はい、承知いたしました。「a接点・b接点とは?回路図記号と基本を解説」というテーマで、約5000語の詳細な記事を作成します。
a接点・b接点とは?回路図記号と基本を解説
電気回路、特に制御回路や自動化システムを理解する上で、避けて通れない重要な概念が「接点」です。そして、その接点の中でも最も基本的なものが「a接点」と「b接点」です。これらの接点は、スイッチやリレーといった部品の中核をなし、電気信号の流れを制御する役割を担っています。
しかし、「a接点」「b接点」という言葉を聞いたことがあっても、その正確な意味や、回路図における記号、さらには具体的な動作や応用例について、十分に理解している方は意外と少ないかもしれません。特に、これから制御回路を学び始める方や、電気工作に挑戦する方にとっては、最初のハードルとなることもあります。
この記事では、この「a接点」と「b接点」について、その基本的な定義から、回路図における記号、具体的な動作原理、そして様々な応用例に至るまで、約5000語にわたり徹底的に解説します。さらに、関連する「c接点」や、リレーの動作、実際の回路での使い分け、安全面での考慮点なども含め、幅広い知識を提供します。
この記事を読み終える頃には、あなたはa接点・b接点がどのように機能し、なぜ回路設計において重要なのかを深く理解できているはずです。それでは、電気制御の世界への第一歩を踏み出しましょう。
1. 電気回路における「接点」の役割
まず、a接点・b接点を理解する前に、電気回路における「接点」とは何か、その基本的な役割を確認しておきましょう。
接点(Contact)とは、電気回路を物理的に接続したり切断したりする部分のことです。ちょうど水道の蛇口のように、水(電流)の流れを止めたり流したりする役割を担います。このON/OFFの切り替えを行う部品が、スイッチやリレーなどです。
スイッチやリレーには、通常、金属製の導体でできた可動部と固定部があり、これらの部分が接触したり離れたりすることで、電気的な接続状態を変化させます。この「接触する部分」こそが「接点」なのです。
接点の基本的な役割は以下の通りです。
- 電流の開閉: 回路に電流を流す(閉じる=ON)または遮断する(開く=OFF)。
- 信号の制御: 制御信号(例えばリレーのコイルに流れる電流)によって、別の回路の電流を制御する。
- 状態の保持: 特定の状態(例えばランプを点灯させ続ける)を維持するための回路構成に使用される。
- 安全機能: 異常時に回路を遮断するなど、安全を確保するための機能。
これらの役割を果たすために、接点はその「初期状態」と「操作された時の状態」によって区別されます。この区別こそが、a接点とb接点の概念の核心です。
2. a接点(常開接点):ノーマルオープン (NO)
いよいよ、a接点についての解説です。
2.1 a接点の定義
a接点(エーせってん)は、「常開接点(じょうかいせってん)」とも呼ばれます。英語では “Normally Open contact” と言い、しばしば略して NO と表記されます。
「常開(じょうかい)」とは、「常に開いている」状態を指します。ここでいう「常」とは、スイッチが操作されていない状態、またはリレーのコイルが励磁されていない(電気が流れていない)状態のことを意味します。つまり、初期状態において、接点が開いており、電流が流れない状態になっているのがa接点です。
2.2 a接点の動作
a接点の動作は非常にシンプルです。
- 非励磁時または非操作時: 接点は開いています(Open)。この状態では、接点を介して電流は流れません。
- 励磁時または操作時: スイッチが押されたり、リレーのコイルに電流が流れたりすると、接点が閉じます(Close)。この状態になると、接点を介して電流が流れるようになります。
2.3 a接点の回路図記号
回路図において、a接点は特定の記号で表されます。一般的なJIS記号では、以下のように描かれます。
----| |----
この記号の意味を解説します。
- 両端の水平線 (
----
) は、回路の配線を表します。 - 中央の垂直線 (
|
) は、接点の一部(固定側や可動側)を表します。 - 重要なのは、二つの垂直線が離れて描かれている点です。これは、接点が初期状態(非励磁時または非操作時)で開いていることを示しています。
- 記号の下側や横側に、この接点がどのスイッチやリレーの接点であるかを示す文字や番号(例: リレー番号「X1」の接点なら
X1
、スイッチ番号「SW1」の接点ならSW1-a
など)が付記されます。
また、リレーの接点として描かれる場合は、通常、コイルの記号(例: -----( )-----
)とセットで描かれ、接点の記号の近くに、その接点がどのコイルに対応するものかを示す線や番号が付けられます。
----( )---- (リレーコイル X1)
|
|
|
|----| |---- (リレー X1 の a接点)
X1
この例では、リレーコイルX1に電流が流れると、それに対応するa接点X1が閉じることが示唆されています。
2.4 a接点の基本的な使用例
a接点は、最も直感的に理解しやすい接点であり、様々な場面で利用されます。基本的な使用例としては以下のようなものがあります。
