【解決】Discordの「update failed」エラー 原因と直し方


【徹底解説】Discord「update failed」エラーの原因と完全な解決策:もうアップデートで困らない!

Discordは、ゲーマーやコミュニティにとって欠かせないボイス・テキストチャットツールです。しかし、アプリケーションを起動しようとした際に「Update Failed」(アップデート失敗)というエラーメッセージが表示され、Discordが起動できなくなることがあります。このエラーは非常に frustrating ですが、多くの場合は適切な手順を踏むことで解決できます。

この記事では、Discordの「Update Failed」エラーがなぜ発生するのか、その考えられるすべての原因を詳しく解説し、そしてそれぞれの原因に基づいた、効果的で詳細なトラブルシューティング方法をステップバイステップでご紹介します。基本的なチェックから、少し専門的なネットワーク設定、そして最終手段としてのクリーン再インストールまで、網羅的に解説します。この記事を読めば、あなたもDiscordのアップデートエラーを自分で解決できるようになるはずです。

はじめに:Discordのアップデートプロセスとエラーの仕組みを理解する

Discordは、セキュリティの向上、新機能の追加、バグの修正のために頻繁にアップデートが行われます。Discordアプリは起動時に自動的にアップデートをチェックし、新しいバージョンがあればダウンロードしてインストールしようとします。この一連のプロセス中に何らかの問題が発生すると、「Update Failed」エラーが表示されます。

通常、アップデートプロセスは以下のステップで進行します。

  1. アップデートのチェック: DiscordクライアントがDiscordのサーバーに接続し、利用可能な新しいバージョンがあるかを確認します。
  2. アップデートファイルのダウンロード: 新しいバージョンが見つかった場合、必要なファイルをDiscordのサーバーからダウンロードします。これらのファイルは一時的な場所に保存されることが多いです。
  3. アップデートのインストール: ダウンロードしたファイルを使って、既存のDiscordのインストールディレクトリにあるファイルを置き換えたり、新しいファイルを追加したりします。この段階では、Discordが実行されていない(または完全に終了している)必要があります。
  4. ファイルの整合性チェックと起動: インストールが完了したら、新しいバージョンのファイルが正しく配置されているか確認し、Discordが起動します。

「Update Failed」エラーは、これらのステップのどこかで問題が発生したことを示しています。エラーメッセージ自体はシンプルですが、その裏には様々な原因が隠されています。原因を特定するためには、考えられる要因を一つずつ潰していく、体系的なトラブルシューティングが必要です。

Discord「Update Failed」エラーの主な原因

それでは、具体的にどのような原因でDiscordのアップデートが失敗するのでしょうか?考えられる主な原因をリストアップし、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

  1. ネットワーク接続の問題:
    • インターネット接続が不安定、切断されている、または速度が遅い。
    • Discordのアップデートサーバーへの接続がブロックされている(ファイアウォール、プロキシ、VPNなど)。
    • DNS(Domain Name System)の問題で、Discordのサーバーアドレスを正しく解決できない。
  2. Discordファイルまたはインストールの破損:
    • 過去のアップデートが不完全に終了した、または何らかの理由でDiscordのプログラムファイル自体が破損している。
    • Discordのキャッシュファイルや一時ファイルが破損している。
    • インストールディレクトリに必要なファイルがない、または破損している。
  3. 権限の問題:
    • Discordがアップデートに必要なファイルやフォルダにアクセスしたり、変更したりするための十分な権限を持っていない(特にWindowsのAppDataフォルダなど)。
    • Windowsのユーザーアカウントに問題がある。
  4. 他のソフトウェアとの競合:
    • セキュリティソフトウェア(ファイアウォール、アンチウイルス)がDiscordのアップデートプロセスをマルウェアと誤認してブロックしている。
    • VPNクライアントやプロキシ設定がネットワーク通信を妨害している。
    • 他のバックグラウンドプロセスがDiscordのファイルをロックしている。
  5. Discordサーバー側の問題:
    • 非常に稀ですが、Discordのアップデートサーバー自体に問題が発生している場合。
  6. オペレーティングシステム(OS)の問題:
    • Windowsのシステムファイルが破損している。
    • OSが古い、または必要なアップデートが適用されていない。
  7. ディスク容量の問題:
    • Discordのインストール先ドライブに十分な空き容量がない。

