【初心者向け】Midjourney入門!AI画像生成の始め方・使い方を詳細解説
はじめに:創造性の扉を開くMidjourneyの世界へようこそ
あなたは、頭の中に描いたイメージを、まるで魔法のように現実の画像として目の前に現れさせたいと思ったことはありませんか? もしあなたが、絵を描くスキルがなくても、デザインの経験がなくても、全く新しいビジュアルコンテンツを創造したいと考えているなら、Midjourneyはまさにその夢を叶える強力なツールです。
Midjourneyは、入力されたテキスト(「プロンプト」と呼ばれます)に基づいて、驚くほど高品質で独創的な画像を自動生成する最先端のAI画像生成サービスです。その能力は日々進化しており、アーティスト、デザイナー、ライター、そしてもちろん、全くの初心者まで、あらゆる人々が自身の創造性を爆発させるための可能性を秘めています。
「AIに絵を描かせるなんて難しそう…」と感じるかもしれませんが、心配はいりません。Midjourneyの基本的な使い方は非常にシンプルです。この記事では、あなたがMidjourneyの初心者として、ゼロからAI画像生成を始められるよう、登録方法から基本的なコマンド、そして思い通りの画像を生成するためのプロンプト作成のコツまで、約5000語にわたって詳細かつ丁寧に解説していきます。
この記事を最後まで読めば、あなたは以下のことができるようになります。
- Midjourneyがどのように動作するのかを理解する。
- Discordへの登録からMidjourneyサーバーへの参加、そしてサブスクリプション登録を完了する。
- 最初のAI画像を生成するための基本コマンド「
/imagine
」を使いこなす。 - 生成された画像を調整するための基本的なボタン(U/Vボタン)の意味を理解する。
- より洗練された画像を生成するためのプロンプト作成の基礎を学ぶ。
- Midjourneyの基本的なパラメータを活用して、画像のスタイルやアスペクト比を調整する。
- AI画像生成を取り巻くコミュニティや倫理についても触れる。
さあ、Midjourneyという新たな創造の旅に出発しましょう。
Midjourneyを始める前に知っておきたいこと
Midjourneyの世界に飛び込む前に、いくつか重要なポイントを理解しておく必要があります。これらは、スムーズにMidjourneyを使い始めるための基礎知識となります。
Midjourneyは「Discord」上で動作する
まず、最も重要なこととして、Midjourneyの主な操作インターフェースは、ゲームコミュニティなどで広く利用されているチャットツール「Discord(ディスコード)」であるという点を理解しておきましょう。Webサイト版の機能も拡充されつつありますが、画像の生成や細かな設定の多くはDiscord上で行います。
これは、Midjourneyがユーザーとの対話を通じて画像を生成するという性質上、リアルタイムでプロンプトを入力し、生成過程を確認し、結果に対して操作を行うのに、チャット形式のインターフェースが適しているためです。
そのため、Midjourneyを利用するには、まずDiscordのアカウントが必要になります。もしあなたがDiscordを使ったことがない場合でも、ご安心ください。無料で簡単にアカウントを作成できます。
料金体系:サブスクリプションモデル
Midjourneyは無料トライアル期間を提供していましたが、現在は基本的に有料のサブスクリプションモデルとなっています。いくつかのプランが用意されており、それぞれ生成できる画像の枚数(より正確にはGPU時間の使用量)、利用できる機能、および価格が異なります。
- Basic Plan: 初心者向けの基本的なプランです。月間のGPU時間制限がありますが、AI画像生成を試すのに十分な時間を提供します。
- Standard Plan: より多くのGPU時間と、画像の生成速度を調整できる「Relax Mode」が利用可能になります。本格的に利用したい人向けのプランです。
- Pro Plan: 最も多くのGPU時間と、生成した画像を他の人に見られないようにする「Stealth Mode」が利用可能になります。プロフェッショナルやヘビーユーザー向けのプランです。
- Mega Plan: Proプランよりもさらに多くのGPU時間が必要な方向けのプランです。
各プランの詳細は公式サイトで確認できますが、初心者のうちはまずBasic Planから始めるのが良いでしょう。利用状況に応じていつでもアップグレードまたはダウングレードが可能です。
利用規約とガイドラインの確認
Midjourneyを利用する上で、利用規約とコミュニティガイドラインを理解し、遵守することは非常に重要です。特に、Midjourneyでは性的に露骨な画像、過度に暴力的またはグロテスクな画像、ヘイトスピーチ、または第三者の権利を侵害する可能性のあるコンテンツの生成を固く禁じています。
これらのガイドラインに違反する行為は、アカウントの一時停止や永久追放につながる可能性があります。安心して、そして責任を持ってMidjourneyを利用するためにも、これらの規約には必ず目を通しておきましょう。
また、Midjourneyで生成された画像の著作権についても、利用規約に記載されています。基本的に、有料プランのユーザーは生成した画像を商用利用することも可能ですが、プランや利用方法によって異なる場合がありますので、利用規約の最新版を必ずご確認ください。
これらの基礎知識を頭に入れたら、いよいよMidjourneyを始める準備が整いました。
Midjourneyの始め方:登録と初期設定
さあ、Midjourneyの世界へ足を踏み入れましょう。まずは、Midjourneyを利用するために必要なDiscordアカウントの作成と、Midjourneyサーバーへの参加、そしてサブスクリプションの登録手順を解説します。
Step 1: Discordアカウントの作成
まだDiscordアカウントを持っていない場合は、まずDiscord公式サイト(https://discord.com/)にアクセスし、アカウントを作成します。
- Discord公式サイトにアクセス: お使いのウェブブラウザでDiscordのサイトを開きます。
- 登録を開始: サイト上部の「ログイン」または「登録」ボタンをクリックします。アカウントがない場合は「登録」を選択します。
- 必要情報の入力: 以下の情報を入力します。
- メールアドレス
- ユーザー名(Discord上でのあなたの名前になります)
- パスワード
- 生年月日
- アカウント作成: 入力が完了したら、「続ける」をクリックします。
- メールアドレスの認証: 入力したメールアドレスにDiscordから確認メールが届きます。メールを開き、記載されているリンクをクリックしてメールアドレスを認証します。