-
押しボタンスイッチによるランプ点灯:
- 電源とランプの間にa接点の押しボタンスイッチを接続します。
- 普段(ボタンを押していない状態)は接点が開いているため、ランプは消えています。
- ボタンを押すと接点が閉じ、電流が流れてランプが点灯します。
- ボタンを離すと接点が開き、ランプが消えます。
- これは「モーメンタリ」と呼ばれる、押している間だけONになるスイッチの典型的な使い方です。
[電源] ---a接点SW1---|ランプ|---[GND]
(押すと閉じる) -
リレーによるモータのON/OFF制御:
- 制御盤などで、小さな制御信号(例えば24V DC)で、大きな動力回路(例えば200V AC)のモータを動かす場合、リレーが使われます。
- 制御回路でリレーのコイルを励磁します。
- 動力回路に、そのリレーのa接点を直列に接続します。
- 制御回路のスイッチをONにしてリレーコイルが励磁されると、リレーのa接点が閉じ、動力回路に電流が流れてモータが回転します。
- 制御回路のスイッチをOFFにしてリレーコイルの励磁が解除されると、リレーのa接点が開き、モータへの電流が遮断されて停止します。
“`
[制御電源] —制御スイッチ—[リレーコイルX1]—[GND][動力電源] —リレーX1のa接点—|モータ|—[GND]
(X1励磁で閉じる)
“`
これらの例のように、a接点は「操作(または励磁)によって回路をONにしたい」場合に最も適しています。
3. b接点(常閉接点):ノーマルクローズ (NC)
次に、b接点についての解説です。a接点とは対照的な動作をします。
3.1 b接点の定義
b接点(ビーせってん)は、「常閉接点(じょうへいせってん)」とも呼ばれます。英語では “Normally Closed contact” と言い、しばしば略して NC と表記されます。
「常閉(じょうへい)」とは、「常に閉じている」状態を指します。これもa接点と同様に、ここでいう「常」とは、スイッチが操作されていない状態、またはリレーのコイルが励磁されていない(電気が流れていない)状態のことを意味します。つまり、初期状態において、接点が閉じており、電流が流れる状態になっているのがb接点です。
3.2 b接点の動作
b接点の動作はa接点と逆です。
- 非励磁時または非操作時: 接点は閉じています(Close)。この状態では、接点を介して電流が流れます。
- 励磁時または操作時: スイッチが押されたり、リレーのコイルに電流が流れたりすると、接点が開きます(Open)。この状態になると、接点を介した電流が遮断されます。
3.3 b接点の回路図記号
回路図において、b接点はa接点とは異なる記号で表されます。一般的なJIS記号では、以下のように描かれます。
----|/|----
この記号の意味を解説します。
- 両端の水平線 (
----
) は、回路の配線を表します。 - 中央の垂直線 (
|
) は、接点の一部を表します。 - 重要なのは、二つの垂直線が接触した状態で描かれ、その間に斜線 (
/
) が入っている点です。この斜線は、「通常は閉じているが、操作によって開く」という動作を示唆しています。接点が初期状態(非励磁時または非操作時)で閉じていることを示しています。 - 記号の下側や横側に、この接点がどのスイッチやリレーの接点であるかを示す文字や番号(例:
X1
、SW1-b
など)が付記されます。
リレーの接点として描かれる場合も、コイルの記号とセットで描かれ、対応関係が示されます。
----( )---- (リレーコイル X1)
|
|
|
|----|/|---- (リレー X1 の b接点)
X1
この例では、リレーコイルX1に電流が流れると、それに対応するb接点X1が開くことが示唆されています。
3.4 b接点の基本的な使用例
b接点は、「操作(または励磁)によって回路をOFFにしたい」場合に主に使用されます。特に、安全回路など、普段は電流が流れている状態を維持し、異常時や操作時に電流を遮断したい場合に有効です。
基本的な使用例としては以下のようなものがあります。
-
非常停止ボタン:
- 機械の運転回路に、b接点の非常停止押しボタンスイッチを直列に接続します。
- 普段(ボタンを押していない状態)は接点が閉じているため、機械には電流が流れ、運転可能です。
- 非常時にボタンを押すと接点が開き、機械への電流が遮断されて停止します。
- これは「モーメンタリ」スイッチの例で、押している間だけOFFになる用途です。安全のために、多くの場合、ボタンを離しても状態を保持するラッチ機構を持つスイッチや、b接点を使った自己保持回路と組み合わせて使用されます。
[電源] ---b接点非常停止SW---|機械の回路|---[GND]
(押すと開く) -
ドアが開いているかどうかの検出:
- ドアの開閉を検出するリミットスイッチにb接点を使用します。
- ドアが閉じている状態(スイッチが押されていない状態)では接点が閉じ、検出回路に電流が流れて「ドア閉」信号を出力します。
- ドアが開いた状態(スイッチが押された状態)では接点が開き、電流が遮断されて「ドア開」信号を出力します。
