【初心者向け】マイナポータルの登録方法と使い方を徹底解説!これさえ読めば大丈夫!
「マイナンバーカードは作ったけど、マイナポータルはよくわからない…」
「登録が難しそうで、手をつけていない」
「そもそも、マイナポータルって何が便利なの?」
近年、ニュースや役所の手続きで頻繁に耳にする「マイナポータル」。言葉は知っていても、具体的に何ができて、どうやって始めたらいいのか、不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、マイナポータルは「あなたの暮らしをより便利で快適にする、政府が運営するあなた専用のオンライン窓口」です。一度登録してしまえば、これまで役所に足を運ばなければならなかった手続きが自宅で完結したり、自分の大切な情報をいつでも手元で確認できたりと、多くのメリットがあります。
この記事では、マイナポータル初心者の方に向けて、以下の内容をどこよりも分かりやすく、ステップバイステップで徹底的に解説します。
- マイナポータルって何?という基本の知識
- 登録を始める前に必要なものの完全リスト
- 【画像付き】スマホで簡単!マイナポータルの登録手順
- 登録後にできること【目的別・使い方ガイド】
- 気になるセキュリティの疑問にお答え
約5000語のボリュームで、あなたの「わからない」を「わかった!」に変えることをお約束します。この記事を読み終える頃には、マイナポータルを使いこなす第一歩を踏み出せているはずです。さあ、一緒にデジタル時代の便利なサービスを体験してみましょう!
第1章: マイナポータルって何?基本の「き」
まずは「マイナポータルとは何か」という基本から押さえていきましょう。難しい言葉は使いません。一歩ずつ理解を深めていきましょう。
1-1. マイナポータルを一言でいうと?
マイナポータルとは、政府が中心となって運営している、国民一人ひとり専用のオンラインサービスです。
イメージとしては、インターネット上にあなただけの「行政専用マイページ」ができるようなもの。これまで紙や窓口で行っていたさまざまな行政手続きや、自分の個人情報の確認が、スマートフォンやパソコンから24時間365日、いつでもどこでも行えるようになります。
このサービスを利用するための「鍵」となるのが、あなたのマイナンバーカードです。マイナンバーカードを使って本人確認を行うことで、安全にあなた専用のページにログインできる仕組みになっています。
1-2. マイナポータルでできること(メリット)
では、具体的にマイナポータルに登録すると、どんな便利なことがあるのでしょうか。主なメリットは以下の4つです。
① 自分の情報をいつでも確認できる(自己情報表示)
行政機関が持っているあなた自身の情報を、いつでも好きな時に確認できます。例えば、以下のような情報です。
- 健康・医療: 健康保険証の情報、今までに処方されたお薬の情報、受けた予防接種の履歴、特定健診の結果など。
- 税・所得: あなたの所得情報や、支払った住民税の金額など。
- 年金: あなたの年金加入記録や、将来受け取れる年金の見込額など。
- 世帯情報: 住民票に記載されているあなたの氏名、住所、生年月日、そして同じ世帯の家族の情報など。
これまでは役所や年金事務所に問い合わせなければ分からなかった情報が、手元のスマホで瞬時に確認できるのは大きなメリットです。
② 行政手続きをオンラインで申請できる(電子申請)
マイナポータルの中にある「ぴったりサービス」という機能を使えば、さまざまな行政手続きをオンラインで完結させることができます。
- 引越し: 転出届(他の市区町村への引越し)の提出
- 子育て: 児童手当の申請、保育所の入所申請
- 介護: 介護保険に関する申請
- 災害時: 被災者支援に関する申請
わざわざ平日に休みを取って役所の窓口に並ぶ必要がなくなります。特に子育て世代や、日中忙しく働く方にとっては、非常に便利な機能です。
③ 行政機関からのお知らせを受け取れる(お知らせ機能)
国や地方自治体からの大切なお知らせを、マイナポータル上で受け取ることができます。
- 確定申告のお知らせ
- 年金に関する通知
- 各種給付金の案内
- お住まいの自治体からの重要なお知らせ
これまでは郵送で届いていた通知がデジタルで届くため、見逃しを防いだり、書類を管理する手間が省けたりします。
④ 外部サイトと連携して、もっと便利に使える(もっとつながる)
マイナポータルは、他の行政サービスと連携することで、その真価を発揮します。
- e-Tax(国税電子申告・納税システム): 連携すると、確定申告の際に医療費や保険料控除などの情報を自動で入力してくれます。
- ねんきんネット(日本年金機構): 連携すると、マイナポータルから簡単にねんきんネットにログインでき、より詳細な年金情報を確認できます。
- ハローワークインターネットサービス: 求職活動に関する情報を一元管理できます。
これらの連携により、複数のサイトに個別にログインしたり、情報を手入力したりする手間が大幅に削減されます。
1-3. なぜ今、マイナポータルが注目されているのか?