- Discordへのログイン: 認証が完了したら、作成したアカウントでDiscordにログインできるようになります。ブラウザ版でも利用できますが、PCやスマートフォンにアプリをインストールして利用するのが一般的で便利です。
これでDiscordのアカウント作成は完了です。
Step 2: Midjourney公式サイトへのアクセスとDiscordサーバーへの参加
次に、Midjourneyの公式サイトからMidjourneyの公式Discordサーバーに参加します。
- Midjourney公式サイトにアクセス: お使いのウェブブラウザでMidjourney公式サイト(https://www.midjourney.com/)にアクセスします。
- 参加ボタンをクリック: サイト上に表示されている「Join the Beta」や「Sign In」といったボタンを探してクリックします。現在は「Sign In」からDiscordアカウントを連携し、その後Discordサーバーに参加する流れが一般的です。
- Discordアカウントとの連携: 「Sign In」をクリックすると、Discordへの認証リクエストが表示されます。「〇〇(あなたのDiscordユーザー名)として認証」のようなボタンをクリックし、MidjourneyがあなたのDiscordアカウント情報(ユーザー名、アバターなど)にアクセスすることを許可します。
- Midjourney Discordサーバーへの参加: 認証が完了すると、MidjourneyのDiscordサーバーへの招待画面が表示されます。「Midjourneyに参加する」のようなボタンをクリックします。
- Discordサーバーへの移動: Discordが起動し、Midjourneyの公式サーバーに参加できたことが確認できます。
これでMidjourneyのDiscordサーバーに参加できました。Discordの左側に表示されるサーバーリストに、Midjourneyのアイコン(船のようなマーク)が追加されているはずです。
Step 3: サブスクリプション登録
Midjourneyで画像を生成するには、有料プランへの登録が必要です。
- Discord上でサブスクリプション登録を開始: MidjourneyのDiscordサーバーに参加したら、いずれかのチャンネル(最初はどこでも構いません)で以下のコマンドを入力し、エンターキーを押します。
/subscribe
- 購読ページへのリンクにアクセス: コマンドを入力すると、Midjourney Botからサブスクリプション登録ページへのリンクが返信されます。そのリンクをクリックします。
- Midjourneyウェブサイトでの登録: Midjourneyのウェブサイトに移動し、利用可能なプランが表示されます。
- プランの選択: Basic Plan, Standard Plan, Pro Plan, Mega Planの中から希望するプランを選択します。月払い(Monthly Plan)と年払い(Annual Plan)があり、年払いの方が割引があります。最初は月払いのBasic Planがおすすめです。
- 支払い情報の入力: クレジットカード情報など、必要な支払い情報を入力します。
- 登録完了: 入力が完了し、支払いが処理されれば登録完了です。
サブスクリプション登録が完了すると、MidjourneyのDiscordサーバー上で画像生成コマンド(/imagine
)が利用できるようになります。
Step 4: サーバー参加後の最初のステップ
Midjourney Discordサーバーに参加し、サブスクリプション登録も完了しました。さあ、いよいよ画像生成の準備です。
- チャンネルの確認: Midjourneyサーバーにはたくさんのチャンネルがあります。初心者が最初に利用すべきチャンネルは、通常「Newcomer Rooms」または「Newbies」といった名前のチャンネルです。これらのチャンネルは、多くの初心者ユーザーが最初に画像を生成する場所であり、他の人のプロンプトや生成結果を見ながら学ぶことができます。
- 利用規約の確認: 再度になりますが、サーバーに参加したら、「rules」や「guidelines」といったチャンネルで利用規約やコミュニティガイドラインを確認しておきましょう。
- 他のユーザーの様子を見る: 最初は焦らず、他のユーザーがどのようにプロンプトを入力し、どのような画像が生成されているのかを眺めてみるのも良い学びになります。
これで、あなたはMidjourneyで画像を生成するための全ての準備が整いました。次は、実際に画像生成を始めてみましょう。
Midjourneyの基本的な使い方:最初の画像生成
Midjourneyを始める準備はすべて完了しました。いよいよ、初めてのAI画像生成に挑戦する時です。ここでは、最も基本的なコマンドである/imagine
の使い方と、生成された画像の操作方法を解説します。
Discordインターフェースの簡単な説明
Midjourneyの操作は主にDiscordで行いますので、Discordのインターフェースに少し慣れておきましょう。
- サーバーリスト: Discord画面の左側に縦に並んでいるのが、あなたが参加しているサーバーのアイコンです。Midjourneyサーバーのアイコンをクリックすると、そのサーバー内のチャンネルリストが表示されます。
- チャンネルリスト: サーバーアイコンの下に表示されているのがチャンネルリストです。「text-channels」の下に様々なチャンネル名が並んでいます。初心者向けの「newbies」チャンネルなどを見つけてクリックすると、そのチャンネルでの会話やAIによる画像生成の履歴が表示されます。
- メッセージ入力欄: 画面下部にあるのがメッセージ入力欄です。ここにMidjourneyのコマンドやプロンプトを入力します。
- ユーザーリスト: 画面右側には、そのサーバーに参加しているユーザーが表示されます。Midjourney Botもここに表示されています。
画像を生成するには、「Newbies」などの画像生成が許可されているチャンネルを選択し、メッセージ入力欄にコマンドを入力します。
/imagine
コマンドの使い方
AIに画像を生成してもらうための基本コマンドは「/imagine
」です。このコマンドに続けて、あなたが生成したい画像の「プロンプト(Prompt)」を入力します。
プロンプトとは、AIに対する「指示」や「呪文」のようなものです。「どのような被写体を、どのようなスタイルで、どのような雰囲気にしたいか」などをテキストで具体的に記述します。
/imagine
コマンドの基本的な形式は以下の通りです。
/imagine prompt: [あなたのプロンプト]