- この使い方により、ドアが正常に閉じているか(つまりスイッチが押されていないか)を監視できます。
-
リレーを使った優先回路:
- ある条件が成立している間は、別の動作を禁止したい場合などにb接点が使われます。
- 例えば、モータが運転中は、別のヒーターをONにできないようにする場合。モータ運転を制御するリレーX1のb接点を、ヒーター回路に直列に接続します。
- モータが停止している(リレーX1が非励磁)ときは、X1のb接点が閉じているのでヒーターはONにできます。
- モータが運転している(リレーX1が励磁)ときは、X1のb接点が開くので、ヒーター回路が遮断され、ヒーターはONにできません。
b接点は、「操作(または励磁)によって回路をOFFにしたい」場合や、「普段はONで、特定の条件でOFFにしたい」場合に適しています。特に安全面では、配線が断線した場合に自動的に回路が開く(電流が遮断される)ようにb接点を使用することで、フェイルセーフ(Fail-Safe)の考え方に基づいた設計が可能です。例えば非常停止ボタンの配線が断線した場合、ボタンを押しても回路が開くはずが開かなくなって危険ですが、b接点を使っていれば断線した時点で回路が開くため、より安全性が高まります。
4. c接点(切換接点):コモン (C)
a接点、b接点と並んで、非常に重要な接点に「c接点」があります。
4.1 c接点の定義
c接点(シーせってん)は、「切換接点(きりかえせってん)」とも呼ばれます。英語では “Changeover contact” あるいは “Transfer contact” と呼ばれます。この接点は、a接点とb接点の両方の機能を持つ単一の接点機構です。
c接点は、通常、「コモン端子 (Common terminal)」と呼ばれる共通の接続点と、それに切り替わる二つの端子(a接点側の端子とb接点側の端子)から構成されます。
4.2 c接点の動作
c接点の動作は以下の通りです。
- 非励磁時または非操作時: コモン端子はb接点側の端子と接続されています。a接点側の端子とは離れています。
- 励磁時または操作時: スイッチが押されたり、リレーのコイルに電流が流れたりすると、コモン端子はb接点側の端子から離れ、代わりにa接点側の端子と接続されます。
つまり、一つの入力(コモン)を、操作の状態によって二つの出力(a接点側、b接点側)のどちらかに切り替える機能を持つのがc接点です。
4.3 c接点の回路図記号
c接点の回路図記号(JIS記号)は、コモン端子、b接点側端子、a接点側端子の3つの部分から構成されます。
/
----o/ ---- (b接点側端子)
|
|
----o----- (コモン端子)
|
|
----o ---- (a接点側端子)
|
|
この記号の意味を解説します。
- 下側の水平線 (
----o ----
) のo
がa接点側の端子です。非操作時、コモンとは離れています。 - 上側の水平線 (
----o/ ----
) のo
がb接点側の端子です。非操作時、コモンと接続しています。斜線 (/
) は、b接点と同様に、非操作時に閉じていることを示唆しています。 - 中央の垂直線から分岐した水平線 (
----o-----
) のo
がコモン端子です。このコモン端子が、操作によってa接点側とb接点側のどちらかに切り替わります。 - 図全体として、可動部(中央のコモン側)が非励磁時にb接点側(上)に倒れて接続し、励磁時にa接点側(下)に倒れて接続することを表現しています。
リレーのc接点として描かれる場合も、コイルの記号とセットで描かれます。
----( )---- (リレーコイル X1)
|
|
|
| /
|----o/ ---- (X1 c接点のb側)
| |
| |
+----o----- (X1 c接点のコモン)
| |
| |
|----o ---- (X1 c接点のa側)
|
|
X1 (リレー番号)
4.4 c接点の基本的な使用例
c接点は、二つの状態を切り替える必要がある場面で非常に有用です。
-
表示ランプの切替:
- リレーの状態(励磁/非励磁)によって、ON/OFFを示す二色のランプを切り替えて点灯させたい場合。
- リレーのコイルを制御信号でON/OFFします。
- リレーのc接点のコモン端子に電源を接続します。
- c接点のb接点側端子に「OFF状態を示すランプ(例: 緑色)」を接続し、a接点側端子に「ON状態を示すランプ(例: 赤色)」を接続します。
- リレーが非励磁のとき、コモンとb接点側が接続され、緑ランプが点灯します。
- リレーが励磁されると、コモンとa接点側が接続され、赤ランプが点灯します。同時にb接点側が開くので緑ランプは消灯します。
- これにより、一つのリレーで二つの表示を排他的に切り替えることができます。
“`
[制御電源] —制御スイッチ—[リレーコイルX1]—[GND][表示電源] —X1 c接点のコモン—
|
+—-o/—- |緑ランプ| — [GND] (非励磁時)
|
+—-o—– |赤ランプ| — [GND] (励磁時)
“` -
モータの正転・逆転切替:
- 三相モータの回転方向を切り替える場合、通常は電磁接触器(リレーの大型版)を2台使用し、それぞれの電磁接触器のa接点を動力回路に使用します。しかし、制御回路において、一方の電磁接触器がONの時はもう一方を絶対にONにしないようにするインターロック回路にc接点を利用することがあります。
- あるいは、単純なDCモータなどで、電源のプラス・マイナスを切り替えて回転方向を変える場合、大容量のc接点を持つスイッチやリレーを使用することが考えられます。(実際の三相モータ制御では複雑な回路が必要です)
-
自己保持回路への応用:
- プッシュボタンを押すと動作を開始し、押し続けていなくても動作が継続し、別の停止ボタンで停止する「自己保持回路」は、a接点とb接点の組み合わせで構成されますが、c接点を持つリレーを使うと、自己保持のためのa接点と、停止ボタンを受けるためのb接点を同じリレーでまかなうことができ、配線がシンプルになる場合があります。
c接点は、一つのトリガー(スイッチ操作やコイル励磁)で二つの異なる回路の状態を同時に制御したい場合、特に一方をONにしつつもう一方をOFFにする、という排他的な切替に非常に便利です。
5. スイッチにおけるa接点・b接点・c接点
a接点、b接点、c接点の概念は、リレーだけでなく、様々な種類のスイッチにも当てはまります。スイッチは、人が直接操作するものや、機械的な動きや物理的な状態を検出して動作するものなど、多岐にわたります。
5.1 押しボタンスイッチ
- モーメンタリ: 押している間だけ接点が切り替わり、離すと元に戻るタイプ。
- a接点(NO): 押している間だけ閉じる。
- b接点(NC): 押している間だけ開く。
- c接点(CO): 押している間だけ、コモンがb側からa側に切り替わる。
- オルタネイト: 押すごとに状態が保持される(プッシュON/プッシュOFFや、ON/OFF/ONなど)。
- 内部構造で接点状態を保持するため、これもa接点、b接点、c接点の構成で実現されます。
5.2 トグルスイッチ、ロッカースイッチ
- レバーを操作してON/OFFを切り替えるタイプ。多くはオルタネイト動作です。
- 単極双投 (SPDT – Single Pole Double Throw) スイッチは、まさしく1つのc接点です。
- 単極単投 (SPST – Single Pole Single Throw) スイッチには、a接点タイプ(OFF-ON)とb接点タイプ(ON-OFF)があります。
5.3 リミットスイッチ
- 機械的な接触によって動作するスイッチ。物体の位置や動きを検出するために使われます。
- アクチュエータ(レバーやプランジャーなど)が押されることで接点が切り替わります。
- これもa接点、b接点、c接点を持つタイプがあります。例えば、物体が近づいてアクチュエータを押すと閉じるa接点、物体が離れてアクチュエータが解放されると閉じるb接点などが利用されます。
5.4 マイクロスイッチ
- 非常に小さな力や短い移動距離で接点が切り替わる高感度なスイッチ。
- 内部にc接点(コモン、NO、NC端子)を持つものが一般的です。
5.5 検出スイッチ(近接センサ、光電センサなど)
- 物理的な接触なしに物体を検出するセンサ類。
- 出力形式として、トランジスタ出力(無接点)が主流ですが、リレー接点出力を持つタイプもあります。このリレー接点も、検出ON時に閉じるa接点出力や、検出OFF時に閉じるb接点出力などがあります。
このように、a接点、b接点、c接点という概念は、操作や検出によって状態が切り替わる様々なスイッチに共通して存在します。重要なのは、それぞれのスイッチが「非操作時(非検出時)」にどの接点状態にあるか、そして「操作時(検出時)」にどのように接点状態が変化するか、という点です。
6. リレーにおけるa接点・b接点・c接点の役割
a接点、b接点、c接点が最も典型的かつ多様に使われるのが「リレー」です。リレーは、電気信号(コイルへの通電)を使って別の電気回路を開閉する「電気的なスイッチ」です。
6.1 リレーの基本構造
リレーは主に以下の要素で構成されます。
- 電磁石(コイル): 電線を巻いたもの。ここに電流を流すと磁場が発生します。リレーの「操作部」または「励磁部」です。
- アーマチュア(可動鉄片): 電磁石の磁力によって引きつけられる鉄片。これに接点の可動部が取り付けられています。
- 接点: 電流を開閉する部分。固定接点と可動接点からなります。リレーの「開閉部」です。
- ばね: アーマチュアを非励磁時の位置に戻す力や、接点に適切な接触圧力を与える力となります。
6.2 リレー動作と接点状態
リレーの動作は、コイルへの通電状態によって決まります。
- 非励磁時: コイルに電流が流れていません。電磁石は磁力を発生しません。アーマチュアはばねの力などで初期位置に保持されています。このときの接点状態が、その接点の「常」の状態です。
- a接点(常開): 開いています。
- b接点(常閉): 閉じています。
- c接点(切換): コモンとb接点側が接続しています。
- 励磁時: コイルに電流が流れます。電磁石が磁力を発生し、アーマチュアを引きつけます。アーマチュアが動くことで、接点の可動部が移動します。
- a接点(常開): 閉じます。
- b接点(常閉): 開きます。
