qt dig∞で変わる!導入メリットと具体的な活用事例
はじめに:DXが必須となった時代、企業の挑戦と課題
現代のビジネス環境は、デジタル技術の急速な進化とグローバル化の進展により、かつてないほどの速さで変化しています。競争は激化し、顧客のニーズは多様化・高度化。企業が持続的に成長し、競争優位性を確立するためには、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の推進が不可欠となりました。
DXとは単なるデジタルツールの導入ではありません。データやデジタル技術を活用して、製品・サービス、ビジネスモデル、組織文化、そして企業そのものを根本から変革し、新たな価値を創造することを目指す取り組みです。しかし、多くの企業にとって、DX推進は容易な道のりではありません。
- 何から始めれば良いか分からない: 既存のビジネスを変革するための明確なビジョンや戦略が描けない。
- 技術的な専門知識が不足: クラウド、AI、IoT、データ分析など、多様な技術を理解し、使いこなせる人材が社内にいない。
- レガシーシステムからの脱却が困難: 長年利用してきた基幹システムがブラックボックス化しており、刷新や連携が難しい。
- データがバラバラで活用できない: 散在するデータを統合・分析するための基盤がなく、経営判断や業務改善に活かせない。
- セキュリティへの不安: デジタル化の進展とともに増大するサイバー攻撃リスクに、十分な対策が講じられていない。
- コストやリソースの制約: DX推進には多大な投資と人的リソースが必要となるが、それを捻出することが難しい。
- 組織文化の変革: 変化を恐れる組織文化や部署間の壁が、DXの推進を阻害する。
これらの課題に直面し、多くの企業がDXの第一歩を踏み出せなかったり、導入したツールを十分に活用できなかったりしています。
このような背景の中、九州電力グループの株式会社QTnetが提供する法人向けDX支援サービス「qt dig∞(キューティー ディグ インフィニティ)」が注目を集めています。「dig∞」には、無限の可能性を「掘り起こす」という意味が込められており、企業が持つ潜在能力を最大限に引き出し、DXを成功に導くための包括的な支援を提供することを目指しています。
この記事では、qt dig∞がどのようなサービスであるか、そして企業がqt dig∞を導入することで得られる圧倒的なメリット、さらに具体的な活用事例を通して、いかにしてqt dig∞が企業の変革を後押しするのかを詳細に解説します。DX推進に課題を感じている企業の担当者様、経営者様は、ぜひ最後までお読みください。
qt dig∞とは?その全体像
qt dig∞は、株式会社QTnetが長年の通信インフラ運用で培った技術力と信頼性を基盤に提供する、法人向けDX支援サービスです。単一の特定の製品やサービスではなく、企業がDXを推進するために必要となる多様なソリューションを組み合わせ、お客様の課題や目的に合わせて最適にカスタマイズして提供する「総合デジタルソリューション」です。
qt dig∞がカバーする主なサービス領域は以下の通りです。
- データ活用: 企業内に散在する様々なデータを収集・統合し、分析・活用するための基盤構築やツール導入、データ分析支援など。
- クラウド: パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドなど、お客様の要件に応じた最適なクラウド環境の設計、構築、移行、運用・保守。
- セキュリティ: 多様なサイバー攻撃から企業の情報資産を守るための、多層的なセキュリティ対策、監視、コンサルティング、運用サービス。
- AI/IoT: AI技術(画像認識、音声認識、予測分析など)やIoT技術を活用した、業務効率化、品質向上、新たなサービス開発の支援。RPAによる業務自動化も含む。
- ネットワーク: DX基盤を支える、高品質でセキュアなネットワーク環境の構築・運用(インターネット回線、VPN、SD-WANなど)。
- その他: 上記領域を横断する形で、DXコンサルティング、システム開発、インフラ構築、運用保守、さらには内製化支援なども提供します。
qt dig∞の最大の特徴は、これらの多様なサービス領域をワンストップで提供できる点にあります。通常、DX推進には、データ分析の専門家、クラウドエンジニア、セキュリティコンサルタント、AIエンジニア、システム開発者など、様々な専門知識を持つ人材と、それぞれの領域を得意とする複数のベンダーとの連携が必要になります。これは、企業にとって大きな負担となり、プロジェクトの遅延や全体の整合性の欠如につながる可能性があります。
qt dig∞は、QTnetの社内リソース、または厳選されたパートナー企業との連携により、これらの専門家と技術を結集し、お客様のDXプロジェクトを企画段階から、設計、構築、導入、そしてその後の運用・保守まで、一貫してサポートします。お客様は複数のベンダーとやり取りする手間から解放され、QTnetという信頼できる単一のパートナーとともに、DX戦略の実行に集中することができます。
また、QTnetは長年、九州地域を中心に通信インフラサービスを提供しており、地域の企業や文化、ビジネス環境に対する深い理解を持っています。この地域密着型のサービス提供姿勢も、qt dig∞の大きな強みの一つです。お客様のビジネス特性や地域特有の課題を踏まえた、きめ細やかな支援が可能となります。
qt dig∞は、大企業から中小企業まで、また製造業、小売業、サービス業、医療・介護、建設、自治体など、幅広い業種・分野のお客様に対応可能です。お客様の現在のデジタル成熟度や、目指すDXのレベルに合わせて、最適なソリューションをテーラーメイドで提供します。
なぜ今、qt dig∞が必要なのか?現代ビジネスの課題とDXへの対応
現代の企業を取り巻く環境は、以下のようないくつかの大きな変化に直面しています。これらの変化に対応し、企業価値を高めていく上で、qt dig∞のような包括的なDX支援サービスの必要性が高まっています。
- デジタル化の加速と競争環境の変化: インターネット、スマートフォン、クラウド、AIなどのデジタル技術が社会の隅々に浸透し、消費者の行動様式やビジネスのあり方を根本から変えています。デジタルネイティブ企業や既存の枠を超えた異業種からの参入が増え、競争のルールが変化しています。このような環境で生き残るためには、自社もデジタル技術を駆使してビジネスを変革する必要があります。
- レガシーシステム問題: 多くの日本企業は、長年使用してきた複雑化・老朽化した基幹システム(レガシーシステム)を抱えています。これらのシステムは、最新技術の導入や柔軟な変更を阻害し、DX推進の足かせとなっています。レガシーシステムからの脱却、クラウドへの移行、システム連携の強化は喫緊の課題です。
