iPhone動画切り取り完全ガイド【初心者でも簡単】
iPhoneで撮影した動画を、不要な部分だけサクッとカットしたい。旅行中の長回し動画からハイライトシーンだけ抜き出したい。SNSに投稿するために動画の長さを調整したい。そんな風に思ったことはありませんか?
iPhoneには、誰でも簡単に動画の不要な部分を切り取れる便利な機能が搭載されています。特別なアプリや専門知識は一切不要。数タップの操作だけで、あなたの動画をスッキリ整理したり、目的に合わせた形に編集したりすることができます。
この記事は、まさにそんな「iPhoneで動画を切り取りたいけど、どうすればいいの?」と思っている初心者の方に向けて、iPhoneに標準搭載されている機能を使った動画切り取りの方法から、さらに高度な編集が可能なアプリの使い方、動画切り取り時の注意点、そして切り取った動画の様々な活用方法まで、網羅的に解説する完全ガイドです。
約5000語の大ボリュームで、あなたの疑問や不安を解消し、今日からすぐにiPhoneでの動画編集を楽しめるよう、丁寧に分かりやすく説明していきます。このガイドを読み終える頃には、あなたはiPhone動画編集の第一歩を踏み出し、表現の幅を大きく広げることができるでしょう。
さあ、iPhoneでの動画切り取りの旅を始めましょう!
目次
- なぜiPhoneで動画を切り取る必要があるのか?
- iPhone標準機能で動画を切り取る方法(「写真」アプリ)
- ステップ1:動画を選択する
- ステップ2:「編集」モードに入る
- ステップ3:タイムラインを操作して範囲を指定する
- ステップ4:トリミング範囲を確認する
- ステップ5:保存方法を選択する
- オプションA:「元のビデオをトリミング」
- オプションB:「新規クリップとして保存」
- どちらを選ぶべきか?メリット・デメリット
- 標準機能でのトリミング操作の具体的な解説
- 標準機能のメリット・デメリット
- 標準機能でできる!トリミング以外の便利な編集機能
- 動画の回転・反転
- フィルタを適用する
- 明るさや色合いを調整する
- 切り取り以外に知っておくと便利なiPhone標準動画機能
- Live Photosの動画部分を編集する
- スローモーション・タイムラプス動画を編集する
- もっと高度な編集をしたい!サードパーティ製アプリを活用する
- なぜサードパーティアプリが必要なのか?
- 代表的な動画編集アプリ紹介
- iMovie(Apple純正の高機能アプリ)
- iMovieでの切り取り(トリミング)の手順
- iMovieのメリット・デメリット
- CapCut(無料で高機能、SNSに強い人気アプリ)
- CapCutでの切り取り(トリミング)の手順
- CapCutのメリット・デメリット
- その他の人気アプリ(VLLO, InShotなど)
- iMovie(Apple純正の高機能アプリ)
- 動画編集アプリ選びのポイント
- 動画切り取りの応用テクニック
- 動画の途中の不要な部分を削除する方法(分割と削除)
- 特定のフレームで正確に切り取るコツ
- 切り取った複数の動画を一つに結合する
- 動画切り取り・編集時の注意点
- 画質の劣化について
- 容量が増える?減る?保存方法による違い
- 元の動画のバックアップの重要性
- 著作権について
- 切り取った動画の様々な活用方法
- SNSへの投稿(Instagram, TikTok, YouTubeなど)
- 家族や友人との共有
- ストレージ容量の節約と整理
- 思い出のハイライト作成
- よくある質問(FAQ)
- 「元のビデオをトリミング」と「新規クリップとして保存」の違いは?
- 間違って切り取りすぎた!元に戻せる?
- 切り取ると動画のサイズ(容量)は小さくなる?
- 複数の短い動画をまとめて一つにしたい
- 動画の音声だけを切り取りたい
- 編集後の動画がカクカクする
- まとめ:iPhone動画編集の第一歩を踏み出そう
1. なぜiPhoneで動画を切り取る必要があるのか?
