GitHub で Gemini CLI を使ってみる!インストールから簡単操作ガイド


GitHubでGemini CLIを使ってみる!インストールから簡単操作ガイド

Googleが開発した最先端のAIモデル「Gemini」。その機能をコマンドラインインターフェース(CLI)を通じて手軽に利用できる「Gemini CLI」が登場しました。この記事では、Gemini CLIのインストールから基本的な使い方、GitHubとの連携までを詳細に解説します。AIを活用した開発ワークフローを効率化し、あなたの創造性をさらに高めるための第一歩を踏み出しましょう。

1. Gemini CLIとは?

Gemini CLIは、GoogleのGeminiモデルをターミナルから直接操作できるツールです。テキスト生成、コード生成、翻訳、要約など、Geminiの持つ多様な機能を、コマンド一つで実行できます。

Gemini CLIのメリット

  • 手軽さ: ブラウザを開く手間なく、ターミナルから直接AI機能を利用できます。
  • 効率性: スクリプトや自動化ツールに組み込むことで、開発ワークフローを効率化できます。
  • カスタマイズ性: コマンドオプションを調整することで、Geminiの挙動を細かく制御できます。
  • GitHub連携: GitHubのリポジトリ情報に基づいたテキスト生成やコードレビューなど、開発に特化した機能を利用できます。

Gemini CLIの主な機能

  • テキスト生成: プロンプトに基づいて、文章、詩、コードなどを生成します。
  • コード生成: プログラミング言語と指示に基づいて、コードを生成します。
  • 翻訳: テキストを指定した言語に翻訳します。
  • 要約: 長文のテキストを要約します。
  • 質疑応答: 質問に対して、Geminiが回答を生成します。
  • GitHub連携: GitHubリポジトリの情報を利用して、テキスト生成やコードレビューを行います。

2. Gemini CLIのインストール

Gemini CLIを利用するには、以下の手順でインストールを行います。

2.1. 前提条件

  • Python: Python 3.8以上がインストールされている必要があります。
    • インストールされていない場合は、Python公式サイトからダウンロードしてインストールしてください。
    • macOSの場合は、Homebrewを利用してインストールすることもできます (brew install python).
  • pip: Pythonのパッケージ管理ツールであるpipがインストールされている必要があります。
    • 通常、Pythonをインストールするとpipも一緒にインストールされます。
    • pipがインストールされているか確認するには、ターミナルで pip --version を実行します。
    • もしインストールされていない場合は、pip公式サイトを参照してインストールしてください。
  • Google Cloud SDK (gcloud CLI): Gemini API を利用するために、Google Cloud SDK が必要です。
    • Google Cloud SDK をインストールするには、Google Cloud SDK のドキュメントを参照してください。
    • インストール後、gcloud init コマンドを実行して、プロジェクトの設定を行ってください。

2.2. Gemini CLIのインストール

ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してGemini CLIをインストールします。

bash
pip install google-generativeai

このコマンドは、PyPI (Python Package Index) から google-generativeai パッケージをダウンロードし、インストールします。

2.3. Gemini APIキーの設定

Gemini CLIを使用するには、Google Cloud Platform (GCP) で Gemini API を有効にし、APIキーを取得する必要があります。

  1. Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトの作成:
    • Google Cloud Console にアクセスし、新しいプロジェクトを作成します。
    • 既存のプロジェクトを使用することもできます。
  2. Gemini API の有効化:
    • GCP コンソールで、作成したプロジェクトを選択します。
    • API ライブラリに移動し、”Gemini API” を検索して有効にします。
  3. APIキーの作成:
    • GCP コンソールで、API とサービス > 認証情報 に移動します。
    • 「認証情報を作成」をクリックし、「APIキー」を選択します。
    • APIキーが生成されるので、コピーして安全な場所に保存します。

取得したAPIキーを環境変数に設定します。ターミナルで以下のコマンドを実行します。

bash
export GOOGLE_API_KEY="YOUR_API_KEY"

