともありますが、明るい時間帯であれば800mmでのAF撮影も十分に可能です。

総合的に見ると、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S のAF性能は、最新のZカメラボディとの組み合わせで、野鳥や飛行機といった要求の高い動体撮影においても十二分な実力を発揮します。特に軽量性とのシナジーにより、実際の撮影現場でのAFの成功率や快適性が高められています。

VR(振動補正)性能:手ブレを強力に補正し、歩留まりを向上させる

400mmという望遠域では、わずかな手ブレでも写真のブレとして顕著に現れます。NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、強力な手ブレ補正(VR)機構を内蔵しており、手持ち撮影の可能性を大きく広げます。

補正効果: 公称5.5段、対応ボディ(Z 9, Z 8, Z 6II, Z 7II, Z fなど)との協調(Synchro VR)時には最大6.0段という強力な補正効果を発揮します。これは、シャッター速度にして5段〜6段分遅くしても手ブレを抑えられる可能性があることを意味します。例えば、手ブレの限界とされるシャッター速度が1/400秒(焦点距離の逆数)だとすれば、理論上は1/12.5秒や1/6秒といった超低速シャッターでもブレずに撮影できるポテンシャルがあるということです(実際には被写体ブレや、自身の体の揺れなどもあるため、ここまで遅くするのは難しいですが)。この強力なVRは、特に光量が不足しがちな曇りの日や夕暮れ時、あるいはあえて低速シャッターで背景を流したい流し撮りなどで威力を発揮します。

VRモード:
* NORMAL: 一般的な手ブレ補正モード。静止した被写体や、比較的ゆっくりした動きの被写体に適しています。縦横両方向のブレを補正します。ファインダー像も安定し、フレーミングやピント合わせが容易になります。
* SPORT: 動体撮影に特化したモード。ファインダー像の安定性よりも、レリーズ時のブレ補正を優先します。また、パンニングなどの激しい動きに対する追従性が高く、不自然な補正による引っかかりが少ないのが特徴です。高速で動き回る野鳥や、飛行機を追う流し撮りなど、スポーツファインダーのように軽快に被写体を追いかけたい場合に有効です。

実写での効果: NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S のVRは非常に効果的です。特に手持ち撮影時、ファインダーを覗くと画面がピタッと安定するのが体感できます。これにより、より低速シャッターでの撮影が可能になり、ISO感度を抑えてノイズの少ない画像を得たり、被写界深度を稼ぐために絞り込んだりといった選択肢が広がります。約1.2kgという軽量性もVRの効果を後押しします。重いレンズよりも体を安定させやすく、VRと合わせて非常に高い手ブレ補正効果が得られます。約1/60秒〜1/100秒程度であれば、手持ちで高確率で止まった写真を撮ることも十分に可能です。

流し撮りにおけるVR SPORT: VR SPORTモードは流し撮りとの相性が抜群です。水平方向へのスムーズなレンズ移動を妨げることなく、垂直方向のブレを効果的に補正してくれます。飛行機や水鳥などの流し撮りにおいて、被写体をシャープに止めつつ、背景を美しく流すといった表現が容易になります。軽量であるため、腕や腰への負担が少なく、長時間にわたるパンニング撮影も苦になりません。

強力なVRは、特に体力的な負担を軽減し、様々な状況下での手持ち撮影の成功率を高める上で、このレンズの大きな強みとなっています。

野鳥撮影における評価

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、多くの野鳥写真家にとって非常に魅力的な選択肢となり得ます。その適性を具体的に見ていきましょう。

焦点距離400mmの適性: 400mmは、野鳥撮影において非常に汎用性の高い焦点距離の一つです。比較的大きな鳥(猛禽類やサギなど)であれば、距離にもよりますが単体で十分な大きさで写すことができます。ポートレート的に狙う場合にも使いやすいでしょう。しかし、小鳥を撮影する場合、400mm単体ではやや短いと感じる場面が多いのが正直なところです。小さな野鳥を画面いっぱいに捉えるためには、かなりの至近距離まで近づくか、テレコンバーターの使用、あるいは大胆なトリミングが必要になることがほとんどです。この点で、NIKKOR Z TC-1.4x は非常に重要なアクセサリーとなります。560mm f/6.3 となることで、多くのシーンでより被写体を引き付けて撮影できるようになり、利便性が格段に向上します。小さな鳥を主な被写体とする場合は、800mm f/6.3 VR S の方がよりストレートな選択肢となるでしょう。しかし、この400mm f/4.5 VR S + TC-1.4x の組み合わせは、価格、重量、そして描写性能のバランスに優れており、多くの状況に対応できる柔軟性を持っています。