- データ活用の遅れ: ビジネスのあらゆる場面でデータが生成されていますが、多くの企業ではこれらのデータが部門ごとやシステムごとにサイロ化され、有効活用されていません。データを収集・統合・分析し、経営層や現場がリアルタイムに意思決定に活かせる「データ駆動型経営」への転換が求められています。
- クラウドシフトの波とマルチクラウドの複雑性: コスト削減、俊敏性向上、スケーラビリティ確保のために、多くの企業がITインフラをオンプレミスからクラウドへ移行させています。しかし、複数のクラウドサービス(AWS, Azure, GCPなど)を使い分ける「マルチクラウド」環境は管理が複雑であり、専門知識が必要です。また、適切な設計や移行計画なしに進めると、期待した効果が得られない場合もあります。
- サイバーセキュリティリスクの増大: デジタル化が進むほど、サイバー攻撃の脅威は深刻化します。ランサムウェア、標的型攻撃、サプライチェーン攻撃など、攻撃の手法は高度化・巧妙化しており、企業の規模を問わず対策が必須です。情報漏洩やサービス停止は、企業の信頼失墜や事業継続の危機に直結します。
- AI/IoTの可能性と導入ハードル: AIやIoTは、業務プロセスの自動化・最適化、製品・サービスの差別化、新たな価値創造の可能性を秘めています。しかし、これらの先進技術を自社のビジネスにどう活かせば良いか、具体的なユースケースが見えにくい、導入・運用に高度な専門知識が必要、といったハードルが存在します。
- DX人材の不足: DXを推進できる人材(データサイエンティスト、AIエンジニア、クラウドアーキテクト、セキュリティ専門家、DXコンサルタントなど)は、多くの企業で不足しています。社内で育成するには時間がかかり、外部から採用するのは困難かつコストがかかります。
これらの課題に対し、qt dig∞は包括的かつ実効性の高いソリューションを提供します。
- ワンストップ支援: 複数の課題に対して、まとめて相談・解決できるため、企業側の負担を大幅に軽減できます。
- 専門知識の提供: QTnetおよびパートナー企業の専門家が、お客様の技術的な課題や戦略策定を強力にサポートします。
- 最適なソリューションの提案: お客様の状況を丁寧にヒアリングし、画一的なサービスではなく、真に効果のあるソリューションを組み合わせます。
- 信頼性の高い基盤: QTnetが長年培ってきた通信インフラ運用・構築のノウハウが、DXを支える安定した基盤となります。
- セキュリティを最優先: あらゆるソリューションにおいて、セキュリティ対策を組み込み、安心・安全なデジタル環境を実現します。
- 継続的な伴走支援: 導入して終わりではなく、その後の運用、効果測定、さらなる改善提案など、DXのジャーニー全体にわたって企業に寄り添います。
つまり、qt dig∞は、現代企業が直面する複雑な課題に対し、必要な技術と専門家を統合し、一貫したサポートを提供することで、DX推進を「絵に描いた餅」で終わらせず、確実な成果へとつなげるための強力なパートナーとなるのです。
qt dig∞ 導入の圧倒的なメリット
qt dig∞を導入することで企業が得られるメリットは多岐にわたります。ここでは、主要なメリットを詳細に解説します。
メリット1: ワンストップでのDX推進支援
DXは特定の部署や技術だけで完結するものではありません。経営戦略、ITインフラ、業務プロセス、組織文化、人材育成など、多岐にわたる要素が複雑に絡み合います。通常、これらの要素に対応するためには、戦略コンサルタント、システムインテグレーター、クラウドベンダー、セキュリティベンダー、データ分析専門会社など、複数の外部パートナーと連携する必要があります。
qt dig∞は、この「多ベンダー連携の複雑性」という大きな課題を解決します。QTnetが窓口となり、お客様のDXに関するあらゆるニーズに対して、必要なソリューションと専門家をワンストップで提供します。
- コミュニケーション負荷の軽減: 複数の担当者と個別にやり取りする必要がなく、QTnetとの間で密なコミュニケーションを取るだけでプロジェクトを進められます。情報伝達のミスや遅延を防ぎ、効率的なプロジェクト管理が可能になります。
- 全体最適なソリューションの実現: 特定の領域に偏ることなく、お客様のビジネス全体の目標達成に向けた最適なソリューションを組み合わせます。異なるシステム間やサービス間の連携も、QTnetが一元的に設計・管理するため、全体の整合性が保たれます。
- スムーズな連携: 企画段階から導入、運用保守までを一貫して担当するため、各フェーズ間の引き継ぎがスムーズに行われます。手戻りや認識の齟齬が発生しにくく、プロジェクトを円滑に進めることができます。
- 責任の明確化: 複数のベンダーが関わる場合、問題発生時に責任の所在が曖昧になりがちです。qt dig∞であれば、QTnetが一次窓口として責任を持ち、迅速な問題解決にあたります。
ワンストップ支援は、お客様企業のIT部門やDX推進部門の負担を大幅に軽減し、本来注力すべきコア業務やビジネス戦略の策定にリソースを集中させることを可能にします。
メリット2: データ活用の高度化とビジネスへの貢献
現代ビジネスにおいて、データは新たな石油とも例えられる重要な経営資源です。しかし、多くの企業ではデータが散在し、十分に活用できていません。qt dig∞は、データ活用の「収集」「蓄積」「分析」「活用」という一連のプロセスを強力に支援し、データ駆動型経営への転換を加速させます。
- データ収集・統合基盤の構築: 社内外に存在する多様なデータソース(基幹システム、CRM、SFA、IoTデータ、Webアクセスログ、SNSデータなど)からデータを効率的に収集し、統合的に管理するための基盤(データレイク、データウェアハウスなど)を設計・構築します。データETL/ELT処理も支援し、分析可能な形式にデータを整形します。
- 高度なデータ分析・「見える化」: BIツール(Business Intelligence)を活用し、統合されたデータを分かりやすいダッシュボードとして「見える化」します。売上データ、顧客データ、生産データなどをリアルタイムに可視化することで、現状把握が容易になり、迅速な意思決定を支援します。
- AIによる予測・最適化: 収集・蓄積されたデータを基に、AIを活用した高度な分析を行います。需要予測、顧客の離脱予測、故障予知、最適なリソース配分など、様々な予測・最適化モデルを構築し、業務効率化や新たなビジネス機会の創出につなげます。
- データに基づいた意思決定: 感覚や経験に頼るのではなく、客観的なデータに基づいた意思決定を習慣化するための支援を行います。これにより、より正確でスピーディーな経営判断が可能となり、競争力の強化につながります。
- 新たなビジネス機会の発見: データ分析の結果から、顧客ニーズの変化、隠れたトレンド、新たな市場などを発見し、これまでになかった製品開発やサービス提供につなげる洞察を得ることができます。