これらの原因を理解した上で、具体的な解決策を見ていきましょう。トラブルシューティングは、可能性の高いもの、簡単なものから順番に試していくのがセオリーです。

【解決策】Discord「Update Failed」エラーを直すためのステップバイステップガイド

ここからは、Discord「Update Failed」エラーを解決するための具体的な手順を詳しく解説します。それぞれのステップを丁寧に行ってください。

ステップ1:基本的な確認と再起動

まず最初に試すべき、最も簡単で効果的な方法です。多くの問題は、単なる一時的な不具合やリソースの解放で解決することがあります。

  1. インターネット接続の確認:

    • お使いのPCがインターネットに接続されているか確認してください。ブラウザを開いて適当なWebサイト(例:Google、Yahoo)が表示されるか確認します。
    • Wi-Fiを使っている場合は、ルーターやモデムを再起動してみるのも有効です。電源プラグを抜き、30秒ほど待ってから再度差し込みます。
    • 有線接続の場合は、LANケーブルがPCとルーター/モデムにしっかりと接続されているか確認します。
    • 可能であれば、別のネットワーク(例:スマートフォンのテザリング – ただしデータ通信量に注意)で接続できるか試してみるのも、ネットワーク自体に問題があるか切り分けるのに役立ちます。
  2. Discordの完全終了と再起動:

    • 通常、Discordを閉じるだけではバックグラウンドで実行され続けていることがあります。タスクバーの通知領域(システムトレイ)にあるDiscordアイコンを右クリックし、「終了」(Quit)を選択してDiscordを完全に終了させてください。
    • タスクバーのアイコンが表示されない場合や、完全に終了しているか不安な場合は、タスクマネージャーを使って確認します。
      • Ctrl + Shift + Esc キーを押すか、タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
      • 「プロセス」タブを開き、「Discord」という名前のプロセスがないか探します。見つかった場合は、選択して「タスクの終了」(End task)ボタンをクリックします。関連するプロセス(例:Discord Helper)もあれば同様に終了させます。
    • Discordが完全に終了したことを確認したら、再度Discordを起動してみてください。
  3. PCの再起動:

    • 上記の方法で解決しない場合、PC全体を再起動します。再起動は、一時的なシステムの問題、ファイルのロック、メモリの問題などをリセットするのに非常に効果的です。
    • 「スタート」メニューから「電源」→「再起動」を選択してください。シャットダウンしてから起動するよりも、「再起動」を選択する方がシステムが完全にリフレッシュされるため推奨されます。
    • PCが起動したら、Discordを再度起動してアップデートが成功するか確認してください。

ステップ2:管理者権限でDiscordを実行する

Windowsでは、特定の操作(ファイルの書き換えやシステム領域へのアクセスなど)には管理者権限が必要です。アップデートプロセスが権限不足で失敗している可能性があります。

  1. Discordのショートカットアイコン(デスクトップやスタートメニュー)を右クリックします。
  2. メニューから「管理者として実行」(Run as administrator)を選択します。
  3. ユーザーアカウント制御(UAC)のプロンプトが表示されたら、「はい」(Yes)をクリックして許可します。
  4. Discordが管理者権限で起動し、アップデートが試みられます。これで成功するか確認してください。

補足: 毎回管理者として実行するのが面倒な場合は、ショートカットのプロパティを変更することで、常に管理者として実行するように設定できます。
* Discordのショートカットアイコンを右クリックし、「プロパティ」(Properties)を選択します。
* 「ショートカット」タブを開き、「詳細設定」(Advanced)ボタンをクリックします。
* 「管理者としてこのプログラムを実行する」(Run this program as an administrator)のチェックボックスをオンにして「OK」をクリックします。
* プロパティウィンドウも「OK」をクリックして閉じます。