デジタル庁が発足し、政府全体で「デジタル化」を強力に推進していることが大きな理由です。国民一人ひとりが行政サービスをよりスムーズに、より便利に受けられる社会を目指しています。
その象徴的な例がマイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)です。マイナポータルで自分の薬剤情報や健診情報を確認できるのは、このマイナ保険証の仕組みがベースになっています。
また、過去には特別定額給付金の申請でマイナポータルが活用され、その利便性が広く知られるきっかけとなりました。今後も、さまざまな給付金や行政サービスにおいて、マイナポータルが申請の窓口となることが予想されます。
もはや、マイナポータルは「一部の人が使うマニアックなサービス」ではありません。私たちの生活に密着した、なくてはならないインフラの一つになりつつあるのです。
第2章: 登録前に準備するものリスト
さあ、マイナポータルの便利さがわかったところで、いよいよ登録の準備を始めましょう。スムーズに登録を完了させるために、事前に以下のものを手元に揃えてください。
2-1. 必須アイテム
① マイナンバーカード
これがなければ始まりません。プラスチック製の、顔写真がついたカードです。
まだお持ちでない方は、お住まいの市区町村の窓口や、スマートフォン、郵送などで申請が必要です。申請から受け取りまで1ヶ月以上かかる場合があるので、早めに手続きを済ませておきましょう。
② 数字4桁の暗証番号(利用者証明用電子証明書パスワード)
マイナンバーカードを役所で受け取る際に、ご自身で設定した4桁の数字の暗証番号です。
マイナポータルにログインする際に毎回使用します。
③ 英数字6~16桁の暗証番号(署名用電子証明書パスワード)
こちらもカード受け取り時に設定した、6文字以上16文字以下の、アルファベットの大文字と数字を組み合わせた暗証番号です。
転出届の申請や、e-Taxでの確定申告など、特に重要な電子申請(電子署名)を行う際に使用します。
【重要】暗証番号を忘れてしまったら?
もし暗証番号を忘れてしまった場合、残念ながら電話やインターネットで照会することはできません。セキュリティの観点から、ご本人がマイナンバーカードを持ってお住まいの市区町村の窓口へ行き、再設定の手続きを行う必要があります。
また、暗証番号の入力を連続して間違えるとロックがかかってしまいます。
* 数字4桁の暗証番号 → 3回連続で間違えるとロック
* 英数字6~16桁の暗証番号 → 5回連続で間違えるとロック
ロックされた場合も、同様に市区町村の窓口での解除手続きが必要です。登録作業を始める前に、必ず暗証番号を確認しておきましょう。
2-2. 必要な機材
マイナポータルを利用するには、マイナンバーカードを読み取るための機材が必要です。以下のどちらかを用意してください。
① スマートフォン(ICカード読み取り機能付き)
現在、最も手軽で一般的な方法です。多くのスマートフォンには、交通系ICカードなどを読み取るための「NFC」という機能が搭載されており、この機能を使ってマイナンバーカードを読み取ります。
- 対応機種の確認: お使いのスマホが対応しているかは、マイナポータルの公式サイト「マイナンバーカード対応スマートフォン一覧」で確認できます。近年のモデルであれば、ほとんどが対応しています。
② パソコン + ICカードリーダーライター
パソコンで利用する場合は、マイナンバーカードを読み取るための専用の機械「ICカードリーダーライター」が別途必要になります。家電量販店やオンラインストアで、2,000円~3,000円程度で購入できます。購入する際は、お使いのパソコンのOSに対応しているか、そして「マイナンバーカード対応」と明記されている製品を選びましょう。
2-3. アプリの準備
スマートフォンで登録・利用する場合は、事前に専用アプリをインストールしておくとスムーズです。
「マイナポータル」と検索して、上記のアイコンのアプリをインストールしておきましょう。
【準備物まとめ】
* マイナンバーカード
* 数字4桁の暗証番号
* 英数字6~16桁の暗証番号
* スマホ または パソコン+ICカードリーダー
準備はできましたか?それでは、次の章で実際の登録手順を見ていきましょう!