qt dig∞は、単にツールを提供するだけでなく、お客様のビジネス課題を深く理解した上で、どのようなデータを収集し、どのように分析すれば、求める成果が得られるのか、具体的なデータ活用戦略の策定から伴走します。
メリット3: クラウド活用の最適化とコスト削減・柔軟性向上
クラウドコンピューティングは、ITインフラのコスト構造を変え、ビジネスの柔軟性と俊敏性を高める上で不可欠な存在となっています。qt dig∞は、お客様にとって最適なクラウド活用を実現するための包括的な支援を提供します。
- 最適なクラウド環境の選定・設計: お客様のシステム特性、セキュリティ要件、コスト、既存IT環境などを詳細に分析し、パブリッククラウド(AWS, Azure, GCPなど)の活用、プライベートクラウド構築、オンプレミスとの連携を含むハイブリッドクラウドなど、最も適した構成を提案・設計します。特定のベンダーに偏らず、最適な選択肢を提示できる点が強みです。
- スムーズなクラウド移行: 現行システムのアセスメントから、移行計画策定、実際の移行作業(リフト&シフト、リプラットフォーム、リファクタリングなど)、移行後の検証まで、経験豊富なエンジニアが全面的にサポートします。ダウンタイムを最小限に抑え、リスクを管理しながら安全な移行を実現します。
- マルチクラウド環境の統合管理: 複数のクラウドサービスを利用している場合、それぞれの環境を統合的に管理・運用するための仕組み構築やツール導入を支援します。これにより、運用負荷を軽減し、全体最適化を図ることができます。
- クラウドネイティブ技術の活用: コンテナ技術(Docker, Kubernetes)、サーバーレスコンピューティングなどのクラウドネイティブ技術を活用し、システムの開発効率化や運用自動化を支援します。
- コスト最適化: クラウドは従量課金モデルですが、使い方によってはコストが増大する可能性もあります。qt dig∞は、お客様の利用状況を継続的にモニタリングし、無駄のない最適なリソース配分や割引制度の活用など、コスト最適化に向けた提案を行います。
- 運用負荷の軽減: クラウド環境の監視、バックアップ、パッチ適用、セキュリティアップデートなど、煩雑な運用業務をアウトソースすることも可能です。これにより、お客様はコア業務に集中できます。
クラウド活用を最適化することで、ITインフラの初期投資を抑え、運用コストを削減できるだけでなく、需要変動に柔軟に対応できるスケーラビリティや、新サービスを迅速に展開できる俊敏性を獲得できます。
メリット4: 強固なセキュリティ対策と安心なデジタル基盤
デジタル化が進むほど、企業は様々なサイバー攻撃のリスクにさらされます。qt dig∞は、お客様が安心してDXを推進できるよう、多層的で最新のセキュリティ対策を提供します。QTnet自身が通信事業者として長年培ってきた高度なセキュリティ運用ノウハウが活かされています。
- 多層防御の実現: ファイアウォール、IPS/IDS(不正侵入防御・検知システム)、WAF(Web Application Firewall)といった境界防御に加え、EDR(Endpoint Detection and Response)、SIEM(Security Information and Event Management)などを組み合わせた多層的な防御体制を構築します。
- クラウドセキュリティ: クラウド環境固有のセキュリティリスクに対応するための設定支援、セキュリティグループ設計、ID&アクセス管理(IAM)設定、クラウドワークロード保護などを実施します。
- エンドポイントセキュリティ: PCやスマートフォンなどの末端機器を標的としたマルウェア感染や不正アクセスを防ぐための対策(EDR導入、セキュリティポリシー設定など)を支援します。
- 内部不正対策: 情報漏洩の多くは内部からの要因とも言われます。従業員のアクセス権限管理、ログ監視、データ持ち出し制限など、内部不正を防ぐための仕組み構築を支援します。
- セキュリティ監視・運用(SOCサービス): 24時間365日のセキュリティ監視体制(SOC: Security Operation Center)を提供し、異常を早期に検知し、迅速な初動対応を行います。セキュリティ専門家による高度な分析と対応で、お客様の負担を軽減します。
- 脆弱性診断・ペネトレーションテスト: お客様のシステムやネットワークに潜在する脆弱性を定期的に診断し、攻撃者の視点からシステムへの侵入を試みるペネトレーションテストを実施することで、セキュリティリスクを洗い出し、改善を促します。
- セキュリティコンサルティング: お客様のビジネス特性やIT環境を踏まえ、最適なセキュリティ戦略策定、ポリシー策定、従業員へのセキュリティ教育などを支援します。
- BCP/DR支援: 災害や大規模なサイバー攻撃など、予期せぬ事態が発生した場合でも事業を継続できるよう、事業継続計画(BCP)や災害復旧計画(DR)の策定・実行を支援します。バックアップ体制構築や冗長化構成の提案なども含まれます。
qt dig∞による強固なセキュリティ対策は、お客様の情報資産を保護するだけでなく、取引先や顧客からの信頼を獲得し、事業継続性を確保する上で不可欠です。QTnetの信頼性の高いネットワークと組み合わせることで、安心・安全なデジタル基盤を構築できます。
メリット5: AI/IoT活用による業務効率化と価値創造
AIやIoTは、これまで人手に頼っていた作業を自動化したり、これまで取得できなかった情報を収集・分析したりすることで、業務のあり方や提供できるサービスを大きく変革する可能性を秘めています。qt dig∞は、これらの先進技術をお客様のビジネスに具体的にどう活かせるかを提案し、その実現を支援します。
- AI活用支援: 画像認識による製品検査の自動化、音声認識による議事録作成支援、過去データに基づいた需要予測や不良品発生予測、自然言語処理を活用した顧客問い合わせ対応(チャットボット)など、お客様の業務課題に合わせたAIソリューションの導入を支援します。
- IoT活用支援: 工場や店舗、建設現場、農地などにセンサーを設置し、機器の稼働状況、温度、湿度、位置情報などのデータを収集・分析します。これにより、設備の稼働状況をリアルタイムに把握したり、遠隔監視を行ったり、データに基づいた環境制御を行ったりすることが可能になります。IoTプラットフォームの構築からセンサー選定、データ収集、分析までをサポートします。
- RPAによる業務自動化: 定型的で反復的なPC作業(データ入力、メール送信、帳票作成など)をRPA(Robotic Process Automation)によって自動化し、従業員の負担を軽減し、生産性を向上させます。RPA導入の対象業務選定から、シナリオ作成、導入、運用までを支援します。