YOUR_API_KEY の部分を、取得したAPIキーに置き換えてください。

.bashrc.zshrc などの設定ファイルに上記コマンドを記述しておくと、ターミナルを開くたびにAPIキーを設定する必要がなくなります。

2.4. 動作確認

Gemini CLIが正しくインストールされたか確認するために、簡単なテストコマンドを実行してみましょう。

bash
python -c "import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key='$GOOGLE_API_KEY'); model = genai.GenerativeModel('gemini-pro'); response = model.generate_content('Hello, world!'); print(response.text)"

もし Hello, world!に対する何らかの応答があれば、Gemini CLI は正常にインストールされ、APIキーも正しく設定されています。

3. Gemini CLIの基本的な使い方

Gemini CLIの基本的な使い方を、具体的なコマンド例を交えながら解説します。

3.1. テキスト生成

テキスト生成は、Gemini CLIの最も基本的な機能の一つです。プロンプト(指示)に基づいて、文章、詩、コードなどを生成できます。

bash
python -c "import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key='$GOOGLE_API_KEY'); model = genai.GenerativeModel('gemini-pro'); response = model.generate_content('猫について短い詩を書いてください。'); print(response.text)"

このコマンドは、「猫について短い詩を書いてください。」というプロンプトをGeminiに渡し、生成された詩を表示します。

プロンプトの書き方

プロンプトは、Geminiがどのようなテキストを生成すべきかを指示する重要な要素です。より具体的で明確なプロンプトを与えるほど、期待通りの結果が得られやすくなります。

  • 明確な指示: 何を生成してほしいかを具体的に記述します。例: 「PythonでFizzBuzzプログラムを書いてください。」
  • 文体やトーンの指定: 生成するテキストの文体やトーンを指定します。例: 「プロフェッショナルな口調で、AIの未来について500字で記述してください。」
  • コンテキストの提供: 関連する情報や背景知識を提供します。例: 「〇〇という製品のマーケティングコピーを、ターゲット層は20代女性として作成してください。」
  • 制約条件の指定: 文字数、キーワード、禁止事項などを指定します。例: 「100字以内で、ポジティブなキーワードを含めて〇〇について説明してください。」
  • 例示: どのような形式で出力してほしいかを例示します。例: 「〇〇のメリットとデメリットを、箇条書きで示してください。」

3.2. コード生成

Gemini CLIは、指定したプログラミング言語と指示に基づいて、コードを生成できます。

bash
python -c "import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key='$GOOGLE_API_KEY'); model = genai.GenerativeModel('gemini-pro'); response = model.generate_content('Pythonで、与えられたリストの要素をソートする関数を書いてください。'); print(response.text)"

このコマンドは、「Pythonで、与えられたリストの要素をソートする関数を書いてください。」というプロンプトをGeminiに渡し、生成されたPythonコードを表示します。

3.3. 翻訳

Gemini CLIは、テキストを指定した言語に翻訳できます。

bash
python -c "import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key='$GOOGLE_API_KEY'); model = genai.GenerativeModel('gemini-pro'); response = model.generate_content('「こんにちは」を英語に翻訳してください。'); print(response.text)"

このコマンドは、「こんにちは」を英語に翻訳し、翻訳結果を表示します。

3.4. 要約

Gemini CLIは、長文のテキストを要約できます。

bash
python -c "import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key='$GOOGLE_API_KEY'); model = genai.GenerativeModel('gemini-pro'); response = model.generate_content('以下の文章を要約してください。〇〇(要約したい文章)'); print(response.text)"

〇〇(要約したい文章) の部分を、実際に要約したい文章に置き換えてください。

3.5. 質疑応答

Gemini CLIは、質問に対して回答を生成できます。

bash
python -c "import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key='$GOOGLE_API_KEY'); model = genai.GenerativeModel('gemini-pro'); response = model.generate_content('AIの未来についてどう思いますか?'); print(response.text)"

このコマンドは、「AIの未来についてどう思いますか?」という質問をGeminiに渡し、Geminiが生成した回答を表示します。

4. GitHub連携

Gemini CLIは、GitHubのリポジトリ情報に基づいたテキスト生成やコードレビューなど、開発に特化した機能を提供します。

4.1. GitHub認証の設定

GitHub連携機能を利用するには、GitHubアカウントとの認証を行う必要があります。認証には、GitHub Personal Access Token (PAT) を使用します。