第3章: 【完全ガイド】マイナポータルの登録方法
お待たせしました!ここからは、実際にマイナポータルに登録する手順を、スマートフォンの画面を想定しながら一つひとつ丁寧に解説していきます。最も利用者が多くて簡単なスマートフォンでの登録手順をメインに、パソコンでの手順も補足します。
3-1. スマートフォンでの登録手順(一番おすすめ!)
深呼吸して、リラックスしてください。手順通りに進めれば、5分~10分ほどで完了します。
【Step 1】マイナポータルアプリをインストールする
まずは、第2章で紹介した「マイナポータルアプリ」を App Store または Google Play ストアからインストールします。インストールが完了したら、アプリのアイコンをタップして起動しましょう。
【Step 2】アプリを起動し、利用者登録を開始する
アプリを開くと、トップ画面が表示されます。初めて利用する場合は、画面中央あたりにある緑色の「利用者登録/ログイン」といったボタンをタップします。
次に、「利用者登録とログインのどちらを行いますか?」と尋ねられるので、「利用者登録」を選択してください。
【Step 3】マイナンバーカードの読み取り
ここが最初の山場です。画面の指示に従って、マイナンバーカードを読み取ります。
-
「マイナンバーカードの読み取り」をタップ
「スマートフォンで読み取る」などの選択肢が表示されるので、タップして次に進みます。 -
数字4桁の暗証番号を入力
「パスワード入力」画面が表示されます。ここで、準備しておいた「数字4桁の暗証番号(利用者証明用電子証明書パスワード)」を入力し、「次へ」をタップします。 -
スマートフォンでカードを読み取る
「マイナンバーカードをスキャン」という画面に切り替わります。スマートフォンの上部または背面中央あたりを、マイナンバーカードの中央にゆっくりと重ねてください。- 【読み取りのコツ】
- スマホケースは外す: 金属製や厚手のケースは電波を妨害することがあります。
- かざす位置: iPhoneは端末の上部、Androidは背面のロゴ(FeliCaマーク)付近にあることが多いです。機種によって位置が異なるので、少しずつ動かして反応する場所を探しましょう。
- 動かさない: 「ピロン♪」という読み取り完了の音が鳴るまで、スマホとカードを動かさずにじっと待ちます。数秒かかる場合があります。
- 【読み取りのコツ】
無事に読み取りが完了すると、自動的に次の画面に進みます。
【Step 4】利用者情報の入力
カードの読み取りが成功したら、次はあなたの連絡先などを登録します。
-
メールアドレスの登録
- あなたのメールアドレスを入力し、「登録する」をタップします。
- すぐに、入力したメールアドレス宛に「【マイナポータル】メールアドレス確認コード」という件名のメールが届きます。
- メール本文に記載されている6桁の確認コードを、アプリの画面に入力し、「確認する」をタップします。
-
電話番号の登録(任意)
電話番号の登録は任意ですが、セキュリティ向上のため登録が推奨されています。必要に応じて入力しましょう。 -
利用者情報(ユーザーID/パスワード)の設定(任意)
- これは何?: 通常、マイナポータルにログインするには毎回マイナンバーカードの読み取りが必要ですが、ユーザーIDとパスワードを設定しておくと、カードが手元にない時でも、一部の機能(お知らせの確認など)にログインできるようになります。
- 設定すべき?:
- メリット: 外出先でスマホだけを使って簡単にお知らせを確認したい場合に便利です。
- デメリット: IDとパスワードが漏洩するリスクがわずかに生じます。
- 結論: 初心者の方は、まずは「設定しない」で進めても全く問題ありません。マイナポータルの利用に慣れてきて、必要性を感じたら後からでも設定できます。
【Step 5】登録完了!
