訪日観光客必見!日本で使えるモバイル通信サービスまとめ


訪日観光客必見!日本で使えるモバイル通信サービスまとめ

日本を訪れる外国人観光客にとって、快適な旅行体験に欠かせないのが、スムーズなモバイル通信環境です。地図アプリでのナビゲーション、翻訳ツール、SNSでの情報発信、家族や友人との連絡など、現代の旅行ではインターネット接続が不可欠です。

しかし、日本のモバイル通信事情は、外国人観光客にとって少し複雑に感じるかもしれません。そこでこの記事では、日本で利用できる主なモバイル通信サービスを網羅的に解説し、あなたの旅行スタイルに最適な選択肢を見つけるお手伝いをします。

1. 日本のモバイル通信事情の基礎知識

まず、日本のモバイル通信事情について、基本的な知識を身につけましょう。

  • 主要キャリア: 日本には、NTTドコモ、KDDI (au)、ソフトバンクという3つの主要な携帯電話キャリアがあります。これらのキャリアは、広範なエリアで高速な通信を提供していますが、契約には通常、身分証明書や在留資格が必要なため、短期滞在の観光客にはハードルが高い場合があります。

  • 周波数帯: 日本で使用されている主な周波数帯は、キャリアや地域によって異なりますが、GSM、3G、4G (LTE)、そして最新の5Gが利用されています。お手持ちのスマートフォンが、これらの周波数帯に対応しているか事前に確認しておきましょう。

  • SIMロック: SIMロックとは、特定のキャリアのSIMカードしか利用できないように制限されている状態のことです。SIMロックされたスマートフォンでは、日本のSIMカードを挿入しても通信できません。SIMロック解除されているか、SIMフリー端末を用意する必要があります。

2. 主なモバイル通信サービスの比較

訪日観光客が利用できる主なモバイル通信サービスは、以下の通りです。

  • プリペイドSIMカード
  • Wi-Fiルーターレンタル
  • eSIM
  • 無料Wi-Fiスポット

それぞれのサービスの特徴、メリット・デメリット、利用方法、料金などを詳しく見ていきましょう。

2.1 プリペイドSIMカード

プリペイドSIMカードは、一定期間または一定のデータ量を利用できるSIMカードです。空港や家電量販店、オンラインショップなどで手軽に購入できます。

メリット:

  • 手軽に入手可能: 空港や主要都市の店舗で簡単に購入できます。
  • 設定が比較的簡単: SIMカードを挿入し、APN設定を行うだけで利用開始できます。
  • 料金が明確: 事前に料金を支払うため、使いすぎの心配がありません。
  • 複数プランから選択可能: 滞在日数やデータ使用量に合わせて、最適なプランを選べます。

デメリット:

  • SIMロック解除が必要: SIMロックされたスマートフォンでは利用できません。
  • 音声通話が利用できない場合がある: データ通信専用のSIMカードが多いです。音声通話を利用したい場合は、音声通話対応のSIMカードを選ぶ必要があります。
  • データ容量制限がある: データ容量を超過すると、通信速度が制限されたり、追加料金が発生したりする場合があります。
  • チャージが必要: データ容量が足りなくなった場合、追加でチャージする必要があります。

利用方法:

  1. SIMカードの購入: 空港、家電量販店、オンラインショップなどで購入します。
  2. SIMカードの挿入: スマートフォンの電源を切り、SIMカードを挿入します。
  3. APN設定: スマートフォンにAPN設定を行います。APN設定の情報は、SIMカードのパッケージや販売店のウェブサイトに記載されています。
  4. 利用開始: スマートフォンを再起動し、データ通信が利用できるか確認します。

料金:

  • 7日間: 2,000円~3,000円程度
  • 14日間: 3,000円~5,000円程度
  • 30日間: 5,000円~8,000円程度

主要なプリペイドSIMカード:

  • IIJmio Japan Travel SIM: データ容量が豊富で、通信速度も安定しています。
  • OCN モバイル ONE プリペイドSIM: 全国で利用できるNTTドコモの回線を使用しています。
  • So-net プリペイドSIM: 空港で受け取れる便利なサービスを提供しています。

2.2 Wi-Fiルーターレンタル

Wi-Fiルーターをレンタルすることで、複数のデバイスで同時にインターネット接続が可能です。家族旅行やグループ旅行に最適です。

メリット:

  • 複数デバイスで利用可能: スマートフォン、タブレット、PCなど、複数のデバイスで同時にインターネット接続できます。
  • 設定が簡単: 電源を入れてWi-Fiに接続するだけで利用開始できます。
  • SIMロックの心配がない: SIMフリー端末である必要はありません。
  • 大容量データ通信が可能: データ容量を気にせず、動画視聴やオンラインゲームなどを楽しめます。

デメリット:

  • ルーターの持ち運びが必要: ルーターを常に持ち歩く必要があります。
  • 充電が必要: ルーターのバッテリーが切れないように、定期的に充電する必要があります。
  • 紛失・破損のリスク: ルーターを紛失したり、破損したりした場合、弁償金が発生する場合があります。
  • 料金がやや高め: プリペイドSIMカードに比べて、料金がやや高めです。

利用方法:

  1. レンタル予約: オンラインまたは店舗でWi-Fiルーターを予約します。
  2. 受け取り: 空港、ホテル、郵送などでWi-Fiルーターを受け取ります。
  3. 利用開始: Wi-Fiルーターの電源を入れ、スマートフォンなどのデバイスでWi-Fiに接続します。
  4. 返却: レンタル期間終了後、指定された方法でWi-Fiルーターを返却します。

料金:

  • 1日: 500円~1,000円程度
  • 7日間: 3,000円~5,000円程度
  • 14日間: 5,000円~8,000円程度

主要なWi-Fiルーターレンタルサービス:

  • グローバルWiFi: 世界中の国で利用できるWi-Fiルーターを提供しています。
  • Wi-Ho!: 空港カウンターでの受け取り・返却が便利です。
  • JAL ABC: JALグループが提供するWi-Fiルーターレンタルサービスです。

2.3 eSIM

eSIM (Embedded SIM) は、スマートフォンに内蔵されたSIMのことで、物理的なSIMカードを挿入する必要がありません。対応機種であれば、オンラインで簡単に契約し、利用開始できます。

メリット:

  • 物理的なSIMカードが不要: SIMカードの紛失や破損の心配がありません。
  • 複数SIMの利用が可能: 1つのスマートフォンで複数のSIMカードを使い分けることができます。
  • オンラインで簡単契約: オンラインで簡単に契約し、即日利用開始できます。
  • 設定が簡単: QRコードを読み込むだけで設定が完了します。

デメリット:

  • 対応機種が限られる: eSIMに対応したスマートフォンが必要です。
  • APN設定が必要な場合がある: eSIMによっては、APN設定が必要な場合があります。
  • プランによっては割高: プリペイドSIMカードに比べて、プランによっては割高になる場合があります。

利用方法:

  1. eSIM対応機種の確認: お手持ちのスマートフォンがeSIMに対応しているか確認します。
  2. eSIMプランの選択: オンラインでeSIMプランを選択し、契約します。
  3. QRコードの読み込み: 契約完了後、QRコードが発行されるので、スマートフォンで読み込みます。
  4. eSIMの有効化: スマートフォンでeSIMを有効化します。
  5. APN設定: 必要に応じて、APN設定を行います。
  6. 利用開始: スマートフォンを再起動し、データ通信が利用できるか確認します。

料金:

  • 1GB: 500円~1,000円程度
  • 3GB: 1,500円~2,500円程度
  • 5GB: 2,500円~4,000円程度

主要なeSIMサービス:

  • Airalo: 世界中の国で利用できるeSIMを提供しています。
  • Holafly: データ無制限のeSIMを提供しています。
  • Ubigi: プリペイドSIMカードとしても利用できるeSIMを提供しています。

2.4 無料Wi-Fiスポット

日本全国には、無料Wi-Fiスポットが多数存在します。カフェ、駅、空港、ホテルなどで利用できます。

メリット:

  • 無料: 無料でインターネット接続ができます。
  • 手軽に利用可能: Wi-Fiに接続するだけで利用できます。

デメリット:

  • セキュリティ: セキュリティ対策が不十分なWi-Fiスポットも存在するため、個人情報や機密情報の送受信には注意が必要です。
  • 通信速度: 時間帯や場所によっては、通信速度が遅い場合があります。
  • 利用可能エリア: 利用できる場所が限られています。
  • 登録が必要な場合がある: 利用前にメールアドレスやSNSアカウントの登録が必要な場合があります。

利用方法:

  1. Wi-Fiスポットを探す: スマートフォンやPCで利用可能なWi-Fiスポットを探します。
  2. Wi-Fiに接続: Wi-Fi設定画面で、利用したいWi-Fiスポットを選択し、パスワードを入力します。
  3. 登録: 必要に応じて、メールアドレスやSNSアカウントを登録します。
  4. 利用開始: インターネット接続が利用できるか確認します。

主要な無料Wi-Fiスポット:

  • Japan Wi-Fi auto-connect: 日本全国の主要なWi-Fiスポットに自動接続できるアプリです。
  • 各鉄道会社のWi-Fi: JR、私鉄など、各鉄道会社が提供するWi-Fiスポットです。
  • コンビニのWi-Fi: セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど、各コンビニエンスストアが提供するWi-Fiスポットです。
  • カフェのWi-Fi: スターバックス、タリーズコーヒーなど、各カフェが提供するWi-Fiスポットです。

3. サービスの選び方:旅行スタイル別おすすめ

どのモバイル通信サービスを選ぶかは、あなたの旅行スタイルによって異なります。以下に、旅行スタイル別のおすすめサービスを紹介します。

  • 個人旅行、短期間滞在:

    • プリペイドSIMカード: 手軽に入手でき、料金も明確なのでおすすめです。
    • eSIM: 対応機種をお持ちであれば、オンラインで簡単に契約できるのでおすすめです。
  • グループ旅行、長期間滞在:

    • Wi-Fiルーターレンタル: 複数デバイスで利用でき、大容量データ通信が可能なのでおすすめです。
  • 節約旅行:

    • 無料Wi-Fiスポット: 無料で利用できるため、通信費を節約できます。ただし、セキュリティや通信速度には注意が必要です。

4. 各種設定方法:APN設定など

プリペイドSIMカードやeSIMを利用する場合、APN設定が必要になる場合があります。APN設定とは、携帯電話会社が提供するネットワークに接続するための設定です。

APN設定方法 (Android):

  1. 設定アプリを開く: スマートフォンの設定アプリを開きます。
  2. ネットワークとインターネット: 「ネットワークとインターネット」または「接続」などの項目を選択します。
  3. モバイルネットワーク: 「モバイルネットワーク」または「SIMカードとモバイルネットワーク」などの項目を選択します。
  4. アクセスポイント名 (APN): 「アクセスポイント名 (APN)」を選択します。
  5. 新しいAPN: 右上の「+」アイコンまたは「新しいAPN」などのボタンをタップします。
  6. APN情報を入力: SIMカードのパッケージや販売店のウェブサイトに記載されているAPN情報を入力します。
    • 名前: 任意の名前 (例: IIJmio)
    • APN: SIMカードの提供元が指定するAPN (例: iijmio.jp)
    • ユーザー名: SIMカードの提供元が指定するユーザー名
    • パスワード: SIMカードの提供元が指定するパスワード
    • 認証タイプ: CHAPまたはPAP
  7. 保存: 入力したAPN情報を保存します。
  8. APNの選択: 作成したAPNを選択します。

APN設定方法 (iOS):

  1. 構成プロファイルのインストール: SIMカードの提供元が提供する構成プロファイルをインストールします。構成プロファイルは、通常、QRコードまたはURLで提供されます。
  2. 設定アプリを開く: スマートフォンの設定アプリを開きます。
  3. 一般: 「一般」を選択します。
  4. プロファイル: 「プロファイル」を選択します。
  5. 構成プロファイル: インストールした構成プロファイルを選択します。
  6. インストール: 画面の指示に従って、構成プロファイルをインストールします。

5. 注意点とトラブルシューティング

  • SIMロック解除: SIMロックされたスマートフォンでは、日本のSIMカードを利用できません。事前にSIMロックを解除するか、SIMフリー端末を用意する必要があります。
  • 周波数帯の確認: お手持ちのスマートフォンが、日本の周波数帯に対応しているか確認しましょう。
  • データ容量の確認: データ容量を超過すると、通信速度が制限されたり、追加料金が発生したりする場合があります。データ容量をこまめに確認し、必要に応じて追加チャージを行いましょう。
  • バッテリー切れ: Wi-Fiルーターを利用する場合、バッテリー切れに注意が必要です。モバイルバッテリーを用意しておくと安心です。
  • セキュリティ: 無料Wi-Fiスポットを利用する場合、セキュリティ対策が不十分な場所もあるため、個人情報や機密情報の送受信には注意が必要です。
  • 通信障害: まれに通信障害が発生する場合があります。通信障害が発生した場合は、キャリアのウェブサイトやSNSなどで情報を確認しましょう。

トラブルシューティング:

  • インターネットに接続できない:

    • APN設定が正しいか確認しましょう。
    • SIMカードが正しく挿入されているか確認しましょう。
    • スマートフォンを再起動してみましょう。
    • キャリアのウェブサイトやSNSなどで、通信障害が発生していないか確認しましょう。
  • 通信速度が遅い:

    • 場所を変えてみましょう。
    • Wi-Fiルーターの場合は、他のデバイスの接続を切ってみましょう。
    • データ容量を超過していないか確認しましょう。

6. まとめ:あなたに最適なモバイル通信サービスを選ぼう

日本で利用できるモバイル通信サービスは、プリペイドSIMカード、Wi-Fiルーターレンタル、eSIM、無料Wi-Fiスポットなど、様々な選択肢があります。それぞれのサービスの特徴、メリット・デメリットを理解し、あなたの旅行スタイルに最適なモバイル通信サービスを選びましょう。

快適なモバイル通信環境を整え、日本での素晴らしい旅行体験をお楽しみください!


補足事項:

  • 上記の情報は2024年5月時点のものであり、最新の情報は各サービスのウェブサイトで確認してください。
  • 料金は目安であり、キャンペーンや割引などによって変動する場合があります。
  • eSIMの対応機種は、各メーカーのウェブサイトで確認してください。
  • 無料Wi-Fiスポットの利用条件は、各スポットによって異なります。

この記事が、あなたの日本旅行の準備に役立つことを願っています。

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