iPhoneでナイトモードが使えない?原因と対処法を機種別に解説

はい、承知いたしました。
iPhoneのナイトモードが使えない原因と対処法について、詳細な説明を含む約5000語の記事を作成します。


iPhoneでナイトモードが使えない?原因と対処法を機種別に徹底解説

夜景やイルミネーション、雰囲気の良いレストランでの食事など、暗い場所でiPhoneのカメラを構えたとき、「思ったように明るく撮れない」「写真がザラザラになってしまう」と悩んだ経験はありませんか?そんな悩みを解決するためにAppleが開発したのが、iPhoneの「ナイトモード」です。

ナイトモードを使えば、まるで魔法のように暗い場所でも明るく、そして驚くほど鮮明な写真を撮影できます。しかし、いざ使おうと思ったときに「ナイトモードのアイコンが出てこない」「なぜか使えない」と困ってしまうケースも少なくありません。

この記事では、iPhoneのナイトモードが使えない原因を徹底的に洗い出し、誰にでも実践できる具体的な対処法を、お使いのiPhoneの機種別に詳しく解説します。さらに、ナイトモード非対応機種をお使いの方でも美しい夜景写真を撮るための裏ワザや、ナイトモードを最大限に活用するための撮影テクニックまで、網羅的にご紹介します。

この記事を最後まで読めば、あなたのiPhoneカメラのポテンシャルを最大限に引き出し、夜の撮影を心ゆくまで楽しめるようになるはずです。

1. iPhoneのナイトモードとは?基本を徹底解説

対処法を知る前に、まずはナイトモードがどのような機能なのか、その仕組みと基本を正しく理解しておきましょう。

ナイトモードの仕組み

ナイトモードは、単に写真を明るくするだけの単純な機能ではありません。iPhoneに搭載された高性能なAシリーズチップのニューラルエンジンと、先進的なカメラセンサー、そしてソフトウェアが三位一体となって実現する高度な画像処理技術です。

  1. 自動検知: カメラアプリを起動すると、ジャイロスコープなどのセンサーがiPhoneの安定度を測り、同時にカメラセンサーが周囲の光量を検知します。そして「暗い」と判断した場合に、ナイトモードが自動的に有効になります。
  2. 長時間露光と複数枚撮影: ナイトモードが作動すると、シャッターが通常よりも長い時間(1秒〜最大30秒)開きます。その間に、光学式手ぶれ補正(OIS)が機能してブレを最小限に抑えながら、露出を変えた複数枚の写真を高速で連続撮影します。
  3. インテリジェントな合成処理: 撮影された複数枚の画像の中から、最もシャープな部分をAI(ニューラルエンジン)が選び出し、ノイズ(写真のザラつき)が多い部分を補正・除去します。そして、色やコントラストを最適に調整しながら、それらの画像を1枚の美しい写真へと合成します。

この一連の処理が、シャッターボタンを押してから数秒のうちに完了します。フラッシュのように被写体を不自然に照らし出すのではなく、その場の光を最大限に活かして、自然で雰囲気のある一枚を創り出すのがナイトモードの最大の特徴です。

ナイトモードのアイコンと基本操作

ナイトモードが利用可能な環境では、カメラアプリの画面左上(横持ちの場合は左下)に月のアイコンが表示されます。

  • 黄色い月のアイコン: ナイトモードが現在有効になっている状態です。隣に表示されている「1s」や「3s」といった数字は、撮影にかかる露光時間(秒数)を示しています。iPhoneが自動で最適な時間を設定しますが、手動で調整することも可能です。
  • 白い月のアイコン: 周囲がナイトモードを使える程度には暗いものの、システムが「まだ不要」と判断している状態です。このアイコンをタップすることで、手動でナイトモードを有効(黄色いアイコン)にできます。
  • アイコンが表示されない: 周囲が十分に明るく、ナイトモードが必要ない環境です。

露光時間を調整したい場合は、黄色い月のアイコンをタップするか、画面下部の撮影モードの上にある「^」マークをタップして表示されるメニューから月のアイコンを選びます。すると、画面下部にスライダーが表示され、露光時間を「自動(Auto)」から「最大(Max)」まで調整できます。特にiPhoneを三脚などで完全に固定すると、iPhoneがそれを検知し、露光時間を最大30秒まで延長して、より高品質な写真を撮影することが可能です。