すべての入力が終わると、「利用者登録が完了しました」という画面が表示されます。お疲れ様でした!これで、あなたはマイナポータルの正式なユーザーです。
そのまま「トップページへ」といったボタンをタップして、ログイン後の画面に進んでみましょう。
3-2. パソコンでの登録手順
パソコンで登録する場合も、大まかな流れは同じです。
- 事前準備: パソコンにICカードリーダーライターを接続し、必要なドライバをインストールしておきます。また、マイナポータルの公式サイトから「マイナポータルアプリ(PC版)」をインストールする必要があります。
- 公式サイトにアクセス: ブラウザで「マイナポータル」と検索し、公式サイト(
https://myna.go.jp/
)にアクセスします。 - 利用者登録を開始: トップページにある「利用者登録」ボタンをクリックします。
- マイナンバーカードの読み取り:
- 画面の指示に従い、ICカードリーダーライターにマイナンバーカードをセットします。
- 数字4桁の暗証番号を入力する画面が表示されるので、入力して「OK」をクリックします。
- 利用者情報の入力: スマートフォン版と同様に、メールアドレスの登録などを行います。
- 登録完了: 全ての入力が終われば登録完了です。
3-3. よくあるつまずきポイントと対処法
登録作業で多くの人がつまずきがちなポイントと、その解決策をまとめました。
-
「カードがうまく読み取れない!」
- 対処法①: スマートフォンのNFC機能がONになっているか確認しましょう([設定] > [接続]などから確認)。
- 対処法②: 厚手のスマホケースや、カードホルダーに入れている場合は、必ず外してから試してください。
- 対処法③: スマホをかざす位置を少しずつズラしてみましょう。機種ごとの読み取り位置はネットで検索すると見つかることが多いです。
- 対処法④: カードの上にスマホを置いたまま、数秒間じっと動かさずに待ってみてください。
-
「暗証番号を忘れた!ロックされた!」
- 対処法: こればかりは自力で解決できません。お手数ですが、マイナンバーカードを持参して、お住まいの市区町村の役所窓口で「暗証番号の再設定・ロック解除」の手続きを行ってください。
-
「確認コードのメールが届かない!」
- 対処法①: 迷惑メールフォルダや、プロモーションフォルダなどを確認してみてください。
- 対処法②:
@myna.go.jp
からのメールを受信できるように、ドメイン指定受信の設定を見直してください。 - 対処法③: 入力したメールアドレスが間違っていないか、再度確認しましょう。
第4章: マイナポータルの基本的な使い方【目的別ガイド】
無事に登録が完了したら、いよいよマイナポータルを使ってみましょう。この章では、ログイン方法から具体的な機能の使い方まで、目的別に解説していきます。
4-1. まずはログインしてみよう
登録後、一度アプリを閉じてしまっても、再度ログインするのは簡単です。
- マイナポータルアプリを起動します。
- 「利用者登録/ログイン」をタップします。
- 今度は「ログイン」を選択します。
- マイナンバーカードの読み取り画面になるので、登録時と同じように数字4桁の暗証番号を入力し、カードをスマホで読み取ります。
これだけでログイン完了です。ログインすると、あなたの専用トップページ(ダッシュボード)が表示されます。ここには「お知らせ」や「注目の情報」、そして各機能へアクセスするためのメニューが並んでいます。
4-2. 【使い方①】自分の情報を確認する(わたしの情報)
まずは、自分の情報がどのように見られるのか体験してみましょう。これはマイナポータルの基本機能であり、最も利用頻度が高いかもしれません。
- トップページのメニューから「わたしの情報」をタップします。
- 確認したい情報のカテゴリー(例:「健康・医療」「税」「年金」など)を選択します。
- さらに詳細な項目(例:「健康保険証情報」「薬剤情報」「所得情報」など)をタップします。
- 「情報を取得する」といったボタンをタップします。
- (重要) この時、情報の種類によっては、再度マイナンバーカードの読み取りと数字4桁の暗証番号の入力を求められることがあります。これは、他人が勝手にあなたの情報を見られないようにするためのセキュリティ対策です。画面の指示に従って、再度カードを読み取ってください。
これで、行政機関が保有するあなたの最新情報が表示されます。
- こんな時に便利!
