Webサイトに使える!おすすめfont-family一覧【コピペ可】


Webサイトに使える!おすすめfont-family一覧【コピペ可】

Webサイトのデザインにおいて、フォント選びは非常に重要な要素の一つです。テキストは情報の大部分を占めるため、ユーザー体験に直結します。どのようなフォントを選ぶかによって、サイトの雰囲気、信頼性、そして最も重要な「読みやすさ」が大きく変わってきます。

この記事では、Webサイトで使えるおすすめのfont-familyを一覧で紹介し、それぞれの特徴や使い方、選び方のポイントを徹底的に解説します。コピペでそのまま使えるCSSコード例も多数掲載していますので、あなたのWebサイト制作にぜひ役立ててください。

なぜWebサイトのフォントが重要なのか

Webサイトにおけるフォントの役割は単に文字を表示することだけではありません。フォントはサイト全体のデザインのトーンを決定し、訪問者に特定の感情や印象を与えます。例えば、かっちりとした明朝体は信頼性や格式の高さを感じさせ、丸ゴシック体は親しみやすさや柔らかさを表現します。手書き風のフォントは個性を際立たせ、デザイン性の高いフォントはクリエイティブな印象を与えます。

さらに、フォントの選択は可読性ユーザビリティに直接影響します。どんなに素晴らしいコンテンツでも、読みにくいフォントが使われていれば、ユーザーはストレスを感じ、すぐにサイトを離れてしまうかもしれません。特に本文フォントは、長時間の読書に耐えうる高い可読性が求められます。文字の大きさ、行間、文字間だけでなく、フォント自体のデザインが読みやすさを左右します。

また、フォントはサイトのブランディングにも不可欠です。一貫性のあるフォントを使用することで、サイトや企業全体のイメージを統一し、ユーザーに覚えてもらいやすくなります。特定のフォントがそのブランドの「顔」となることも少なくありません。

font-familyプロパティの役割と指定方法の基本

CSSのfont-familyプロパティは、要素に適用するフォントを指定するために使用します。このプロパティには、一つまたは複数のフォント名を指定できます。

css
selector {
font-family: フォント名1, フォント名2, フォント名3, ...;
}

複数のフォント名をカンマ区切りで指定するのは、非常に重要なテクニックです。これは「フォールバック(Fallback)」と呼ばれ、指定したフォントがユーザーの環境にインストールされていない場合や、Webフォントの読み込みに失敗した場合に備えるためのものです。ブラウザは指定されたフォントを左から順に試していき、最初に利用可能なフォントを適用します。

フォント選びのポイント

フォントを選ぶ際に考慮すべき主なポイントは以下の通りです。

  1. 可読性・視認性: 特に本文フォントは、小さなサイズでも文字の形が判別しやすく、長文でも疲れにくいデザインであるかを確認します。文字の太さ(ウェイト)、文字幅、字間、行間との相性も考慮します。
  2. ブランディング・雰囲気: サイトの目的やターゲット層に合わせて、サイト全体の雰囲気に合ったフォントを選びます。コーポレートサイトなら信頼感のあるフォント、ブログなら親しみやすいフォントなど。
  3. 多言語対応: 日本語サイトの場合、日本語フォントは必須ですが、欧文も多く含まれる場合は、日本語フォントと欧文フォントのバランスや組み合わせも重要です。多言語サイトの場合は、対応している言語のグリフ(文字の形)が豊富か確認します。
  4. パフォーマンス: Webフォントを使用する場合、フォントファイルのサイズはサイトの表示速度に影響します。軽量なフォントや、必要な文字だけを読み込むサブセット化されたフォントを選ぶのが望ましいです。
  5. ライセンス: 使用したいフォントが、Webサイトでの使用(商用利用を含むかなど)を許可しているか、必ずライセンスを確認します。Google FontsやAdobe Fontsのフォントは基本的にWebサイトでの商用利用が可能ですが、個別の規約を確認しましょう。

font-familyプロパティの基本をさらに詳しく

font-familyプロパティには、具体的なフォント名の他に、「ジェネリックファミリー(Generic Family)」と呼ばれる総称的なフォントカテゴリを指定することができます。これは、最後に指定するフォールバックとして非常に重要です。

ジェネリックファミリーには以下の5種類があります。

  1. serif (明朝体): 文字の端に「セリフ」と呼ばれる装飾(ウロコやヒゲ)がついているフォント。クラシック、伝統的、信頼性、格式などの印象を与えます。
    例: Times New Roman, Georgia, 游明朝, IPA明朝
  2. sans-serif (ゴシック体): セリフがつかないフォント。モダン、クリーン、視認性が高いなどの印象を与えます。Webサイトの本文フォントとして最も一般的です。
    例: Arial, Helvetica, Verdana, メイリオ, 游ゴシック, Noto Sans JP
  3. monospace (等幅フォント): すべての文字が同じ幅を持つフォント。コードの表示などに適しています。
    例: Courier New, Monaco, Consolas, Osaka-等幅
  4. cursive (筆記体/手書き風): 手書きのような流れるようなデザインのフォント。デザイン性が高いですが、可読性が低い場合が多いので、見出しや装飾的なテキストに限定して使うことが多いです。
    例: Brush Script MT, Zapf-Chancery
  5. fantasy (装飾フォント): 遊び心のある、装飾性の高いフォント。特定のデザイン目的で使用されますが、可読性は期待できません。
    例: Impact, AlphaGeek

font-familyの指定では、具体的なフォント名を複数指定した後に、必ず最後にジェネリックファミリーを指定することが推奨されます。

css
body {
font-family: "Noto Sans JP", "メイリオ", Meiryo, "ヒラギノ角ゴ Pro W3", "Hiragino Kaku Gothic Pro", Osaka, "MS Pゴシック", "MS PGothic", sans-serif;
}