コマンドを入力する際は、まずメッセージ入力欄に「/imagine
」とタイプします。「/」を入力すると、利用可能なコマンドのリストが表示されるので、その中から「imagine
」を選択するか、最後までタイプして確定します。確定すると、「prompt:
」という入力欄が表示されます。その後に続けて、あなたのプロンプトを入力します。
初めての画像生成:実際にコマンドを入力してみる
それでは、実際に最初の画像を生成してみましょう。簡単なプロンプトから始めてみます。
例:青い目の猫の画像
- Midjourneyサーバーの「Newbies」などのチャンネルを選択します。
- メッセージ入力欄に「
/imagine
」と入力し、スペースを一つ開けます。(/imagine
とタイプするとコマンド候補が出てくるので、それをクリックするのが正確です。) prompt:
と表示された後に続けて、「A blue-eyed cat
」と入力します。
最終的な入力は以下のようになります。
/imagine prompt: A blue-eyed cat
- 入力が完了したら、エンターキーを押してコマンドを実行します。
コマンドを実行すると、Midjourney Botがあなたのプロンプトを受け付けたことを示すメッセージが表示され、数秒後から画像の生成が開始されます。生成には数十秒から1分程度かかります。
生成された画像の確認方法(グリッド画像)
画像生成が完了すると、Midjourney Botから1枚の画像が返信されます。この画像は、通常4つの小さな画像(グリッド画像)が結合されたものです。あなたのプロンプトに基づいて、Midjourneyが4種類の異なるバリエーションを提案してくれたことになります。
グリッド画像の下には、いくつかのボタンが表示されています。これらのボタンは、生成された画像をさらに操作するためのものです。
U(Upscale)ボタンとV(Variations)ボタンの説明
グリッド画像の下に表示されるボタンには、主に「U」と「V」のボタンがあります。
- Uボタン (Upscale): Uボタンは、グリッド内の特定の画像を「拡大(アップスケール)」して、より高解像度の独立した画像として生成するためのボタンです。「U1」ボタンをクリックすると左上の画像が、「U2」は右上の画像が、「U3」は左下の画像が、「U4」は右下の画像がアップスケールされます。あなたが気に入った画像が見つかったら、対応するUボタンを押してアップスケールしましょう。
- Vボタン (Variations): Vボタンは、グリッド内の特定の画像に「似たバリエーション」をさらに4つ生成するためのボタンです。「V1」ボタンをクリックすると左上の画像に似た4つの新しい画像が、「V2」は右上の画像に似た4つの新しい画像が生成されます。最初の4つの画像の中に「惜しいけれど、もう少し調整したい」という画像があれば、対応するVボタンを押してさらなるバリエーションを試すことができます。
また、これらのボタンの右側には🔄のようなアイコンのボタンが表示されています。これは「Reroll(リロール)」ボタンで、同じプロンプトでもう一度最初から4つの新しい画像を生成し直したい場合にクリックします。
画像の保存方法
アップスケールして独立した画像が表示されたら、その画像を保存することができます。
- 画像を拡大表示: 生成された独立した画像をクリックして拡大表示します。
- オリジナルを開く: 拡大表示された画像の左下にある「オリジナルを開く」またはブラウザアイコン(🌐)のようなボタンをクリックします。これにより、ブラウザで画像単体が開き、元の解像度で表示されます。
- 画像を保存: ブラウザで開かれた画像を右クリック(または長押し)し、「画像を保存」を選択して、お使いのコンピュータやスマートフォンに保存します。
これで、あなたはMidjourneyを使って最初のAI画像を生成し、保存することができました。おめでとうございます!
プロンプトの作成:思い通りの画像を生成するためのヒント
MidjourneyにおけるAI画像生成の鍵は、ずばり「プロンプト」です。プロンプトの質が、生成される画像の質と直結すると言っても過言ではありません。ここでは、思い通りの画像を生成するためのプロンプト作成の基本的な考え方と、具体的なテクニックを解説します。
プロンプトの重要性
Midjourneyは、あなたが入力したテキストを解釈し、過去に学習した膨大な画像データから関連性の高い要素を組み合わせて新しい画像を生成します。そのため、プロンプトがあいまいだったり、情報が不足していたりすると、AIは何を生成すれば良いか判断に迷い、意図しない画像ができあがることがあります。
逆に、具体的で明確なプロンプトを入力することで、AIはあなたのイメージをより正確に理解し、高品質で意図に沿った画像を生成する可能性が高まります。プロンプト作成は、AIとの共同作業における「対話」のようなものです。
効果的なプロンプトの書き方
効果的なプロンプトを作成するための基本的な要素と構造を理解しましょう。必須のルールはありませんが、一般的に以下の要素を含めると、より狙った画像を生成しやすくなります。
- 主題(Subject): 画像の中心となる被写体やオブジェクトです。
- 例:「cat」「dog」「tree」「car」「a woman」「a city street」
- 描写(Description): 主題の状態、特徴、行動などを詳細に記述します。
- 例:「sitting on a fence」「with blue eyes」「in the rain」「red sports car」「walking in the park」「at night, neon lights」
- スタイル(Style): 画像の全体的な見た目や雰囲気を指定します。芸術的なスタイル、写真のスタイル、メディアの種類などを含みます。
- 例:「oil painting」「watercolor」「photorealistic」「cinematic lighting」「anime style」「pixel art」
- 構図・アングル(Composition/Angle): 被写体の配置、カメラのアングル、視点などを指定します。
- 例:「close-up」「wide shot」「aerial view」「from below」「full body shot」
- 環境・背景(Environment/Background): 被写体が置かれている場所や背景を記述します。
- 例:「in a forest」「on the beach」「in outer space」「blurred background」
- ライティング(Lighting): 光の質、方向、色などを指定します。