描写性能: S-Lineらしい高い解像力は、野鳥の繊細な羽毛のディテールや、鋭い眼差しを鮮明に描写する上で非常に有効です。開放F値f/4.5から十分にシャープであり、ISO感度を上げたくない状況でも開放で積極的に使うことができます。ボケ味も美しく、背景のゴチャつきを整理して被写体を際立たせてくれます。色収差の少なさも、鳥の鮮やかな羽の色を正確に再現する上で重要です。

AF性能: 野鳥の予測不能な動きに対するAFの追従性は非常に高く、特に鳥認識AFが搭載されたZカメラボディとの組み合わせでは、被写体をしっかりと捉え続けます。飛び立つ瞬間や、枝から枝へと移動する様子など、シャッターチャンスを逃すことなく捉えることができるでしょう。静粛性の高いAFは、警戒心の強い鳥を驚かせにくいという点で、野鳥撮影において大きなアドバンテージとなります。

VR性能: 強力なVRは、薄暗い森の中や、光量の少ない時間帯でも手持ちでの撮影を可能にします。また、鳥が少しの間じっとしているようなチャンスを、手ブレを気にすることなく確実に捉えることができます。VR SPORTモードは、飛翔する鳥を追いかける際のファインダー像の安定性や、流し撮りの成功率を高める上で有効です。

機動性とハンドリング: 野鳥撮影では、被写体を探して広範囲を移動したり、藪の中をかき分けたり、長時間同じ姿勢で鳥を待ったりと、体力や機動性が求められる場面が多くあります。約1.2kgという圧倒的な軽量性は、これらの負担を劇的に軽減します。カメラに装着したまま首から下げていても、従来の超望遠レンズのように首や肩が悲鳴をあげることは少ないでしょう。手持ちでの撮影が苦にならないため、瞬時のチャンスに素早く対応でき、三脚を設置する時間がないような場面でも慌てずに撮影できます。この「撮れるチャンスが増える」という点が、このレンズの軽量性がもたらす最大のメリットかもしれません。

デメリットと考慮事項:
* 開放F値f/4.5: f/2.8クラスのレンズに比べると、やはり一段半暗いため、光量が非常に少ない状況(深い森の中、夜明け前、夕暮れ時など)では、ISO感度を上げざるを得ない場面が出てきます。背景ボケもf/2.8ほどは大きくならないため、極端に背景をぼかしたい場合は物足りなさを感じるかもしれません。
* 最短撮影距離2.5m: 近くの野鳥を大きく写したい場合に、もう少し寄れればと思うこともあります。ただし、400mm単焦点としては平均的な性能です。

野鳥撮影における総評: NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、その軽量・コンパクトさ、S-Lineらしい高い描写性能、高速かつ粘り強いAF、そして強力なVRにより、野鳥撮影において非常に高い適性を持つレンズです。特に機動性を重視するスタイルや、手持ち撮影を多用するフォトグラファーにとって、これほど魅力的な選択肢は他にないかもしれません。400mmという焦点距離は、TC-1.4x と組み合わせることで多くの野鳥撮影シーンに対応できます。超大口径レンズのような圧倒的なボケや低光量耐性、あるいは800mm単焦点のような絶対的なリーチが必要な場合は別の選択肢になりますが、バランスの取れた性能と圧倒的な取り回しの良さで、野鳥撮影のフットワークを大きく変えてくれるレンズと言えるでしょう。

飛行機撮影における評価

飛行機撮影は、空港や航空祭などで、高速で移動する被写体を捉えるダイナミックなジャンルです。NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、このジャンルにおいてもその特性を存分に活かすことができます。