- 病院で: 「お薬手帳を忘れた!」という時に、スマホで過去の薬剤情報を医師に見せることができます。
- 確定申告の準備: 自分の所得情報を確認したり、後述するe-Tax連携で医療費情報を自動入力したりできます。
- 将来設計: 「ねんきんネット」と連携して、自分の年金記録や将来の見込額を確認し、ライフプランを考えるきっかけになります。
4-3. 【使い方②】行政手続きをオンラインで申請する(ぴったりサービス)
次に、役所に行かなくても手続きができる「電子申請」機能を試してみましょう。この機能は「手続きの検索・電子申請」というメニューから利用でき、通称「ぴったりサービス」と呼ばれています。
ここでは、最も利用シーンの多い「転出届(引越し)」を例に、申請の流れを解説します。
- トップページのメニューから「手続きの検索・電子申請」をタップします。
- 「ぴったりサービス」のトップページに移動します。まずは「申請先の選択」で、引越し前の市区町村を選択します。
- 次に、手続きを検索します。「キーワードで探す」の欄に「転出」と入力して検索します。
- 検索結果に「転出届」が表示されるので、チェックを入れて「申請する」ボタンをタップします。
- 申請画面に切り替わります。画面の案内に従って、引越し日、新しい住所、引越しする家族の情報などを入力していきます。
- (重要) 全ての入力が終わると、最後に「電子署名」を求められます。ここで、準備しておいた「英数字6~16桁の暗証番号(署名用電子証明書パスワード)」の出番です。
- パスワードを入力し、画面の指示に従ってマイナンバーカードをスマホで読み取ります。これで、あなたの申請内容が本人のものであることが証明されます。
-
「申請を送信する」ボタンをタップすれば、手続きは完了です!後日、マイナポータルに処理完了の通知が届きます。
-
こんな時に便利!
- 引越しシーズンで混雑する役所の窓口に行かずに、自宅で転出の手続きが完了します。
- 児童手当の現況届(年に一度の更新手続き)や、保育所の入所申請など、子育て関連の手続きもオンラインで可能です。
※すべての手続きがオンラインで完結するわけではなく、自治体によって対応状況は異なります。「ぴったりサービス」でご自身の自治体がどの手続きに対応しているか確認してみてください。
4-4. 【使い方③】外部サイトと連携する(もっと便利に!)
マイナポータルを「ハブ(中継地点)」として、他の行政サービスと連携させると、利便性が格段に向上します。
- トップページのメニューから「もっとつながる」(または「外部サイトとの連携」)をタップします。
- 連携可能なサービスの一覧が表示されます(e-Tax、ねんきんネットなど)。
-
連携したいサービスを選び、画面の指示に従って設定を進めます。この際も、本人確認のためにマイナンバーカードの読み取りが必要になります。
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特におすすめの連携先
- e-Tax(確定申告): 確定申告をする方には必須の連携です。マイナポータル経由で医療費控除やふるさと納税、保険料控除などの証明書データを一括で取得し、申告書に自動入力できます。面倒な計算や入力の手間が劇的に減ります。
- ねんきんネット: これまでユーザーIDとパスワードでログインしていた「ねんきんネット」に、マイナポータルから簡単にアクセスできるようになります。ID・パスワードを管理する手間が省けます。
4-5. 【使い方④】公金受取口座を登録する
最後に、いざという時に役立つ「公金受取口座」の登録についても触れておきます。
これは、国からの給付金(児童手当、年金、所得税の還付金など)を受け取るための預貯金口座を、あらかじめマイナンバーに紐付けて登録しておく制度です。
-
メリット:
- 今後の給付金申請などの際に、口座情報の入力や通帳のコピーの提出が不要になります。
- 行政機関が迅速かつ確実に給付金などを振り込めるようになります。
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登録方法:
- トップページのメニューから「公金受取口座の登録・変更」をタップします。
- 画面の案内に従い、マイナンバーカードを読み取って本人確認を行います。
- 口座情報を登録する画面で、金融機関名、支店名、口座種別、口座番号などを入力します。
- 入力内容を確認し、登録を完了します。
一度登録しておけば、さまざまな場面で手続きがスムーズになるため、時間がある時に済ませておくことを強くおすすめします。
第5章: 安全性は大丈夫?セキュリティに関するQ&A
「便利なのはわかったけど、個人情報が漏れたりしない?」「国のシステムって、なんだか不安…」
新しいサービスを使う時、セキュリティに関する不安はつきものです。ここでは、初心者が抱きがちな疑問にQ&A形式でお答えし、その不安を解消します。
Q1. マイナンバーカードを落としたら、個人情報が全部見られてしまうの?