私たちは日常的にiPhoneで様々な動画を撮影します。旅行先での美しい景色、子供やペットの可愛らしい瞬間、友人との楽しい思い出など、iPhoneはいつでもどこでも手軽に高品質な動画を記録できる強力なツールです。
しかし、撮影した動画の中には、必ずしもすべてが必要なわけではありません。
- 不要なシーンの削除: 撮影開始時や終了時の手ブレ、何も映っていない時間、間違って映り込んだものなど、動画の前後や途中に不要な部分が含まれていることはよくあります。これらを切り取ることで、見たいシーンだけを残すことができます。
- 動画の長さを調整: InstagramやTikTokなどのSNSには、投稿できる動画の長さに制限がある場合があります。また、長すぎる動画は見る側にとって負担になることも。目的の長さに調整することで、より多くの人に見てもらいやすくなります。
- ハイライトシーンの抽出: 長時間のイベントや旅行の動画から、特に印象的な瞬間だけを抜き出してまとめることで、短く見やすい「ハイライト動画」を作成できます。
- ストレージ容量の節約: 不要な部分を切り取ることで、動画のファイルサイズを減らし、iPhone本体やiCloudストレージの容量を節約できる場合があります(ただし、保存方法によっては逆に容量が増えることもあるので注意が必要です。これについては後述します)。
- 伝えたいことを明確にする: 不要な部分を削ぎ落とすことで、動画で本当に伝えたいメッセージや見せたいシーンがより際立ちます。
このように、動画の「切り取り」は、単に不要な部分を削除するだけでなく、動画を整理し、見やすくし、目的に合わせて活用するための非常に重要な第一歩となる編集作業なのです。
そして、この切り取り作業は、iPhoneの標準機能を使えば驚くほど簡単に行えます。まずはその方法からマスターしましょう。
2. iPhone標準機能で動画を切り取る方法(「写真」アプリ)
iPhoneに最初から入っている「写真」アプリには、動画を簡単に切り取る(トリミングする)機能が搭載されています。特別なアプリをインストールする必要はなく、誰でもすぐに使うことができます。
この機能を使えば、動画の「開始位置」と「終了位置」を調整して、指定した範囲だけを切り出すことができます。動画の途中の不要な部分を複数箇所まとめて削除する、といった高度な編集はできませんが、動画の前後をカットするには十分な機能です。
手順は以下の通りです。非常に簡単です。
ステップ1:動画を選択する
まず、切り取りたい動画を「写真」アプリで開きます。
- iPhoneのホーム画面から「写真」アプリのアイコンをタップして起動します。
- アプリを開いたら、画面下部の「ライブラリ」や「アルバム」タブをタップして、編集したい動画を探します。
- 見つけたい動画をタップして、全画面で表示します。
ステップ2:「編集」モードに入る
動画が表示されたら、画面上部に表示される「編集」ボタンをタップします。
- 動画を全画面表示している状態で、画面右上にある「編集」という文字またはアイコン(横に3本線が入ったスライドバーのようなアイコン)をタップします。
- タップすると、動画が編集可能な状態に切り替わり、様々な編集ツールが表示されます。画面下部には、動画の再生時間を示すタイムラインが表示されるはずです。
ステップ3:タイムラインを操作して範囲を指定する
編集画面に切り替わると、画面下部に動画全体の長さを示すタイムラインが表示されます。このタイムラインの両端に黄色い枠(ハンドル)が表示されているはずです。この黄色い枠をドラッグして、切り取りたい範囲を指定します。
- 画面下部に表示されている動画のタイムライン(横長の帯のようなもの)を見ます。
- タイムラインの左端にある黄色い縦棒、または黄色い枠の左端のハンドルを指で押さえたまま、右方向にドラッグします。これが動画の「開始位置」になります。ドラッグすると、その位置までの動画が黄色い枠の外(不要部分)としてグレーアウト表示されます。
- 同様に、タイムラインの右端にある黄色い縦棒、または黄色い枠の右端のハンドルを指で押さえたまま、左方向にドラッグします。これが動画の「終了位置」になります。ドラッグすると、その位置からの動画が黄色い枠の外(不要部分)としてグレーアウト表示されます。
- 黄色い枠で囲まれた部分が、切り取って残したい(新しい動画として保存される)範囲です。枠の外側(グレーアウトした部分)が、削除される不要な部分です。
タイムラインを拡大・縮小するには、二本の指でピンチ操作(指を広げたり閉じたり)します。これにより、より細かい単位で開始位置・終了位置を調整することができます。秒単位だけでなく、さらに細かいフレーム単位での調整も可能です。特に正確な位置でカットしたい場合は、タイムラインを拡大して操作しましょう。
ステップ4:トリミング範囲を確認する
範囲を指定したら、実際にその範囲の動画がどのように再生されるかを確認します。
- 画面下部のタイムラインの上に表示されている再生ボタン(右向きの三角アイコン)をタップします。
- 黄色い枠で指定した範囲の動画が再生されます。
- 再生を確認し、もし開始位置や終了位置がズレていると感じたら、ステップ3に戻って黄色い枠を再度ドラッグして調整します。この確認作業を納得いくまで繰り返しましょう。
ステップ5:保存方法を選択する
切り取りたい範囲が確定したら、動画を保存します。保存方法には2つの選択肢があります。
画面右下にある「完了」ボタンをタップすると、以下の選択肢が表示されます。
- オプションA:「元のビデオをトリミング」
- オプションB:「新規クリップとして保存」
それぞれのオプションについて詳しく見ていきましょう。
オプションA:「元のビデオをトリミング」
