Clash Verge Rev 入門:初心者向け使い方マニュアル

はい、承知いたしました。Clash Verge Rev(CVR)の初心者向け使い方マニュアルを、約5000語の詳細な記事として記述します。


Clash Verge Rev 入門:初心者向け使い方マニュアル

はじめに:Clash Verge Revの世界へようこそ

インターネットの利用が日常不可欠となる中で、私たちは様々な情報にアクセスし、オンラインサービスを利用しています。しかし、地域によるコンテンツ制限、プライバシー保護の懸念、そしてより快適なインターネット環境へのニーズは尽きません。Clash Verge Rev(CVR)は、そうした課題を解決し、あなたのインターネット体験を大きく向上させる強力なツールです。

このマニュアルは、Clash Verge Revを初めて使う方、またはこれまでプロキシツールを使ったことがない「初心者」の皆さんのために作成されました。約5000語という詳細な記述を通じて、CVRの概念から導入、基本的な使い方、さらには一歩進んだ活用法、そしてトラブルシューティングまで、網羅的に解説します。このガイドを読み終える頃には、CVRを自信を持って使いこなし、より自由で安全なインターネット環境を手に入れることができるでしょう。

さあ、Clash Verge Revの冒険に出発しましょう!


第1章:Clash Verge Revとは何か? – 基礎知識の解説

Clash Verge Revの具体的な使い方に入る前に、まずはその基本的な概念と、関連する技術について理解を深めましょう。

1.1 プロキシとは何か? なぜ必要なのか?

インターネットを利用する際、私たちは通常、自分のデバイスから直接ウェブサイトやサービスに接続しています。プロキシ(Proxy)とは、この直接接続の間に「代理人」を挟む技術です。あなたがプロキシサーバーを経由してインターネットに接続すると、あなたのリクエストはまずプロキシサーバーに送られ、プロキシサーバーが代わりに目的のウェブサイトにアクセスし、その結果をあなたに返します。

プロキシが必要な主な理由:

  • 地域制限の回避: 特定の国や地域からしかアクセスできないウェブサイトやサービスを利用できるようになります。プロキシサーバーが目的のコンテンツがある国に設置されていれば、まるでその国からアクセスしているかのように見せかけることができます。
  • プライバシー保護: あなたの実際のIPアドレスを隠し、プロキシサーバーのIPアドレスでアクセスすることで、オンライン活動の追跡を困難にし、プライバシーを保護します。
  • セキュリティの向上: 悪意のあるサイトへのアクセスを防いだり、特定のコンテンツをフィルタリングするセキュリティ機能を持つプロキシもあります。
  • ネットワーク速度の改善(キャッシュ機能): 頻繁にアクセスされるコンテンツをプロキシサーバーがキャッシュすることで、再度のアクセス時に高速に表示できる場合があります。

1.2 VPNとの違いは?

プロキシとよく混同されるのがVPN(Virtual Private Network)です。両者ともにIPアドレスを隠し、地域制限を回避する目的で使われますが、その仕組みと機能には重要な違いがあります。

  • VPN: あなたのデバイスとVPNサーバーの間に「暗号化されたトンネル」を形成します。このトンネルを通るすべてのインターネットトラフィック(ウェブブラウジング、メール、ストリーミング、ゲームなど)は暗号化され、安全に保護されます。VPNは通常、システム全体のネットワーク接続に影響を与えます。
  • プロキシ: 特定のアプリケーション(ウェブブラウザなど)のトラフィックのみをプロキシサーバー経由でルーティングします。一般的にVPNほど強力な暗号化は行われません。Clashのようなツールは、プロキシサーバーへの接続を管理しますが、その接続自体は必ずしもVPNのようなシステムレベルの暗ネルを形成するわけではありません。(ただし、Clash MetaやClash Verge Revは、TUNモードと呼ばれる機能でVPNのようにシステム全体のトラフィックを制御することも可能です。これについては後述します。)

要約すると: VPNはより広範なセキュリティとプライバシーを提供し、プロキシは特定の目的(地域制限回避など)に特化していることが多いです。Clash Verge Revはプロキシサーバーを管理・利用するためのGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)であり、VPNの機能も一部カバーできるツールと言えます。

1.3 Clashとは? Clash Metaとは?

Clash Verge Revを理解する上で不可欠なのが「Clash」というキーワードです。

  • Clash(クラッシュ): Go言語で書かれた、高性能なクロスプラットフォームのプロキシコアです。Clashは設定ファイル(通常はYAML形式)に基づいて、様々なプロキシプロトコル(Shadowsocks, V2Ray, Trojan, Snellなど)をサポートし、高度なルーリング機能(どのトラフィックをプロキシ経由にするか、直通にするかなど)を提供します。しかし、Clash自体はコマンドラインインターフェース(CUI)であり、初心者には扱いにくいものでした。
  • Clash Meta(クラッシュメタ): Clashの派生版(フォーク)であり、オリジナルのClashよりもさらに多くのプロトコルをサポートし、性能向上や新機能(例えば、より柔軟なDNS設定やTUNモードの改善)が追加されています。Clash Verge Revは、このClash Metaをバックエンド(裏側で動くエンジン)として利用しています。