A. いいえ、その心配はほとんどありません。
理由は以下の通りです。
- カード自体に重要な情報は入っていない: あなたの所得や病歴、年金記録といったプライバシー性の高い情報は、マイナンバーカードのICチップの中には記録されていません。これらの情報は、各行政機関が厳重に管理しているサーバー上にあり、カードはあくまでそれらの情報にアクセスするための「鍵」の役割を果たすだけです。
- 暗証番号が必要: マイナポータルにログインしたり、情報を照会したりするには、必ず本人が設定した暗証番号が必要です。カードを拾った第三者が、暗証番号を知らない限り、あなたの情報を見ることはできません。
- 顔写真で不正利用を防止: カードには顔写真が表示されているため、対面でのなりすましによる不正利用は非常に困難です。
- 24時間365日対応のコールセンター: 万が一カードを紛失した場合は、すぐに「マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)」に連絡すれば、カードの機能を一時停止することができます。
Q2. マイナポータルに不正アクセスされない?
A. 不正アクセスは極めて困難な仕組みになっています。
マイナポータルのログインは、以下の2つの要素を組み合わせた「二要素認証」が基本となっており、非常に強力なセキュリティ対策が施されています。
- 所持情報: あなたが持っている「マイナンバーカード」という物理的なモノ。
- 知識情報: あなただけが知っている「暗証番号」。
この2つが揃わないとログインできないため、仮にパスワードが漏洩したとしても、カード自体がなければアクセスできません。また、マイナポータルとあなたの端末との間の通信はすべて暗号化されており、途中で情報を盗み見ることもできません。
Q3. 暗証番号を忘れたり、ロックされたりしたら、どうして役所まで行かないといけないの?不便じゃない?
A. その「不便さ」が、実はセキュリティを高めています。
もし電話やインターネットで簡単に暗証番号の再設定ができてしまったら、なりすましによって第三者があなたの暗証番号を勝手に変更できてしまう危険性があります。
あえて「本人が、身分証明書(マイナンバーカード)を持って、対面で」という厳格な手続きを要求することで、なりすましを防ぎ、あなたの情報を守っているのです。少々手間はかかりますが、それだけ安全性が重視されている証拠だとご理解ください。
Q4. 国にすべての情報を監視されるのでは?
A. いいえ、国があなたの情報を一元管理して監視する仕組みではありません。
これはよくある誤解ですが、マイナポータルは「巨大なデータベース」ではありません。
あなたの税の情報は税務署に、年金の情報は年金機構に、住民票の情報は市区町村に、というように、情報はこれまで通り各行政機関がそれぞれ分散して管理しています。
マイナポータルは、あなたが「私の情報を見せてください」とリクエストした時に、あなたの許可(本人確認)のもとで、分散している情報を一時的につなぎ合わせて、あなたの画面にだけ表示するための「中継システム(情報提供ネットワークシステム)」です。国が勝手にあなたの情報を集約したり、覗き見したりすることは法律で固く禁じられています。
まとめ
ここまで、マイナポータルの基本から登録方法、具体的な使い方、そしてセキュリティの疑問まで、詳しく解説してきました。いかがでしたでしょうか。
最初は「難しそう」「面倒くさそう」と感じていたかもしれませんが、この記事を通して、マイナポータルが「安全で、思ったよりも簡単で、そして何より便利なツール」であることをご理解いただけたなら幸いです。
もう一度、マイナポータルのポイントをおさらいしましょう。
- あなた専用の「オンライン行政窓口」である。
- 必要なのは「マイナンバーカード」「暗証番号」「スマホ(またはPC)」だけ。
- 登録はアプリの指示通りに進めれば10分もかからない。
- 自分の情報の確認やオンラインでの手続き申請ができて、時間と手間を大幅に節約できる。
- e-Taxやねんきんネットと連携させると、さらに便利さがアップする。
- セキュリティは非常に強固で、安心して利用できる。
デジタル化の波は、私たちの暮らしを確実に変えつつあります。マイナポータルは、その変化をポジティブに体験するための、いわば「パスポート」のようなものです。
さあ、この記事を片手に、まずはあなたのマイナポータルにログインし、「わたしの情報」を覗いてみることから始めてみませんか?そこから、あなたの新しいデジタルライフが始まります。この記事が、その第一歩を力強く後押しできたことを願っています。