- 例:「soft light」「harsh shadows」「golden hour lighting」「neon light」
- 雰囲気・ムード(Atmosphere/Mood): 画像から感じられる感情や雰囲気を指定します。
- 例:「mysterious」「joyful」「calm」「epic」「dark fantasy」
これらの要素を組み合わせてプロンプトを作成します。一般的には、重要な要素から先に記述すると、AIがその要素をより重視する傾向があると言われています。
プロンプトの構造例:
[主題] [描写], [スタイル], [構図], [環境], [ライティング], [雰囲気]
例:A majestic lion with a thick mane, walking through a golden savanna, photorealistic, wide angle, under a dramatic sunset sky, warm lighting, epic atmosphere
(太いタテガミを持つ威厳のあるライオンが、黄金のサバンナを歩いている様子、写真のようにリアルなスタイル、広角、劇的な夕日の空の下、暖かいライティング、壮大な雰囲気)
具体的な単語の選び方
プロンプトに使用する単語は、具体的であればあるほど、AIはあなたの意図を理解しやすくなります。抽象的な単語よりも、視覚的にイメージしやすい単語を選びましょう。
- 色の指定: 「red」「blue」「emerald green」「crimson」など、具体的な色名を指定します。
- 材質・質感: 「wooden」「metallic」「furry」「smooth」「rough」など、物の質感を表す言葉を使います。
- 形容詞: 主題や描写を修飾する形容詞は非常に重要です。「beautiful」「old」「futuristic」「tiny」「gigantic」「lonely」「happy」など、イメージに合う形容詞を積極的に使いましょう。
- 芸術スタイル: 「Van Gogh」「Picasso」「Impressionism」「Surrealism」「Cubism」など、特定のアーティスト名や芸術運動の名前を指定すると、そのスタイルを模倣した画像を生成できます。
- レンダリングスタイル: 「photorealistic」「digital art」「3D render」「illustration」「sketch」「cartoon」など、描画方法を指定します。
- メディアタイプ: 「oil painting」「watercolor」「pastel drawing」「pencil sketch」「film photography」「polaroid」など、特定のメディアを指定します。
様々な単語を組み合わせることで、表現の幅が格段に広がります。
ネガティブプロンプト(--no
パラメータ)
「〇〇を含めないでほしい」「〇〇を削除してほしい」という指示を出すことも可能です。これには「--no
」パラメータを使用します。
使い方: プロンプトの最後に「--no [含めたくない要素]
」を追加します。
例:A delicious pizza --no mushrooms
(美味しいピザ、ただしキノコは無し)
--no
の後に複数の要素を指定することも可能です。「--no mushrooms, olives, anchovies
」のようにカンマで区切って記述します。
パラメータの活用
Midjourneyでは、プロンプトの最後に「パラメータ」を追加することで、生成される画像の様々な側面を細かく制御できます。パラメータは「--
」(ハイフン2つ)で始まり、その後にパラメータ名と値を記述します。
代表的なパラメータを紹介します。
- アスペクト比 (
--ar
): 画像の縦横比を指定します。- 使い方:
--ar [横]:[縦]
- 例:
--ar 16:9
(ワイドスクリーン),--ar 1:1
(正方形),--ar 4:3
(従来のテレビ),--ar 2:3
(縦長のポートレート) - 何も指定しない場合、デフォルトは1:1です。バージョンによってはデフォルトのアスペクト比が異なる場合があります。
- 使い方:
- スタイル (
--s
): 画像の「スタイリッシュさ」や「芸術性」の度合いを調整します。値が高いほど、より芸術的で Midjourney独自のスタイルが強く反映される傾向があります。ただし、プロンプトの指示から離れる場合もあります。- 使い方:
--s [0-1000]
(またはバージョンによって範囲が異なります) - 例:
--s 250
(デフォルト値付近),--s 750
(強めのスタイル)
- 使い方:
- カオス (
--chaos
): 生成される初期のグリッド画像の多様性(ランダム性)を調整します。値が高いほど、4枚の画像間の違いが大きくなります。- 使い方:
--chaos [0-100]
- 例:
--chaos 0
(最も多様性が少ない),--chaos 50
(中程度),--chaos 100
(最も多様性が高い)
- 使い方:
- シード (
--seed
): 画像生成の「出発点」となる乱数シード値を指定します。同じプロンプトとシード値を使用すると、ほぼ同じ画像を再現できます(Midjourneyのバージョンアップなどで完全に同じにならない場合もあります)。- 使い方:
--seed [任意の整数]
- 生成された画像のシード値を知りたい場合は、画像にリアクション(封筒の絵文字✉️など)をつけると、BotがDMで画像情報(シード値など)を送ってくれます。
- 使い方:
- モデルバージョン (
--v
または--niji
): 使用するMidjourneyのモデルバージョンを指定します。新しいバージョンほど性能が向上していることが多いですが、生成される画像のスタイルも異なります。--niji
はアニメ・イラストに特化したモデルです。- 使い方:
--v [バージョン番号]
(例:--v 5.2
,--v 6.0
)、--niji [バージョン番号]
(例:--niji 5
) - デフォルトは最新バージョンです。
- 使い方:
複数のパラメータを組み合わせる方法
複数のパラメータを使用する場合は、プロンプトの最後にスペースで区切って連続して記述します。パラメータの記述順序に特別な意味はありません。
例:A futuristic city at night, neon lights, anime style --ar 16:9 --s 500 --v 6.0
(夜の未来都市、ネオンライト、アニメ風スタイル、アスペクト比16:9、スタイル強め、モデルバージョン6.0を使用)
プロンプトの例と解説
いくつかのプロンプト例を見て、どのように画像が生成されるか想像してみましょう。
- 例1:基本的なプロンプト