2. 【最重要】お使いのiPhoneはナイトモードに対応していますか?機種別対応状況

「いくら試してもナイトモードのアイコンが出てこない」という場合、まず確認すべき最も重要なポイントは、お使いのiPhoneがそもそもナイトモードに対応しているかどうかです。ナイトモードは、特定のプロセッサとカメラ性能を必要とするため、比較的新しいモデルにのみ搭載されています。

ご自身の機種がどれに該当するか、下のリストで確認してみてください。

自分のiPhoneの機種を確認する方法

「設定」アプリを開き、「一般」→「情報」と進むと、「機種名」の項目で確認できます。

ナイトモード対応機種一覧

以下がナイトモードに対応しているiPhoneのモデルです。ただし、機種やレンズによって対応状況が異なるため、注意が必要です。

【広角カメラ(1x)でのナイトモード】
この基本的なナイトモードは、以下のすべてのモデルで利用可能です。
* iPhone 15, iPhone 15 Plus, iPhone 15 Pro, iPhone 15 Pro Max
* iPhone 14, iPhone 14 Plus, iPhone 14 Pro, iPhone 14 Pro Max
* iPhone 13, iPhone 13 mini, iPhone 13 Pro, iPhone 13 Pro Max
* iPhone 12, iPhone 12 mini, iPhone 12 Pro, iPhone 12 Pro Max
* iPhone 11, iPhone 11 Pro, iPhone 11 Pro Max
* iPhone SE (第3世代)

【超広角カメラ(0.5x)でのナイトモード】
* iPhone 15 シリーズ全モデル
* iPhone 14 シリーズ全モデル
* iPhone 13 シリーズ全モデル
* iPhone 12 シリーズ全モデル
(注意: iPhone 11シリーズの超広角カメラはナイトモードに非対応です)

【望遠カメラ(2x, 3x, 5xなど)でのナイトモード】
* iPhone 15 Pro, iPhone 15 Pro Max
* iPhone 14 Pro, iPhone 14 Pro Max
* iPhone 13 Pro, iPhone 13 Pro Max
* iPhone 12 Pro, iPhone 12 Pro Max
(注意: Proモデル以外の望遠(デジタルズーム)では、画質が劣化する場合があります)

【インカメラ(セルフィー)でのナイトモード】
* iPhone 15 シリーズ全モデル
* iPhone 14 シリーズ全モデル
* iPhone 13 シリーズ全モデル
* iPhone 12 シリーズ全モデル

【ナイトモードポートレート】
LiDARスキャナを搭載したモデルでのみ利用可能です。
* iPhone 15 Pro, iPhone 15 Pro Max
* iPhone 14 Pro, iPhone 14 Pro Max
* iPhone 13 Pro, iPhone 13 Pro Max
* iPhone 12 Pro, iPhone 12 Pro Max

【ナイトモードタイムラプス】
* iPhone 15 シリーズ全モデル
* iPhone 14 シリーズ全モデル
* iPhone 13 シリーズ全モデル
* iPhone 12 シリーズ全モデル

ナイトモード非対応機種一覧

以下のモデルは、ハードウェアの制約によりナイトモードを搭載していません。
* iPhone XS, iPhone XS Max
* iPhone XR
* iPhone X
* iPhone 8, iPhone 8 Plus
* iPhone 7, iPhone 7 Plus
* iPhone SE (第2世代), iPhone SE (第1世代)
* 上記より前のすべてのiPhoneモデル

もしお使いの機種が非対応だった場合でも、がっかりする必要はありません。この記事の後半で紹介する「ナイトモード非対応機種でも大丈夫!暗い場所で綺麗に撮る裏ワザ」をぜひ参考にしてください。

3. ナイトモードが使えない・表示されない10の原因と対処法

お使いのiPhoneがナイトモード対応機種であるにもかかわらず機能しない場合、その原因はいくつか考えられます。多くは簡単な設定変更や操作で解決できます。考えられる原因を一つずつチェックしていきましょう。


原因1: 周囲が十分に明るい

解説:
これは最もよくある原因です。ナイトモードは、あくまでも「暗い場所」で撮影を補助するための機能です。そのため、室内照明の下や夕暮れ時など、人間の目には少し暗く感じられても、iPhoneの高性能なカメラセンサーにとっては「ナイトモードを使うまでもない」と判断されることがあります。この場合、月のアイコンは表示されません。