  1. GitHub Personal Access Token (PAT) の作成:
    • GitHubのPersonal Access Token設定 にアクセスします。
    • 「Generate new token」をクリックし、トークンの名前を入力します。
    • 必要な権限(repo, read:org など)を選択します。
    • 「Generate token」をクリックし、生成されたトークンをコピーして安全な場所に保存します。

作成したPATを環境変数に設定します。ターミナルで以下のコマンドを実行します。

bash
export GITHUB_TOKEN="YOUR_GITHUB_TOKEN"

YOUR_GITHUB_TOKEN の部分を、取得したPATに置き換えてください。

4.2. GitHubリポジトリの情報を利用したテキスト生成

GitHubリポジトリのREADMEファイルやソースコードなどをGeminiに読み込ませ、それに基づいてテキストを生成できます。

“`bash

(例) README.mdの内容を要約する

python -c “import os; import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key=os.environ[‘GOOGLE_API_KEY’]); model = genai.GenerativeModel(‘gemini-pro’); with open(‘README.md’, ‘r’) as f: readme_content = f.read(); prompt = f’以下のREADME.mdの内容を要約してください:\n{readme_content}’; response = model.generate_content(prompt); print(response.text)”
“`

この例では、README.md ファイルの内容を読み込み、その内容を要約するようにGeminiに指示しています。

4.3. コードレビュー

Gemini CLIは、GitHubリポジトリのコードをレビューし、改善点や潜在的な問題を指摘できます。

“`bash

(例) 指定したPythonファイルのコードレビューを行う

python -c “import os; import google.generativeai as genai; genai.configure(api_key=os.environ[‘GOOGLE_API_KEY’]); model = genai.GenerativeModel(‘gemini-pro’); with open(‘my_script.py’, ‘r’) as f: code_content = f.read(); prompt = f’以下のPythonコードをレビューし、改善点や潜在的な問題を指摘してください:\n{code_content}’; response = model.generate_content(prompt); print(response.text)”
“`

この例では、my_script.py ファイルの内容を読み込み、そのコードをレビューするようにGeminiに指示しています。

5. Gemini CLIの応用例

Gemini CLIは、様々な用途に活用できます。以下に、いくつかの応用例を示します。

  • ドキュメント生成: GitHubリポジトリのソースコードから、APIドキュメントを自動生成する。
  • テストコード生成: 仕様書に基づいて、テストコードを自動生成する。
  • コミットメッセージ生成: 変更内容に基づいて、適切なコミットメッセージを生成する。
  • バグ修正: エラーメッセージに基づいて、バグの修正案を提案する。
  • コードリファクタリング: コードの品質を向上させるためのリファクタリング案を提案する。
  • 自然言語によるプログラミング: 自然言語で指示を与え、コードを自動生成する。
  • AIを活用したチャットボット: Gemini CLIをバックエンドとして、AIを活用したチャットボットを開発する。

6. トラブルシューティング

Gemini CLIの使用中に問題が発生した場合、以下の点を確認してください。

  • APIキーの設定: APIキーが正しく設定されているか確認してください。
  • 権限: Gemini APIとGitHub APIに対する適切な権限が付与されているか確認してください。
  • パッケージのバージョン: google-generativeai パッケージが最新バージョンであるか確認してください。
  • インターネット接続: インターネットに接続されているか確認してください。
  • エラーメッセージ: エラーメッセージをよく読み、原因を特定してください。

7. まとめ

Gemini CLIは、Geminiの強力なAI機能をターミナルから手軽に利用できる便利なツールです。GitHubとの連携により、開発ワークフローを効率化し、あなたの創造性をさらに高めることができます。この記事を参考に、Gemini CLIを使いこなして、AIを活用した開発を始めてみましょう。


補足:

  • この記事は、Gemini CLIの基本的な使い方を解説したものです。より高度な機能やカスタマイズについては、Gemini APIの公式ドキュメントを参照してください。
  • Gemini APIの利用には、料金が発生する場合があります。料金体系については、Google Cloud Platformのドキュメントをご確認ください。
  • この記事の内容は、Gemini CLIのバージョンアップなどにより変更される可能性があります。常に最新の情報をご確認ください。

この情報がお役に立てば幸いです。

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