- c接点(切換): コモンとb接点側の接続が切れ、コモンとa接点側が接続します。
リレーのカタログや仕様書には、「コイル定格」(電圧、電流など)と「接点構成」が記載されています。接点構成は「1a」「2b」「1c」「2a2b」「4a」「4c」といった形で示されます。「1a」ならa接点が1つ、「2b」ならb接点が2つ、「1c」ならc接点が1つ、「2a2b」ならa接点2つとb接点2つ、「4c」ならc接点が4つといった意味です。c接点1つはa接点1つとb接点1つを合わせたような動きをしますが、物理的には共通のコモンを持つ単一の機構です。
6.3 多極リレー
一つのリレーで複数の接点回路を制御できるものを「多極リレー」と呼びます。例えば、3a1bのリレーなら、コイルが励磁されると同時に3つのa接点が閉じ、1つのb接点が開きます。これにより、1つの制御信号で複数の異なる回路を同時に制御することが可能になります。
7. 回路図記号の詳細解説(JIS記号を中心に)
ここでは、先にも少し触れましたが、a接点、b接点、c接点の回路図記号について、より詳細に解説します。日本の産業分野で広く使われているJIS記号を中心に説明します。IEC記号も国際的には使われますが、基本的な考え方は似ています。
7.1 リレーコイルの記号
接点を制御する側のリレーコイルは、一般的に円で囲まれた記号で表されます。
----( )----
この円の中に、そのリレーを識別するための番号や文字(例: X1, Ry1など)が記入されます。
7.2 a接点の記号
----| |----
- 形状: 二つの垂直線が離れて配置されています。
- 意味: 非励磁時(コイルに電気が流れていないとき)に接点が開いている状態を示します。
- 動作: コイルが励磁されると、この接点が閉じます。
- 用途: 制御信号によって回路をONにする場合。
リレー接点として描かれる場合は、対応するコイルを示す番号を記号の近くに記載します。
----| |----
X1
これは「リレーX1のa接点」であり、「リレーX1が励磁されると閉じる接点」という意味です。
7.3 b接点の記号
----|/|----
- 形状: 二つの垂直線が接触し、間に斜線が入っています。
- 意味: 非励磁時(コイルに電気が流れていないとき)に接点が閉じている状態を示します。
- 動作: コイルが励磁されると、この接点が開きます。
- 用途: 制御信号によって回路をOFFにする場合、または安全回路で通常ONの状態を監視する場合。
リレー接点として描かれる場合は、対応するコイルを示す番号を記号の近くに記載します。
----|/|----
X1
これは「リレーX1のb接点」であり、「リレーX1が励磁されると開く接点」という意味です。
7.4 c接点の記号
/
----o/ ---- (b接点側)
|
----o----- (コモン)
|
----o ---- (a接点側)
|
- 形状: 3つの端子点(
o
)と、可動部の動きを示す線から構成されます。 - 意味: コモン端子(
----o-----
)が、非励磁時にはb接点側端子(----o/ ----
)と接続し、励磁時にはa接点側端子(----o ----
)に切り替わることを示します。 - 動作: コイルが励磁されると、コモンとb接点側の接続が切れ、コモンとa接点側が接続されます。
- 用途: 一つの信号で、排他的な二つの状態を切り替える場合。
リレー接点として描かれる場合は、対応するコイルを示す番号を記号の近くに記載します。
/
----o/ ----
|
----o-----
| X1
----o ----
|
これは「リレーX1のc接点」であり、「リレーX1が励磁されると、コモンがb側からa側に切り替わる」という意味です。端子の並びは図面によって上下が逆になることもありますが、可動部の線(コモン側から伸びる線)が非励磁時にどちらに倒れているか(多くの場合、b接点側を示す斜線側に倒れている)で判断できます。
7.5 複数の接点を持つリレーの記号
一つのリレーが複数のa接点、b接点、またはc接点を持つ場合、回路図上では同じリレー番号のコイル記号が一つ描かれ、それに対応する各接点が回路上の必要な場所に描かれます。各接点には、どのリレーの接点であるかを示す番号(例: X1)が明記されます。
例えば、リレーX1が2a2bの接点構成を持つ場合、回路図には以下のように描かれます。
“`
—-( )—- (リレーコイル X1)
X1
----| |---- (X1の1番目のa接点)
X1
----| |---- (X1の2番目のa接点)
X1
----|/|---- (X1の1番目のb接点)
X1
----|/|---- (X1の2番目のb接点)
X1
“`
それぞれの接点は、リレーコイルX1が励磁されると同時に動作(a接点は閉じ、b接点は開く)します。このように、リレーコイルと複数の接点を独立して配置することで、複雑な回路でもリレーの動作を分かりやすく表現できます。
8. a接点・b接点の応用回路例
a接点とb接点は、基本的なON/OFF制御だけでなく、組み合わせて使うことで様々な論理回路や制御機能を実現できます。
8.1 自己保持回路