焦点距離400mmの適性: 400mmは、飛行機撮影において非常に一般的な、そして使いやすい焦点距離の一つです。空港の展望デッキやフェンス際からの撮影であれば、離陸・着陸する旅客機を機体全体、あるいはアップで捉えるのに適しています。航空祭での展示飛行や、比較的近距離を通過する機体に対しても、迫力のあるフレーミングが可能です。400mm単体で、多くの飛行機撮影シーンをカバーできるでしょう。もちろん、遥か上空を通過する飛行機や、遠距離からの撮影には800mmなどの超望遠が必要になりますが、このレンズの主な活躍の場は、比較的距離の近い空港や航空祭になると思われます。TC-1.4x や TC-2.0x を活用すれば、さらに遠距離の被写体や、特定のディテールを狙うことも可能です。

描写性能: 空を背景とすることが多い飛行機撮影では、レンズの解像度、コントラスト、色収差補正、逆光耐性が重要になります。このレンズは、S-Lineとしてこれらの要素を高いレベルで満たしています。機体のパネルラインや、エンジン、着陸脚といった細かい部分もシャープに描写し、機体のメタリックな質感や青空の色もクリアに再現します。飛行機は逆光で撮影する機会も多々ありますが、ナノクリスタルコートとアルネオコートの効果で、フレアやゴーストを気にすることなく、ヌケの良いクリアな写真を撮ることができます。

AF性能: 高速で移動する飛行機に対するAFの追従性は、野鳥撮影と同様に非常に優れています。機体認識AFが搭載されたZカメラボディとの組み合わせでは、遠方から接近してくる機体を確実にロックオンし、連続撮影中も粘り強くピントを追い続けます。ズームレンズのように焦点距離が変わらないため、AFシステムは常に400mmに最適化された状態で動作し、より高速かつ安定した追従が期待できます。フォーカスリミッターを∞-5mに設定することで、誤って手前の障害物などにピントが迷うリスクを減らし、より確実に遠方の機体を捉えることができます。

VR性能: 強力なVRは、特に流し撮りにおいて絶大な威力を発揮します。VR SPORTモードを使用することで、水平方向へのスムーズなパンニングをサポートしつつ、垂直方向の不要なブレを効果的に補正してくれます。これにより、翼端灯に光跡を残したり、エンジンのファンブレードを回転しているように見せたりといった、流し撮りならではの表現を高確率で成功させることができます。手持ちで飛行機を追う際のファインダー像の安定性も高く、フレーミングが非常に容易になります。

機動性とハンドリング: 空港内での移動や、航空祭会場での人の多い中での移動を考えると、レンズの軽量性は大きなメリットです。重い超望遠レンズだと、移動するだけで疲れてしまい、撮影の機会を逃してしまうこともあります。約1.2kgという軽さであれば、首から下げて持ち歩くのも苦にならず、シャッターチャンスに素早く対応できます。手持ちや一脚での撮影が中心となる飛行機撮影スタイルにも非常にマッチしており、長時間の撮影でも体力の消耗を抑えられます。

デメリットと考慮事項:
* 開放F値f/4.5: 昼間の屋外であればf/4.5でも十分なシャッター速度を確保できますが、夜間や夕暮れ時の離着陸機をスローシャッターで狙う場合など、より明るいレンズが有利な場面もあります。
* ズームできない: 当然ですが、単焦点レンズなので焦点距離は固定です。空港や航空祭では、被写体までの距離が刻々と変化するため、ズームレンズのような柔軟性はありません。フレーミングを変えるには、自分で動くか、テレコンバーターを付け外しする必要があります。この点は、利便性ではズームレンズに譲る部分です。

飛行機撮影における総評: NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、飛行機撮影においても非常に高いポテンシャルを秘めたレンズです。400mmという使いやすい焦点距離、S-Lineらしい優れた描写性能、高速・高精度なAF、強力なVRは、飛行機撮影に求められる要素を高いレベルで満たしています。特に、その圧倒的な軽量性は、機動性を重視するフォトグラファーにとって替え難いメリットとなります。航空祭でのフットワークや、長時間の空港撮影において、体力的・精神的な負担を大きく軽減し、「撮れる写真」の幅を広げてくれるでしょう。ズームレンズのような汎用性はありませんが、400mmという画角で最高のパフォーマンスを求めるのであれば、非常に魅力的な選択肢です。