- プロンプト:
A cute dog sitting in a field of flowers
- 解説: 主題(A cute dog)、描写(sitting in a field of flowers)のみのシンプルなプロンプトです。AIが一般的な「かわいい犬」と「花の咲く野原」を組み合わせて画像を生成します。スタイルはMidjourneyのデフォルトスタイルになります。
- プロンプト:
- 例2:スタイルを指定したプロンプト
- プロンプト:
An ancient warrior in full armor, epic fantasy art
- 解説: 主題(An ancient warrior)、描写(in full armor)、スタイル(epic fantasy art)を指定しています。「epic fantasy art」というキーワードにより、壮大でファンタジー風のイラスト調の画像が生成される可能性が高まります。
- プロンプト:
- 例3:詳細な描写とパラメータ
- プロンプト:
A lonely astronaut floating in deep space, looking at Earth, photorealistic, wide shot, dramatic lighting, --ar 2:1 --v 6.0
- 解説: 主題(A lonely astronaut)、描写(floating in deep space, looking at Earth)、スタイル(photorealistic)、構図(wide shot)、ライティング(dramatic lighting)に加え、アスペクト比 (
--ar 2:1
) とモデルバージョン (--v 6.0
) を指定しています。より写実的で、横長の、宇宙の広がりを感じさせる画像が期待できます。
- プロンプト:
- 例4:ネガティブプロンプトの使用
- プロンプト:
A bowl of fresh fruit --no apples
- 解説: 新鮮なフルーツのボウルを生成しますが、
--no apples
によりリンゴは含めないように指示しています。
- プロンプト:
様々なプロンプトを試して、どのような単語や組み合わせがどのような結果をもたらすのかを学ぶことが重要です。
他の人のプロンプトを参考にする方法
Midjourney Discordサーバーの「Newbies」チャンネルなどでは、他のユーザーが生成した画像とそのプロンプトが表示されています。これらを参考にすることで、効果的なプロンプトの書き方や、特定のスタイルを実現するためのキーワードなどを学ぶことができます。
他のユーザーの画像をクリックして拡大表示し、その画像の下に表示されているプロンプトをコピーして、自分で試してみることも可能です(ただし、有料プランでないと他の人のプロンプトを見られない場合があります)。また、Midjourneyのウェブサイトにある自分のギャラリーや、他のユーザーの公開ギャラリーを見ることも大いに参考になります。
生成された画像の操作と応用
基本的な画像生成ができるようになったら、次に生成された画像をさらに調整したり、応用したりする方法を学びましょう。アップスケール後の操作、Remixモード、Seed値、画像プロンプト、Describeコマンド、Blendコマンドなど、Midjourneyには様々な機能があります。
Upscale後の操作
グリッド画像からUボタンで選択した画像をアップスケールすると、その画像単体が生成され、その下にもいくつかのボタンが表示されます。これらのボタンは、アップスケールされた画像をさらに編集・調整するためのものです。
表示されるボタンはバージョンによって異なりますが、代表的なものを紹介します(バージョン6.0以降ではUIが大きく変わっていますが、基本的な考え方は同じです)。
- Vary (Strong) / Vary (Subtle): アップスケールした画像を基に、さらにバリエーションを生成します。「Strong」は大きく変化させ、「Subtle」は微細な変化を加えます。
- Zoom Out: 画像の外側を拡張して、より広い範囲を含めた画像を生成します。「Zoom Out 1.5x」「Zoom Out 2x」などのオプションがあります。
- Pan: 画像を上下左右にパン(スクロール)して、指定した方向に拡張します。例えば、画像を上方向にパンすると、元の画像の上に新しいコンテンツが追加された画像が生成されます。
- Make Square: 元の画像のアスペクト比に関わらず、正方形に拡張します。
- Custom Zoom: ズームアウトの度合いや、プロンプトを調整して画像を拡張できます。
- Upscale (2x) / Upscale (4x): さらに高解像度にアップスケールします(利用可能なプランやバージョンによります)。
- Remaster: 古いバージョンのMidjourneyで生成した画像を、新しいバージョンのスタイルで再生成します(古いバージョン限定の機能)。
これらのボタンを使うことで、最初の生成結果をそのまま使うだけでなく、さらにイメージに近づけるための調整や、全く新しい視点からの画像生成が可能になります。
Remixモード
Remixモードは、既存の画像を基に新しい画像を生成する際に、プロンプトの一部を変更してバリエーションを作成できる機能です。例えば、「赤いドレスを着た女性」の画像から、「青いドレスを着た女性」のバリエーションを簡単に作成できます。
Remixモードを有効にするには、Discord上で以下のコマンドを入力します。
/settings
コマンドを実行すると、Botから設定メニューが返信されます。その中の「Remix mode」というボタンをクリックして有効にします。
Remixモードが有効な状態で、アップスケールされた画像の下にある「Vary (Strong)」や「Vary (Subtle)」、「Variations (ボタンによってはVのアイコン)」などのバリエーション生成ボタンをクリックすると、プロンプト編集ウィンドウが表示されます。ここで元のプロンプトを変更して新しいバリエーションを生成することができます。
Seed値 (--seed
) の活用
前述したように、--seed
パラメータを使用すると、特定の乱数シード値を指定して画像を生成できます。これは、同じプロンプトで「似たような」画像を繰り返し生成したい場合に非常に便利です。
例えば、最初に気に入ったグリッド画像が生成されたとします。その画像のシード値を知るには、Discordのリアクション機能を使います。その画像に対して、✉️(封筒)の絵文字でリアクションをつけます。すると、Midjourney BotがあなたのDMにその画像の詳細情報(ジョブID、シード値など)を送ってくれます。