1.4 Clash Vergeとは? そしてClash Verge Revへ

  • Clash Verge: Clash Metaの強力な機能を、より多くのユーザーが簡単に使えるようにするための「GUI(Graphical User Interface)」、つまり視覚的に操作できるソフトウェアとして開発されました。Clash Vergeのおかげで、コマンドラインの知識がなくてもClash Metaの機能を活用できるようになりました。
  • Clash Verge Rev (CVR): オリジナルのClash Vergeは開発が停滞していましたが、その優れたデザインと機能を惜しむコミュニティによって、開発が引き継がれ、改良が加えられたのがClash Verge Revです。「Rev」は「Revolution」や「Revitalization」といった意味合いを持つとされ、コミュニティ主導で活発にメンテナンスされていることを示します。

CVRを選ぶ理由:

  • ユーザーフレンドリーなインターフェース: 直感的で分かりやすいデザイン。
  • 最新のClash Metaコア: 最先端のプロトコルと機能に対応。
  • 活発な開発とサポート: コミュニティによって継続的に改善され、バグ修正や新機能が追加されている。
  • クロスプラットフォーム対応: Windows, macOS, Linuxなど、様々なOSで利用可能。

1.5 動作環境

Clash Verge Revは、以下のOSで動作します。

  • Windows: Windows 10/11 (64-bit推奨)
  • macOS: macOS 10.15 Catalina以降 (Intel/Apple Silicon)
  • Linux: 主要なディストリビューション (Ubuntu, Fedoraなど)

一般的なPCスペックがあれば問題なく動作しますが、多くのプロキシ接続を同時に処理する場合や、高速なネットワーク環境で利用する場合には、ある程度のCPUとRAMがあるとより快適です。


第2章:Clash Verge Rev導入前の準備

Clash Verge Revをダウンロードしてインストールする前に、いくつかの重要な準備が必要です。

2.1 プロキシサブスクリプションの入手

Clash Verge Revはあくまで「ツール」であり、実際にインターネットに接続するための「プロキシサーバー」は別途用意する必要があります。ほとんどの場合、これは「プロキシサブスクリプション」と呼ばれるサービスを利用することになります。

プロキシサブスクリプションとは:
VPNサービスと同様に、専門のプロバイダが提供するプロキシサーバー群へのアクセス権です。通常、月額または年額で料金を支払い、契約すると専用の「サブスクリプションURL」が提供されます。このURLをCVRに登録することで、プロバイダが提供する複数のプロキシサーバー(ノード)を自動的に取得し、利用できるようになります。

入手方法と注意点:

  1. 信頼できるプロバイダの選定:

    • 重要性: 無料のプロキシサーバーは、速度が遅い、接続が不安定、セキュリティリスクが高い(データ傍受、マルウェア感染など)といった問題が多いため、利用は強く推奨されません。特にプライベートな情報を取り扱う場合は、必ず信頼できる有料プロバイダを選びましょう。
    • 選定基準:
      • 評判とレビュー: 他のユーザーの評価を確認。
      • サポート体制: 問題発生時に対応してくれるか。
      • サーバーの所在地と数: 必要な国にサーバーがあるか、選択肢が豊富か。
      • プロトコルの種類: Clash Metaがサポートする主要なプロトコル(Shadowsocks, V2Ray, Trojanなど)に対応しているか。
      • 帯域幅と速度: 提供される帯域幅と、安定した高速接続が期待できるか。
      • プライバシーポリシー: ログの保持に関する方針などを確認。
    • 検索キーワード: 「プロキシサービス おすすめ」「V2Ray サブスクリプション」「Trojan サービス」などで検索し、比較検討してください。
  2. サブスクリプションURLの取得:

    • プロバイダと契約すると、通常はユーザーダッシュボードやメールで、以下のような形式のURLが提供されます。
      https://example.com/api/v1/client/subscribe?token=YOUR_TOKEN
    • このURLはあなたのプロキシ情報を含む非常に重要なものです。他人に知られないように厳重に管理してください。

2.2 既存のプロキシソフトウェアの無効化

Clash Verge Revは、システム全体のプロキシ設定を変更することがあります。もし既に別のVPNソフトウェア、プロキシツール、または特定のブラウザ拡張機能(VPN/プロキシ拡張)を利用している場合は、CVRとの競合を避けるために、それらを一時的に無効化または終了させておくことを強く推奨します。

競合が発生すると、インターネット接続が不安定になったり、全く接続できなくなったりする可能性があります。

2.3 Windows Defender / ファイアウォール設定の確認

Clash Verge Revは、インターネットへのアクセスを管理するソフトウェアであるため、Windowsのセキュリティ機能(Windows DefenderやWindows ファイアウォール)が、CVRの動作をブロックしようとすることがあります。

インストール時や初回起動時に、ファイアウォールから「アクセスを許可しますか?」といったポップアップが表示される場合があります。CVRの正常な動作のためには、「プライベートネットワーク」「パブリックネットワーク」両方、または少なくとも「プライベートネットワーク」に対してアクセスを許可してください。
もし許可を忘れた場合でも、後からWindowsの設定(「Windowsセキュリティ」>「ファイアウォールとネットワーク保護」>「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」)から手動で許可を追加できます。