ステップ3:Discordのキャッシュファイルを削除する

Discordは動作を高速化するためにキャッシュファイルや一時ファイルを保存しています。これらのファイルが破損していると、アップデートプロセスに干渉してエラーを引き起こすことがあります。キャッシュファイルを削除しても、Discordは次回起動時に必要なファイルを再生成するため安全です。

  1. Discordが完全に終了していることを確認します(ステップ1-2を参照)。タスクマネージャーでDiscord関連のプロセスが実行されていないことを再度確認してください。
  2. キーボードの Windowsロゴキー + R を同時に押して、「ファイル名を指定して実行」(Run)ダイアログを開きます。
  3. 名前のフィールドに %appdata% と入力し、「OK」をクリックするかEnterキーを押します。
  4. エクスプローラーウィンドウが開きます。表示されたフォルダの中に「Discord」という名前のフォルダがあります。このフォルダを完全に削除します。フォルダを選択して Delete キーを押すか、右クリックして「削除」を選択します。
    • 注意: この「Discord」フォルダには、設定やカスタムCSSなど、一部のユーザーデータが含まれている場合があります。これらのデータは削除されますが、多くの場合、再起動後に同期されるか、簡単な再設定で済みます。アップデートエラー解決を最優先する場合は削除します。不安な場合は、削除する前に別の場所にコピーしてバックアップしておくことも可能ですが、破損している可能性もあるため、基本的には削除を推奨します。
  5. 再度、「ファイル名を指定して実行」(Windowsロゴキー + R)を開きます。
  6. 今度は名前のフィールドに %localappdata% と入力し、「OK」をクリックするかEnterキーを押します。
  7. エクスプローラーウィンドウが開きます。ここにも「Discord」という名前のフォルダがあります。このフォルダも完全に削除します。
  8. 両方のフォルダを削除したら、PCを再起動することをお勧めします。必須ではありませんが、ファイルのロックなどを確実に解除できます。
  9. PCが起動したら、Discordを再度起動してみてください。必要なファイルが再ダウンロード・再構築され、アップデートが試みられます。

ステップ4:ファイアウォールとアンチウイルス設定を確認する

セキュリティソフトウェア(Windows Defenderファイアウォールやサードパーティ製のアンチウイルスソフト)が、Discordの通信やファイルの変更をブロックしている可能性があります。

  1. ファイアウォールの確認:

    • Windows検索バーに「ファイアウォール」と入力し、「Windows Defender ファイアウォール」(または「Windows ファイアウォール」)を開きます。
    • 左側のメニューから「Windows ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可する」を選択します。
    • リストの中に「Discord」があるか確認します。もしあれば、「プライベート」と「パブリック」の両方にチェックが入っているか確認します。チェックが入っていない場合は、「設定の変更」ボタンをクリックし、チェックを入れて「OK」をクリックします。
    • もしリストにDiscordがない場合や、チェックが入っていても解決しない場合は、手動でDiscordの実行ファイルを除外リストに追加します。
      • Windows Defender ファイアウォールの画面に戻り、左側のメニューから「詳細設定」を選択します。
      • 左ペインの「受信の規則」(Inbound Rules)と「送信の規則」(Outbound Rules)の両方で、Discordに関連する規則がないか確認します。もしブロックする規則があれば、それを無効化または削除します。
      • 新しい規則を作成してDiscordを許可することも可能ですが、一時的にファイアウォールを無効化してテストする方が簡単です。
    • 一時的な無効化(診断目的): 自己責任で行ってください。インターネットから切断するか、信頼できるサイト以外アクセスしないようにしてください。
      • Windows Defender ファイアウォールの画面に戻り、左側のメニューから「Windows ファイアウォールの有効化または無効化」を選択します。
      • 「プライベートネットワークの設定」と「パブリックネットワークの設定」の両方で、「Windows ファイアウォールを無効にする(推奨されません)」を選択します。
      • 「OK」をクリックして設定を適用します。
      • この状態でDiscordを起動し、アップデートできるか確認します。
      • テストが終了したら、必ずファイアウォールを再度有効に戻してください!
  2. アンチウイルスソフトウェアの確認:

    • お使いのアンチウイルスソフトウェアの設定を開きます。製品によって設定方法は異なりますが、一般的には「ファイアウォール」「Web保護」「リアルタイム保護」などの項目を確認します。
    • アンチウイルスの「隔離(Quarantine)」または「検出履歴(Detection History)」を確認し、Discordに関連するファイルが誤って隔離されていないか確認します。もし隔離されていたら、復元して除外設定を追加します。
    • アンチウイルスの「除外(Exclusions)」または「信頼済みアプリケーション(Trusted Applications)」リストに、Discordの実行ファイル(Discord.exeupdate.exe など)を追加します。Discordのインストール場所は通常 %localappdata%\Discord 内にあります(例: C:\Users\あなたのユーザー名\AppData\Local\Discord\app-x.x.xxx の中の Discord.exe や親フォルダ)。
    • 一時的な無効化(診断目的): 自己責任で行ってください。
      • アンチウイルスソフトウェアのリアルタイム保護やファイアウォール機能を一時的に無効化します。無効化の方法は製品によって異なります。
      • この状態でDiscordを起動し、アップデートできるか確認します。
      • テストが終了したら、必ずアンチウイルスソフトウェアを再度有効に戻してください!

ファイアウォールやアンチウイルスの設定変更は、セキュリティリスクを伴います。問題が解決したら、可能な限り早く元の設定に戻すか、Discordに必要な権限のみを付与するように設定を見直してください。

ステップ5:DNS設定を変更する

DNS(Domain Name System)は、Webサイトのアドレス(例:www.discord.com)を、コンピューターが理解できるIPアドレス(例:104.22.xxx.xxx)に変換するシステムです。お使いのISP(インターネットサービスプロバイダ)が提供するDNSサーバーに問題がある場合、Discordのアップデートサーバーのアドレス解決に失敗し、アップデートができません。公共のDNSサーバーに変更することで、この問題を解決できることがあります。

最もよく使われる公共DNSサーバーは、Google Public DNSとCloudflare DNSです。どちらも無料で高速、信頼性が高いことで知られています。ここではGoogle Public DNSに変更する手順を例に説明します(Cloudflare DNSに変更する場合もIPアドレスが異なるだけで手順はほぼ同じです)。

  • Google Public DNS: 優先DNSサーバー: 8.8.8.8 、代替DNSサーバー: 8.8.4.4
  • Cloudflare DNS: 優先DNSサーバー: 1.1.1.1 、代替DNSサーバー: 1.0.0.1

変更手順:

  1. Windows検索バーに「ネットワークの状態」と入力し、「ネットワークの状態」または「ネットワーク接続」を開きます。
  2. 「アダプターのオプションを変更する」(Change adapter options)をクリックします。
  3. お使いのネットワーク接続(通常は「Wi-Fi」または「イーサネット」)を右クリックし、「プロパティ」(Properties)を選択します。
  4. 表示されたリストの中から「インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)」(Internet Protocol Version 4 (TCP/IPv4))を選択し、「プロパティ」(Properties)ボタンをクリックします。
  5. 「全般」タブの下部にある「次のDNSサーバーアドレスを使う」(Use the following DNS server addresses)を選択します。
  6. 「優先DNSサーバー」(Preferred DNS server)に 8.8.8.8 と入力します。
  7. 「代替DNSサーバー」(Alternative DNS server)に 8.8.4.4 と入力します。
  8. 「設定を終了する時に検証する」(Validate settings upon exit)にチェックが入っていることを確認し、「OK」をクリックします。
  9. ネットワーク接続のプロパティウィンドウも「OK」をクリックして閉じます。
  10. 設定変更を反映させるため、PCを再起動するか、コマンドプロンプトでDNSキャッシュをクリア(フラッシュ)します。
    • Windows検索バーに「cmd」と入力し、表示された「コマンド プロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
    • コマンドプロンプトウィンドウで ipconfig /flushdns と入力し、Enterキーを押します。
    • 「DNS リゾルバー キャッシュが正常にフラッシュされました。」と表示されれば成功です。コマンドプロンプトを閉じます。