次に、同じプロンプトと取得したシード値を使って再度画像を生成します。
/imagine prompt: A cute dog sitting in a field of flowers --seed 12345
(12345
は取得したシード値に置き換えてください)
このようにすると、最初に生成された画像(またはそれに非常に近い画像)が再度生成される可能性が高まります。Remixモードと組み合わせることで、特定の画像の構図や雰囲気を維持したまま、細部だけを変更する、といった高度な操作も可能になります。
画像プロンプト(Image Prompts)
Midjourneyでは、テキストプロンプトだけでなく、画像をプロンプトとして使用することもできます。これを「画像プロンプト」と呼びます。画像プロンプトを使用すると、既存の画像のスタイル、構図、または内容を参照して、それを基にした新しい画像を生成できます。
使い方: /imagine prompt:
の入力欄に、まず画像ファイルのURLをペーストし、その後ろにスペースを空けてテキストプロンプトを入力します。
/imagine prompt: [画像URL] [テキストプロンプト]
例:https://example.com/my_image.png A futuristic cityscape at sunset
(この画像のデザインや雰囲気を参照して、夕暮れの未来都市を生成)
画像プロンプトのURLを取得するには、Discordに画像をアップロードし、その画像を拡大表示して「ブラウザで開く」を選択し、ブラウザのアドレスバーに表示されるURLをコピーするのが簡単です。
画像プロンプトは複数指定することも可能です。その場合、指定した画像たちの要素を混ぜ合わせたような画像が生成されます。
Describeコマンド (/describe
)
/describe
コマンドは、MidjourneyのAIに「この画像はどのような画像か?」を説明させ、そこからプロンプト候補を生成してもらうための機能です。他の人の素晴らしい画像を見て、「これ、どんなプロンプトで作ったんだろう?」と思ったときに役立ちます。
使い方:
- Midjourneyサーバーのメッセージ入力欄に「
/describe
」と入力します。 - 画像をアップロードするための枠が表示されるので、画像をドラッグ&ドロップするかクリックしてファイルを選択しアップロードします。
- 画像をアップロードしたら、エンターキーを押してコマンドを実行します。
Botがその画像を解析し、その画像を表す4つの異なるプロンプト候補を返信してくれます。これらのプロンプトは、あなたのイメージに合うものを自分で編集して利用したり、プロンプト作成のヒントを得たりするのに役立ちます。
Blendコマンド (/blend
)
/blend
コマンドは、複数の画像を組み合わせて(ブレンドして)新しい画像を生成するための機能です。例えば、猫の画像と花の画像の2つをブレンドすると、「花のような模様や色を持つ猫」や「猫が花畑にいる様子」など、様々な組み合わせの画像が生成される可能性があります。
使い方:
- Midjourneyサーバーのメッセージ入力欄に「
/blend
」と入力します。 - 画像をアップロードするための枠が複数(通常は2つ)表示されます。
- ブレンドしたい画像をそれぞれアップロードします。最大5枚までブレンドできます。
- 画像をアップロードしたら、エンターキーを押してコマンドを実行します。
AIがアップロードされた画像を解析し、それらをブレンドした画像を生成します。画像プロンプトと似ていますが、/blend
はテキストプロンプトなしで画像のみを基にブレンドを行う点、そして複数画像をブレンドするのに特化している点が異なります。
これらの高度な操作やコマンドを活用することで、Midjourneyでの画像生成はより一層楽しく、あなたの想像力を具現化する強力な手段となります。様々な機能を試して、あなたのクリエイティブな可能性を広げてください。
Midjourneyをさらに使いこなすための機能
Midjourneyには、基本的な画像生成や操作以外にも、より快適に、あるいは目的に合わせて利用するための様々な機能が搭載されています。
Private Mode (/private
) と Public Mode (/public
)
通常、Midjourneyで生成された画像は、Midjourneyウェブサイト上の自分のギャラリーや、サーバーのパブリックチャンネルに表示され、他のユーザーも見ることができます。
- Public Mode (デフォルト): 生成した画像は公開されます。他のユーザーの作品を見て学ぶのと同様に、自分の作品も他のユーザーに見られます。
- Private Mode (ステルスモード): 生成した画像を非公開にすることができます。これはProプラン以上のユーザーが利用できる機能です。
Private Modeを有効にするには /private
コマンドを、Public Modeに戻すには /public
コマンドを使用します。商用利用などで生成途中の画像を公開したくない場合などに便利です。
ステルスモード (Stealth Mode)
Private Modeは、正確には「ステルスモード」と呼ばれる機能の一部です。Proプラン以上のユーザーは、/stealth
コマンドと /public
コマンドでモードを切り替えることができます。ステルスモード中は、あなたの画像生成は公開されません。
Fast ModeとRelax Mode
Midjourneyには、画像生成速度に関する2つのモードがあります(利用できるプランによります)。
- Fast Mode: GPU時間を消費しますが、最も速い速度で画像を生成します。Basicプランのデフォルトモードです。
- Relax Mode: GPU時間を消費しませんが、生成速度は遅くなります。Standardプラン以上のユーザーが利用できます。多くの画像を生成したいが、急ぐ必要がない場合に適しています。
これらのモードは、/fast
コマンドと /relax
コマンドで切り替えることができます。/info
コマンドで、現在のモードや残りのGPU時間などを確認できます。
Rating Images
Midjourneyウェブサイトには、他のユーザーが生成した画像を評価(レート)する機能があります。画像を評価することで、AIの学習に貢献し、将来的なモデルの改善に役立てることができます。また、熱心に画像を評価すると、無料のGPU時間が付与されることもあります。Midjourneyウェブサイトにログインして、「Rate Images」のセクションを探してみてください。
Midjourneyウェブサイトの活用