このオプションを選択すると、編集後の動画が「元の動画と同じファイル」として上書き保存されます。つまり、切り取って不要と判断した部分が、元の動画ファイルから完全に削除されます。
- メリット:
- ストレージ容量を節約できる可能性があります。不要部分が削除される分、ファイルサイズが小さくなる傾向があります。
- 「写真」アプリ上では、元の動画と編集後の動画が別々に存在しないため、ライブラリがスッキリします。
- デメリット:
- 元の動画(編集前の動画)は失われます。一度この方法で保存すると、削除した部分を元に戻すことは基本的にできません(ただし、iOSのバージョンによっては一定期間内であれば「復旧」できる場合があります。詳しくはFAQを参照)。重要な動画を編集する場合は、この点に十分注意が必要です。
- もし編集に失敗した場合、元の動画をやり直すことができません。
オプションB:「新規クリップとして保存」
このオプションを選択すると、編集後の動画が「元の動画とは別の新しいファイル」として保存されます。元の動画はそのまま残ります。
- メリット:
- 元の動画がそのまま残るため、編集に失敗したり、後から別の方法で編集し直したくなったりした場合でも安心です。
- 気軽に何度も試しに切り取り編集を行うことができます。
- デメリット:
- 元の動画と編集後の動画の2つのファイルが保存されるため、ストレージ容量をより多く消費します。
- 「写真」アプリのライブラリに同じ動画の別バージョンが複数できてしまう可能性があります。
どちらを選ぶべきか?メリット・デメリット
初心者の方や、元の動画を失いたくない場合は、「新規クリップとして保存」を強く推奨します。これにより、万が一の失敗や、後からの変更にも対応できます。
ストレージ容量が非常に切迫している場合や、明らかに不要で二度と使わないと確信できる動画のみ、「元のビデオをトリミング」を選択するのが良いでしょう。ただし、その場合でも重要な動画は事前に複製しておく(後述)ことをお勧めします。
標準機能でのトリミング操作の具体的な解説
改めて、写真アプリでのトリミング操作を具体的な画面操作を想定しながら詳しく見ていきましょう。
- 写真アプリを開き、動画を選択:
- 画面上の「写真」アイコンをタップ。
- サムネイル一覧から目的の動画を見つけてタップ。動画はサムネイルの右下に再生時間表示があるのですぐ分かります。
- 動画が再生されます。
- 「編集」をタップ:
- 画面右上にある「編集」ボタン(スライダーアイコン)をタップ。
- 画面が編集モードに切り替わります。画面下部に動画のタイムライン(横長のバー)が表示され、その両端に黄色い枠(ハンドル)が表示されます。
- 黄色い枠の左端に「<」、右端に「>」のようなマークがついていることもあります。これがハンドルです。
- 開始位置を調整:
- 画面下部のタイムラインの左端にある黄色いハンドル(「<」マーク付近)を指で長押しします。
- そのまま指を離さずに、右方向にゆっくりとスライド(ドラッグ)します。
- ドラッグしている間、画面上部には現在のタイムラインの位置(時間)が表示され、下のタイムラインでは黄色い枠の内側が残る部分、外側がカットされる部分として色分け(通常は黄色い枠の内側が通常表示、外側がグレーアウト)されます。
- 狙った開始位置までハンドルを移動させたら、指を離します。
- 終了位置を調整:
- 画面下部のタイムラインの右端にある黄色いハンドル(「>」マーク付近)を指で長押しします。
- そのまま指を離さずに、左方向にゆっくりとスライド(ドラッグ)します。
- 同様に、画面上部の時間表示やタイムラインの色分けを確認しながら、狙った終了位置までハンドルを移動させたら、指を離します。
- 細かい位置調整(タイムラインの拡大):
- もっと正確にカット位置を指定したい場合、タイムライン上で二本の指を置いて、外側に広げるピンチアウト操作をします。
- タイムラインが拡大表示され、より短い時間単位(フレーム単位)でハンドルを調整できるようになります。
- 必要に応じてピンチイン操作でタイムラインを縮小することもできます。
- 再生で確認:
- タイムラインの下にある再生ボタン(右向き三角)をタップします。
- 黄色い枠で囲まれた範囲だけが再生されます。音声も同時に確認できます。
- 再生してみて、思った通りのカット位置になっていない場合は、ステップ3、4、5に戻って再度調整します。
- 保存:
- 編集内容に満足したら、画面右下にある「完了」ボタンをタップします。
- 「元のビデオをトリミング」または「新規クリップとして保存」の選択肢が表示されるので、目的に応じてタップします。
- 保存処理が実行されます。動画の長さによっては少し時間がかかる場合があります。
- 保存が完了すると、編集後の動画が「写真」アプリのライブラリに表示されます。
標準機能のメリット・デメリット
メリット:
- 簡単・手軽: アプリのインストール不要。直感的な操作で誰でもすぐに使える。
- 迅速: 短い動画や簡単な前後のカットであれば、すぐに作業が完了する。
- 基本的な用途に十分: SNS投稿前の長さ調整や、不要な冒頭・末尾のカットなど、多くの場面でこれで十分。
デメリット:
- 機能が限定的: 動画の「前後」しかカットできない。動画の「途中」にある不要な部分を削除することはできない。
- 非破壊編集ではない(「元のビデオをトリミング」の場合): 元の動画が上書きされるリスクがある。
- 細かい編集には不向き: テロップ挿入、BGM追加、複数のクリップ結合など、より高度な編集はできない。
まずはこの標準機能から試してみて、自分の目的が達成できるか確認しましょう。多くの場合はこれで十分なはずです。
3. 標準機能でできる!トリミング以外の便利な編集機能
「写真」アプリの編集機能は、動画のトリミングだけではありません。トリミング画面からアクセスできる他の機能も、動画をより良く見せるために役立ちます。これらの機能も初心者でも簡単に使えます。