この例では、ユーザー環境で「Noto Sans JP」が利用可能であればそれを使い、なければ「メイリオ」…と順に試していき、いずれのフォントも利用できない場合に、環境に備わっている標準的なゴシック体(sans-serif)が適用されます。これにより、ユーザーの環境に関わらず、意図したフォントデザインに近い表示をある程度保証することができます。

ローカルフォント(システムフォント)とWebフォント

フォントの利用方法には、大きく分けて「ローカルフォント」と「Webフォント」の2種類があります。

  • ローカルフォント: ユーザーのコンピューターやデバイスにインストールされているフォントを使用します。
    • メリット: フォントファイルをダウンロードする必要がないため、表示速度が速い。
    • デメリット: ユーザーの環境に依存するため、指定したフォントがインストールされていない場合は代替フォントが表示され、サイトの見た目が崩れる可能性がある。使用できるフォントの種類が限られる。
  • Webフォント: サーバー上に置かれたフォントファイルをダウンロードして使用します。Google FontsやAdobe Fontsなどのサービスを利用するのが一般的です。
    • メリット: ユーザーの環境に関わらず、指定したフォントを常に表示できるため、デザインの統一性が保たれる。豊富な種類のフォントを利用できる。
    • デメリット: フォントファイルをダウンロードするため、サイトの表示速度が遅くなる可能性がある。ファイルサイズが大きい日本語Webフォントの場合は特に注意が必要。

現在では、デザインの統一性と表現の幅広さから、Webフォントを利用するのが主流となっています。特にGoogle Fontsは無料で豊富な種類のフォントを提供しており、多くのWebサイトで利用されています。

以降では、主にWebフォントを中心に、おすすめのフォントを紹介していきます。コピペ可能なfont-familyの指定例も掲載しますが、Webフォントを利用するには別途、HTMLでCSSファイルを読み込むか、CSSファイル内で@importルールを使用するなどの準備が必要です。具体的なWebフォントの利用方法は後述します。

【カテゴリ別】おすすめのWebフォント一覧(日本語フォント)

日本のWebサイトにおいて、日本語フォントの選択は非常に重要です。ここでは、Google Fontsを中心に、使いやすくデザイン性の高い日本語Webフォントを紹介します。

1. Noto Sans JP (ノト サンズ ジェイピー)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: GoogleとAdobeが共同開発した、世界中の言語をカバーする「Noto」ファミリーの日本語版。非常に多くの文字種(約2万字)を収録しており、漢字、ひらがな、カタカナ、約物などが網羅されています。モダンで視認性の高いクセのないゴシック体で、本文にも見出しにも適しています。ウェイトの種類も豊富(Thin, Light, Regular, Medium, Bold, Black)。
  • どんなWebサイトに合うか: あらゆる種類のWebサイトに適しています。コーポレートサイト、ブログ、ECサイト、ニュースサイトなど、幅広く利用できます。情報量の多いサイトでも高い可読性を維持できます。
  • 利用方法:
    Google Fontsからフォントを選択し、HTMLの<head>内に<link>タグを追加するか、CSSの先頭に@importルールを追加します。
    例(HTMLの場合):
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Noto+Sans+JP:[email protected]&display=swap" rel="stylesheet">

    例(CSSの場合):
    css
    @import url('https://fonts.googleapis.com/css2?family=Noto+Sans+JP:[email protected]&display=swap');

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Noto Sans JP", sans-serif;
    }
  • 注意点: ウェイトを複数指定するとファイルサイズが大きくなるため、必要なウェイトだけを選択することをおすすめします。可変フォント(Variable Fonts)として提供されているため、[email protected]のように範囲で指定すると、CSSでfont-weightを細かく指定できます。

2. Noto Serif JP (ノト セリフ ジェイピー)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: Notoファミリーの日本語明朝体。セリフが美しく、和のテイストや伝統的な雰囲気、信頼感を演出できます。本文に使用する場合は、ある程度の文字サイズと行間を確保すると読みやすくなります。見出しにもおすすめです。ウェイトの種類も豊富(ExtraLight, Light, Regular, Medium, SemiBold, Bold, Black)。
  • どんなWebサイトに合うか: コーポレートサイト、和風テイストのサイト、書籍や文化関連のサイト、ブログ記事の本文などに適しています。ゴシック体のNoto Sans JPと組み合わせて使うのも良いでしょう。
  • 利用方法:
    Google Fontsからフォントを選択し、HTMLまたはCSSで読み込みます。
    例(HTMLの場合):
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Noto+Serif+JP:[email protected]&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Noto Serif JP", serif;
    }
  • 注意点: Noto Sans JPと同様にウェイトの選択に注意が必要です。可変フォントとして提供されています。

3. M PLUS Rounded 1c (エムプラス ラウンデッド ワンシー)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: 角が丸められた、柔らかく親しみやすいゴシック体。可愛らしい、優しい、カジュアルな雰囲気を表現できます。見出し、ボタン、短いテキストなどに使うと効果的です。ウェイトも豊富(Thin, Light, Regular, Medium, Bold, Heavy, Black)。
  • どんなWebサイトに合うか: 子供向けサイト、カフェや雑貨店のサイト、個人ブログ、女性向けサイトなど、親しみやすい雰囲気を出したいサイトに適しています。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=M+PLUS+Rounded+1c:[email protected]&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    h1 {
    font-family: "M PLUS Rounded 1c", sans-serif;
    }
  • 注意点: 本文に使うと、長文では少し読みにくく感じる場合があります。デザインフォントとして、ポイント使いするのがおすすめです。