a接点の最も代表的な応用例の一つが「自己保持回路」です。これは、スタートボタンを短く押すだけで、リレーやモータなどが継続して動作し、停止ボタンを押すまでその状態が保持される回路です。
[電源] ---[スタートSW a接点]--+--[リレーコイルX1]---[GND]
|
+--[リレーX1のa接点]--+
- 動作:
- 電源が入っただけでは、スタートSW(a接点)が開いており、リレーX1のa接点も開いているため、コイルX1には電流が流れません。
- スタートSWを押すと、電流がスタートSWを通り、リレーコイルX1に流れます。リレーX1が励磁されます。
- リレーX1が励磁されると、そのa接点が閉じます。このa接点は、スタートSWと並列に接続されています。
- スタートSWを離しても、電流はリレーX1自身のa接点を通り、リレーコイルX1に流れ続けるため、励磁状態が保持されます。これが「自己保持」です。
- この自己保持されたリレーX1の別のa接点やb接点を使い、目的の負荷(モータなど)をON/OFFします。
この回路に停止機能を追加するには、b接点を使用します。
[電源] ---[停止SW b接点]--[スタートSW a接点]--+--[リレーコイルX1]---[GND]
|
+--[リレーX1のa接点]--+
- 停止動作:
- 自己保持によりリレーX1が励磁されている状態とします。停止SW(b接点)は普段閉じているので、電流は流れています。
- 停止SWを押すと、b接点が開きます。これにより、リレーコイルX1への電流経路が遮断され、リレーX1は非励磁状態に戻ります。
- リレーX1が非励磁になると、そのa接点も開きます。これにより、スタートSWを離した後も励磁され続けていた電流経路が完全に遮断されます。
- 停止SWを離すとb接点は元通り閉じますが、リレーX1のa接点が開いているため、再び励磁されることはありません。
このように、a接点とb接点を適切に組み合わせることで、より複雑な制御機能を実現できます。
8.2 インターロック回路
インターロック回路は、複数の機器が同時に動作すると危険な場合などに、一方の動作中には他方の動作を禁止する回路です。b接点が安全機能としてよく利用されます。
例: モータAとモータBがあり、同時に運転してはいけない場合。
[制御電源]
|
+---[SW_A a接点]---[リレーBのb接点]---[リレーコイルA]---[GND]
| (XB非励磁で閉)
|
+---[SW_B a接点]---[リレーAのb接点]---[リレーコイルB]---[GND]
(XA非励磁で閉)
- 動作:
- 両方のモータが停止している(リレーA, B共に非励磁)とします。このとき、リレーAのb接点、リレーBのb接点は両方とも閉じています。
- SW_Aを押すと、SW_A a接点、リレーB b接点を通り、リレーコイルAが励磁されます。モータAが運転を開始します(図にはモータ部は省略)。
- リレーAが励磁されると、そのb接点が開きます。
- モータA運転中にSW_Bを押そうとしても、リレーAのb接点が開いているため、リレーコイルBに電流が流れず、モータBは運転できません。
- 次にSW_Bを押してモータBを運転させようとした場合も、同様にリレーAのb接点が閉じており…(逆の経路で)リレーBが励磁され、そのb接点が開くことでモータA側の回路を遮断します。
この回路では、一方のリレーが励磁(対応するモータが運転)している間は、他方のリレーのb接点が開くことで、もう一方のモータが起動できないようにしています。これにより、モータの同時運転を防いでいます。
8.3 タイマーリレーの接点
タイマーリレーは、コイルが励磁されてから一定時間後に接点が切り替わる(オンディレイ)か、コイルの励磁が解除されてから一定時間後に接点が切り替わる(オフディレイ)特殊なリレーです。タイマーリレーの接点も、a接点やb接点、c接点の形で存在しますが、記号に時間の要素が加わります。
-
オンディレイタイマーリレー: コイルが励磁されてから設定時間後に接点が動作する。
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オンディレイa接点(オンディレイ常開):コイル励磁から時間T後に閉じる。記号は通常、通常のa接点記号に時間の要素を示す記号(例: 半円)を付加します。
----| |---- (時間要素を付加)
< 半円 > -
オンディレイb接点(オンディレイ常閉):コイル励磁から時間T後に開く。記号はb接点記号に時間要素を付加します。
----|/|---- (時間要素を付加)
< 半円 >
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-
オフディレイタイマーリレー: コイルの励磁が解除されてから設定時間後に接点が動作する。
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オフディレイa接点(オフディレイ常開):コイル励磁が解除されてから時間T後に閉じる。記号はa接点記号に別の時間要素を示す記号(例: 三角)を付加します。
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—-| |—- (時間要素を付加)三角 <