トリミング編集画面の下部には、通常いくつかのアイコンが並んでいます。左から順に「トリミング」「調整」「フィルタ」「回転/反転」といった機能です(アイコンの並びや種類はiOSのバージョンによって若干異なる場合があります)。
動画の回転・反転
間違った向きで撮影してしまった動画を正しい向きに直したり、意図的に反転させたりできます。
- 動画を編集画面で開きます(ステップ1, 2と同じ手順)。
- 画面下部の編集ツールの中から「回転/反転」アイコン(通常は四角い矢印のアイコン)をタップします。
- 画面左上または右下に表示される回転アイコン(四角い矢印)をタップするたびに、動画が90度ずつ回転します。目的の向きになるまで繰り返しタップします。
- 画面左下または右下に表示される反転アイコン(三角形に矢印が書かれたアイコン)をタップすると、動画が左右反転します。
- 編集が完了したら、画面右下の「完了」をタップして保存します。保存方法はトリミングと同様、「元のビデオをトリミング」または「新規クリップとして保存」が選択できます。
フィルタを適用する
動画の雰囲気を手軽に変えたい場合に便利です。写真にかけるフィルタと同様に、動画全体の色合いやコントラストを調整できます。
- 動画を編集画面で開きます。
- 画面下部の編集ツールの中から「フィルタ」アイコン(通常は3つの円が重なったアイコン)をタップします。
- 画面下部に様々なフィルタのサムネイルが表示されます。「オリジナル」「ビビッド」「ドラマチック」「モノ」など、多くの種類があります。
- それぞれのフィルタをタップして、動画に適用された効果をプレビューで確認します。
- フィルタを選択したら、そのフィルタの適用強度を調整するためのスライダーが表示される場合があります。スライダーを左右にドラッグして、効果の強さを調整します。
- 目的のフィルタと強度を選んだら、画面右下の「完了」をタップして保存します。
明るさや色合いを調整する
動画全体の明るさ、コントラスト、彩度などを細かく調整して、より鮮明で印象的な動画に仕上げることができます。
- 動画を編集画面で開きます。
- 画面下部の編集ツールの中から「調整」アイコン(通常は文字盤のようなアイコン)をタップします。
- 画面下部に「自動」「露出」「ブリリアンス」「ハイライト」「シャドウ」「コントラスト」「明るさ」「ブラックポイント」「彩度」「自然な彩度」「暖かさ」「色合い」「シャープネス」「明瞭度」「ノイズ除去」「ビネット」などの調整項目が表示されます。横にスワイプすると他の項目も表示されます。
- 調整したい項目をタップします。
- 項目をタップすると、その項目の強さを調整するためのスライダーが表示されます。スライダーを左右にドラッグして、調整を行います。調整結果はリアルタイムで画面に反映されます。
- 必要に応じて、他の調整項目も同様に調整します。
- すべての調整が終わったら、画面右下の「完了」をタップして保存します。
これらの機能も組み合わせることで、トリミングで不要部分をカットし、さらに明るさや色合いを調整して動画の質を高めることができます。標準機能だけでも、意外と多くのことができるのです。
4. 切り取り以外に知っておくと便利なiPhone標準動画機能
トリミング機能に関連して、iPhoneの「写真」アプリには他にも動画に関する便利な機能がいくつかあります。
Live Photosの動画部分を編集する
Live Photosは、シャッターを押した前後数秒間の短い動画と静止画を同時に記録する機能です。このLive Photosの動画部分も、通常の動画と同様に編集することができます。
- 「写真」アプリでLive Photosを開きます。
- 画面右上にある「編集」をタップします。
- 編集画面の下部に、Live Photosのタイムラインが表示されます。このタイムラインは、動画のタイムラインと似ていますが、Live Photos独自の操作(キー写真の選択、再生区間の調整など)も可能です。
- 通常の動画トリミングと同様に、タイムラインの両端にある黄色いハンドルをドラッグすることで、Live Photosの再生区間(動画の長さ)を調整できます。
- 調整が終わったら「完了」をタップし、「新規クリップとして保存」を選択すれば、編集されたLive Photosが保存されます。
スローモーション・タイムラプス動画を編集する
iPhoneで撮影したスローモーション動画やタイムラプス動画も、「写真」アプリで編集できます。特にスローモーション動画は、どの区間をスロー再生するかを調整できます。
- 「写真」アプリでスローモーション動画を開きます。
- 画面右上にある「編集」をタップします。
- 編集画面の下部にタイムラインが表示されます。このタイムラインは、通常の動画とは異なり、一部の区間が太い線で表示されています。この太い線がスローモーションが適用される区間です。
- 太い線の両端にあるハンドルをドラッグすることで、スローモーションを適用する開始位置と終了位置を調整できます。
- 調整が終わったら「完了」をタップして保存します。
タイムラプス動画の編集も、基本的なトリミング(前後のカット)は通常の動画と同様に行えます。
5. もっと高度な編集をしたい!サードパーティ製アプリを活用する
iPhone標準の「写真」アプリのトリミング機能は、手軽で便利な一方で、動画の前後しかカットできないという制限があります。「動画の途中にある不要な部分を削除したい」「複数の動画をつなぎ合わせたい」「テロップやBGMを追加したい」など、より高度な編集をしたい場合は、App Storeで配信されているサードパーティ製の動画編集アプリを活用する必要があります。
なぜサードパーティアプリが必要なのか?