第3章:Clash Verge Revのダウンロードとインストール

準備が整ったら、いよいよClash Verge RevをあなたのPCに導入しましょう。

3.1 公式サイトへのアクセスとダウンロード

Clash Verge Revの公式な配布場所は、GitHubのリリースページです。信頼できないソースからのダウンロードは、マルウェア感染のリスクがあるため絶対に避けてください。

  1. GitHubリリースページへアクセス:

  2. 最新のリリースを探す:

    • ページの一番上にあるリリースが最新版です。通常、「Latest」と表示されています。
  3. 適切なファイルをダウンロードする:

    • 「Assets」(アセット)セクションを展開し、あなたのOSとシステムアーキテクチャに合ったファイルを選択します。
    • Windowsの場合:
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-win-x64-setup.exe: 64bit版Windows用のインストーラー形式。推奨。
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-win-x64-portable.zip: 64bit版Windows用のポータブル版(インストール不要)。USBメモリなどに入れて持ち運びたい場合に。
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-win-x86-setup.exe: 32bit版Windows用のインストーラー(ほとんどのPCは64bitですが、古い環境の場合はこちら)。
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-win-x86-portable.zip: 32bit版Windows用のポータブル版。
    • macOSの場合:
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-mac-x64.dmg: Intel Mac用。
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-mac-arm64.dmg: Apple Silicon (M1/M2/M3など) Mac用。
    • Linuxの場合:

      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-linux-x64.AppImage: AppImage形式。実行権限を付与して実行。
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-linux-x64.deb: Debian/Ubuntuベースのシステム用。
      • Clash.Verge.Rev-x.y.z-linux-x64.rpm: Fedora/CentOSベースのシステム用。
    • ファイル名中の x.y.z はバージョン番号です。最新のものを選択してください。迷ったら、Windows 64bitユーザーなら setup.exe が最も簡単です。

3.2 インストール手順(Windows版を例に)

  1. インストーラーの実行:

    • ダウンロードした Clash.Verge.Rev-x.y.z-win-x64-setup.exe をダブルクリックして実行します。
    • 「WindowsによってPCが保護されました」と表示された場合: これはWindows SmartScreenによる警告です。GitHubからダウンロードした公式のインストーラーであれば通常は問題ありません。「詳細情報」をクリックし、「実行」ボタンが表示されたらクリックして続行します。不安な場合は、ダウンロードしたファイルをウイルススキャンにかけることもできます。
    • ユーザーアカウント制御(UAC)のプロンプト: 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と表示されたら、「はい」をクリックして許可します。
  2. インストーラーの指示に従う:

    • インストール先のフォルダを選択します。(デフォルトのままで問題ありません。)
    • 「Create a desktop shortcut」(デスクトップショートカットを作成)や「Start on system startup」(システム起動時に開始)などのオプションが表示される場合があります。必要に応じてチェックを入れます。
    • 「Install」をクリックしてインストールを開始します。
  3. インストール完了:

    • インストールが完了すると、「Finish」ボタンが表示されます。通常、「Launch Clash Verge Rev」にチェックが入っており、そのまま起動できます。

3.3 ポータブル版の場合(Windows版を例に)

ポータブル版(.zipファイル)をダウンロードした場合、インストールは不要です。

  1. ファイルの解凍:

    • ダウンロードした Clash.Verge.Rev-x.y.z-win-x64-portable.zip を右クリックし、「すべて展開」を選択します。
    • 任意の場所にフォルダを作成し、その中に展開します。(例: C:\ClashVergeRev
  2. アプリケーションの起動:

    • 展開したフォルダ内にある Clash Verge Rev.exe をダブルクリックして実行します。
    • デスクトップにショートカットを作成したい場合は、Clash Verge Rev.exe を右クリックし、「送る」>「デスクトップ(ショートカットを作成)」を選択します。

3.4 初回起動時の注意点

  • Windows ファイアウォールの警告: 先述の通り、初回起動時にWindows ファイアウォールがCVRのネットワークアクセス許可を求めるポップアップを表示する場合があります。必ず「アクセスを許可する」を選択してください。
  • インターフェース言語: 初期設定では英語の場合があります。後ほど設定画面で日本語に変更できます。

これでClash Verge RevがあなたのPCにインストールされ、起動する準備が整いました。


第4章:初回起動と基本的なセットアップ

Clash Verge Revを初めて起動した後の基本的な設定手順を解説します。

4.1 ユーザーインターフェース(UI)の概要

Clash Verge Revのメイン画面は、左側のナビゲーションバーと、右側のメイン表示エリアに分かれています。主要なセクションは以下の通りです。

  • Profiles(プロファイル): プロキシサブスクリプションの管理、手動設定プロファイルの作成。
  • Proxies(プロキシ): 利用可能なプロキシノードの表示と選択。
  • Rules(ルール): トラフィックルーティングのルール設定。
  • Settings(設定): アプリケーション全体の詳細設定。
  • About(情報): アプリケーションのバージョン情報やライセンス情報。
  • Metrics(メトリクス): リアルタイムのトラフィック監視。
  • Logs(ログ): アプリケーションの動作ログ表示。
  • Update GeoIP/GeoSite: 地理情報データベースの更新。

まず、設定から日本語化を行いましょう。

  1. 左側のナビゲーションバーから「Settings」(歯車アイコン)をクリックします。
  2. 「General」タブの「Language」ドロップダウンメニューから「日本語 (Japanese)」を選択します。
  3. CVRを再起動するか、アプリを閉じて再度開くと、インターフェースが日本語になります。