- 技術活用のノウハウ提供: AIやIoTはPoC(概念実証)で終わってしまうケースも少なくありません。qt dig∞は、PoC段階からビジネス実装を見据えた計画を立て、技術を実際の業務プロセスに組み込み、継続的に効果を改善していくためのノウハウを提供します。
AI/IoTの活用は、単なる効率化だけでなく、製品・サービスの付加価値向上や新たなビジネスモデルの創出にもつながります。qt dig∞は、お客様のビジネス課題に対し、AIやIoTがどのように貢献できるかを見極め、具体的なソリューションとして実現します。
メリット6: ネットワーク基盤の強化と安定稼働
DXを支えるのは、強固で安定したネットワーク基盤です。クラウド活用、データ活用、AI/IoT、リモートワークなど、いずれのDX推進においても、高品質なネットワークは不可欠です。QTnetは長年、通信インフラ事業者として培ってきた技術力と実績を活かし、お客様のDXを支えるネットワーク基盤を強化します。
- 高品質・高信頼な回線提供: ビジネス要件に応じた最適なインターネット回線、専用線などを提供します。QTnetの自社回線網を活用することで、安定した通信品質を実現します。
- セキュアなネットワーク構築: 拠点間接続のためのVPN(Virtual Private Network)構築、クラウドへのセキュアな接続(閉域網接続など)を提供します。情報漏洩や不正アクセスリスクを最小限に抑えます。
- SD-WANによる柔軟なネットワーク運用: ソフトウェア定義型ネットワーク(SD-WAN)を導入することで、ネットワークの帯域制御、トラフィックの優先順位付け、拠点間の柔軟な接続設定などを容易に行えるようにします。クラウドサービス利用時のパフォーマンス向上などにも貢献します。
- ネットワーク監視・保守: ネットワーク機器の監視、障害発生時の迅速な対応、定期的なメンテナンスなど、安定稼働に向けた運用・保守サービスを提供します。
- ゼロトラストネットワークへの対応: 従来の境界型防御では対応が難しくなっている現代の脅威に対し、ゼロトラストモデルに基づいたネットワークアーキテクチャへの移行を支援します。
安定したネットワーク環境は、DX推進の「土台」となります。qt dig∞は、この土台を確実に固めることで、その上に構築される様々なデジタルソリューションが最大限の性能を発揮できるよう支援します。
メリット7: DX人材不足の解消と内製化支援
多くの企業がDX推進のボトルネックとして挙げるのが「人材不足」です。高度な専門知識を持つDX人材は限られており、獲得競争も激化しています。qt dig∞は、外部の専門家による支援を提供することで、この人材不足の課題を解決します。
- 外部専門家による補完: QTnetおよびパートナー企業の専門家が、お客様に不足しているスキルや知識を補完します。データサイエンティスト、クラウドアーキテクト、セキュリティエンジニア、プロジェクトマネージャーなど、必要なタイミングで適切な専門家がプロジェクトに参画します。
- プロジェクト推進ノウハウの提供: QTnetが持つ様々な企業のDX支援で培われたノウハウを、お客様のプロジェクトに注入します。これにより、手探りでのDX推進ではなく、成功の可能性が高い方法でプロジェクトを進めることができます。
- 運用保守業務のアウトソース: システムの運用や保守をqt dig∞にアウトソースすることで、お客様のIT部門は日々の運用業務から解放され、より戦略的な業務や新しい技術の習得に時間を割けるようになります。
- 内製化に向けた支援: 長期的には社内でのDX推進力を高めたいというお客様に対しては、共同でのプロジェクト推進を通じてノウハウを共有したり、人材育成に関するアドバイスや研修プログラムの提案なども行います。
外部の専門家の力を借りることで、自社リソースの制約を乗り越え、スピード感を持ってDXを推進することが可能になります。
メリット8: 費用対効果の最大化
DX推進には一定の投資が必要ですが、qt dig∞は単にコストをかけるだけでなく、投資対効果(ROI)を最大化するための提案を行います。
- スモールスタートと段階的な導入: 最初から大規模な投資を行うのではなく、特定の課題に絞ってスモールスタートで導入し、効果を確認しながら段階的に適用範囲を広げていくアプローチが可能です。これにより、初期投資を抑えつつ、リスクを低減できます。
- クラウドによるコスト最適化: クラウドの従量課金モデルを活用し、必要な時に必要な分だけリソースを利用することで、ITコストの最適化を図ります。使った分だけ費用が発生するため、無駄な投資を削減できます。
- 業務効率化・生産性向上によるコスト削減: RPAによる定型業務自動化や、データに基づいた業務プロセスの最適化などにより、人件費を含む運用コストを削減できます。
- 売上増加・新規事業創出: データ活用による顧客体験向上や、AI/IoTを活用した新たなサービス開発などにより、売上増加や新たな収益源の創出につなげます。
- トータルコストの最適化: 複数のベンダーに発注する場合に比べて、ワンストップで依頼することで、全体の調整コストや管理コストを削減できる可能性があります。
qt dig∞は、お客様のビジネス目標達成という視点から、投資がどのような効果を生み出すのかを明確に提示し、費用対効果の高いソリューションを提供します。
メリット9: 九州電力グループQTnetの信頼性と地域密着
qt dig∞を提供する株式会社QTnetは、九州電力グループの一員として、長年にわたり地域社会の通信インフラを支えてきました。この強固な基盤と地域への深い理解は、qt dig∞独自のメリットとなります。
- 揺るぎない信頼性: 大規模な通信インフラを運用してきた実績は、技術力、安定性、セキュリティ対策において揺るぎない信頼の証です。お客様は安心して重要なDXプロジェクトを任せることができます。
- 地域への深い理解: 九州地域の産業構造、企業文化、ビジネス慣習に対する深い理解があります。地域のお客様の抱える固有の課題やニーズに対し、きめ細やかで寄り添った提案・サポートが可能です。
- 持続可能な関係性: 地域に根差した企業として、お客様との長期的な関係構築を重視しています。導入後も継続的に伴走し、お客様の成長を支援します。
- 災害時の対応力: 地域インフラ事業者として、災害発生時の対応体制やBCPノウハウを持っています。お客様の事業継続計画策定や、万が一の事態におけるシステム復旧支援などにおいても、その経験が活かされます。
特に九州地域のお客様にとっては、地理的な近さ、文化的な親和性、そして地域経済への貢献といった観点からも、qt dig∞は心強いパートナーとなるでしょう。
qt dig∞ 具体的な活用事例(詳細なシナリオ込み)
ここでは、qt dig∞が様々な業種でどのように活用され、具体的な成果を上げているのかを、より詳細なシナリオを交えてご紹介します。
事例1: 製造業におけるデータ駆動型生産管理の実現