サードパーティ製アプリは、標準機能にはない様々な機能を提供します。
- 中間部分のカット: 動画を複数のクリップに「分割」し、不要なクリップを削除することができます。
- 複数クリップの結合: 複数の短い動画クリップを繋ぎ合わせて、一本の長い動画を作成できます。
- テロップ(文字)の挿入: 動画内に説明やタイトルなどを文字で追加できます。
- BGM・効果音の追加: 動画の雰囲気に合わせて音楽や効果音を入れることができます。
- トランジション: クリップとクリップの切り替え時に、フェードやワイプなどの効果(トランジション)を追加できます。
- エフェクト・フィルタの多様性: 標準機能よりもはるかに多くの種類のフィルタや特殊効果(エフェクト)を利用できます。
- 速度調整: スローモーションや早送りを、標準機能よりも細かく、任意の区間に適用できます。
- より自由な編集: タイムライン上で、各クリップの順番を入れ替えたり、重ね合わせたり(ピクチャーインピクチャーなど)といった自由な編集が可能です。
これらの機能を使えば、単なる「切り取り」だけでなく、あなたの思い描くオリジナルの動画作品を作成することができます。
代表的な動画編集アプリ紹介
App Storeには非常に多くの動画編集アプリがありますが、ここでは初心者にも比較的使いやすく、機能も充実している代表的なアプリをいくつか紹介します。
iMovie(Apple純正の高機能アプリ)
iMovieは、Appleが提供する無料の動画編集アプリです。MacやiPadでも使えるため、他のAppleデバイスと連携して編集することも可能です。「写真」アプリの標準機能よりは複雑ですが、他のプロフェッショナルな動画編集ソフトに比べれば操作はシンプルで分かりやすく設計されています。
- 特徴:
- Apple純正なので、iPhoneとの親和性が高い。
- 無料で使えるのに機能が豊富(トリミング、分割、結合、テロップ、BGM、トランジション、フィルタ、速度調整など)。
- テーマに沿ったテンプレート(予告編、ムービー)が用意されている。
- シンプルなタイムラインベースの編集。
- iMovieでの切り取り(トリミング)の手順:
- iMovieアプリを起動し、「新規プロジェクト」から「ムービー」を選択します。
- 「ビデオ」や「最近の項目」から編集したい動画を選択し、「ムービーを作成」をタップします。選択した動画がタイムラインに読み込まれます。
- タイムラインに表示された動画クリップをタップして選択します(クリップが黄色い枠で囲まれます)。
- 前後のトリミング: 選択されたクリップの始点または終点に表示される黄色いハンドルを内側にドラッグします。ドラッグした範囲がカットされます。写真アプリと同様の操作感です。
- 途中の不要部分の削除(分割と削除):
- 削除したい部分の開始位置で、タイムライン上の再生ヘッド(白い縦線)を合わせます。
- クリップをタップして選択し、画面下部に表示される編集メニューから「分割」をタップします。クリップがその位置で二つに分かれます。
- 次に、削除したい部分の終了位置で再生ヘッドを合わせ、同様に「分割」をタップします。これで、削除したい不要部分が独立した一つのクリップになります。
- 独立した不要なクリップをタップして選択し、画面下部の編集メニューから「削除」をタップします。不要部分がタイムラインから削除され、その前後のクリップが自動的に繋がります。
- 編集が終わったら、画面左上の「完了」をタップします。
- 画面下の共有アイコン(上向き矢印の四角)をタップし、「ビデオを保存」を選択します。画質などを選択して保存します。
- iMovieのメリット・デメリット:
- メリット:Apple純正で無料、機能豊富、他のAppleデバイスとの連携、比較的シンプル。
- デメリット:写真アプリよりは複雑で慣れが必要、テンプレートやエフェクトの種類は他の高機能アプリに比べると少なめ。
CapCut(無料で高機能、SNSに強い人気アプリ)
CapCutは、特にTikTokなどのSNSで人気の無料動画編集アプリです。直感的な操作性、豊富なエフェクト、BGMライブラリ、自動キャプション機能などが特徴です。無料で使える範囲が広く、多くのユーザーが利用しています。
- 特徴:
- 無料で使える機能が非常に多い。
- SNSトレンドに合わせたエフェクトやテンプレートが豊富。
- 操作画面が比較的分かりやすく、初心者でもとっつきやすい。
- BGM、効果音、ステッカー、テキスト機能なども充実。
- CapCutでの切り取り(トリミング)の手順:
- CapCutアプリを起動し、「新しいプロジェクト」をタップします。
- iPhoneの「写真」アプリにある動画が表示されるので、編集したい動画を選択し、「追加」をタップします。動画が編集画面のタイムラインに読み込まれます。
- タイムラインに表示された動画クリップをタップして選択します(クリップが白い枠で囲まれます)。
- 前後のトリミング: 選択されたクリップの始点または終点に表示される白いハンドルを内側にドラッグします。ドラッグした範囲がカットされます。これも写真アプリと似た操作です。
- 途中の不要部分の削除(分割と削除):
- 削除したい部分の開始位置で、タイムライン上の白い縦線(再生ヘッド)を合わせます。
- 画面下部のメニューから「編集」をタップし、さらに「分割」をタップします。クリップがその位置で分かれます。
- 次に、削除したい部分の終了位置で再生ヘッドを合わせ、同様に「編集」→「分割」をタップします。これで、削除したい不要部分が独立したクリップになります。
- 独立した不要なクリップをタップして選択し、画面下部のメニューから「削除」をタップします。不要部分が削除され、前後のクリップが繋がります。
- 編集が終わったら、画面右上の書き出しアイコン(上向き矢印の四角)をタップします。
- 解像度やフレームレートを設定し、「書き出し」をタップします。保存が完了すると、「写真」アプリに保存されます。TikTokなどに直接投稿するオプションもあります。
- CapCutのメリット・デメリット:
- メリット:無料で多機能、エフェクトやBGMが豊富、SNS向き、操作しやすい。
- デメリット:一部機能は有料プラン限定、無料版には透かし(ウォーターマーク)が表示される場合がある(設定で消せることも)。