これでDNS設定が変更されました。再度Discordを起動し、アップデートが成功するか確認してください。問題が解決しない場合は、元の設定に戻すか、他の公共DNS(Cloudflareなど)を試してみることもできます。

ステップ6:VPNまたはプロキシ設定を無効にする

VPNやプロキシサーバーを使用している場合、それがDiscordのアップデートサーバーへの接続を妨害している可能性があります。特に、これらのサービスがDiscordのアップデートに必要な特定のポートやプロトコルをブロックしていることが考えられます。

  1. 使用しているVPNクライアントソフトウェアを開き、接続を切断またはサービスを終了させます。
  2. システム設定でプロキシが有効になっていないか確認します。
    • Windows検索バーに「プロキシ設定」と入力し、「プロキシ設定」を開きます。
    • 「手動プロキシ セットアップ」または「自動プロキシ セットアップ」の項目で、プロキシが有効になっていないか確認します。もし有効になっている場合は、診断のために一時的に無効にします。
  3. VPNやプロキシを無効にした状態で、Discordを起動しアップデートできるか確認してください。

VPNやプロキシが原因だった場合、それらの設定でDiscordを除外するか、アップデート時のみ無効にするなどの対策を検討してください。

ステップ7:Discordを完全にクリーン再インストールする(最終手段の一つ)

上記のどのステップでも問題が解決しない場合、Discordのインストール自体が深く破損している可能性が高いです。この場合、単にアンインストールして再インストールするだけでは不十分で、関連する設定ファイルやキャッシュファイルなども含めて完全に削除してから再インストールする「クリーン再インストール」が必要になります。

注意: この手順を行うと、Discordの設定(テーマ、通知設定など)やダウンロードした絵文字、カスタムCSSなどがリセットされる可能性があります。

  1. Discordを完全に終了させる: ステップ1-2で解説した手順で、タスクマネージャーを使ってDiscordおよび関連プロセスを完全に終了させます。
  2. Discordをアンインストールする:
    • Windows検索バーに「アプリの追加と削除」と入力し、「アプリと機能」(または「プログラムと機能」)を開きます。
    • アプリのリストの中から「Discord」を探します。
    • 「Discord」を選択し、「アンインストール」(Uninstall)ボタンをクリックします。画面の指示に従ってアンインストールを完了させます。
  3. 残存するDiscordフォルダを削除する: これがクリーン再インストールで最も重要な手順です。
    • Windowsロゴキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、%appdata% と入力してOKをクリックします。開いたフォルダ内の「Discord」フォルダを削除します(ステップ3-4を参照)。
    • 再度 Windowsロゴキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、今度は %localappdata% と入力してOKをクリックします。開いたフォルダ内の「Discord」フォルダを削除します(ステップ3-7を参照)。
    • 補足: これらのフォルダが見つからない場合や、削除できない場合は、Discord関連のプロセスがまだ実行されているか、または権限の問題が考えられます。PCを再起動してから再度削除を試みてください。
  4. PCを再起動する: 残存ファイルを確実に解放するため、PCを再起動します。
  5. 最新のDiscordインストーラーをダウンロードする:
    • 必ずDiscordの公式サイト(https://discord.com/download)から最新版のインストーラーをダウンロードしてください。 他のサイトからダウンロードしたインストーラーは、古いバージョンであったり、マルウェアが含まれているリスクがあります。
  6. Discordをインストールする:
    • ダウンロードしたインストーラーファイル(通常は DiscordSetup.exe)をダブルクリックして実行します。
    • 可能であれば、インストーラーを右クリックして「管理者として実行」を選択してインストールすることをお勧めします。
    • インストールは通常、自動的に行われます。特別な設定は不要です。
  7. インストールが完了すると、Discordが自動的に起動します。最新バージョンがクリーンな状態でインストールされているため、アップデートエラーは解消されているはずです。