- 課題: ある中規模製造業の工場では、生産ラインの稼働状況や品質データが紙の帳票や担当者の感覚に頼っており、リアルタイムに把握できませんでした。不良の原因究明や歩留まり改善が属人的で進まず、需要予測も経験に頼っていたため、過剰在庫や機会損失が発生していました。また、設備の故障予知ができず、突発的なライン停止による生産ロスも課題でした。
- qt dig∞活用:
- IoTセンサー導入: 生産設備に各種センサー(稼働時間、温度、振動、電流など)やカメラを設置。生産数量、不良品数も自動でカウント・記録できるようにしました。
- データ収集・統合基盤構築: センサーから送られるデータや、既存の生産管理システム、品質管理システムのデータをクラウド上のデータレイクに集約。その後、分析に適したデータウェアハウスを構築しました。
- リアルタイム稼働「見える化」: BIツールを導入し、生産ラインごとの稼働状況、生産数、不良率、タクトタイムなどをリアルタイムで表示するダッシュボードを構築。工場全体の状況を一目で把握できるようにしました。
- 品質データ分析とAI活用: 収集した品質データを詳細に分析。AIを活用して、不良発生の可能性が高い条件(特定の設備、時間帯、温度など)を予測するモデルを開発しました。カメラ画像から製品の外観不良を自動判定する画像認識AIも導入しました。
- 需要予測と生産計画最適化: 過去の販売データ、市場データ、景気指標などを基に、AIによるより精度の高い需要予測モデルを構築。この予測とリアルタイムの生産状況を連携させ、最適な生産計画を自動立案する仕組みを導入しました。
- 設備故障予知: 設備センサーデータ(振動、温度変化など)を分析し、AIによる故障予知モデルを構築。異常の兆候を早期に検知し、計画的なメンテナンスを可能にしました。
- RPAによる報告書作成自動化: 日々の生産報告や品質報告書の作成をRPAで自動化し、現場担当者の事務作業負担を軽減しました。
- 導入効果:
- 生産ラインの稼働状況やボトルネックがリアルタイムで把握できるようになり、生産効率が15%向上。
- 不良発生要因をデータで特定し、改善策を迅速に実行できるようになったことで、歩留まりが8%改善。
- 需要予測精度向上により、過剰在庫が20%削減され、機会損失も低減。
- 設備の故障予知により、突発的なライン停止が年間で〇回減少し、計画的なメンテナンスに移行できた。
- RPA導入により、報告書作成にかかる時間が年間〇時間削減され、現場担当者がコア業務に集中できるようになった。
- データに基づいた科学的なアプローチにより、属人化していたノウハウが形式知化され始めた。
- 詳細なシナリオ: ある日、工場長はオフィスのPCでBIダッシュボードを見ていた。普段より特定のラインの稼働率が低いことに気づき、詳細画面を開くと、特定の設備で断続的に停止が発生していることが分かった。同時に、設備の振動センサーデータから、AIが異常な振動パターンを検知し、数日以内に故障する可能性が高いというアラートが自動で上がっていた。工場長はすぐに設備担当者に連絡。設備担当者は、AIの予測に基づき、生産計画に影響が出ない週末に計画的なメンテナンスを行うことを決定。これにより、突発的なライン停止による大規模な生産ロスを防ぐことができた。また、品質管理担当者は、ダッシュボードに表示されたリアルタイムの不良率上昇を見て、すぐに該当ラインへ急行。過去の品質データとAI分析の結果から、特定の原材料ロットが不良の原因となっている可能性が高いことを突き止め、迅速な対策を講じることで不良品の発生を最小限に抑えた。現場の作業員も、タブレットに表示されるリアルタイムの生産目標と進捗状況を見ながら作業することで、モチベーションが向上し、生産性意識が高まった。
事例2: 小売・サービス業における顧客体験向上と販促最適化
- 課題: 複数の店舗とECサイトを運営する小売業。顧客データ(購買履歴、Web閲覧履歴、アプリ利用状況など)が各チャネルで分散しており、一元的に管理・分析できていませんでした。そのため、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされた販促やサービス提供ができず、顧客満足度やリピート率向上に課題を感じていました。また、勘に頼ったキャンペーン企画や、効果測定が不十分なままの広告出稿により、販促コストが増大していました。
- qt dig∞活用:
- CDP(Customer Data Platform)構築: 店舗のPOSデータ、ECサイトの購買履歴、会員データ、自社アプリの利用データ、Webサイトのアクセスログなどを統合的に管理するCDPをクラウド上に構築。顧客一人ひとりの360度ビューを作成しました。
- 顧客セグメンテーションとLTV分析: CDPに蓄積されたデータを分析し、顧客を属性や行動パターンに基づいて詳細にセグメンテーション。顧客生涯価値(LTV: Life Time Value)を算出し、優良顧客や離脱リスクの高い顧客を特定しました。
- AIによる購買予測・レコメンデーション: 過去の購買履歴や閲覧履歴、行動パターンから、顧客が次に購入する可能性の高い商品をAIが予測。ECサイト上でのレコメンデーション表示や、メールでの提案に活用しました。
- MA(Marketing Automation)ツール連携とパーソナライズ施策: CDPでセグメントされた顧客に対して、MAツールと連携し、パーソナライズされたメールマガジン、アプリのプッシュ通知、SNS広告などを自動で配信する仕組みを構築しました。例えば、特定カテゴリの商品をよく購入する顧客にはそのカテゴリの新着情報を、しばらく来店・購入がない顧客には特別クーポンを配布するといった施策を実行しました。
- 店舗へのデータ活用支援: 店舗スタッフがタブレット端末で顧客情報を参照できる仕組みを導入。来店したお客様の購買履歴や興味のある商品をその場で確認し、より適切な接客や商品提案ができるようにしました。
- 販促効果測定と最適化: 実施したキャンペーンや広告施策の効果を、データに基づいて詳細に測定。どのセグメントにどのような施策が有効か、どのチャネルからの集客効果が高いかなどを分析し、次回の販促計画にフィードバックしました。
- 導入効果:
- 顧客一人ひとりに合わせたOne to Oneマーケティングが可能となり、メール開封率が〇%、クリック率が△%向上。
- パーソナライズされたレコメンデーションにより、ECサイトの平均注文単価が〇%増加。
- 優良顧客のLTVが〇%向上し、リピート率も△%改善。
- 販促施策の効果測定が可能となり、無駄な広告費用を削減し、販促コスト効率が向上。
- 店舗での接客の質が向上し、顧客満足度が高まったという声が多く寄せられるようになった。
- データに基づいたキャンペーン企画により、売上全体が〇%増加。