その他の人気アプリ(VLLO, InShotなど)
他にも多くの優れた動画編集アプリがあります。
- VLLO: シンプルな操作で高品質な動画が作れると評判。無料版でも十分な機能があり、有料版でさらに多機能に。透かしなしで書き出せる点が人気。
- InShot: 写真や動画の編集、コラージュ作成などができる多機能アプリ。基本的な編集からフィルター、エフェクト、BGM追加まで幅広く対応。
- VideoLeap: 高度な編集機能も備えたアプリ。クロマキー合成やブレンドモードなど、より凝った動画を作りたい人向け。無料版と有料版がある。
これらのアプリも基本的な動画の切り取り(トリミング、分割・削除)は共通して可能です。操作方法はアプリによって多少異なりますが、多くはタイムライン上でクリップを操作する形式です。
動画編集アプリ選びのポイント
どのアプリを使えば良いか迷ったら、以下の点を考慮して選んでみましょう。
- 目的: 単に中間をカットしたいだけならiMovieやCapCutで十分。凝ったエフェクトを使いたいならCapCutやVideoLeap。シンプルな操作性を求めるならVLLOなど。
- 必要な機能: BGM追加、テロップ、トランジションなど、必須の機能があるか確認。
- 使いやすさ: アプリによって操作画面や操作感が異なります。いくつか試してみて、自分が直感的に操作しやすいものを選ぶのが一番です。
- 料金: 無料でどこまでできるか、有料版にする必要がありそうか。無料版に広告や透かしが入るかどうかもチェック。
- 評判・レビュー: App Storeのレビューや、ネット上の評価を参考にすると良いでしょう。
まずはiMovieやCapCutのような無料アプリから試してみて、自分の用途に合うか確認するのがお勧めです。
6. 動画切り取りの応用テクニック
ここからは、標準機能や編集アプリを使って、より効果的に動画を切り取るための応用テクニックを紹介します。
動画の途中の不要な部分を削除する方法(分割と削除)
これは標準機能ではできませんが、iMovieやCapCutなどの編集アプリを使えば簡単に行えます。手順は前述のアプリ紹介セクションで触れましたが、改めて応用テクニックとして解説します。
例えば、1分間の動画があり、30秒目から40秒目までの10秒間が不要な場合、以下の手順で削除します。
- 編集アプリで動画を読み込み、タイムラインに表示します。
- 再生ヘッド(現在の位置を示す縦線)を30秒目の位置に正確に合わせます。
- クリップを選択し、「分割」(または「カット」「スプリット」などの機能)を実行します。動画は2つのクリップに分かれます(0秒~30秒のクリップA、30秒~1分のクリップB)。
- 再生ヘッドを40秒目の位置に合わせます。この位置は、クリップBの開始から10秒後になります。
- クリップBを選択し、「分割」を実行します。クリップBはさらに2つのクリップに分かれます(30秒~40秒のクリップB-1、40秒~1分のクリップB-2)。
- これで、削除したい不要な部分(30秒~40秒)が独立したクリップ(クリップB-1)になります。
- クリップB-1を選択し、「削除」(またはゴミ箱アイコン)を実行します。
- クリップB-1がタイムラインから消え、その前後のクリップAとクリップB-2が自動的に繋がります。結果として、元の動画から30秒~40秒の区間が削除された一本の動画になります。
この「分割」→「削除」の操作を繰り返すことで、動画の途中にある複数の不要な部分をまとめて削除することができます。
特定のフレームで正確に切り取るコツ
標準機能やアプリのタイムライン操作で、ミリ秒単位、あるいはフレーム単位で正確なカット位置を指定したい場合があります。
- タイムラインの拡大: 多くの編集アプリでは、タイムラインをピンチアウト(指を広げる)することで拡大表示できます。これにより、秒単位よりもさらに細かいフレーム単位でタイムラインを確認し、再生ヘッドやハンドルの位置を正確に合わせやすくなります。
- フレーム単位の移動: アプリによっては、再生ヘッドを左右にスワイプする際に、コマ送り(1フレームずつ移動)できる機能が用意されている場合があります。これにより、カットしたい正確な瞬間のフレームを特定しやすくなります。
- プレビューの活用: タイムライン上で再生ヘッドを移動させると、画面上部のプレビューウィンドウでその位置の映像が表示されます。このプレビューを見ながら、カットしたい瞬間の映像が映っているフレームを探し、再生ヘッドを合わせます。
特に動きの速いシーンや、セリフの途切れ目などで正確にカットしたい場合は、これらの方法を活用しましょう。
切り取った複数の動画を一つに結合する
標準機能の「写真」アプリでは、複数の動画を結合することはできません。これは編集アプリが必要となる代表的な機能の一つです。
iMovieやCapCutなどの編集アプリでは、新規プロジェクトを作成する際に、複数の動画ファイルを選択して読み込むことができます。読み込まれた動画はタイムラインに自動的に並べられます。
- 編集アプリで「新しいプロジェクト」を作成します。
- 結合したい複数の動画ファイルを選択して、プロジェクトに追加します。
- 選択した順番に、動画がタイムラインにクリップとして並べられます。
- 必要に応じて、タイムライン上で各クリップの順番を入れ替えたり、各クリップの前後をトリミングして長さを調整したりします。
- クリップとクリップの間には、自動で「トランジションなし」の継ぎ目ができますが、アプリによってはここにフェードイン/アウトやワイプなどの「トランジション」を追加することも可能です。
- 編集が完了したら、一本の動画として書き出します。
このように、編集アプリを使えば、短い切り取り動画を複数作成し、それらを組み合わせて一本のストーリー性のある動画を作成することができます。旅行のハイライト動画や、イベントのダイジェスト動画を作成する際に非常に便利なテクニックです。
7. 動画切り取り・編集時の注意点
動画の切り取りや編集は便利な機能ですが、いくつか注意しておきたい点があります。特に初心者の方は、これらの点を知っておくことでトラブルを避けることができます。
画質の劣化について