その他の用途について

野鳥や飛行機以外にも、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は様々な望遠撮影に活用できます。

  • モータースポーツ: サーキットでのレーシングカー撮影など。高速AFとVR SPORTモードが有効です。
  • 鉄道写真: 列車撮影。特に流し撮りに適しています。
  • 風景写真: 遠方の山並みを圧縮効果で強調したり、夕景や星景写真で特定の被写体を狙ったり。高い解像力が活きます。
  • ポートレート: 距離を取る必要がありますが、400mmの圧縮効果とf/4.5のボケで、独特の雰囲気のポートレートが撮影できます。

軽量性ゆえに、三脚が使えないような場所や、手持ちでの望遠撮影が求められる様々なシーンで活躍する可能性を秘めています。

競合レンズとの比較(Zマウント内)

Zマウント内で、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S の購入を検討する際に比較対象となるであろうレンズについて触れておきます。

  • NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S: ズームレンズ最大のメリットは、もちろんその汎用性です。100mmから400mmまでをカバーするため、これ一本で様々な距離の被写体に対応できます。しかし、400mm端での開放F値はf/5.6であり、f/4.5のこのレンズより一段暗くなります。また、一般的に単焦点レンズの方がズームレンズよりも光学性能で優れる傾向にあります。描写のキレや解像感、周辺部の均一性などで、400mm f/4.5 VR S が優位に立つと考えられます。重量は100-400mmが約1355g(三脚座除く)と、400mm f/4.5 VR S の約1160gと比べてわずかに重いか同等程度です。価格は100-400mmの方が安価です。汎用性重視なら100-400mm、400mmでの最高の描写と軽さ重視なら400mm f/4.5 VR S といった選択になるでしょう。
  • NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S: 光学性能、AF性能、低光量性能、ボケ味など、全てにおいて最上位のレンズです。内蔵1.4倍テレコンバーターも非常に便利です。しかし、価格は比較にならないほど高価(400mm f/4.5 VR S の数倍)であり、重量も約2950g(三脚座除く)と圧倒的に重いです。最高のパフォーマンスを求めるプロフェッショナル向けのレンズであり、400mm f/4.5 VR S とはターゲット層が異なります。
  • NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S: PFレンズにより軽量化された超望遠単焦点。約2385g(三脚座除く)と、400mm f/4.5 VR S よりは重いですが、800mmという焦点距離としては驚異的な軽さです。800mmのリーチは、小さな野鳥や遠距離の飛行機を撮るには魅力的ですが、開放F値はf/6.3とさらに暗くなります。また、800mmは手持ちで扱うのが難しく、一脚や三脚の使用が推奨されます。価格も400mm f/4.5 VR S より高価です。より遠くの被写体に特化したいなら800mm f/6.3、汎用性と機動性を重視するなら400mm f/4.5 VR S + TC といった選択になるでしょう。
  • NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S: 800mm f/6.3 と同様にPFレンズを採用し、約1395g(三脚座除く)と400mm f/4.5 VR S よりやや重いながらも軽量な600mm単焦点です。焦点距離600mmと400mmの中間を埋める選択肢となります。価格は400mm f/4.5 VR S より高価です。600mm単体のリーチが必要かどうか、400mmにテレコンをつけて560mmで足りるか、価格差をどう考えるかで選択が変わります。

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、これらのラインナップの中で、「S-Lineの高性能を、圧倒的な軽量・コンパクトさと比較的現実的な価格で実現した」という、非常にユニークな立ち位置にあります。超大口径レンズには手が届かない、あるいはそこまでの重さは許容できないが、ズームレンズ以上の描写性能と単焦点ならではの明るさを求めたい、そして何より「機動性」を重視したいフォトグラファーにとって、最適な選択肢となる可能性が高いレンズです。

価格と価値:その価格に見合う価値はあるか?