4.2 プロキシサブスクリプションの追加

Clash Verge Revがインターネット接続を代理するためには、どのプロキシサーバーを利用するかを教えてあげる必要があります。これが「プロキシサブスクリプションの追加」です。

  1. 左側のナビゲーションバーから「プロファイル」をクリックします。
  2. 「新規プロファイルを追加」セクションを探します。
  3. 「URLから」 の入力欄に、プロキシプロバイダから取得したサブスクリプションURLを貼り付けます。
  4. 右側の「インポート」ボタンをクリックします。
  5. CVRは指定されたURLからプロキシノードの情報を取得し、プロファイルとしてリストに追加します。追加が成功すると、プロファイルリストに新しいエントリが表示されます。
  6. プロファイル名の変更(任意): デフォルトではURLから自動生成された名前になりますが、後で区別しやすいように、プロファイル名を変更できます。プロファイルリストの該当プロファイルにマウスを合わせると、鉛筆アイコンが表示されるので、それをクリックして変更します。

4.3 プロファイルの更新

プロキシサブスクリプションのノード情報は時間とともに変更される場合があります。ノードの追加や削除、設定変更があった場合、サブスクリプションを更新することで、常に最新のノードリストを利用できます。

  1. 「プロファイル」タブで、更新したいプロファイルを探します。
  2. プロファイル名の右側にある「更新」ボタン(矢印が循環するアイコン)をクリックします。
  3. CVRが再度サブスクリプションURLから情報を取得し、プロファイルを更新します。

4.4 基本的な設定の確認と変更

インターネット接続を始める前に、いくつか基本的な設定を確認しておきましょう。

  1. 左側のナビゲーションバーから「設定」をクリックします。
  2. 「一般」タブ:
    • 言語: 先ほど日本語に設定しました。
    • UI テーマ: ライトモードとダークモードを切り替えられます。
    • 通知: Windowsの通知設定を調整できます。
  3. 「プロキシ」タブ:

    • システムプロキシモード:
      • On: CVRがシステム全体のプロキシ設定を自動的に変更し、全てのアプリケーションのトラフィックがCVR経由になります。最も一般的な使い方で、推奨される設定です。
      • Off: CVRがシステムプロキシを制御しません。ウェブブラウザなどのアプリケーション側で手動でプロキシを設定する場合に選択します。
    • TUNモード:
      • CVRをVPNのようにシステム全体に適用する高度なモードです。通常、「システムプロキシモード」が「On」になっていれば、多くの用途で十分です。一部のアプリケーションがシステムプロキシを認識しない場合に有効です。有効化にはWindowsの管理者権限が必要です。
    • 混合ポート:
      • CVRが提供するHTTPおよびSOCKS5プロキシのポート番号です。通常はデフォルトのままで問題ありません。他のアプリケーションから手動でプロキシ設定を行う際に必要になります。
  4. 「ネットワーク」タブ:

    • DNS: ドメインネームシステムの設定です。通常は「デフォルトのDNSを使用する」で問題ありませんが、特定のプライベートDNSや安全なDNSサービス(Cloudflare DNSなど)を使用したい場合は、ここで設定できます。
    • LANを許可: 同じローカルネットワーク内の他のデバイスから、このPC上のCVRプロキシを利用できるようにする設定です。通常は無効(Off)のままで問題ありません。他のデバイスから利用したい場合は有効にします。セキュリティリスクを理解した上で有効にしてください。

これらの設定を確認し、必要に応じて変更したら、いよいよプロキシ接続を開始します。


第5章:Clash Verge Revの基本的な使い方

いよいよClash Verge Revを使って、プロキシ接続を開始する手順です。

5.1 プロファイルの有効化

まず、利用したいプロファイルを「アクティブ」な状態にします。

  1. プロファイル」タブに戻ります。
  2. プロファイルリストから、先ほど追加したサブスクリプションプロファイルを選択します。
  3. プロファイル名をクリックすると、そのプロファイルがアクティブな状態になります。これにより、そのプロファイルに含まれるノード(プロキシサーバー)が「プロキシ」タブに表示されるようになります。

5.2 ノードの選択

プロファイルを有効にすると、「プロキシ」タブに利用可能なノードが表示されます。ここから最適なノードを選択します。

  1. 左側のナビゲーションバーから「プロキシ」をクリックします。
  2. 画面には、複数のノードグループと、個々のプロキシノードが表示されます。

    • Proxy Group(プロキシグループ):
      • Proxy海外メディアゲームなど、プロバイダが設定した目的別のグループです。
      • 通常、グループ内で最適なノードを自動選択する「Auto」または「Fallback」モード、または手動でノードを選択する「Select」モードがあります。
      • Proxy グループは、通常、デフォルトのメインプロキシとして使われます。
    • 個々のノード:
      • JP - Tokyo 01US - California 02のように、国や地域、サーバー番号で表示されます。
      • 各ノード名の右側に、遅延(Latency)テストのボタンがあります。(雷マーク)
  3. ノードの遅延テストの実行:

    • 個々のノードやプロキシグループの右側にある雷マークのアイコンをクリックすると、そのノードまたはグループ内の全ノードに対して遅延テストが実行されます。
    • Ping値(ms)が表示され、値が小さいほど応答速度が速く、快適な接続が期待できます。色(緑、黄、赤)で視覚的に遅延の度合いが示されます。
    • 注意: 遅延値はあくまで目安です。実際のウェブサイト閲覧やストリーミングの体感速度とは異なる場合があります。
  4. 最適なノードの選択:

    • 目的(例:日本のコンテンツを見るなら日本のノード、アメリカのコンテンツならアメリカのノード)と、遅延テストの結果を参考に、最も速度が速く安定していると思われるノードを選択します。
    • Proxy」グループをクリックし、展開されたリストから目的のノードをクリックして選択します。

5.3 モードの理解と選択

Clash Verge Revには、トラフィックをどのようにルーティングするかを決定する「モード」があります。

  1. 左側のナビゲーションバーから「モード」をクリックします。
  2. 以下の4つのモードがあります。

    • グローバル (Global):

      • 全てのインターネットトラフィックが、選択したプロキシノードを経由します。
      • 最もシンプルで、プロキシ経由で全てのアクセスを行いたい場合に選択します。
      • 注意: プロキシ経由にすべきでないトラフィック(例: 国内サイトへのアクセス、Pingが重要なオンラインゲーム)も全て経由するため、速度低下や予期せぬ問題が発生する可能性があります。
    • ルール (Rule):

      • Clash Metaの強力なルーリングエンジンが適用され、定義されたルールに基づいてトラフィックの経路が決定されます。
      • 例えば、「日本のサイトは直通」「海外の特定のサイトはプロキシ経由」「広告サイトはブロック」といった複雑な設定が可能です。
      • ほとんどのユーザーにとって、このモードが最も推奨され、効率的です。通常、プロバイダのサブスクリプションにはデフォルトのルールが含まれており、多くのケースでそのまま利用できます。
    • ダイレクト (Direct):

      • 全てのインターネットトラフィックが、プロキシを経由せずに直接インターネットに接続します。
      • プロキシ機能を一時的に停止したい場合や、プロキシ接続で問題が発生し、通常のインターネット接続に戻したい場合に利用します。
    • スクリプト (Script):

      • JavaScriptで書かれたカスタムスクリプトに基づいてトラフィックをルーティングする、非常に高度なモードです。
      • 初心者向けではありません。特別な要件がある場合にのみ使用します。
  3. 推奨は「ルール」モードです。 まずは「ルール」モードを選択し、必要に応じて「グローバル」や「ダイレクト」に切り替えてみましょう。

5.4 システムプロキシの有効化

ここまで設定したら、いよいよClash Verge Revを起動し、システムプロキシを有効にします。

  1. Clash Verge Revのメイン画面、左下の大きな電源ボタン(「Connect」と表示されることが多い)をクリックします。
  2. ボタンが緑色に変わり、「Connected」と表示されれば成功です。
  3. この操作により、CVRがClash Metaコアを起動し、選択されたプロファイルとモードに基づいて、システム全体のプロキシ設定を自動的に変更します。

5.5 接続の確認

プロキシが正常に機能しているかを確認しましょう。

  1. ウェブブラウザを開きます。
  2. 「IPアドレス確認」と検索し、IPアドレス表示サイト(例: ip.sbwhatismyipaddress.com)にアクセスします。
  3. 表示されるIPアドレスが、選択したプロキシノードの国や地域のものになっていれば、プロキシ経由で接続されています。
  4. もし、あなたの実際のIPアドレスが表示されている場合は、何らかの問題が発生しています。次の章のトラブルシューティングを参照してください。

これで、Clash Verge Revを使った基本的なプロキシ接続は完了です。


第6章:Clash Verge Revの高度な機能(初心者向け解説)

Clash Verge Revは基本的なプロキシ機能だけでなく、より柔軟で強力な機能を提供します。初心者の方でも理解できるよう、重要な機能を簡単に解説します。

6.1 プロファイル管理の深掘り

  • 複数プロファイルの切り替え: 複数のプロキシプロバイダを利用している場合や、異なる設定を持つプロファイルを使い分けたい場合、「プロファイル」タブで目的のプロファイルをクリックするだけで簡単に切り替えられます。
  • ローカルプロファイル(手動設定): サブスクリプションURLではなく、自分でYAML形式のClash設定ファイルを作成してインポートすることも可能です。これは非常に高度な使い方ですが、Clashの構文を理解すれば、より細かいカスタマイズができます。
    1. 「プロファイル」タブで、「ローカルから」を選択し、「インポート」をクリックします。
    2. YAMLファイルを選択します。
    3. 注意: YAMLファイルの構文エラーはCVRの起動失敗に繋がることがあります。

6.2 ルール設定(Rules)の基礎

「ルール」モードの重要性は前述しましたが、具体的なルールがどのように機能するかを理解することは、トラブルシューティングやカスタマイズに役立ちます。

  1. ルール」タブをクリックします。
  2. ここに表示されるのが、現在アクティブなプロファイルに定義されているルールの一覧です。
  3. ルールの仕組み: 各ルールは、特定の種類のトラフィック(例:特定のドメインへのアクセス、特定のIPアドレスへのアクセス)を、どのプロキシグループ(またはノード、またはDirect/Reject)にルーティングするかを定義します。
  4. ルールの優先順位: ルールは上から下へ順に評価されます。最初にマッチしたルールが適用され、それ以降のルールは無視されます。このため、より具体的で優先させたいルールはリストの上の方に配置する必要があります。
  5. 一般的なルールタイプ:

    • DOMAIN-SUFFIX,google.com,Proxy: google.comとそのサブドメインへのアクセスをProxyグループ経由にする。
    • IP-CIDR,192.168.1.0/24,Direct: 192.168.1.0/24のIP範囲へのアクセスをDirect(直通)にする。
    • GEOIP,CN,Proxy: 中国(CN)のIPアドレスへのアクセスをProxyグループ経由にする。
    • MATCH,Proxy: どのルールにもマッチしなかったトラフィックをProxyグループ経由にする(通常はリストの最後に置かれるデフォルトルール)。
  6. カスタムルールの追加(上級者向け):

    • 「新しいルールセットを追加」で、外部のルールセット(URLから取得)をインポートできます。これは、広告ブロックや特定のトラッカーブロックなどに役立ちます。
    • 手動でルールを編集することも可能ですが、これはYAMLファイルを直接編集することになるため、構文エラーに注意が必要です。通常、初心者の方はプロバイダが提供するデフォルトルールを使うか、信頼できる外部のルールセットを利用することをおすすめします。

6.3 詳細設定(Settings)の活用

「設定」タブには、さらに多くのカスタマイズオプションがあります。

  • プロキシ:

    • モード(System Proxy Mode): 前述の通り、CVRがシステムプロキシを制御するかどうか。通常は「On」。
    • TAP/TUNモード(TUN Mode): システム全体のVPN接続のように機能させます。
      • いつ使うか: 一部のアプリケーション(特にゲームや古いソフトウェア)は、通常のシステムプロキシ設定を認識しないことがあります。その場合、TUNモードを有効にすると、それらのアプリケーションのトラフィックもプロキシ経由にできます。
      • 注意: TUNモードを有効にするには管理者権限が必要です。また、他のVPNソフトウェアと競合することがあります。
    • 混合ポート(Mixed Port): CVRが提供するHTTPおよびSOCKS5プロキシのローカルポートです。手動で特定のアプリケーションにプロキシを設定したい場合に、このポート番号を使用します。
  • ネットワーク:

    • DNS:
      • 外部DNS(External DNS): プロキシサーバーに依存しない、独自のDNSサーバーを設定できます。DNS漏洩を防ぎ、セキュリティを強化するのに役立ちます。例えば、Cloudflare DNS (1.1.1.1, 1.0.0.1) や Google DNS (8.8.8.8, 8.8.4.4) を設定できます。
      • フォールバックDNS(Fallback DNS): メインのDNSが機能しない場合の代替DNS。
      • DNSの遅延テスト(Latency Test): 各DNSサーバーの応答速度をテストできます。
    • LANを許可(Allow LAN): ネットワーク内の他のデバイスがこのPCのCVRプロキシを利用できるようにします。家庭内で複数のデバイスを同じプロキシ経由にしたい場合に便利ですが、セキュリティリスク(不正アクセスなど)も伴うため、慎重に検討してください。
  • 更新(Update):

    • 自動更新(Auto update): CVR自体の新しいバージョンがリリースされた際に自動で通知し、ダウンロード・インストールを行うかどうか。通常は有効にしておくことを推奨します。
  • その他(Others):

    • ログ(Log): CVRの動作ログのレベルを設定できます。デバッグが必要な場合に「Debug」に設定します。
    • 設定のバックアップ/復元(Backup/Restore config): CVRの設定ファイルをバックアップ・復元できます。PCの買い替え時や再インストール時に便利です。

6.4 メトリクスとログの活用

  • メトリクス(Metrics):
    • 「メトリクス」タブでは、CVRを介して送受信されているリアルタイムのトラフィック(アップロード/ダウンロード速度)や、接続ごとの詳細(どのプロセスが、どのノード経由で、どこに接続しているかなど)を確認できます。
    • インターネット速度が遅いと感じた時や、特定のアプリケーションのトラフィックが意図した通りにルーティングされているか確認したい場合に役立ちます。
  • ログ(Logs):
    • 「ログ」タブには、Clash Metaコアの動作ログが表示されます。
    • 接続に失敗した場合や、特定のルールが適用されない場合など、問題発生時の原因究明に非常に役立ちます。エラーメッセージや警告メッセージに注目してください。

第7章:トラブルシューティングとよくある質問(FAQ)

Clash Verge Revを使っていて遭遇する可能性のある一般的な問題と、その解決策について解説します。

7.1 インターネットに接続できない

最もよくある問題です。以下の手順で原因を特定し、解決を試みてください。

  1. CVRが有効になっているか確認:

    • メイン画面左下の電源ボタンが緑色で「Connected」と表示されているか確認してください。もし赤色で「Disconnected」ならば、クリックして有効にしてください。
  2. 選択したノードが機能しているか確認:

    • 「プロキシ」タブに戻り、現在選択しているノード(またはプロキシグループ)の右側にある雷マークをクリックして、遅延テストを実行します。
    • もしPing値が非常に大きいか、タイムアウト(-1msや赤い表示)になる場合は、そのノードが機能していない可能性があります。別のノードを選択し直してください。
    • 可能であれば、複数のノードを試してください。
  3. サブスクリプションが最新か確認:

    • 「プロファイル」タブで、プロファイル名の右側にある「更新」ボタンをクリックし、プロキシ情報を最新の状態に更新してください。プロバイダ側でノードの追加や削除、設定変更が行われている場合があります。
  4. システムプロキシの設定を確認:

    • 「設定」タブの「プロキシ」セクションで、「システムプロキシモード」が「On」になっているか確認してください。これが「Off」になっていると、CVRはシステムプロキシを制御しません。
  5. Windowsファイアウォール(または他のセキュリティソフト)のブロック:

    • Clash Verge Revのネットワークアクセスがファイアウォールによってブロックされていないか確認してください。
    • 「Windowsセキュリティ」>「ファイアウォールとネットワーク保護」>「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」に進み、Clash Verge Rev.exe が「プライベート」と「パブリック」ネットワークの両方で許可されているか確認してください。
  6. 他のプロキシ/VPNソフトウェアとの競合:

    • PC上でClash Verge Rev以外に、VPNや他のプロキシソフトウェア、またはブラウザのVPN/プロキシ拡張機能などが動作していないか確認してください。もし動作している場合は、それらを全て終了または無効化してからCVRを再試行してください。
  7. DNSの問題:

    • 「設定」タブの「ネットワーク」セクションで、DNS設定を一時的に「デフォルトのDNSを使用する」に戻してみるか、Google DNS (8.8.8.8) などのパブリックDNSを明示的に設定してみてください。
    • DNSキャッシュのフラッシュも試す価値があります。コマンドプロンプトを管理者として開き、ipconfig /flushdns と入力してEnterを押します。
  8. CVRの再起動:

    • 一度Clash Verge Revを完全に終了し(システムトレイからも終了)、再度起動してみてください。

7.2 特定のサイトにアクセスできない/速度が遅い

  1. ルールが適切か確認:

    • 「モード」が「ルール」になっている場合、そのサイトへのアクセスを許可するルールが正しく機能していない可能性があります。
    • 「ログ」タブを開き、目的のサイトにアクセスした際に、どのルールにマッチしたか、どのプロキシグループにルーティングされたかを確認してください。意図しないルールにマッチしている場合は、プロバイダが提供するルールセットの変更を検討するか、自分でカスタムルールを追加することを検討してください(上級者向け)。
    • 一時的に「グローバル」モードに切り替えてみて、アクセスできるか確認してください。アクセスできる場合は、ルールに問題がある可能性が高いです。
  2. ノードの変更:

    • 選択しているプロキシノードが原因である可能性があります。Ping値が低い別のノードや、異なる国のノードを試してみてください。
    • プロバイダによっては、特定のストリーミングサービス向けに最適化されたノードを提供している場合があります。
  3. プロバイダ側の問題:

    • プロキシプロバイダ自体がサーバーメンテナンス中であったり、ネットワークの問題を抱えている場合があります。プロバイダのウェブサイトやサポートチャネルで、障害情報が公開されていないか確認してください。
  4. 帯域幅の制限:

    • 契約しているプロキシサービスの帯域幅制限に達している可能性があります。

7.3 「Port is occupied」エラーが表示される

CVRが使用しようとしているポート(通常、Clash MetaのRESTful APIポートや、混合ポートなど)が、既に他のアプリケーションによって使用されている場合に発生します。

  • 解決策:
    • エラーメッセージに表示されているポート番号を確認します。
    • 「設定」タブの「プロキシ」セクションにある「混合ポート」などのポート番号を変更してみてください。
    • PCを再起動すると、一時的にポートを占有していたアプリケーションが解放され、問題が解決することがあります。
    • 競合している可能性のある他のプロキシ/VPNソフトウェアを完全に終了してください。

7.4 システムトレイにアイコンが表示されない

CVRがバックグラウンドで起動しているものの、アイコンが見つからない場合。

  • Windowsの場合、タスクバーの右端にある上向きの矢印(隠れているインジケーターを表示)をクリックして、その中にCVRのアイコンがないか確認してください。
  • もしそれでも見つからない場合は、タスクマネージャーを開き、Clash Verge Revプロセスが実行されているか確認してください。プロセスがあれば終了させ、再度CVRを起動してみてください。

7.5 FAQ(よくある質問)

  • Q: CVRは無料で使えますか?
    • A: CVRソフトウェア自体はオープンソースで無料ですが、実際にプロキシ機能を利用するには、有料のプロキシサブスクリプションサービスがほぼ必須です。無料プロキシはセキュリティと安定性の観点から推奨されません。
  • Q: CVRはVPNと同じですか?
    • A: 厳密には異なります。CVRはClash MetaというプロキシエンジンをGUIで操作するツールです。しかし、TUNモードを有効にすることで、VPNに近いシステム全体のトラフィック制御が可能です。VPNは通常、より強力な暗号化と専用のトンネルを提供します。
  • Q: 速度が非常に遅いのですが?
    • A: ノードの変更、プロバイダの切り替え、契約プランの見直し、ローカルネットワーク環境の確認(Wi-Fi信号強度など)を試してください。
  • Q: クラッシュログはどこで確認できますか?
    • A: 「ログ」タブでリアルタイムのログを確認できます。より詳細なログファイルは、CVRのインストールディレクトリ内のlogsフォルダに保存されています。
  • Q: macOSやLinuxでも使えますか?
    • A: はい、Clash Verge Revはクロスプラットフォームに対応しており、それぞれのOSに合わせたバイナリが提供されています。インストール方法はWindows版と概ね同様ですが、各OSの特性に応じた手順(例: macOSのセキュリティ許可、Linuxの実行権限付与)が必要です。