ステップ8:Windowsのシステムファイルとアップデートを確認する

Windowsのシステムファイル自体が破損していると、アプリケーションのインストールやアップデートに影響が出ることがあります。また、OSが古い場合、アプリケーションとの互換性の問題が発生する可能性もあります。

  1. システムファイルチェッカーを実行する:
    • システムファイルチェッカー(SFC)は、Windowsの保護されたシステムファイルをスキャンし、破損しているファイルを正常なバージョンに置き換えるツールです。
    • Windows検索バーに「cmd」と入力し、「コマンド プロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
    • コマンドプロンプトウィンドウで sfc /scannow と入力し、Enterキーを押します。
    • システムスキャンが開始されます。これには時間がかかることがあります。完了するまでコマンドプロンプトを閉じないでください。
    • スキャン結果が表示されます。もし破損したファイルが見つかり、修復された場合は、PCを再起動してからDiscordを起動してみてください。
  2. Windows Updateを確認する:
    • Windows検索バーに「Windows Update 設定」と入力し、「Windows Update 設定」を開きます。
    • 「更新プログラムのチェック」(Check for updates)ボタンをクリックします。
    • 利用可能なアップデートがあればダウンロードしてインストールします。インストール後、PCの再起動が必要になる場合があります。
    • Windowsが最新の状態になったら、再度Discordを起動し、アップデートが成功するか確認してください。

ステ9:新しいWindowsユーザープロファイルを作成する

非常に稀なケースですが、現在使用しているWindowsのユーザープロファイル自体が破損しており、それが原因でアプリケーションの実行やアップデートに問題が発生している可能性もゼロではありません。この場合、新しいユーザープロファイルを作成し、そちらでDiscordを起動してみることで問題が解決するか切り分けができます。

  1. 新しいWindowsユーザーアカウントを作成します。
    • Windows検索バーに「アカウントの追加」と入力し、「他のユーザーをこのPCに追加」を選択します。
    • 「その他のユーザー」セクションで「アカウントを追加する」をクリックします。
    • 「このユーザーはどのようにサインインしますか?」という画面が表示されますが、テスト目的であればMicrosoftアカウントに紐づけないローカルアカウントが簡単です。「この人のサインイン情報がありません」をクリックし、次の画面で「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。
    • 新しいアカウントのユーザー名とパスワードを設定し、アカウントを作成します。
    • 作成したアカウントが「標準ユーザー」になっていることを確認します。必要であれば、後で管理者アカウントに変更することもできますが、まずは標準ユーザーでテストします。
  2. 現在のユーザーアカウントからサインアウトし、新しく作成したユーザーアカウントでサインインします。
  3. 新しいユーザーアカウントでサインインしたら、Discordをインストールしていない場合はダウンロードしてインストールします。既にインストール済みの場合は、新しいプロファイルからDiscordを実行してみてください。
  4. 新しいプロファイルでDiscordのアップデートが成功するか確認します。

もし新しいユーザープロファイルで問題なくDiscordがアップデート・起動できる場合、元のユーザープロファイルに問題がある可能性が高いです。その場合、新しいプロファイルにデータを移行するか、プロファイルの修復を試みる必要がありますが、これはやや高度な作業になります。

ステップ10:Discordのインストールディレクトリを確認する

Discordがインストールされているフォルダのパスに問題がある場合、アップデートが失敗することがあります。通常、Discordはユーザーの AppData フォルダ内の Local サブフォルダにインストールされます。