4. Kosugi Maru (コスギ マル)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: M PLUS Rounded 1cと同様に丸ゴシック体ですが、よりシンプルで癖が少ないデザインです。少し手書き感のある、ほのぼのとした雰囲気が特徴です。Regularウェイトのみ。
  • どんなWebサイトに合うか: 個人ブログ、地域情報サイト、手作り品のサイトなど、温かみや親しみやすさを出したいサイトに適しています。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Kosugi+Maru&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    p {
    font-family: "Kosugi Maru", sans-serif;
    }
  • 注意点: ウェイトがRegularしかないため、太字などで変化をつけたい場合は他のフォントとの組み合わせが必要です。

5. Sawarabi Gothic (さわらびゴシック)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: 細身で繊細な印象のゴシック体。落ち着いた、上品な雰囲気を表現できます。ひらがな・カタカナに少し手書き風のニュアンスがあり、親しみやすさもあります。Regularウェイトのみ。
  • どんなWebサイトに合うか: ポートフォリオサイト、ギャラリーサイト、女性向けのデザインサイトなど、洗練された雰囲気を演出したい場合に適しています。本文にも使えますが、少し細めなので背景色などとのコントラストに注意が必要です。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Sawarabi+Gothic&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Sawarabi Gothic", sans-serif;
    }
  • 注意点: ウェイトがRegularのみです。欧文は含まれていません。

6. Sawarabi Mincho (さわらび明朝)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: Sawarabi Gothicと同様に、細身で繊細な印象の明朝体。上品で和のテイストを強く感じさせます。Regularウェイトのみ。
  • どんなWebサイトに合うか: 美術館、書道、茶道などの和文化関連サイト、高級感を演出したいサイト、ブログ記事の見出しなどに適しています。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Sawarabi+Mincho&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    h2 {
    font-family: "Sawarabi Mincho", serif;
    }
  • 注意点: ウェイトがRegularのみです。欧文は含まれていません。本文にはやや細すぎる場合があります。

7. Zen Kaku Gothic New (ゼンカクゴシックニュー)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: バランスの取れた、現代的で視認性の高いゴシック体。本文、見出しともに使いやすい汎用性の高いフォントです。Noto Sans JPに似ていますが、若干デザインのニュアンスが異なります。ウェイトも豊富(Light, Regular, Medium, Bold, Black)。
  • どんなWebサイトに合うか: 多くの種類のWebサイトに適しています。迷ったらこれを選ぶのも良いでしょう。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Zen+Kaku+Gothic+New:[email protected]&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Zen Kaku Gothic New", sans-serif;
    }
  • 注意点: 可変フォントとして提供されています。

8. Zen Old Mincho (ゼンオールド明朝)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: 伝統的な明朝体デザインを踏襲しつつ、Webでの使用に適した調整が施されています。落ち着きと品格を感じさせます。本文にも見出しにも使えます。ウェイトも豊富(Light, Regular, Medium, SemiBold, Bold, Black)。
  • どんなWebサイトに合うか: ニュースサイト、文化関連サイト、ブログ記事、ブランドサイトなど、信頼感や伝統的な雰囲気を重視するサイトに適しています。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Zen+Old+Mincho:[email protected]&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Zen Old Mincho", serif;
    }
  • 注意点: 可変フォントとして提供されています。

9. Shippori Mincho (しっぽり明朝) / Shippori Mincho B1 (しっぽり明朝B1)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: 活字書体のような雰囲気を持ちつつ、Webでの読みやすさも考慮された明朝体。ゆったりとしたエレガントな印象を与えます。Shippori MinchoはRegularウェイトのみ、Shippori Mincho B1は太めのBoldウェイトのみが提供されています。
  • どんなWebサイトに合うか: 書籍紹介サイト、文学系ブログ、和風デザインサイト、品の良さを演出したいサイトなどに適しています。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Shippori+Mincho&family=Shippori+Mincho+B1:wght@700&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Shippori Mincho", serif; /* 本文に */
    }
    h2 {
    font-family: "Shippori Mincho B1", serif; /* 見出しに */
    }
  • 注意点: それぞれウェイトが限られています。組み合わせて使うか、他のフォントと併用するのが良いでしょう。

10. Klee One (クレー ワン)

  • 提供元: Google Fonts
  • 特徴: 教育現場での利用も想定された、癖がなく読みやすい教科書体に近いゴシック体。ひらがな・カタカナは手書き風で、漢字はゴシック体というユニークな組み合わせが特徴です。親しみやすさと信頼感を両立しています。RegularとSemiBoldのウェイトがあります。
  • どんなWebサイトに合うか: 教育関連サイト、子供向けサイト、地域情報サイト、親しみやすいブログなどに適しています。
  • 利用方法:
    html
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.googleapis.com">
    <link rel="preconnect" href="https://fonts.gstatic.com" crossorigin>
    <link href="https://fonts.googleapis.com/css2?family=Klee+One:[email protected]&display=swap" rel="stylesheet">

    CSSでのfont-family指定:
    css
    body {
    font-family: "Klee One", sans-serif;
    }
  • 注意点: 可変フォントとして提供されています。

その他、個性的な日本語Webフォント (Google Fonts)