対処法:
* より暗い場所で試す: 実際に夜景が見える屋外や、部屋の電気を消した状態でカメラを起動してみてください。ナイトモードが必要な光量になると、自動的に月のアイコンが表示されるはずです。
* 本当にナイトモードが必要か確認する: もしアイコンが表示されない環境なのであれば、それはナイトモードなしでも十分に綺麗な写真が撮れる明るさである可能性が高いです。まずはそのまま撮影してみましょう。


原因2: フラッシュがオン(強制発光)になっている

解説:
カメラ画面の左上にある稲妻マークが、フラッシュの設定です。ここが「オン(黄色い稲妻マーク)」になっていると、iPhoneはフラッシュを焚いて明るさを確保しようとするため、ナイトモードは無効化されます。フラッシュとナイトモードは同時に使用できません。

対処法:
1. カメラアプリ画面の左上にある稲妻マークをタップします。
2. 表示されたメニューから、「オフ(斜線が入った稲妻マーク)」を選択します。
3. この状態で暗い場所にカメラを向けると、月のアイコンが表示されるようになります。

普段からフラッシュを使わない方は、「自動(Aと書かれた稲妻マーク)」に設定しておくのがおすすめです。これなら、iPhoneが暗いと判断した場合に、ナイトモードを優先して作動させてくれます。


原因3: Live Photosがオンになっている

解説:
Live Photosは、シャッターを押した前後1.5秒ずつの映像と音声を記録する楽しい機能ですが、ナイトモードの長時間露光とは相性が悪い場合があります。特に、数秒にわたる露光が必要なほど暗い環境では、Live Photosが自動的にオフになることが多いですが、設定やiOSのバージョンによっては、Live Photosがオンになっていることでナイトモードの作動が妨げられることがあります。

対処法:
1. カメラアプリ画面の右上にある同心円のマークをタップします。
2. マークに斜線が入り、「Liveオフ」と表示されれば設定完了です。
3. この状態で、再度ナイトモードが使えるか確認してください。


原因4: 使用しているレンズがナイトモードに非対応(機種による)

解説:
前述の「機種別対応状況」で解説した通り、ナイトモードはすべてのレンズで使えるわけではありません。特に注意が必要なのがiPhone 11シリーズです。iPhone 11、11 Pro、11 Pro Maxでは、超広角カメラ(0.5x)はナイトモードに非対応です。そのため、0.5xに切り替えた途端に月のアイコンが消えてしまいます。

対処法:
* 広角カメラ(1x)に切り替える: 画面のレンズ倍率をタップして「1x」に戻してください。広角カメラであれば、iPhone 11シリーズでもナイトモードが利用できます。
* 自分の機種の対応レンズを再確認する: iPhone 12以降のモデルであれば、基本的に超広角カメラでもナイトモードが使えます。ご自身の機種がどのレンズに対応しているか、再度セクション2を確認してみましょう。


原因5: カメラモードが「写真」または「ポートレート」以外になっている

解説:
ナイトモードは、静止画を美しく撮影するための機能です。そのため、基本的に「写真」モードと、対応機種(Proモデル)の「ポートレート」モードでのみ利用できます。

「ビデオ」「スロー」「タイムラプス(一部機種を除く)」「パノラマ」などのモードを選択している場合、ナイトモードは作動しません。

対処法:
* 画面下部の撮影モード一覧を左右にスワイプして、「写真」に合わせているか確認してください。Proモデルをお使いで、暗い場所で人物を撮りたい場合は「ポートレート」を選択します。


原因6: 一時的なソフトウェアの不具合

解説:
iPhoneは非常に安定したデバイスですが、長時間使用していると、稀にアプリやOSに一時的な不具合が発生することがあります。カメラアプリが正常に光量センサーと連携できていない、などの軽微なバグが原因でナイトモードが表示されない可能性も考えられます。

対処法:
これらの不具合は、段階的に以下の方法を試すことで解消されることがほとんどです。

  1. カメラアプリの再起動:

    • 画面下部から中央に向かってスワイプし、そのまま指を止めるとアプリスイッチャー(起動中のアプリ一覧)が表示されます。
    • カメラアプリのプレビュー画面を上にスワイプして完全に終了させます。
    • 再度ホーム画面からカメラアプリを起動し、動作を確認します。
  2. iPhone本体の再起動:

    • カメラアプリの再起動で改善しない場合は、iPhoneの電源を一度完全にオフにし、数十秒待ってから再度オンにしてみてください。メモリがリフレッシュされ、多くの軽微な問題が解決します。
  3. iPhoneの強制再起動:

    • 通常の再起動でも解決せず、画面が固まるなどの症状がある場合は、強制再起動を試します。データは消えませんが、最終手段として行ってください。
    • (iPhone 8以降のモデル) (1)音量を上げるボタンを押してすぐ放す → (2)音量を下げるボタンを押してすぐ放す → (3)サイドボタン(電源ボタン)をAppleロゴが表示されるまで長押しする。

原因7: iOSのバージョンが古い

解説:
Appleは、iOSのアップデートを通じて、カメラ性能の改善やバグの修正を継続的に行っています。お使いのiOSのバージョンが古い場合、ナイトモードに関する既知の不具合が修正されていなかったり、最新の最適化が適用されていなかったりする可能性があります。

対処法:
* 「設定」アプリを開き、「一般」→「ソフトウェアアップデート」の順に進みます。
* 新しいバージョンのiOSが利用可能な場合は、画面の指示に従ってアップデートを行ってください。アップデート前には、念のためデータのバックアップを取ることをお勧めします。


原因8: カメラの「設定を保持」が影響している

解説:
「設定」アプリ内には、カメラの設定を保持する機能があります。例えば、「最後に使用したカメラモードを次回起動時も維持する」といった設定です。この「設定を保持」機能によって、意図せずナイトモードの動作を妨げる設定(例:Live Photosを常にオンにするなど)が維持されてしまっている可能性があります。

対処法:
1. 「設定」アプリを開き、「カメラ」→「設定を保持」と進みます。
2. 表示された項目(カメラモード、クリエイティブコントロール、Live Photosなど)を一度すべてオフ(緑の状態から白の状態へ)に切り替えます。
3. この状態でカメラアプリを再起動し、ナイトモードが使えるか確認してみてください。


原因9: サードパーティ製のカメラアプリを使用している

解説:
App Storeには、マニュアル撮影ができる高機能なものなど、様々なサードパーティ製カメラアプリが存在します。しかし、Apple純正の「ナイトモード」は、標準の「カメラ」アプリとiOSが深く連携して実現している機能です。そのため、App Storeからダウンロードした他のカメラアプリでは、原則としてAppleのナイトモードは利用できません。(アプリが独自に開発した夜景撮影機能が搭載されている場合はあります。)

対処法:
* ホーム画面にある、Apple標準の「カメラ」アプリを起動して撮影してください。


原因10: ハードウェアの故障(カメラセンサーなど)

解説:
上記すべての対処法を試しても全く改善しない場合、可能性は低いですが、iPhoneを落下させた衝撃などにより、カメラモジュールや光量を検知するセンサー自体が物理的に故障していることも考えられます。

対処法:
* この場合は自力での解決は困難なため、専門家による診断が必要です。Apple StoreのGenius Barを予約するか、Apple正規サービスプロバイダに相談してください。修理や本体交換が必要になる場合があります。

4. ナイトモード非対応機種でも大丈夫!暗い場所で綺麗に撮る裏ワザ

お使いのiPhoneがナイトモード非対応(iPhone XS/XR/SE2以前)だったとしても、諦めるのはまだ早いです。いくつかのテクニックを使えば、ナイトモードがなくても、暗い場所で写真をより美しく撮影することが可能です。

テクニック1: 手動で露出を調整する

これは最も基本的で効果的なテクニックです。
1. カメラアプリを起動し、ピントを合わせたい場所を画面上でタップします。
2. ピントが合った場所に四角い枠と、その横に太陽のマークが表示されます。
3. 太陽のマークに指を置いたまま、上にスワイプすると写真全体が明るく(露出がプラスに)なり、下にスワイプすると暗く(露出がマイナスに)なります。
4. 夜景の場合は、少し上にスワイプして、好みの明るさになるよう調整してからシャッターを切りましょう。

注意点: 明るくしすぎると、写真のザラつき(ノイズ)が目立ちやすくなります。ノイズがひどくならない範囲で、最適な明るさを見つけるのがコツです。

テクニック2: HDR(ハイダイナミックレンジ)を活用する

HDRは、明るい部分(夜景のネオンなど)と暗い部分(建物の影など)が混在するシーンで特に効果を発揮します。シャッターを一度押すだけで、露出の異なる複数枚の写真を撮影し、それぞれの良い部分だけを合成して、白飛びや黒つぶれの少ない自然な写真に仕上げてくれる機能です。