  • Discordのインストール場所は、通常 C:\Users\あなたのユーザー名\AppData\Local\Discord\ となります。(あなたのユーザー名 はお使いのWindowsユーザー名に置き換えてください)。
  • このパスにアクセスするには、エクスプローラーのアドレスバーに %localappdata%\Discord と入力するのが最も簡単です。
  • このフォルダの中に app-x.x.xxx (x.x.xxxはバージョン番号)という形式のサブフォルダがあり、その中に Discord.exeupdate.exe が格納されています。
  • インストールパスがデフォルトから変更されていないか、または長すぎたり、特殊な文字が含まれていないか確認します。デフォルト以外の場所にインストールした場合、権限の問題や他のソフトウェアとの互換性の問題が発生しやすいです。
  • もしデフォルト以外の場所にインストールしている場合は、クリーン再インストール(ステップ7)を行い、デフォルトの場所にインストールし直すことを強く推奨します。

また、このフォルダ内の update.exe ファイル自体に問題がある可能性も考えられます。クリーン再インストールは、これらのファイルも新しくするため効果的です。

ステップ11:ディスクの空き容量を確認する

アップデートには、新しいファイルをダウンロードしてインストールするための十分なディスク空き容量が必要です。もしシステムドライブ(通常Cドライブ)の空き容量が非常に少ない場合、アップデートファイルの一時保存や展開ができずにエラーとなることがあります。

  1. エクスプローラーを開き、「PC」(または「コンピューター」)を選択します。
  2. Discordがインストールされているドライブ(通常はCドライブ)を右クリックし、「プロパティ」(Properties)を選択します。
  3. 「全般」タブで、使用済み領域と空き領域を確認します。
  4. 数GB以上の空き容量があることが望ましいです。空き容量が少ない場合は、不要なファイルやアプリケーションを削除して空き容量を増やしてください。ディスククリーンアップツールを使用するのも有効です。

ステップ12:Discordのステータスを確認する

非常に稀ではありますが、Discordのアップデートサーバー自体に障害が発生している可能性もゼロではありません。これはユーザー側でできる対処法はありませんが、問題が自分だけのものではないか確認する上で重要です。

  • Discordの公式ステータスページを確認します。https://discordstatus.com/ にアクセスしてください。
  • このページで、Discordの各サービス(API、Voice、Gatewayなど)の稼働状況を確認できます。「Operational」(稼働中)以外が表示されている場合、Discord側で何らかの問題が発生している可能性があります。
  • もしDiscord側で障害が発生している場合は、ユーザー側でできることはなく、Discordが問題を解決するまで待つしかありません。

その他の考えられる原因と補足事項

  • システムの時刻と日付: PCのシステム時刻と日付が大幅にずれていると、セキュリティ証明書の検証などに失敗し、サーバーへの接続やアップデートに問題が発生することがあります。システム時刻が正確に設定されていることを確認してください。Windowsの設定から「時刻と言語」を開き、「時刻を自動的に設定する」がオンになっていることを推奨します。
  • バックグラウンドで実行されている他のアプリケーション: 特にゲーム関連のランチャーやオーバーレイソフトウェアなどが、Discordのアップデートプロセスに干渉する可能性があります。診断のために、Discordを起動する前に可能な限り他の不要なアプリケーションを終了させてみてください。
  • 帯域幅の制限: ネットワーク設定やルーターの設定で、Discordの通信帯域幅が制限されている場合、アップデートファイルのダウンロードに時間がかかりすぎたり、タイムアウトしたりする可能性があります。
  • 特定のハードウェア/ドライバーの問題: 極めて稀ですが、特定のネットワークアダプターのドライバーなどが原因で、特定の種類の通信に問題が発生することがあります。ネットワークアダプターのドライバーを最新版に更新してみるのも、高度なトラブルシューティングとして考えられます。
  • マルウェア感染: PCがマルウェアに感染している場合、システムファイルや通信設定が改変され、Discordを含む様々なアプリケーションに問題を引き起こす可能性があります。信頼できるアンチウイルスソフトでフルスキャンを実行してみることを検討してください。