デザイン性を重視したい場合や、特定のコンセプトを持つサイトで使える個性的なフォントも多数提供されています。

  • Stick: 細身でスタイリッシュなゴシック体。モダンなデザインに。
    css
    font-family: "Stick", sans-serif;
  • Train One: 太く力強いゴシック体。見出しやバナーにインパクトを与えたい場合に。
    css
    font-family: "Train One", sans-serif;
  • Hachi Maru Pop: 丸みがあり、手書き感の強いポップ体。可愛らしく元気な印象に。
    css
    font-family: "Hachi Maru Pop", sans-serif;
  • Kiwi Maru: 丸ゴシック体。Kosugi Maruよりもさらに丸みが強く、可愛らしい雰囲気に。
    css
    font-family: "Kiwi Maru", sans-serif;
  • Potta One: 太く丸い、インパクトのあるフォント。コミカルで楽しい雰囲気に。
    css
    font-family: "Potta One", sans-serif;
  • Rampart One: 極太のアウトラインフォント。見出しに強烈なインパクトを。
    css
    font-family: "Rampart One", display;
  • Reggae One: 揺れるようなユニークなフォント。音楽やエンタメ系サイトに。
    css
    font-family: "Reggae One", display;
  • RocknRoll One: ロックな雰囲気の太字フォント。力強くエネルギッシュな印象に。
    css
    font-family: "RocknRoll One", sans-serif;
  • DotGothic16: ドット絵のようなゴシック体。レトロ、ピクセルアート関連のデザインに。
    css
    font-family: "DotGothic16", monospace;
  • Dela Gothic One: 極太でインパクト大のゴシック体。見出しやキャッチコピーに最適。
    css
    font-family: "Dela Gothic One", sans-serif;
  • Yuji Syuku / Yuji Mai / Yuji Boku: 異なる手書きの味を持つ明朝体。落ち着いた和風テイストに。
    css
    font-family: "Yuji Syuku", serif;
    font-family: "Yuji Mai", serif;
    font-family: "Yuji Boku", serif;
  • BIZ UDGothic / BIZ UDPGothic / BIZ UDMincho / BIZ UDPMincho: UD (ユニバーサルデザイン) フォント。誰にでも読みやすいように設計されています。本文に最適。
    css
    font-family: "BIZ UDGothic", sans-serif; /* 等幅 */
    font-family: "BIZ UDPGothic", sans-serif; /* プロポーショナル */
    font-family: "BIZ UDMincho", serif; /* 等幅 */
    font-family: "BIZ UDPMincho", serif; /* プロポーショナル */

Adobe Fontsについて:
Adobe Creative Cloudユーザーであれば、Adobe Fontsも強力な選択肢です。小塚明朝/ゴシック、源ノ明朝/角ゴシック(Notoと同一デザインベース)、貂明朝、りょうなど、高品質な日本語フォントが多数利用可能です。利用方法はAdobe Fontsのサイトでプロジェクトを作成し、指定されたコードを埋め込む形になります。利用規約はCreative Cloudの契約に準じます。

【カテゴリ別】おすすめのWebフォント一覧(欧文フォント)

欧文フォントは日本語フォントに比べてファイルサイズが小さく、種類も非常に豊富です。日本語サイトでも、数字や英字表記の部分に欧文フォントを適用することで、デザインの質を高めることができます。欧文フォントはGoogle Fontsに特に多くの無料フォントがあります。

Sans-serif (サンセリフ/ゴシック体)

モダン、クリーン、ミニマルな印象を与え、Webサイトの本文フォントとして最も広く使われています。

  1. Roboto: GoogleがAndroidのために開発したフォント。非常にニュートラルでバランスが取れています。幅広いウェイトがあり、汎用性が高いです。
    css
    font-family: 'Roboto', sans-serif;
  2. Open Sans: Apache Licenseで提供される、非常に人気の高いフォント。高い可読性を持ち、多くのウェイトがあります。広範な文字セットをサポートしています。
    css
    font-family: 'Open Sans', sans-serif;
  3. Lato: ポーランドのデザイナーが作成した、わずかに丸みを帯びた親しみやすいサンセリフ。ウェイトの種類が豊富です。
    css
    font-family: 'Lato', sans-serif;
  4. Montserrat: ブエノスアイレスの古いポスターからインスピレーションを得たフォント。力強く、幾何学的な形状が特徴です。見出しに使うと効果的です。
    css
    font-family: 'Montserrat', sans-serif;
  5. Oswald: Alternates Gothic No. 2をベースにしたフォント。縦方向に詰まったデザインで、見出しやキャッチコピーに使うとインパクトがあります。
    css
    font-family: 'Oswald', sans-serif;
  6. Source Sans Pro: Adobeが開発した、最初のオープンソースフォント。本文での可読性に優れており、プロフェッショナルな印象を与えます。
    css
    font-family: 'Source Sans Pro', sans-serif;
  7. Poppins: 幾何学的な形状を持つサンセリフ。モダンで可愛らしい雰囲気も持ち合わせています。見出しやロゴデザインにも。
    css
    font-family: 'Poppins', sans-serif;
  8. Raleway: エレガントな雰囲気を持つ細身のサンセリフ。当初は細いウェイトのみでしたが、現在は幅広いウェイトが提供されています。
    css
    font-family: 'Raleway', sans-serif;

Serif (セリフ/明朝体)