  • 確認方法: 「設定」→「カメラ」と進み、「スマートHDR」の項目がオン(緑色)になっていることを確認してください。最近のiPhoneではデフォルトでオンになっており、最適な場面で自動的に機能します。

テクニック3: とにかく手ブレを防ぐ!三脚や固定できる場所を利用する

暗い場所での撮影は、カメラが光を多く取り込もうとしてシャッタースピードが自動的に遅くなります。その結果、わずかな手の動きも「ブレ」として写真に写り込んでしまいます。これを防ぐことが、夜景撮影成功の鍵です。

  • 体を固定する: 両脇をしっかりと締め、壁や柱にもたれかかって体を安定させます。
  • iPhoneを固定する: スマートフォン用の小さな三脚を使うのが最も効果的です。持っていない場合は、手すりやテーブル、カバンの上などにiPhoneを置いて撮影するだけでも、手ブレは劇的に減少します。
  • セルフタイマーを使う: シャッターボタンを押す瞬間の指の動きでもブレは生じます。カメラ画面下部の「^」マークから時計のアイコンを選び、「3秒」や「10秒」のタイマーを設定しましょう。これにより、シャッターが切れる瞬間にはiPhoneに触れずに済みます。
  • イヤホンをシャッター代わりに: Apple純正の有線イヤホン(EarPods)を接続している場合、その音量調節ボタン(+または-)がシャッターボタンの代わりになります。これもiPhone本体に触れずに撮影できる便利な裏ワザです。

テクニック4: 高機能なサードパーティ製カメラアプリを試す

Appleのナイトモードは使えませんが、App Storeには長時間露光やマニュアル撮影に対応した高機能なカメラアプリがたくさんあります。これらを使えば、非対応機種でもナイトモードに匹敵するような写真を撮影できる可能性があります。

  • ProCamera: シャッタースピードやISO感度などを手動で細かく設定できる定番アプリ。三脚を使えば、数秒間の長時間露光撮影が可能です。
  • Spectreカメラ: AIを活用した長時間露光に特化したアプリ。夜景の車の光跡を幻想的に撮ったり、人通りの多い場所から人を消したりといった特殊な撮影ができます。
  • Halide Mark II: RAW形式での撮影に強く、プロレベルの画質を求めるユーザーに人気。撮影後の編集で、より多くの情報を引き出すことができます。

(※これらのアプリは有料の場合が多く、操作に少し慣れが必要です。)

テクニック5: 撮影後の編集で仕上げる

撮影した写真が少し暗くても、編集機能を使えば見違えるほど良くなります。
1. 「写真」アプリで編集したい写真を開き、右上の「編集」をタップします。
2. まずは魔法の杖のアイコン「自動」を試してみましょう。これだけでAIが最適な補正をしてくれる場合があります。
3. 物足りない場合は、右隣のダイヤルのようなアイコン(調整)をタップし、以下の項目を調整します。
* ブリリアンス: 写真全体の暗い部分を自然に持ち上げ、ディテールを際立たせます。夜景写真には特に効果的です。
* シャドウ: 影になっている部分だけをピンポイントで明るくします。
* 明るさ: 写真全体の明るさを調整します。
* ブラックポイント: 写真の最も暗い部分を調整し、全体を引き締めます。

これらのテクニックを組み合わせることで、ナイトモード非対応機種でも、きっと満足のいく夜景写真が撮れるはずです。

5. もっと使いこなす!ナイトモードを最大限に活用する撮影テクニック

ナイトモードが使える機種をお持ちの方は、そのポテンシャルをさらに引き出す応用テクニックも覚えておきましょう。

テクニック1: 露光時間を手動で「最大(Max)」にする

ナイトモードが自動で「3秒」と設定した場合でも、手動でさらに長い時間に設定できます。月のアイコンをタップしてスライダーを表示させ、一番右の「最大」に設定します。これにより、より多くの光を取り込み、ノイズが極限まで少ない、非常にクリアな写真を撮影できます。ただし、露光時間が長くなるほど手ブレしやすくなるため、体をしっかり固定することが重要です。