Midjourneyのウェブサイト(https://www.midjourney.com/)は、単なる情報サイトではありません。あなたの生成した画像のギャラリーを閲覧したり、設定を変更したり、他のユーザーの公開作品を見たりすることができます。Discordでの操作だけでなく、ウェブサイトも合わせて活用することで、よりMidjourneyを深く楽しむことができます。
ウェブサイトにログインするには、Midjourney Discordサーバーに参加した際と同じDiscordアカウントで連携します。
これらの機能を使うことで、あなたのMidjourney体験はよりパーソナルに、そして効率的になります。必要に応じてこれらの機能を活用し、AI画像生成を最大限に楽しんでください。
トラブルシューティングとよくある質問
Midjourneyを使い始めるにあたって、いくつかの疑問や問題に直面することがあるかもしれません。ここでは、初心者の方がよく遭遇するトラブルとその対処法、そしてよくある質問について解説します。
コマンドが反応しない場合
- コマンドの入力ミス:
/imagine
など、コマンド名のスペルが間違っていないか確認しましょう。スラッシュ(/
)から正しく入力しているかどうかも重要です。Discordのコマンド補完機能を使うと、入力ミスを防げます。 - チャンネルの確認: コマンドを入力しているチャンネルが、画像生成を許可されているチャンネル(例: newbies-xxx)であるか確認してください。Generalなどのテキストチャンネルではコマンドを受け付けない場合があります。
- Botの動作確認: Midjourney Botが正常に動作しているか確認します。他のユーザーのコマンドが処理されているか、Botがオフラインになっていないかなどを確認します。まれにBotに一時的な不具合が発生することもあります。
- DiscordまたはMidjourneyの一時的な問題: Discord自体やMidjourneyのサーバー側で一時的な問題が発生している可能性もあります。しばらく待ってから再度試してみるか、公式のStatusページやアナウンスチャンネルを確認してみましょう。
- サブスクリプションの状態: サブスクリプションが有効であるか確認してください。無料トライアルが終了している場合や、有料プランの支払い問題などにより、コマンドが受け付けられなくなることがあります。
/info
コマンドでサブスクリプションの状態を確認できます。
エラーメッセージが出た場合
Midjourney Botからエラーメッセージが返信された場合は、そのメッセージの内容をよく読んでみましょう。
- Invalid parameter: パラメータ(例:
--ar
,--s
など)の入力に誤りがある場合に表示されます。パラメータ名のスペルや、値の範囲が正しいか確認してください。 - Prompt contains disallowed words: プロンプトに利用規約で禁止されている単語が含まれている場合に表示されます。不適切な単語を削除または変更してください。
- Too many concurrent jobs: 同時に実行できるジョブ数(画像生成やアップスケールなどのタスク)の上限に達している場合に表示されます。他のジョブが完了するのを待つか、並行処理数の上限を上げるプランへの変更を検討してください。
- Queue full: サーバーが混み合っており、あなたのジョブがキュー(待機列)に入ったことを示します。しばらく待つと処理が開始されます。
エラーメッセージが理解できない場合や解決できない場合は、Discordのサポートチャンネルで質問するか、Midjourneyのサポートに問い合わせてください。
プロンプトを入力するチャンネルを間違えた場合
誤って画像生成チャンネル以外のチャンネルにプロンプトを入力してしまった場合でも、Botは通常、そのチャンネルではコマンドを実行しないため、画像が生成されてしまう心配はありません。ただし、チャンネルのルールに違反しないよう、適切なチャンネルで操作を行うようにしましょう。他のユーザーとのチャットチャンネルでコマンドを入力すると、迷惑になる可能性があります。
生成時間が遅い場合
- サーバーの混雑: 利用ユーザーが多い時間帯は、生成に時間がかかることがあります。
- Relax Modeの使用: Relax Modeでは意図的に生成速度が遅くなっています。速く生成したい場合はFast Modeに切り替えてください。
- 複雑なプロンプト: プロンプトが非常に複雑だったり、処理に時間がかかる要素(高解像度設定など)を含んでいたりする場合も、生成に時間がかかることがあります。
- GPU時間の不足: サブスクリプションプランで利用可能なGPU時間を使い切っている場合、速度が制限されることがあります。
/info
コマンドで確認しましょう。
思っていた画像と違う場合
AI画像生成は完全に予測可能なものではありません。プロンプトを入力しても、常にあなたのイメージ通りの画像が生成されるとは限りません。
- プロンプトの見直し: プロンプトが具体的で明確か確認しましょう。あいまいな表現はAIの解釈を難しくします。主題、スタイル、雰囲気などをより詳細に指定してみてください。
- 単語の選び方: 使用している単語が、MidjourneyのAIが学習したデータと一致しない可能性があります。似た意味でも、より一般的な単語や、AIアートコミュニティでよく使用される単語(例: cinematic, dramatic, highly detailedなど)を試してみましょう。
- パラメータの調整:
--s
(スタイル)や--chaos
(カオス)などのパラメータを調整することで、生成される画像の雰囲気を変えることができます。--s
を高くするとMidjourney独自のスタイルが強くなり、--chaos
を高くすると多様性が増します。 - バリエーションの試行: 最初に出てきた4つのグリッド画像が全て気に入らない場合でも、Vボタンでさらにバリエーションを生成したり、Rerollボタンで全く新しい4枚を生成したりできます。
- プロンプトの実験: 様々なプロンプトを試す中で、どのような言葉がどのような結果につながるのかを学ぶことが重要です。他のユーザーのプロンプトを参考にしたり、
/describe
コマンドを活用したりするのも有効です。 - モデルバージョンの違い:
--v
パラメータでモデルバージョンを変更すると、同じプロンプトでも全く異なるスタイルの画像が生成されることがあります。
Midjourneyでの画像生成は、AIとの共同での「発見」のプロセスでもあります。必ずしも完璧なコントロールができるわけではないことを理解し、予期せぬ結果も楽しみながら試行錯誤を続けることが、上達への近道です。
コミュニティとの交流