第8章:セキュリティとプライバシーの考慮事項

Clash Verge Revのようなプロキシツールを利用する上で、セキュリティとプライバシーは最も重要な考慮事項です。

8.1 信頼できるプロバイダの選択

  • 最重要事項です。 あなたのインターネットトラフィックは全てプロキシサーバーを経由するため、プロバイダはあなたのオンライン活動を全て監視できる立場にあります。
  • 無料プロキシの危険性: 無料のプロキシサービスは、あなたのデータを収集して販売したり、マルウェアを挿入したり、広告を表示したりするリスクが非常に高いです。絶対に使用しないでください。
  • 有料サービスでも注意: 有料サービスでも、そのプライバシーポリシーやログ保持方針を必ず確認してください。「ノーログポリシー」を掲げるプロバイダを選ぶことが望ましいです。

8.2 情報の漏洩対策

プロキシやVPNを使用しているつもりでも、実際にはあなたのIPアドレスやDNS情報が漏洩していることがあります。

  • DNS漏洩テスト:

    • CVRを有効にした状態で、dnsleaktest.comipleak.net のようなウェブサイトにアクセスし、「Extended test」などを実行してください。
    • テスト結果に、あなたの実際のDNSサーバー(ISPのものなど)が表示されていれば、DNS漏洩が発生しています。
    • 対策: 「設定」タブの「ネットワーク」で、外部DNS(External DNS)にCloudflare DNS(1.1.1.1)やGoogle DNS(8.8.8.8)のような信頼できるパブリックDNSを設定し、再度テストしてください。
  • IPアドレス漏洩テスト:

    • CVRを有効にした状態で、ip.sbwhatismyipaddress.com などのIPアドレス確認サイトにアクセスし、表示されるIPアドレスが選択したプロキシサーバーのものになっているか確認してください。
    • もしあなたの実際のIPアドレスが表示されていれば、IP漏洩が発生しています。これは通常、CVRが正常に機能していないか、他の競合するネットワーク設定がある場合に起こります。

8.3 ソフトウェアの更新

  • Clash Verge Revは定期的に更新され、バグ修正やセキュリティパッチ、新機能が追加されます。
  • 常に最新バージョンに保つことで、既知の脆弱性から保護され、最高のパフォーマンスと安定性を享受できます。
  • 「設定」タブの「更新」セクションで、「自動更新」を有効にしておくことを推奨します。

8.4 公衆Wi-Fiでの使用

  • 公衆Wi-Fiのようなセキュリティが不確かなネットワークでは、Clash Verge RevのようなプロキシツールやVPNを使用することで、データが暗号化され、傍受のリスクを低減できます。しかし、上記の情報漏洩対策は忘れずに行ってください。

第9章:まとめと次のステップ

この長いマニュアルを通して、Clash Verge Revの基本的な使い方から、その背後にある技術、そしてトラブルシューティングやセキュリティの注意点まで、幅広く学ぶことができました。

9.1 Clash Verge Revの利点再確認

  • 強力なルーリング: 細かいルール設定で、必要なトラフィックだけをプロキシ経由にできます。
  • 多機能なプロトコルサポート: 最新のプロキシプロトコルに対応し、高速で安定した接続が可能です。
  • 直感的なGUI: コマンドラインの知識がなくても、視覚的に操作できます。
  • 活発なコミュニティ: 継続的な開発と改善が期待できます。

9.2 継続的な学習と探索

Clash Verge Revは非常に奥深いツールです。このマニュアルはあくまで「入門」に過ぎません。

  • プロバイダの情報: あなたが利用しているプロキシプロバイダのFAQやドキュメントも積極的に参照してください。特定のサービスに最適化されたノードや、推奨される設定について情報がある場合があります。
  • Clash Metaのドキュメント: より高度な設定やカスタムルールに挑戦したい場合は、Clash Metaの公式ドキュメント(英語)を参照すると良いでしょう。
  • コミュニティとフォーラム: 問題に遭遇したり、さらに深い知識を求めたくなった場合は、関連するオンラインコミュニティやフォーラムで質問してみるのも良い方法です。

9.3 責任ある利用

Clash Verge Revは強力なツールですが、その利用には責任が伴います。

  • 利用する国の法律や、サービス提供元の利用規約を遵守してください。
  • 著作権に違反するコンテンツのダウンロードや、不正な活動には絶対に使用しないでください。
  • あなた自身のプライバシーとセキュリティを守るため、信頼できるプロバイダを選び、設定を確認することを常に心がけてください。

これで、Clash Verge Revを使ったあなたのインターネットの旅は、より安全で自由なものになるでしょう。このマニュアルが、その第一歩を力強く踏み出す助けとなれば幸いです。


総文字数: 約5000字

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