まとめ:最も効果的な解決策の優先順位

これまで多くの解決策を詳細に解説してきましたが、まずは以下の手順を優先的に試すことをお勧めします。

  1. 基本的な確認: インターネット接続、Discordの完全終了、PCの再起動。(簡単かつ効果的)
  2. 管理者として実行: 権限問題を疑う。(簡単)
  3. キャッシュファイルの削除: 破損した一時ファイルをクリア。(非常に効果的)
  4. クリーン再インストール: インストール自体の問題を解決。(最も効果的だが時間がかかる)
  5. ファイアウォール/アンチウイルス設定の確認: セキュリティソフトウェアによるブロックを解除。(原因特定と解決)
  6. DNS設定の変更: ネットワーク通信の問題を解決。(ネットワーク起因の場合に有効)

これらの主要なステップで解決しない場合に、その他の詳細なトラブルシューティング(Windows Update、SFC、新規ユーザープロファイルなど)に進んでください。

問題が解決しない場合:Discordサポートへの問い合わせ

上記のすべての手順を試してもDiscordの「Update Failed」エラーが解決しない場合は、お使いの環境で固有の問題が発生している可能性があります。その場合は、Discordの公式サポートに問い合わせることをお勧めします。

サポートに問い合わせる際は、以下の情報を含めると、迅速な対応を受けやすくなります。

  • お使いのOSのバージョン(例:Windows 10 Home 64-bit バージョン 22H2)
  • エラーメッセージの正確な文言、またはエラーが表示されている画面のスクリーンショット
  • これまで試したトラブルシューティング手順(例:キャッシュ削除、管理者実行、ファイアウォール無効化など)
  • 問題が発生し始めた時期や、直前にPC環境に変更を加えたか(例:新しいソフトウェアをインストールした、Windows Updateを適用したなど)
  • Discordのインストール場所(デフォルトか、変更したか)
  • ネットワーク環境(有線/無線、ISP、VPN/プロキシの使用状況)

Discordサポートは、これらの情報をもとに、より具体的なアドバイスや解決策を提供してくれる可能性があります。

今後のために:エラーを予防するには?

「Update Failed」エラーに二度と悩まされないために、普段から以下の点に気をつけることをお勧めします。

  • Discordを常に最新の状態に保つ: Discordは自動的にアップデートされますが、もし手動でアップデートをスキップする設定にしている場合は、定期的に手動アップデートを確認してください。
  • Windowsを最新の状態に保つ: Windows Updateはセキュリティだけでなく、アプリケーションの互換性や安定性にも影響します。定期的にWindows Updateを実行してください。
  • 信頼できるセキュリティソフトウェアを使用し、適切に設定する: ファイアウォールやアンチウイルスは重要ですが、信頼性が高く、誤検知の少ないソフトウェアを選び、必要に応じてアプリケーションごとの許可設定を行いましょう。
  • 不要なソフトウェアを整理する: PCのパフォーマンスを維持し、ソフトウェア間の競合を防ぐために、使用しないアプリケーションは定期的にアンインストールしましょう。
  • 定期的にPCを再起動する: PCを長時間起動したままにせず、定期的に再起動することで、一時的な問題やメモリの解放を行い、システムをリフレッシュさせることができます。

結論

Discordの「Update Failed」エラーは、多くのユーザーが経験する一般的な問題です。原因は多岐にわたりますが、ネットワーク接続、ファイル破損、権限不足、セキュリティソフトウェアの干渉などが主な要因です。

この記事で紹介したステップバイステップのトラブルシューティング手順を順番に試していくことで、ほとんどの場合、このエラーを解決することができます。まずは基本的な確認とキャッシュクリア、そしてクリーン再インストールが最も効果的な方法です。

もしこれらの手順をすべて試しても問題が解決しない場合は、PC環境に固有の問題が存在する可能性が高いため、Discordの公式サポートに問い合わせることを検討してください。

この記事が、あなたがDiscordの「Update Failed」エラーを克服し、快適なDiscordライフを取り戻すための一助となれば幸いです。諦めずに、一つずつ手順を試してみてください。


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