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S の市場価格は、単焦点レンズとしては高価な部類に入りますが、従来の400mm単焦点レンズ(特にf/2.8クラス)の価格を考えれば、非常に現実的になったと言えます。S-Lineの高性能に加え、圧倒的な軽量化を実現するための新技術や高品質素材の使用を考慮すれば、その価格設定は妥当であると考えられます。

このレンズが提供する「価値」は、単に高い描写性能だけではありません。それは、「この軽さで、このレベルの描写が得られることによって広がる撮影の可能性」にあります。従来の重い超望遠レンズでは躊躇していた場所への持ち運び、手持ちでの長時間撮影、瞬時のチャンスへの対応力向上など、撮影スタイルそのものを変えるインパクトを持っています。特に野鳥や飛行機といった、体力やフットワークが重要なジャンルにおいては、この軽量性がもたらす価値は計り知れません。

超大口径レンズの価格や重量が予算や体力的に厳しい、しかし高画質で動体をしっかり捉えたいというニーズに対し、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は明確な答えを提示しています。もちろん、価格は安くはありませんが、得られる高性能と、それを圧倒的な機動性の中で享受できるという点を考慮すれば、その価格に見合う、あるいはそれ以上の価値を見出すことができるでしょう。

結論:野鳥・飛行機撮影における「新定番」たり得るか?

これまでの詳細な評価を踏まえると、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、野鳥撮影および飛行機撮影において、非常に高い適性を持ち、多くのフォトグラファーにとって「新定番」となり得るレンズであると結論付けられます。

野鳥撮影において:
小型の野鳥を狙うにはテレコンバーター(特にTC-1.4x)との併用が推奨されますが、その機動性と描写性能のバランスは、これまでの常識を覆すレベルです。フィールドを歩き回り、手持ちで瞬間のチャンスを捉えるスタイルに最適であり、強力なVRは低光量下や手ブレを抑えたいシーンで大いに役立ちます。超大口径レンズのような最大級のボケや低光量耐性はありませんが、多くのシチュエーションで十分な描写と、圧倒的なフットワークの軽さを両立しています。野鳥撮影をよりアクティブに楽しみたいフォトグラファーに、強くお勧めできるレンズです。

飛行機撮影において:
400mmは飛行機撮影の定番焦点距離であり、このレンズはS-Lineらしい優れた光学性能で機体をシャープに捉えます。高速AFは移動する機体を確実に追従し、VR SPORTモードは流し撮りを強力にサポートします。最も大きなメリットはやはりその軽量性であり、航空祭会場での移動や、長時間の撮影における体力的な負担を大きく軽減します。ズームレンズのような柔軟性はありませんが、400mmという画角での描写性能と機動性を追求するフォトグラファーにとって、これ以上の選択肢は少ないでしょう。

総合的に見て:
NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、単に焦点距離400mm、開放F値f/4.5のレンズというだけではありません。それは、ニコンのミラーレスシステムが実現した、「高性能超望遠撮影の新たなスタイル」を象徴するレンズです。重く、高価な超望遠レンズのイメージを払拭し、より多くのフォトグラファーに超望遠撮影の楽しさと可能性を提供してくれます。S-Lineの高品質な描写、高速AF、強力VRといった性能は、野鳥や飛行機といった動体撮影はもちろん、様々な望遠撮影において高い満足感をもたらすでしょう。

超大口径レンズのような絶対的な性能を求めるプロフェッショナルや、ズームレンズのような広範な汎用性を求めるユーザーには別の選択肢もあります。しかし、「描写性能に妥協したくないけれど、重いレンズは嫌だ」「手持ちでの超望遠撮影をもっと気軽に楽しみたい」「価格も抑えつつ、本格的な望遠単焦点の描写を味わいたい」といったニーズを持つ多くのフォトグラファーにとって、このNIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、まさに「ど真ん中」の、そして「新定番」と呼ぶにふさわしい、極めて魅力的なレンズと言えるでしょう。

もしあなたが、ニコンZシステムで野鳥や飛行機などの望遠撮影を始めたい、あるいは既存の重い望遠レンズからの買い替えやサブレンズとして検討しているなら、この NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S は、あなたの期待を大きく超える満足感を与えてくれるはずです。その軽快さと高性能がもたらす新たな撮影体験は、きっとあなたの写真表現の幅を広げてくれるでしょう。


以上、NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S の詳細な評価記事でした。約5000語の記述を目指しましたが、レビューの構成要素を網羅し、詳細な説明を加えていった結果、十分にボリュームのある内容になったかと思います。

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