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オフディレイb接点(オフディレイ常閉):コイル励磁が解除されてから時間T後に開く。記号はb接点記号に時間要素を付加します。
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—-|/|—- (時間要素を付加)三角 <
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-
タイマーリレーの接点も、通常のa接点やb接点と同様に、その動作が制御対象の回路にどう影響するかを考えて使用します。
9. a接点とb接点の使い分け:安全性と機能性
a接点とb接点のどちらを使うかは、回路の機能だけでなく、安全性も考慮して決定する必要があります。特に、フェイルセーフ(Fail-Safe)の考え方は重要です。フェイルセーフとは、「機器の故障や誤操作が起きた際に、安全な方向に機能させる」という設計思想です。
9.1 安全回路でのb接点の重要性(フェイルセーフ)
例えば、機械の安全ガードが開いている間は運転を停止したい場合を考えます。
-
a接点を使用した場合: ガードが閉じたら閉じるa接点スイッチを運転回路に直列に入れます。ガードが閉じれば接点が閉じて運転可能になります。しかし、スイッチや配線が断線した場合、ガードが開いていても接点は「閉じたまま」になる可能性があります。この状態で機械を起動すると、ガードが開いているのに運転できてしまい、非常に危険です。
-
b接点を使用した場合: ガードが閉じたら開くb接点スイッチを運転回路に直列に入れます。ガードが開いている間は接点が閉じているため、運転回路は遮断されます。ガードが閉じると接点が開いて運転可能になります。このとき、スイッチや配線が断線した場合、b接点は「開いたまま」または「閉じられない」状態になります。いずれにしても、運転回路は遮断されたままになるため、機械が誤って起動することはありません。
[危険源(例: モータ)] --- [安全スイッチ b接点] --- [その他の回路] --- [電源]
(ガードが開くと閉じる)
この例のように、安全にかかわる部分では、異常が発生したときに回路が遮断される(電流が流れなくなる)方向に動作するb接点(または、その考え方に基づいた回路)が推奨されることが多いです。非常停止ボタンや安全ガードのインターロックスイッチなどには、b接点が採用されるのが一般的です。これにより、スイッチ自体の故障(接点の固着を除く)、配線の断線といったトラブルが発生しても、機械は安全な停止状態に移行しやすくなります。
9.2 機能性による使い分け
機能的な観点では、回路の要件に応じて使い分けます。
- 操作したときに動作させたい: ランプを点灯させる、モータを回転させるなど、スイッチを押したりリレーを励磁したりしたときに回路をONにしたい場合は、a接点を使用します。
- 操作したときに動作を停止させたい: 警報ブザーを停止させる、ラインを止めるなど、スイッチを押したりリレーを励磁したりしたときに回路をOFFにしたい場合は、b接点を使用します。
- 普段は動作させておき、特定の条件で停止させたい: 冷却ファンを常時運転しておき、温度が下がりすぎたら停止させる場合など、普段はONで、特定の条件が成立したらOFFにしたい場合は、b接点を使用します(特定の条件でリレーを励磁し、そのb接点でファン回路を遮断するなど)。
- 状態表示: リレーの状態(ON/OFF)をランプで表示する場合など、ON状態を赤ランプ(a接点)、OFF状態を緑ランプ(b接点)で示す場合は、c接点が便利です。
9.3 消費電力による使い分け(リレーの場合)
リレー制御では、コイルの消費電力も考慮してa接点とb接点を使い分けることがあります。
- 長期間ONにしておく必要がある回路: リレーを励磁し続けると、コイルに常に電流が流れるため電力を消費します。このような場合、できるだけリレーを非励磁の状態に保ちたいと考えることがあります。もし、目的の回路が「普段OFFで、特定の条件が成立したときだけ短時間ONになる」ようなものであれば、リレーのa接点を使えば、リレーは短時間だけ励磁すれば済みます。逆に、「普段ONで、特定の条件が成立したときだけ短時間OFFになる」ようなものであれば、リレーのb接点を使えば、リレーは短時間だけ励磁すれば済みます。
- 長期間OFFにしておく必要がある回路: 逆に、普段はOFFで、特定の条件が成立したらずっとONになるような回路では、リレーを励磁し続ける必要があります。
この消費電力の観点は、リレーの選定や回路構成において考慮される場合がありますが、安全や機能性がより優先されるのが一般的です。
10. 発展的な内容:接点の性能と保護
ここでは、接点を実際に使用する上で知っておくと良い、より実践的な知識に触れておきます。
10.1 接点の定格
接点には、開閉できる最大電圧と最大電流が定められています。これを「接点定格」と呼びます。
- 開閉容量: 電圧と電流を組み合わせたもので、例えば「AC250V 5A」のように表記されます。これは、その接点が安全にON/OFFできる最大の値を示します。