- 詳細なシナリオ: ある週末、ECサイトで特定のブランドのスニーカーを閲覧していた顧客がいた。数日後、その顧客は実店舗に立ち寄った。店舗スタッフは、顧客が提示した会員アプリをスキャンすると、タブレットにその顧客の過去の購買履歴に加え、最近ECサイトで特定ブランドのスニーカーを閲覧していたことが表示された。スタッフは「〇〇様、先日はこちらのブランドのスニーカーをご覧になっていらっしゃいましたね。ちょうど新作が入荷したのですが、ご覧になりますか?」と自然に声をかけた。顧客は驚きつつも新作に興味を示し、購入に至った。後日、この顧客には、購入したスニーカーと相性の良い靴下やケア用品の紹介と、次回使えるクーポンがアプリにプッシュ通知で届いた。このように、オンラインとオフラインのデータが連携されることで、顧客はどのチャネルを利用してもスムーズでパーソナルな体験を得られるようになり、企業は顧客理解を深め、効果的なアプローチができるようになった。
事例3: 医療・介護分野における業務効率化とサービス品質向上
- 課題: ある医療法人・介護施設グループでは、患者・利用者の情報が紙のカルテや記録帳に散在しており、情報の検索や共有に時間がかかっていました。高齢化により利用者が増加し、医療・介護スタッフの業務負担が増大。特に事務作業が多く、本来のケアに割く時間が不足していました。また、サイバー攻撃リスクが高まる中、機密性の高い個人情報を安全に管理するためのセキュリティ対策が十分ではありませんでした。
- qt dig∞活用:
- セキュアなクラウド環境への移行: 機密性の高い医療・介護情報を安全に管理するため、ISMAPなどのセキュリティ基準を満たしたセキュアなクラウド環境(閉域網含む)を構築。既存の電子カルテシステムや介護記録システムをクラウドへ移行し、複数施設・事業所間での安全なデータ共有基盤を整備しました。
- モバイル端末活用と現場でのデータ入力: 医師や看護師、介護スタッフが利用するモバイル端末(タブレット、スマートフォン)に電子カルテ・介護記録システムを導入。診察室やケア現場でその場で記録入力や情報参照ができるようにしました。
- データ連携と分析: 異なるシステム(予約システム、薬局システム、検査システムなど)とのデータ連携を強化。収集したデータを分析し、患者・利用者の状態変化の傾向把握、最適なケアプラン作成支援などに活用できるようにしました。
- AIによる画像診断支援・見守りシステム連携: 提携サービスを活用し、レントゲン画像やCT画像などのAI画像診断支援システムを導入。介護施設には、居室に設置したIoTセンサー(動き、温度など)とAIカメラを組み合わせた見守りシステムを導入し、異常があった場合にスタッフのモバイル端末に自動通知が届く仕組みを構築しました。
- RPAによる事務作業自動化: レセプト作成、診療報酬・介護報酬請求業務、予約管理、入退院・入退所手続きに伴う定型的なデータ入力や書類作成をRPAで自動化しました。
- 強固なセキュリティ対策: クラウド環境だけでなく、施設内のネットワーク、PC、モバイル端末に至るまで、多層的なセキュリティ対策を実施。VPNによる安全なリモートアクセス、EDRによるマルウェア対策、24時間365日のセキュリティ監視(SOC)サービスを導入しました。定期的なセキュリティ研修やインシデント発生時の対応計画策定も支援しました。
- 導入効果:
- 紙の記録や情報検索にかかる時間が大幅に削減され、医療・介護スタッフが本来のケア業務に集中できる時間が増加。事務作業時間が年間〇時間削減された施設も。
- 施設・事業所間での情報共有が迅速かつスムーズになり、より連携の取れたチーム医療・ケアが可能となった。
- モバイル端末活用により、現場での記録漏れやヒューマンエラーが減少。
- AI画像診断支援により、診断の精度向上や医師の負担軽減に貢献。
- IoT見守りシステム導入により、夜間などの巡回負担を軽減しつつ、異常の早期発見につながり、利用者・家族の安心感も向上。
- RPAによる請求業務自動化により、事務部門の残業時間が大幅に削減され、人的ミスのリスクも低減。
- 強固なセキュリティ対策により、個人情報漏洩のリスクが低減し、患者・利用者や家族からの信頼を得やすくなった。
- 詳細なシナリオ: ある日、介護施設の夜勤スタッフは、担当する利用者の居室に設置された見守りシステムから、普段とは違う時間帯に異常な動き(離床)を検知したというアラートをモバイル端末で受け取った。すぐに居室へ駆けつけると、利用者がベッドサイドで転倒しかけているのを発見。間一髪で支え、大事には至らなかった。もし見守りシステムがなければ、発見が遅れ、骨折などの大きな怪我につながっていたかもしれない。また、事務員は月末のレセプト作成業務に追われる日々から解放された。RPAが複数のシステムから必要なデータを自動で収集し、正確なレセプトファイルを自動で作成してくれるようになったからだ。これにより、ミスが減り、チェック作業にかかる時間も大幅に短縮され、他の重要な事務業務に時間を割けるようになった。医師や看護師も、患者の過去の検査結果や他の診療科の記録を、その場で簡単にモバイル端末から参照できるようになったことで、より総合的な視点での診療が可能となった。
事例4: 建設・不動産業における現場管理とデータ活用の効率化
- 課題: 複数の建設現場を抱える建設会社では、現場で発生する情報(進捗状況、写真、報告書など)の共有が遅く、本社や他部門との連携がスムーズではありませんでした。紙ベースの管理や担当者間の電話・メールでのやり取りが多く、進捗管理が非効率で、遅延のリスクを早期に発見できませんでした。また、ドローンによる空撮データや、現場に設置するIoTセンサーから得られるデータが有効活用できていませんでした。設計図面やBIM/CIMデータの共有・管理にも課題がありました。
- qt dig∞活用:
- クラウドベースの現場情報共有プラットフォーム構築: 現場監督や作業員がスマートフォンやタブレットから簡単に写真、動画、報告書、進捗状況などをアップロード・共有できるクラウドプラットフォームを導入・構築しました。本社や設計部門、協力会社など、関係者全員がリアルタイムで最新の情報にアクセスできるようにしました。
- ドローン・IoTデータ集約・分析基盤構築: ドローンで撮影した現況写真・動画データ、現場に設置したIoTセンサー(気象情報、振動、傾斜、資材の位置情報など)から得られるデータをクラウドに集約・蓄積する基盤を構築しました。
- AIによる画像認識・進捗管理支援: ドローン画像や現場写真から、AIが建物の出来形を自動で判定したり、危険区域への立ち入りを検知したりするシステムを導入。計画データ(BIM/CIMデータなど)と現場写真・動画を連携させ、AIが自動で進捗率を算出し、計画との差異をレポートする仕組みも構築しました。
- BIM/CIMデータ活用支援: 大容量のBIM/CIMデータをクラウド上で共有・管理し、関係者間でレビューや調整を効率的に行える環境を整備しました。