一般的に、iPhone標準機能で動画の前後をトリミングするだけの編集は、画質の劣化が少ないとされています。これは、元の動画のファイル構造を大きく変えずに、不要な部分だけを削除(または参照位置を調整)するだけで済む場合があるためです。
しかし、以下の場合は画質が劣化する可能性があります。
- 「新規クリップとして保存」した場合: 新しいファイルとして書き出す際に、再エンコード(動画ファイルを圧縮・変換)が行われるため、エンコードの設定によっては元の動画より画質が落ちる可能性があります。特に、元の動画より低い解像度やビットレートで書き出すと画質は劣化します。
- サードパーティ製アプリで編集・書き出しした場合: 多くの編集アプリは、編集後の動画を書き出す際に再エンコードを行います。アプリの設定(解像度、フレームレート、ビットレートなど)によって書き出し後の画質は大きく変動します。高画質で書き出す設定にすれば劣化を抑えられますが、ファイルサイズは大きくなります。
- 複数の編集(フィルタ、エフェクト、テロップなど)を適用した場合: これらの編集内容を反映させるために、必ず再エンコードが必要になります。編集内容が多岐にわたるほど、再エンコードによる画質劣化のリスクは高まります。
画質を維持したい場合は、可能な限り標準機能でトリミングし、「元のビデオをトリミング」で保存するか、編集アプリを使用する場合は、元の動画と同じかそれ以上の高画質設定で書き出すようにしましょう。ただし、ファイルサイズとのトレードオフになることに注意が必要です。
容量が増える?減る?保存方法による違い
動画を切り取ることでファイルサイズ(容量)がどうなるかは、保存方法によって異なります。
- 標準機能で「元のビデオをトリミング」を選択した場合: 不要な部分が物理的に削除されるため、一般的にはファイルサイズは小さくなります。動画の長さが短くなる分、データ量も減るからです。
- 標準機能で「新規クリップとして保存」を選択した場合: 元の動画とは別に、編集後の新しい動画ファイルが作成されます。元の動画もそのまま残るため、合計のファイルサイズは元の動画の約2倍になり、容量は増えます。
- サードパーティ製アプリで編集・書き出しした場合: 書き出し設定によります。
- 元の動画と同じ解像度・ビットレートなどで書き出せば、短くなった分ファイルサイズは小さくなる傾向があります。
- しかし、元の動画より高画質設定で書き出したり、多くのエフェクトなどを適用したりすると、ファイルサイズが大きくなることもあります。
- また、元の動画ファイルはそのまま残るため、合計の容量としては増えることになります。
容量を節約したい場合は、標準機能で「元のビデオをトリミング」を選択するのが最も確実な方法です。ただし、前述の通り元の動画は失われます。容量を節約しつつ元の動画も残しておきたい場合は、一度別の場所にバックアップを取ってから「元のビデオをトリミング」するか、編集アプリで編集後に元の動画を削除する、といった工夫が必要です。
元の動画のバックアップの重要性
特に標準機能で「元のビデオをトリミング」を選択する場合や、編集アプリで上書き保存するような設定(あまり一般的ではありませんが)を使用する場合は、編集前に元の動画のバックアップを取っておくことを強くお勧めします。
- バックアップ方法:
- 「写真」アプリで複製する: 編集したい動画を開き、画面左下の共有アイコンをタップ → 下にスクロールして「複製」をタップします。元の動画のコピーが作成されます。編集はこのコピーに対して行いましょう。
- iCloud写真を使用する: iCloud写真をオンにしていれば、動画は自動的にiCloudにバックアップされています。
- PCや外部ストレージに転送する: iPhoneをPCに繋いで動画ファイルをコピーしたり、外部ストレージに転送したりする方法です。
万が一、編集に失敗したり、誤って必要な部分を削除してしまったりした場合でも、バックアップがあれば元の状態に戻すことができます。大切な思い出の動画などは、必ずバックアップを取ってから編集するように心がけましょう。
著作権について
個人的に撮影した動画を編集して楽しむ分には問題ありませんが、インターネット上からダウンロードした動画や、テレビ番組などを録画した動画を編集して公開する場合、著作権に注意が必要です。
著作権で保護されている動画や音楽を無断で編集したり、切り取って一部だけを公開したりすることは、著作権侵害となる可能性があります。編集・公開する際は、著作権者の許諾を得るか、著作権フリーの素材を使用するようにしましょう。自分で撮影した動画であっても、他の人が写り込んでいる場合は肖像権にも配慮が必要です。
8. 切り取った動画の様々な活用方法
動画を切り取って編集することで、その動画の活用方法は大きく広がります。
- SNSへの投稿(Instagram, TikTok, YouTubeなど): 各SNSには推奨される動画の長さやフォーマットがあります。不要部分をカットして長さを調整したり、ハイライト部分だけを抜き出したりすることで、よりSNSに適した動画を作成できます。特にTikTokやYouTube Shortsのようなショート動画プラットフォームでは、短くインパクトのある動画が好まれます。
- 家族や友人との共有: 長い動画を丸ごと送るよりも、見どころだけを切り取った短い動画の方が、見てもらいやすく、感動や楽しさを共有しやすくなります。メッセージアプリで送ったり、AirDropで近くの人に共有したりする際に便利です。
- ストレージ容量の節約と整理: 標準機能で「元のビデオをトリミング」を選択して不要部分を削除すれば、iPhone本体やiCloudストレージの容量を節約できます。また、動画が短くなることでライブラリが見やすくなり、整理しやすくなります。
- 思い出のハイライト作成: 旅行やイベントなどで撮影した複数の動画から、特に良いシーンだけを切り取り、それらを繋ぎ合わせることで、感動的なハイライト動画を作成できます。誕生日や記念日のプレゼントとしても喜ばれるでしょう。
動画の切り取りは、単なる不要部分の削除ではなく、あなたの動画をより魅力的に、より効果的に活用するための重要なステップなのです。
9. よくある質問(FAQ)
動画の切り取りに関して、初心者の方が疑問に思う可能性のある点をQ&A形式でまとめました。
Q1:「元のビデオをトリミング」と「新規クリップとして保存」の違いは?