テクニック2: 三脚を使って「最大30秒露光」を引き出す

iPhoneは、内蔵センサーで本体が完全に静止している状態(三脚などに固定されている状態)を検知します。この状態になると、ナイトモードの露光時間スライダーの上限が最大30秒まで自動的に延長されます。手持ちでは不可能なこの長時間露光を使えば、満点の星空を捉えたり、車のライトが光の川のように流れる写真を撮ったりと、一眼レフカメラで撮ったような幻想的な作品作りが可能になります。

テクニック3: ナイトモードポートレートを使いこなす(Proモデル限定)

iPhone 12 Pro以降のProモデルに搭載されているLiDARスキャナは、赤外線を使って被写体との距離を正確に測定します。これにより、暗い場所でも高速かつ正確にピントを合わせ、背景を美しくぼかした「ナイトモードポートレート」が可能になります。背景にイルミネーションや街の灯りを入れると、美しい「玉ボケ」が生まれ、被写体をドラマチックに引き立てることができます。

テクニック4: ナイトモードタイムラプスで幻想的な動画を撮る

iPhone 12以降のモデルでは、タイムラプス撮影時にもナイトモードが適用されます。三脚にiPhoneを固定し、撮影モードを「タイムラプス」にして夜の街並みや星空に向けて撮影を開始するだけでOKです。通常よりも長い間隔で撮影することで、夜空を流れる雲や星の動き、車のヘッドライトの流れなどを、明るく幻想的な映像として記録できます。

6. よくある質問(Q&A)

Q1: ナイトモードの月のアイコンが勝手に消えたりついたりします。故障ですか?
A: 故障ではありません。それはiPhoneがリアルタイムで周囲の明るさを検知し、ナイトモードの要/不要を常に判断している正常な動作です。カメラの向きを少し変えたり、明るい光源がフレームに入ったりするだけで、月のアイコンはついたり消えたりします。

Q2: ナイトモードで撮影すると、写真が黄色っぽくなることがあります。
A: これは、レストランの電球色の照明など、その場の光源の色(色温度)を忠実に再現しようとするiPhoneのホワイトバランスの働きによるものです。もし色味が気になる場合は、撮影後に「写真」アプリの編集機能を開き、「調整」メニューの中にある「暖かみ」や「色合い」のスライダーで自然な色に補正することが可能です。

Q3: ナイトモードを使っても写真がブレてしまいます。
A: ナイトモードは数秒間かけて撮影するため、シャッターボタンを押してから撮影が完了するまでの間、iPhoneを微動だにせず保持することが非常に重要です。脇を締め、息を止めるような気持ちで撮影に臨みましょう。可能であれば、前述のように壁にもたれたり、三脚を使用したりするのが最も効果的です。

Q4: インカメラ(セルフィー)でナイトモードは使えますか?
A: はい、iPhone 12シリーズ以降のモデルであれば、インカメラ(フロントカメラ)でもナイトモードが利用可能です。夜景をバックにした自撮り(セルフィー)が、これまでとは比較にならないほど明るく綺麗に撮影できます。

7. まとめ

今回は、iPhoneのナイトモードが使えない原因と、その対処法について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  1. まずは対応機種か確認: ナイトモードはiPhone 11シリーズ以降のモデルに搭載されています。ご自身の機種が対応しているか、どのレンズで使えるかを把握することが第一歩です。
  2. 設定と環境をチェック: ナイトモードが使えない原因のほとんどは、「周囲が明るすぎる」「フラッシュがオンになっている」「Live Photosがオンになっている」といった単純な設定や環境によるものです。一つずつ確認していきましょう。
  3. ソフトウェアを最新に: 一時的な不具合はアプリやiPhoneの再起動で、根本的なバグはiOSのアップデートで解決することが多いです。
  4. 非対応機種でも諦めない: 露出調整、HDR、手ブレ防止、高機能アプリ、撮影後編集といったテクニックを駆使すれば、ナイトモードなしでも美しい夜景写真は撮影できます。
  5. 使える人はもっと活用: 対応機種をお持ちの方は、三脚を使った長時間露光やナイトモードポートレートなど、一歩進んだ撮影に挑戦してみましょう。

iPhoneのカメラは、あなたが思っている以上に高いポテンシャルを秘めています。この記事で紹介した知識とテクニックを武器に、これまで撮るのをためらっていた夜のシーンを、ぜひあなたのiPhoneで美しく切り取ってみてください。きっと、新たな写真撮影の楽しさが広がるはずです。

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