- RPAによる事務作業自動化: 見積もり作成、請求書発行、資材発注、報告書集計などの定型的な事務作業をRPAで自動化し、事務部門や現場監督の負担を軽減しました。
- セキュアなリモートアクセス環境: 現場事務所や自宅からでも、安全に社内システムやクラウドプラットフォームにアクセスできるVPN環境を構築しました。
- 導入効果:
- 現場情報の共有がリアルタイム化され、本社と現場、協力会社との連携が大幅に強化。情報伝達の遅延やミスが減少。
- 進捗状況の「見える化」とAIによる自動進捗管理により、プロジェクト全体の遅延リスクを早期に発見し、迅速な対策が可能となった。
- 写真や動画、IoTデータによる客観的な情報に基づいた意思決定が可能となり、手戻りやトラブルが減少。
- AIによる画像認識を活用した安全監視により、現場の安全性が向上。
- RPA導入により、事務作業にかかる時間が年間〇時間削減され、現場監督も報告書作成の負担が軽減。
- BIM/CIMデータの共有・活用がスムーズになり、設計段階からの関係者間連携が強化された。
- 移動時間や出張回数が減り、コスト削減にも貢献。
- 詳細なシナリオ: 現場監督は、その日の作業終了後にスマートフォンのアプリから現場写真や動画を撮影し、クラウドプラットフォームにアップロードした。同時に、進捗状況をチェックリスト形式で入力。本社にいる担当者は、事務所に戻る前にリアルタイムでこれらの情報とAIによる自動生成レポートを確認。計画より遅れている箇所があることを把握し、翌日の朝礼で関係者と対策を協議することができた。また、ドローンで撮影した現場全体の写真がアップロードされると、AIが自動で解析を行い、設計モデル(BIM)との差異をハイライト表示。設計変更が必要な箇所や、施工ミスが疑われる箇所を早期に発見することができた。事務部門では、RPAが日々の作業報告データを自動で集計し、週報や月報のドラフトを作成。これまで集計に数時間かかっていた作業が数分で完了するようになり、大幅な時間短縮が実現した。
事例5: 自治体・公共分野における市民サービス向上と行政効率化
- 課題: ある自治体では、住民票の発行や各種申請手続きが依然として紙ベースや窓口での対応が中心で、住民にとっては利便性が低く、職員にとっては窓口業務の負担が大きい状況でした。住民からの問い合わせも電話が多く、FAQ対応に多くの時間を取られていました。部署ごとにデータが管理されており、地域課題の発見や政策立案のためのデータ利活用が進んでいませんでした。また、高度化するサイバー攻撃への対策や、行政情報の安全な管理が喫緊の課題でした。
- qt dig∞活用:
- オンライン申請システムの導入支援: 住民が自宅のPCやスマートフォンから、住民票の写し、印鑑登録証明書、各種助成金の申請などをオンラインで行えるシステムの導入を支援しました。マイナンバーカードと連携した本人確認機能なども実装しました。
- AIチャットボットによる問い合わせ対応: 自治体のWebサイトやLINE公式アカウントに、AIチャットボットを導入。住民からのよくある問い合わせ(手続き方法、必要な書類、開庁時間など)に対して、24時間365日自動で回答できるようにしました。
- RPAによる定型事務処理自動化: 住民情報の変更手続き、各種証明書の発行処理、広報誌の配布リスト作成、統計データの集計など、定型的で反復的な事務作業をRPAで自動化しました。
- オープンデータ活用基盤構築支援: 人口データ、財政データ、公共施設利用状況データなど、自治体が保有するデータを集約・整理し、地域課題の分析や政策立案に活用するための基盤を構築しました。一部データは匿名化・加工の上、オープンデータとして公開する準備も支援しました。
- デジタルサイネージ・地域情報アプリ連携: 市役所や公民館にデジタルサイネージを設置し、行政情報やイベント情報をリアルタイムで発信。地域の情報発信アプリとの連携も強化しました。
- 強固なセキュリティ対策: LGWAN(地方公共団体情報システム強靭化)接続環境におけるセキュリティ対策の強化(ファイアウォール、IPS/IDS、EDR、ログ監視など)、内部不正対策、職員へのセキュリティ教育を実施しました。災害時にも行政機能を維持できるBCP策定も支援しました。
- 導入効果:
- オンライン申請システム導入により、住民は窓口に出向く手間が省け、行政サービスの利便性が大幅に向上。窓口の混雑緩和にも寄与。
- AIチャットボットが多くの問い合わせに対応することで、職員の電話対応・窓口対応負担が軽減。より専門的な対応や住民との対面に時間を割けるようになった。
- RPAによる事務作業自動化により、職員の作業時間が年間〇時間削減され、残業時間が減少。職員の生産性・満足度が向上。
- データ活用基盤構築により、地域課題の発見が容易になり、エビデンスに基づいた政策立案が可能となった。
- 情報発信チャネルの強化により、より多くの住民に行政情報が届くようになった。
- セキュリティ対策強化により、住民情報の漏洩リスクが低減し、住民からの信頼を得やすくなった。
- 詳細なシナリオ: ある共働きの子育て世代の夫婦は、これまで子供の予防接種の助成金申請のために平日の日中に時間を取って窓口に出向く必要があり、負担に感じていた。しかし、オンライン申請システムが導入されたことで、仕事が終わった夜に自宅でスマートフォンから簡単に申請を完了できるようになった。また、引っ越しに伴う住所変更手続きも、以前は複数の課を回る必要があったが、オンラインで一括申請できるようになり、手続きの手間が大幅に削減された。一方、市役所の広報課職員は、住民からのイベントに関する問い合わせの電話が大幅に減ったことを実感している。これは、AIチャットボットがWebサイトで24時間対応してくれるようになったおかげだ。職員は、これまでFAQ対応に費やしていた時間を、地域イベントの企画や、より詳細な広報誌の作成に充てられるようになった。さらに、総務課ではRPAが日々発生する住民異動情報を自動で基幹システムに入力してくれるようになり、入力ミスがゼロになった上、担当者の残業時間が劇的に減った。これらの取り組みは、単なる効率化に留まらず、住民サービスの質の向上と、職員の働きがい向上にもつながっている。
上記以外にも、教育分野でのオンライン学習システム構築や校務効率化、金融分野での不正取引検知AIや顧客対応自動化、農業分野でのスマート農業(環境モニタリング、生育予測)など、様々な業種・分野でqt dig∞の活用が可能です。qt dig∞は、お客様の業界特有の課題や規制なども踏まえ、最適なソリューションを提案します。
導入プロセスとサポート体制
qt dig∞の導入プロセスは、お客様の現在の状況や目指す目標によって異なりますが、一般的には以下のステップで進みます。QTnetの専門チームが各段階でお客様をサポートします。
- お問い合わせ・ヒアリング: まずは、お客様が抱えるDXに関する課題や、実現したいことをお気軽にご相談ください。QTnetの担当者がお客様の現状を丁寧にヒアリングし、課題の整理や目標設定を支援します。