A1:
* 元のビデオをトリミング: 元の動画ファイルから不要な部分を削除し、編集後の動画として上書き保存します。元の動画は失われますが、容量は小さくなる傾向があります。
* 新規クリップとして保存: 元の動画はそのまま残し、編集後の動画を新しいファイルとして保存します。元の動画を失う心配はありませんが、容量は増えます。
Q2:間違って切り取りすぎた!元に戻せる?
A2:
* 「元のビデオをトリミング」で保存した場合: 標準機能では、基本的に元に戻すことはできません。ただし、iOSのバージョンによっては、保存後一定期間内であれば、編集画面を開き直して「復旧」(「元に戻す」のような意味合い)を選択することで、元の動画の状態に戻せる場合があります。しかし、この機能は確実ではないため、重要な動画は編集前に必ずバックアップまたは複製しておくことを強く推奨します。
* 「新規クリップとして保存」で保存した場合: 元の動画はそのまま残っているので、そちらを使えば問題ありません。
Q3:切り取ると動画のサイズ(容量)は小さくなる?
A3:標準機能で「元のビデオをトリミング」を選択した場合、通常は小さくなります。しかし、「新規クリップとして保存」した場合や、編集アプリで新しいファイルとして書き出す場合は、元の動画が残るため合計の容量は増えます。また、編集アプリで書き出す際は、書き出し設定によってファイルサイズが変動します。
Q4:複数の短い動画をまとめて一つにしたい
A4:iPhone標準の「写真」アプリではできません。iMovieやCapCutなどの動画編集アプリを使って、複数の動画クリップをタイムラインに並べて結合(連結)する必要があります。
Q5:動画の音声だけを切り取りたい
A5:iPhone標準の「写真」アプリの編集機能で、動画から音声だけを抽出・切り取る機能はありません。動画編集アプリによっては、動画クリップから音声を分離したり、音声トラックだけを編集したりできるものもあります。より高度な音声編集には、別途音声編集アプリやPCソフトが必要になる場合が多いです。
Q6:編集後の動画がカクカクする
A6:いくつかの原因が考えられます。
* 書き出し設定: 編集アプリで書き出す際に、解像度やフレームレートを高く設定しすぎると、iPhoneの性能によってはスムーズに再生できないことがあります。再生するデバイスに適した設定で書き出し直してみてください。
* iPhoneの性能: 特に古い機種の場合、高解像度(4Kなど)や高いフレームレート(60fpsなど)の動画編集・再生には性能が追いつかず、カクカクすることがあります。
* ストレージ容量: iPhoneの空き容量が極端に少ないと、ファイルの読み書きに時間がかかり、再生がスムーズに行われないことがあります。不要なファイルを削除して容量を確保してみてください。
* アプリの負荷: 複雑な編集やエフェクトを多用した場合、アプリのプレビューや書き出しに時間がかかり、カクカクすることがあります。
10. まとめ:iPhone動画編集の第一歩を踏み出そう
この記事では、iPhoneで動画を切り取るための様々な方法を、初心者の方でも分かりやすいように詳しく解説しました。
- まずは、iPhoneに標準搭載されている「写真」アプリのトリミング機能を使ってみましょう。動画の前後をカットするだけなら、これが最も簡単で手軽な方法です。「新規クリップとして保存」を選べば、元の動画を失う心配もありません。
- 標準機能では物足りない、動画の途中をカットしたい、複数の動画を結合したい、テロップやBGMを追加したいといった場合は、iMovieやCapCutなどのサードパーティ製動画編集アプリを検討しましょう。無料でも高機能なアプリがたくさんあります。
- 動画編集を行う際は、画質や容量、そして元の動画のバックアップに注意しましょう。特に大切な動画は、編集前に必ず複製しておくことを忘れないでください。
- 切り取った動画は、SNSへの投稿、家族友人との共有、ストレージ整理、思い出のハイライト作成など、様々な用途に活用できます。
iPhoneを使えば、誰でも簡単に本格的な動画編集の入り口に立つことができます。難しく考えず、まずは手軽な標準機能から試してみてください。一度やってみれば、その簡単さに驚くはずです。そして、慣れてきたらぜひ色々な編集アプリにも挑戦して、あなたのiPhoneに眠る動画を、より魅力的な作品へと生まれ変わらせてみましょう。
この記事が、あなたのiPhone動画編集ライフの素晴らしいスタートとなることを願っています。さあ、今日からあなたの動画をもっと自由に、もっと楽しく編集してみてください!