クラシック、伝統的、エレガントな印象を与え、書籍や論文、ブランドサイトなどでよく使われます。Webサイトでは見出しや短い本文に使うこともあります。

  1. Merriweather: ウェブサイトで高い可読性を持つようにデザインされたセリフフォント。少し大きめに使うとより効果的です。
    css
    font-family: 'Merriweather', serif;
  2. Playfair Display: 18世紀後半の活字からインスピレーションを得たフォント。ディスプレイ用途(見出しなど)に最適です。コントラストが高く、エレガントです。
    css
    font-family: 'Playfair Display', serif;
  3. Georgia: Microsoftによってデザインされたシステムフォント。Webでの読みやすさに優れており、広く利用されています。
    css
    font-family: Georgia, serif;
  4. Times New Roman: 非常に古典的で一般的なシステムフォント。新聞や書籍でよく使われます。
    css
    font-family: "Times New Roman", Times, serif;

Display (ディスプレイ/見出し用)

見出しやロゴなど、大きなサイズでインパクトを与えたい場合に使うフォント。デザイン性が高いものが多いです。

  1. Lobster: 太めのスクリプト(筆記体)フォント。レトロで楽しい雰囲気を演出します。
    css
    font-family: 'Lobster', cursive;
  2. Pacifico: ブラシストロークのようなスクリプトフォント。カジュアルで陽気な印象に。
    css
    font-family: 'Pacifico', cursive;
  3. Anton: 非常に太いサンセリフ。見出しに強いインパクトを与えます。
    css
    font-family: 'Anton', sans-serif;

Monospace (等幅フォント)

すべての文字が同じ幅を持つフォント。コードブロックやターミナル表示などに適しています。

  1. Inconsolata: プログラミングコードの表示に特化してデザインされた等幅フォント。高い可読性を持っています。
    css
    font-family: 'Inconsolata', monospace;
  2. Roboto Mono: Robotoファミリーの等幅版。モダンでクセが少ないデザインです。
    css
    font-family: 'Roboto Mono', monospace;
  3. Courier New: 古典的なタイプライター風の等幅フォント。システムフォントとしても広く利用されています。
    css
    font-family: "Courier New", Courier, monospace;

Script/Handwriting (スクリプト/手書き風)

手書きのようなデザインのフォント。個性的で装飾性が高いですが、可読性は低いことが多いです。見出しや署名などに限定して使います。

  1. Great Vibes: エレガントで流れるようなスクリプトフォント。フォーマルながらも柔らかな印象に。
    css
    font-family: 'Great Vibes', cursive;
  2. Dancing Script: 少し弾むような、カジュアルなスクリプトフォント。親しみやすい雰囲気に。
    css
    font-family: 'Dancing Script', cursive;
  3. Caveat: 手書き感を強く残したフォント。親しみやすく、個人ブログなどに適しています。
    css
    font-family: 'Caveat', cursive;

ローカルフォント(システムフォント)についてさらに詳しく

Webフォントが普及した現在でも、ローカルフォントをフォールバックとして指定することの重要性は変わりません。また、Webフォントの読み込みに時間がかかる場合に、ローカルフォントを先に表示させることで、ユーザーはすぐにコンテンツを読み始めることができます(FOIT/FOUT対策については後述)。

主要なOSに標準搭載されている代表的な日本語ローカルフォントは以下の通りです。

  • Windows:
    • メイリオ (Meiryo)
    • 游ゴシック (Yu Gothic)
    • 游明朝 (Yu Mincho)
    • MS Pゴシック (MS PGothic)
    • MS P明朝 (MS PMincho)
  • macOS:
    • ヒラギノ角ゴ Pro W3 / W6 (Hiragino Kaku Gothic Pro)
    • ヒラギノ明朝 Pro W3 / W6 (Hiragino Mincho Pro)
    • 游ゴシック (Yu Gothic)
    • 游明朝 (Yu Mincho)
    • Osaka
  • iOS:
    • ヒラギノ角ゴシック (Hiragino Sans)
    • ヒラギノ明朝 (Hiragino Mincho)
    • 游ゴシック体 (YuGothic)
    • 游明朝体 (YuMincho)
  • Android:
    • Noto Sans JP (最近のバージョン)
    • Droid Sans Japanese (古いバージョン)

これらのローカルフォントを適切にフォールバックとして指定することで、Webフォントが読み込めない場合でも、サイトのデザインや可読性を大きく損なうことを防げます。

典型的な日本語フォールバックの指定例:

“`css
/ ゴシック体 /
font-family: “Noto Sans JP”, “Hiragino Kaku Gothic Pro”, “メイリオ”, Meiryo, Osaka, “MS Pゴシック”, “MS PGothic”, sans-serif;

/ 明朝体 /
font-family: “Noto Serif JP”, “Hiragino Mincho Pro”, “游明朝”, YuMincho, serif;
“`

欧文ローカルフォントの例:

“`css
/ Sans-serif /
font-family: Arial, Verdana, “Helvetica Neue”, Helvetica, sans-serif;

/ Serif /
font-family: Georgia, “Times New Roman”, Times, serif;

/ Monospace /
font-family: Consolas, Monaco, ‘Andale Mono’, ‘Ubuntu Mono’, monospace;
“`

これらのローカルフォントの指定は、ユーザー環境に依存するため、常に同じ見た目になるとは限りませんが、最低限の可読性を確保するために重要です。

Webフォントの利用方法(Google Fontsを中心に)