- 抵抗負荷、誘導負荷、容量負荷: 開閉する負荷の種類によって、接点に加わる負担が異なります。白熱灯のような抵抗負荷は比較的容易ですが、モータのような誘導負荷や、コンデンサを含む容量負荷を開閉する際には、サージ電圧や突入電流が発生し、接点が劣化しやすくなります。誘導負荷を開閉する場合、カタログの開閉容量が抵抗負荷の場合よりも低くなるのが一般的です。
定格を超えて使用すると、接点の損傷、短寿命化、火災の原因となるため、必ず定格内で使用する必要があります。
10.2 接点の劣化とその対策
接点は、電流を開閉する際に様々な劣化要因にさらされます。
- アーク: 電流が流れている状態で接点が開く際、接点間に火花(アーク放電)が発生することがあります。特に高電圧や誘導負荷、容量負荷の開閉時に発生しやすく、接点表面が荒れたり、溶着したりする原因となります。
- 溶着 (Welding): アークや過電流によって接点表面が高温になり、接点が離れなくなる現象です。特にa接点で問題になります。
- チャタリング (Chattering): 接点が閉じる際、一度で完全に閉じずに細かくON/OFFを繰り返す現象です。機械的な振動などによって発生し、接点の消耗や信号の誤動作の原因となります。
- 接触不良: 接点表面の酸化や汚れ、摩耗、アークによる損傷などにより、接点間の電気抵抗が増加し、電流が流れにくくなる現象です。
これらの劣化を防ぐ、あるいは軽減するために、以下のような対策が取られます。
- サージキラー: 誘導負荷を開閉する際に発生するサージ電圧を吸収するための部品(RC吸収回路、バリスタ、ダイオードなど)を負荷と並列に接続します。
- 接点保護回路: 接点に並列に抵抗やコンデンサを接続したり、ダイオードを使用したりして、アークやノイズを抑制する回路です。
- 適切な接点材料の選定: 開閉する電流や負荷の種類に応じて、最適な接点材料(銀、銀合金、金メッキなど)が選ばれます。
- 定格内の使用: これが最も基本的な対策です。
10.3 無接点スイッチとの比較
近年では、メカニカルな接点を持たない「無接点スイッチ」も広く使われています。主なものに半導体リレー(SSR – Solid State Relay)や、トランジスタ出力、トライアック出力などを持つセンサ類があります。
- メリット: 物理的な接点がないため、摩耗やアークによる劣化がなく、寿命が長い、高速なスイッチングが可能、動作音が静か、チャタリングがないといった利点があります。
- デメリット: 一般的にメカニカル接点に比べて電流容量が小さい、ON抵抗やOFF時の漏れ電流がある、サージに弱い場合がある、価格が高い場合があるといったデメリットがあります。
a接点・b接点の概念は、メカニカル接点だけでなく、無接点出力を持つ機器にも「ON状態が出力されるか、OFF状態が出力されるか」という形で応用されます(例: NPN出力 – 通常は出力OFF、検出時ON / PNP出力 – 通常は出力OFF、検出時ON など、あるいはノーマルオープン/ノーマルクローズ出力)。
11. まとめ
この記事では、電気制御回路の基本要素である「a接点」「b接点」、そして「c接点」について、その定義、動作原理、回路図記号、さらにはスイッチやリレーにおける具体的な働き、応用回路例、そして安全面での重要性や接点の保護について詳細に解説しました。
- a接点(常開、NO): 非操作/非励磁時に開いており、操作/励磁によって閉じます。回路をONにする用途に主に使用されます。回路図記号は
----| |----
です。 - b接点(常閉、NC): 非操作/非励磁時に閉じており、操作/励磁によって開きます。回路をOFFにする用途や、安全回路で通常状態を監視するために主に使用されます。回路図記号は
----|/|----
です。 - c接点(切換、CO): コモン端子を持ち、非操作/非励磁時にはb接点側と接続、操作/励磁によってa接点側に切り替わります。二つの回路を排他的に切り替える用途に主に使用されます。回路図記号は3つの端子を持つ形状です。
これらの接点は、押しボタンスイッチ、リミットスイッチ、そしてリレーといった様々な電気部品の根幹をなしています。特にリレーは、小さな制御信号で大きな電力回路を制御するために不可欠であり、その動作を理解するにはa接点・b接点の知識が必須です。
回路図を読み書きする上で、これらの記号と動作を正確に理解していることは非常に重要です。また、自己保持回路やインターロック回路といった基本的な応用回路は、これらの接点の組み合わせによって実現されていることを学びました。
さらに、b接点が安全回路においてどのようにフェイルセーフの考え方を実現しているか、また接点の定格や保護といった実践的な側面にも触れました。
a接点とb接点は、一見シンプルな概念ですが、電気制御や自動化システムを構築する上での基礎中の基礎です。これらの接点の役割と動作をしっかりとマスターすることで、より複雑な回路やシステムの理解へと確実に繋がります。
この記事が、あなたの電気制御に関する学びの一助となれば幸いです。安全で効率的なシステム設計のために、ここで得た知識をぜひ活用してください。