- 現状分析・アセスメント: お客様のIT環境、業務プロセス、データ、セキュリティ状況などを詳細に分析します。レガシーシステムの状況、クラウド移行の可能性、データ活用のポテンシャルなどを洗い出します。
- 戦略策定・要件定義: ヒアリングと分析結果に基づき、DX推進の方向性、具体的な目標、優先順位などを共に策定します。どのような技術を活用し、どのようなシステムを構築するか、具体的な要件を定義します。
- ソリューション提案: 要件定義に基づき、qt dig∞の様々なサービスの中から、お客様にとって最も効果的で実現可能なソリューションを組み合わせて提案します。導入スケジュール、費用、期待される効果なども提示します。
- 契約: 提案内容にご納得いただけましたら、正式にご契約となります。
- 設計・構築: 提案に基づき、詳細なシステム設計を行い、クラウド環境構築、システム開発、ツール導入、データ基盤構築、ネットワーク構築、セキュリティ対策実装などを進めます。
- 導入・移行: 構築したシステムをお客様環境へ導入・展開し、必要に応じて既存システムからのデータ移行などを実施します。お客様の業務への影響を最小限に抑えるよう配慮します。
- 運用・保守: システム稼働後の運用監視、定期メンテナンス、トラブル対応、障害発生時の復旧作業などを継続的に実施します。お客様の運用負担を軽減し、安定稼働を支えます。
- 効果測定・継続的改善: 導入したソリューションが当初目標とした効果を上げているかを測定・評価します。さらに、お客様のビジネスの変化や技術の進化に合わせて、システムやプロセスの継続的な改善提案を行います。
qt dig∞では、上記のプロセス全体を通じて、QTnetの経験豊富なプロジェクトマネージャー、クラウドエンジニア、セキュリティ専門家、データサイエンティスト、アプリケーションエンジニアなどの専門チームが、お客様に寄り添い、伴走します。技術的なサポートはもちろん、プロジェクト管理、リスク管理、ベンダー連携、さらには導入後の効果測定や改善提案に至るまで、きめ細やかなサポートを提供します。
特に、QTnetは長年通信インフラ事業者としてお客様のシステム運用を支えてきた実績があり、安定稼働のためのノウハウ、セキュリティ運用体制、24時間365日の監視体制などが整備されています。これにより、お客様は安心して重要なビジネスシステムのデジタル化を任せることができます。
qt dig∞で描く未来
qt dig∞は、単にITシステムを導入するサービスではありません。お客様企業がデジタルの力を最大限に活用し、未来へと続く持続的な成長を実現するための「変革のパートナー」です。
qt dig∞を通じてDXを推進することで、企業は以下のような未来を描くことができます。
- 競争優位性の確立: 変化の速い市場環境において、データに基づいた迅速な意思決定、顧客ニーズに合わせた柔軟なサービス提供、効率的な業務プロセスにより、競合他社に対し優位なポジションを築くことができます。
- 新たなビジネスモデルの創出: デジタル技術を活用することで、既存事業の枠を超えた新しい製品やサービスを生み出し、新たな市場を開拓する可能性が広がります。
- 従業員の働きがい向上: 定型業務の自動化や情報共有のスムーズ化により、従業員はより創造的で付加価値の高い業務に集中できるようになります。リモートワークなど柔軟な働き方の実現も容易になり、従業員の満足度やエンゲージメントを高めることができます。
- 生産性の劇的な向上: データ分析に基づいた業務プロセス改善、AI/IoTによる自動化・最適化、クラウドによる柔軟なIT基盤により、企業全体の生産性を飛躍的に向上させることができます。
- 強固な事業継続性: クラウド活用やセキュリティ対策の強化により、災害やサイバー攻撃といったリスクへの耐性が高まり、万が一の際にも事業を迅速に復旧できる体制が構築されます。
- 社会課題解決への貢献: DXによって得られた知見や技術を、環境問題、高齢化、地域活性化といった社会課題の解決に活かすことも可能です。企業の存在意義(パーパス)の実現にもつながります。
qt dig∞は、これらの未来を実現するため、お客様と共に汗をかき、課題解決に取り組みます。複雑で変化の激しいデジタル時代において、お客様が自信を持って前に進めるよう、最適な技術と信頼できるサポートを提供し続けます。
まとめ:DX推進の難しさを、qt dig∞が「変わる」力に変える
現代ビジネスにおいて、DXは企業の存続と成長に不可欠な取り組みです。しかし、多くの企業が技術、人材、コスト、戦略といった様々な壁に阻まれ、その推進に苦慮しています。
九州電力グループQTnetが提供する「qt dig∞」は、まさにこの課題を解決するために生まれた総合DX支援サービスです。データ活用、クラウド、セキュリティ、AI/IoT、ネットワークといったDXの主要領域を網羅し、お客様の課題に応じて最適なソリューションを組み合わせて提供します。
qt dig∞を導入する最大のメリットは、煩雑な多ベンダー連携から解放される「ワンストップ支援」にあります。企画から導入、運用保守、そして継続的な改善まで、QTnetという信頼できる単一のパートナーがお客様に寄り添い、DXのジャーニー全体を強力にサポートします。
また、高度なデータ分析による意思決定の迅速化、クラウドによるコスト最適化と柔軟性向上、多層防御による強固なセキュリティ基盤構築、AI/IoT活用による業務効率化と価値創造、高品質なネットワークによる安定稼働、そしてDX人材不足の解消と費用対効果の最大化など、qt dig∞がもたらす具体的なメリットは多岐にわたります。
製造業、小売業、医療・介護、建設、自治体など、様々な業種・分野における具体的な活用事例をご覧いただいたように、qt dig∞は業界固有の課題にも対応し、カスタマイズされたソリューションを提供することで、業務効率化、生産性向上、サービス品質向上、そして新たなビジネス機会の創出といった明確な成果をもたらします。
長年、九州の通信インフラを支えてきたQTnetの技術力、信頼性、そして地域密着型のサービス提供姿勢は、お客様にとって心強いパートナーとなるでしょう。
DX推進は容易な道のりではありません。しかし、適切なパートナーと共に進めば、その難しさは大きな「変わる」力へと変わります。qt dig∞は、お客様の潜在能力を「掘り起こし」、無限の可能性を引き出すための羅針盤となり、企業の変革を力強く後押しします。
DX推進の第一歩を踏み出したい、あるいは現在のDXの取り組みに課題を感じている企業様は、ぜひ一度、qt dig∞にご相談ください。QTnetの専門チームが、お客様の課題を共に考え、最適な「変わる」方法をご提案させていただきます。
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