Google Fontsは、無料で利用できる高品質なWebフォントを多数提供しており、最も手軽にWebフォントを導入できるサービスの一つです。

1. Google Fontsのサイトでフォントを選ぶ

Google Fonts (https://fonts.google.com/) にアクセスします。
検索やフィルタリング機能を使って、使いたいフォントを探します。言語フィルタで「Japanese」を選択すると日本語フォントだけを表示できます。
フォントをクリックすると、詳細ページが表示され、プレビューや提供されているウェイトを確認できます。

2. 選択したフォントを読み込む

フォントを選択すると、画面右側に選択したフォントが表示されます。「Selected family(s)」パネルを開き、利用したいウェイトにチェックを入れます。
パネルの下部に、HTMLで読み込むための<link>タグと、CSSで読み込むための@importルールが表示されます。どちらか一方の方法で読み込みます。

方法 A: HTMLの<head>タグ内に<link>タグを記述(推奨)

最も一般的な方法です。サイトのHTMLファイルの<head>セクション内に、Google Fontsで生成された<link>タグをそのままコピー&ペーストします。

“`html




My Website



“`

preconnect属性は、Google Fontsサーバーへの接続を早期に開始させるためのパフォーマンス最適化です。display=swapは、フォントが読み込まれるまでの表示方法を指定するもので、ローカルフォントを一旦表示し、Webフォントの読み込みが完了したら切り替える動作になります(FOUT – Flash of Unstyled Text)。これが最もユーザー体験が良いとされています。

方法 B: CSSファイルに@importルールを記述

CSSファイルの冒頭に、Google Fontsで生成された@importルールを記述します。

“`css
@import url(‘https://fonts.googleapis.com/css2?family=Noto+Sans+JP:wght@400;700&display=swap’);

/ その他のCSSスタイル /
body {
font-family: “Noto Sans JP”, sans-serif;
}
“`

@importルールは、linkタグよりも後にCSSの読み込みが開始されるため、パフォーマンス面ではlinkタグの方が一般的に推奨されます。

3. CSSでfont-familyを指定する

HTMLまたはCSSでフォントを読み込んだ後、CSSのfont-familyプロパティでそのフォント名を指定します。

“`css
body {
font-family: ‘Noto Sans JP’, sans-serif; / 全体フォント /
}

h1 {
font-family: ‘Oswald’, sans-serif; / 見出しフォント /
font-weight: 700; / Google Fontsで読み込んだウェイトに合わせて指定 /
}

.code-block {
font-family: ‘Inconsolata’, monospace; / コードブロック用フォント /
}
“`

font-weightプロパティも、Google Fontsで読み込んだウェイトの範囲内で指定する必要があります。例えば、Regular (400) と Bold (700) のウェイトだけを読み込んだ場合、font-weight: 300; のようにそれ以外のウェイトを指定しても適用されません(ブラウザが最も近いウェイトで代替表示するか、指定が無効になる)。可変フォントの場合は、指定した範囲内で任意の数値を指定できます。

font-family指定の具体的な例と応用

Webサイトでは、見出し、本文、ナビゲーション、フッターなど、要素によって異なるフォントやウェイトを使い分けるのが一般的です。これにより、情報に階層(ヒエラルキー)が生まれ、ユーザーはサイト構造を理解しやすくなります。

例1: 見出しと本文で異なるフォントを使う

“`css
/ Google Fontsの読み込み例 (HTML 内) /

/ CSS /
body {
font-family: “Noto Sans JP”, sans-serif; / 本文は読みやすいゴシック体 /
line-height: 1.6; / 本文の行間を調整して可読性を高める /
font-size: 16px; / 基本フォントサイズ /
}

h1, h2, h3 {
font-family: “Montserrat”, sans-serif; / 見出しはインパクトのある欧文フォント /
font-weight: 700; / 太字に /
margin-bottom: 0.5em;
}

h1 {
font-size: 2.5em;
}

h2 {
font-size: 2em;
}

h3 {
font-size: 1.5em;
}
“`

この例では、本文に汎用性の高い「Noto Sans JP」を使い、見出しにはデザイン性の高い「Montserrat」を使っています。これにより、コンテンツの階層が視覚的に明確になります。

例2: フォントウェイトの活用

同じフォントでも、ウェイトを変えることで強調したり、要素の役割を明確にしたりできます。

“`css
/ Google Fontsの読み込み例 (HTML 内) /

/ CSS /
body {
font-family: “Zen Kaku Gothic New”, sans-serif;
font-weight: 400; / 通常の本文はRegular (400) /
}

strong {
font-weight: 700; / 強調したい箇所はBold (700) /
}

h1 {
font-weight: 900; / 見出しはBlack (900) で最も太く /
}
“`

ウェイトを適切に使い分けることで、デザインに抑揚が生まれ、重要な情報が目立ちやすくなります。Google Fontsで提供されているウェイトはフォントによって異なりますので、利用したいウェイトが含まれているか確認しましょう。可変フォントの場合は、CSSでfont-weightに1〜1000の任意の数値を指定できます。

例3: font ショートハンドプロパティ

font-style, font-weight, font-size, line-height, font-familyをまとめて指定できるfontショートハンドプロパティも便利です。

“`css
p {
/ 短縮形 /
font: normal 400 1rem/1.6 “Noto Sans JP”, sans-serif;

/ 上記を個別に指定した場合 /
/
font-style: normal;
font-weight: 400;
font-size: 1rem;
line-height: 1.6;
font-family: “Noto Sans JP”, sans-serif;
/
}
“`

font-sizeline-heightはスラッシュ(/)で区切って指定します。font-familyは最後に指定します。fontショートハンドを使う際は、font-sizefont-familyは必須です。他のプロパティ(font-style, font-weight, font-variant, font-stretch)は省略可能で、省略した場合は初期値が適用されます。