Midjourneyを学ぶ上で、公式Discordサーバーのコミュニティは非常に貴重なリソースです。他のユーザーやモデレーターとの交流を通じて、多くのことを学ぶことができます。
- 他のユーザーの作品を見る: Public Modeで生成された他のユーザーの素晴らしい作品を日々目にすることができます。どのようなプロンプトで、どのような画像が生まれているのかを見ることは、非常に刺激的であり、自身のプロンプト作成のヒントになります。
- 質問する: 「General Support」や言語別のチャンネル(日本語チャンネルもあります)などで、疑問点や困っていることを質問できます。コミュニティのメンバーが親切に答えてくれることが多いです。
- ヘルプチャンネルの活用: FAQやトラブルシューティングに関する情報がまとめられているヘルプチャンネルも参照しましょう。
- 公式アナウンスの確認: 「announcements」チャンネルでは、Midjourneyのアップデート情報やサーバーのメンテナンス情報などが共有されます。定期的に確認することで、最新の情報を得られます。
ただし、他のユーザーの作品を許可なくコピー&ペーストして自分の作品として公開したり、迷惑行為を行ったりすることはコミュニティのルール違反となります。敬意を持って他のユーザーと交流しましょう。
また、公式ドキュメント(Midjourney Documentation)も非常に詳細で有用な情報源です。特定のコマンドやパラメータについて詳しく知りたい場合は、ドキュメントを参照するのが最も確実です。
著作権と倫理
AI生成画像を取り巻く著作権や倫理に関する問題は、現在も議論が続いている発展途上の分野です。Midjourneyを利用する上でも、これらの点について意識しておくことが重要です。
AI生成画像の著作権について
- 現状: 多くの国では、AIのみによって生成された画像は、人間の創造的な寄与がない限り、著作権保護の対象とならない、という判断が一般的です。しかし、人間がプロンプトを工夫したり、生成された画像を編集したりするなど、創造的な寄与があった場合は、その人間の著作物として認められる可能性も指摘されています。
- Midjourneyの規約: Midjourneyの利用規約では、有料プランのユーザーが生成した画像は基本的にユーザー自身が所有し、商用利用も可能であるとされています。ただし、無料トライアルユーザーの場合は利用に制限があるなど、プランによって条件が異なります。常に最新の利用規約を確認することが重要です。
- 学習データと著作権侵害: Midjourneyを含む多くの画像生成AIは、インターネット上の膨大な画像を学習しています。この学習プロセスにおける既存著作物の使用が、著作権侵害にあたるかどうかも議論の対象となっています。現状では法的に明確な結論が出ていませんが、倫理的な観点や将来的な法的リスクを考慮し、特定のアーティストのスタイルを模倣するプロンプトの使用には慎重になる必要があるかもしれません。
倫理的な利用
Midjourneyのコミュニティガイドラインでは、以下のようなコンテンツの生成を明確に禁止しています。
- 性的に露骨な画像
- 過度に暴力的またはグロテスクな画像
- ヘイトスピーチ、または特定の個人や集団に対する差別・偏見を助長する画像
- 違法行為や危険な行為を奨励する画像
- 個人を特定できるような画像の生成(プライバシー侵害)
これらの禁止事項を遵守することは、あなた自身のアカウントを守るためだけでなく、健全なコミュニティを維持し、AI技術が倫理的に利用されるために不可欠です。
また、有名人の肖像権や商標権についても配慮が必要です。意図的に特定の有名人のそっくり画像を生成したり、既存のロゴやブランド名を模倣したりする行為は、法的な問題を引き起こす可能性があります。
AI画像生成は強力なツールですが、その利用には責任が伴います。常に倫理的な観点と法的リスクを考慮し、ガイドラインを遵守して利用しましょう。
Midjourneyの将来と展望
Midjourneyは非常に速いペースで進化しています。数ヶ月ごとに新しいモデルバージョンがリリースされ、画像生成の精度、品質、制御性が向上しています。
- モデルの進化: 現在の主力モデルはV6ですが、将来的にV7、V8と進化していくことが予想されます。新しいバージョンでは、より長いプロンプトを理解したり、テキストを正確に描画したり、画像の細部をよりリアルに表現したりする能力が向上しています。
- 機能の拡充: Webサイト版の機能強化、より高度な画像編集機能、3Dモデルとの連携など、様々な機能が追加されていく可能性があります。
- AI技術全体の進化: Midjourneyだけでなく、画像生成AI技術全体が急速に発展しています。Stable Diffusion, DALL-E, Ideogramなど、他の強力なAIモデルも登場しており、互いに競争し、技術レベルを引き上げています。
Midjourneyの進化は、AI画像生成でできることの可能性を常に広げています。新しい機能やモデルが登場するたびに、それを試してみることで、あなたの創造的な表現の幅も広がっていくでしょう。常に最新の情報をキャッチアップし、変化を楽しみながら利用することが、Midjourneyを使いこなす上で重要になります。
まとめ:AI画像生成の世界を楽しもう!
この記事では、Midjourneyの初心者向けに、その始め方から基本的な使い方、そして思い通りの画像を生成するためのプロンプト作成のヒントまでを詳細に解説してきました。
Midjourneyは、絵を描くスキルがなくても、誰でも簡単に高品質で独創的な画像を生成できる画期的なツールです。テキストで指示を出すだけで、頭の中のイメージが瞬時にビジュアル化される体験は、まさに驚きと発見の連続です。
最初はシンプルなプロンプトから始めて、徐々に複雑な表現やパラメータの使用に挑戦してみてください。他のユーザーの作品を参考にしたり、様々な単語やスタイルを試したりすることで、プロンプト作成のスキルは確実に向上します。
Midjourneyでの画像生成は、単にツールを使うというだけでなく、AIとの対話を通じて新しいアイデアを発見し、自身の創造性を探求するプロセスです。予期せぬ結果を楽しむ心のゆとりも大切です。
もちろん、AI画像生成を取り巻く技術や倫理、法的な側面は常に変化しています。最新の情報を入手し、利用規約やコミュニティガイドラインを遵守しながら、責任を持って利用することを心がけましょう。
さあ、この記事で学んだ知識を活かして、あなただけの素晴らしいAI画像を生成してみてください。Midjourneyという魔法のツールを使って、あなたの創造性の扉を大きく開き、AI画像生成の世界を存分に楽しんでください!あなたの作品が、誰かのインスピレーションとなる日が来るかもしれません。