フォント選びのさらに詳しいポイント

Webサイトの目的とターゲット層

  • ビジネス/コーポレートサイト: 信頼感、安定感を与えるセリフ体や、クリーンでプロフェッショナルなサンセリフ体が適しています。(例: Noto Serif JP, Zen Old Mincho, Noto Sans JP, Zen Kaku Gothic New, Source Sans Pro)
  • ブログ/メディアサイト: 長文の可読性を重視。本文は読みやすいサンセリフ体が一般的ですが、雰囲気によっては明朝体も。(例: Noto Sans JP, Open Sans, Lato, Zen Kaku Gothic New, Noto Serif JP, Zen Old Mincho)
  • ECサイト: 商品の魅力を引き立てるフォントを。ターゲット層や商品カテゴリによって異なります。高級感を出すならセリフ体、カジュアルなら丸ゴシック体など。(例: Noto Sans JP, M PLUS Rounded 1c, Playfair Display)
  • ポートフォリオ/クリエイティブサイト: 個性や世界観を表現できるフォントを。デザイン性の高いフォントや、ローカルフォントとの組み合わせも検討。(例: Montserrat, Raleway, Sawarabi Gothic, 個性的な日本語フォント)
  • 教育/公共機関サイト: 誰もが読みやすいユニバーサルデザインフォントが推奨されます。(例: BIZ UDフォント, Klee One)

アクセシビリティへの配慮

フォントの選択はアクセシビリティにも大きく関わります。

  • 可読性: 特に本文フォントは、字間や行間を適切に設定しても、フォント自体のデザインが複雑すぎたり細すぎたりすると読みにくくなります。ユニバーサルデザインフォントや、xハイト(小文字の「x」の高さを基準とした、ベースラインからミッドラインまでの高さ)が大きいフォントは一般的に可読性が高いとされます。
  • 文字サイズ: 小さすぎる文字サイズは避けましょう。特にモバイル環境では、適切なサイズを設定することが重要です。pxだけでなく、emremといった相対単位を使用すると、ユーザーがブラウザ設定で文字サイズを調整しやすくなります。
  • コントラスト: テキストの色と背景色のコントラスト比が十分であるか確認しましょう。WCAG (Web Content Accessibility Guidelines) 2.1では、通常のテキストで4.5:1以上、大きなテキスト(18pt以上または太字14pt以上)で3:1以上のコントラスト比を推奨しています。
  • font-displayプロパティ: Webフォントの読み込み中の表示方法を指定できます。swapを指定すると、読み込み完了まで代替フォントが表示されるため、ユーザーは待たずにコンテンツを読めます。これはFOUT (Flash of Unstyled Text) と呼ばれ、FOIT (Flash of Invisible Text – フォント読み込みまでテキストが非表示になる) よりもアクセシビリティが高いとされます。

パフォーマンスへの配慮

Webフォントはファイルサイズが大きい場合があり、サイトの表示速度に影響します。

  • 必要なウェイトとスタイルだけを読み込む: Google Fontsなどでフォントを選択する際に、使用しないウェイトやスタイル(イタリックなど)のチェックは外しましょう。
  • サブセット化: 特定の文字だけを収録したフォントファイル(サブセット)を利用すると、ファイルサイズを大幅に削減できます。Google Fontsの日本語フォントは多くがサブセット化されていますが、それでもファイルサイズは大きめです。
  • display=swapの利用: 前述の通り、読み込みパフォーマンスの体感を向上させ、FOUTを避けます。
  • preloadpreconnect: HTMLの<head>内で<link rel="preload"><link rel="preconnect">を使用すると、ブラウザにフォントファイルを早期に読み込む準備をさせることができ、表示速度を改善できる場合があります。Google Fontsの<link>タグに含まれるpreconnectはそのためのものです。
  • ローカルホストされたフォント: サイトと同じサーバーにフォントファイルを置いて提供すると、外部サーバーへの接続オーバーヘッドがなくなり、パフォーマンスが向上する場合があります。ただし、フォントファイルの形式変換(WOFF2, WOFFなど)やCSS (@font-face) の記述が必要になります。WOFF2形式は最新の圧縮率の高い形式で、対応ブラウザも増えています。

ライセンスの確認

使用するフォントがWebサイトでの使用を許可しているか、商用利用が可能かなど、ライセンス規約を必ず確認してください。Google FontsやAdobe Fontsのフォントは、多くの場合Webサイトでの商用利用が許可されていますが、念のため各サービスの規約を確認しましょう。無料配布されているフォントでも、商用利用やWebサイトでの利用に制限がある場合があります。

フォントとデザインの組み合わせのコツ

フォントペアリング

複数のフォントを組み合わせることで、サイトに奥行きと個性が生まれます。一般的に、見出しと本文で異なるフォントを組み合わせることが多いです。相性の良いフォントを選ぶためのヒント:

  • コントラスト: セリフ体とサンセリフ体の組み合わせは定番です。異なるカテゴリのフォントを組み合わせることで、互いを引き立て合います。(例: Noto Serif JP + Noto Sans JP, Playfair Display + Open Sans)
  • 類似性: 全く異なるフォントよりも、どこか共通点のあるフォントの方がまとまりやすい場合があります。例えば、xハイトが近いフォントや、文字の骨格(スケルトン)が似ているフォントなど。同じフォントファミリーの異なるウェイトやスタイルを組み合わせるのも有効です。
  • 役割分担: 一方のフォントは個性を強く出し、もう一方は可読性を重視するなど、それぞれの役割を明確にしましょう。見出しはデザイン性、本文は読みやすさ、といった具合です。
  • 使いすぎない: サイト全体で使うフォントは2〜3種類程度に抑えるのがおすすめです。使いすぎると統一感がなくなり、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。

ヒエラルキーの表現

フォントのサイズ、ウェイト、スタイルの違いを使って、情報の重要度や階層を表現します。

  • サイズ: 見出し > サブ見出し > 本文 > キャプション の順に大きくします。
  • ウェイト: 重要なテキストや見出しは太く、補足的なテキストは細くするなど。
  • スタイル: イタリック体は強調や引用などに使います。
  • 色: 色もフォントのヒエラルキーや目立たせたい部分の表現に使えますが、コントラストには注意が必要です。

本文の可読性を最優先する

見出しやデザインフォントで個性やインパクトを出すのは良いですが、サイトの大部分を占める本文の可読性を損なってはいけません。本文フォントを選ぶ際は、何よりも「読みやすさ」を重視しましょう。適切なフォントサイズ、行間(line-height)、文字間(letter-spacing)の設定も、本文の可読性には不可欠です。一般的に、本文のline-height1.51.8程度が読みやすいとされています。

よくある質問(FAQ)

Q: Webフォントは無料ですか?有料ですか?
A: Google Fontsで提供されているフォントはすべて無料です。Adobe FontsはAdobe Creative Cloudの契約に含まれています。その他にも無料または有料のWebフォントサービスや、買い切りのフォントライセンスなど、様々な形態があります。商用利用の可否を含め、ライセンスは必ず確認してください。

Q: Webフォントを使うとサイトが遅くなりますか?
A: フォントファイルをダウンロードする分の通信が発生するため、ローカルフォントのみの場合と比較すると表示速度に影響が出る可能性があります。特に日本語Webフォントはファイルサイズが大きい傾向にあります。しかし、必要なウェイトのみを読み込む、サブセット化されたフォントを使う、display=swapを利用する、preloadpreconnectを活用するなど、適切な対策を講じることで、パフォーマンスへの影響を最小限に抑えることができます。CDN (Content Delivery Network) から提供されるGoogle Fontsなどは、ユーザーの地理的に近いサーバーから配信されるため高速です。

Q: 日本語フォントと欧文フォントは別々に指定する必要がありますか?
A: 必ずしも別々に指定する必要はありませんが、日本語と欧文のデザインのバランスを考慮して、それぞれに適したフォントを組み合わせるのが一般的です。例えば、日本語はNoto Sans JP、欧文(英数字)はRobotoのように指定したい場合、以下のように記述します。
css
body {
font-family: "Noto Sans JP", Roboto, sans-serif;
}

このように指定すると、日本語部分はNoto Sans JPで表示され、欧文部分はRobotoで表示されます(Noto Sans JPにも欧文は含まれますが、Robotoの方がデザイン的に優れている場合など)。先に指定したフォントが、対応する文字種を持っていればそれが優先されます。欧文フォントは日本語のグリフを持たないことがほとんどなので、日本語の部分にはその後の日本語フォントやジェネリックファミリーが適用されます。

Q: 商用利用できるフォントの見分け方は?
A: フォントの配布元やライセンス情報ページで確認します。Google FontsのフォントはすべてApache License, Version 2.0またはSIL Open Font Licenseで提供されており、Webサイトでの商用利用が可能です。Adobe Fontsも基本的に商用利用可能ですが、Creative Cloudの契約期間中に限るなどの条件があります。その他の配布サイトでダウンロードしたフォントは、必ず付属のREADMEファイルやサイト上の利用規約を確認してください。「フリーフォント」と書かれていても、個人的な利用に限られる場合や、商用利用には別途手続きが必要な場合があります。

Q: font-familyで一番最初に指定すべきフォントは?
A: 最も優先して表示したいフォント(通常はWebフォント)を最初に指定します。その後に、代替となるWebフォント、広く使われているローカルフォント(Windows用、macOS用)、そして最後にジェネリックファミリーを指定するのが一般的な書き方です。
例: "Webフォント名", "よく使われるWindowsローカルフォント", "よく使われるmacOSローカルフォント", "その他のローカルフォント", ジェネリックファミリー;

まとめ

Webサイトにおけるフォント選びは、デザイン、ユーザビリティ、ブランディング、そしてアクセシビリティに大きく関わる重要なプロセスです。font-familyプロパティを理解し、複数のフォントを適切に指定することで、ユーザーの環境に関わらず、意図したデザインに近い表示を実現できます。

この記事では、Google Fontsを中心に、日本語フォントと欧文フォントのおすすめを多数紹介しました。それぞれのフォントには独特の特徴があり、サイトの雰囲気に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。

Webフォントの利用は、デザインの幅を広げますが、パフォーマンスへの配慮も忘れてはなりません。必要なウェイトのみを読み込む、font-display: swapを利用するなど、ユーザー体験を損なわない工夫が必要です。

今回紹介したフォント以外にも、世界には無数のフォントが存在します。様々なフォントを試してみて、あなたのWebサイトに最もマッチするものを見つけてください。フォント選びは一度決めたら終わりではなく、サイトの成長やコンテンツの変化に合わせて見直していくことも大切です。

この記事が、あなたのWebサイト制作におけるフォント選びの一助となれば幸いです。紹介したfont-familyのコード例を参考に、ぜひ様々なフォントを試してみてください。


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