【完全ガイド】Mac版PowerPointは無料で使える?料金プランと購入方法を徹底解説
Macユーザーの皆さん、プレゼンテーション資料の作成に迫られたとき、「やっぱりPowerPointが使いたい」と思ったことはありませんか?しかし同時に、「MacでPowerPointって使えるの?」「無料で使う方法はある?」「買うとしたら、どんなプランがあって、いくらかかるの?」といった数々の疑問が頭をよぎるはずです。
Windows PCでは標準的な存在のMicrosoft Officeスイートですが、Macで利用するとなると、少し事情が異なります。特に、AppleのKeynoteという強力なプレゼンテーションソフトが無料でプリインストールされているため、わざわざ有料のPowerPointを導入すべきか悩む方も多いでしょう。
この記事では、そんなMacユーザーの皆さんのために、Mac版PowerPointに関するあらゆる情報を網羅的に解説します。
- 無料でPowerPointを使う具体的な方法とその限界
- サブスクリプション(Microsoft 365)と買い切り版(永続ライセンス)の根本的な違い
- 個人向け・法人向けの全料金プランの詳細な比較
- 学生・教職員がお得に利用できるアカデミックプラン
- 実際の購入からインストール、ライセンス認証までのステップバイステップガイド
- Windows版との違いやKeynoteとの比較など、よくある質問への回答
この記事を最後まで読めば、あなたの利用スタイルに最適なPowerPointの導入方法が必ず見つかります。約5000語にわたる詳細な解説を通じて、Macでのプレゼンテーション作成を新たなレベルへと引き上げましょう。
【結論】Mac版PowerPointは完全無料ではないが、限定的に無料で使う方法はある
まず、最も気になる結論からお伝えします。残念ながら、Macにインストールして全ての機能を使えるデスクトップアプリ版のPowerPointを、永続的に完全無料で利用する方法はありません。
しかし、がっかりする必要はありません。Microsoftは、いくつかの条件下でPowerPointを無料で利用できる選択肢を提供しています。本格的な利用には向かないものの、「ちょっとした修正をしたい」「簡単なスライドを作りたい」「PowerPointファイルの内容を確認したい」といった用途であれば、これらの無料の方法で十分対応可能です。
無料でPowerPointを利用するには、主に以下の3つの方法があります。
- PowerPoint for the web (Webブラウザ版)
- PowerPoint モバイルアプリ (iPhone/iPad版)
- Microsoft 365の1ヶ月無料試用期間
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. PowerPoint for the web (Webブラウザ版)
最も手軽で一般的な無料の利用方法が、この「PowerPoint for the web」です。これは、ソフトウェアをMacにインストールするのではなく、SafariやGoogle ChromeといったWebブラウザ上で動作するバージョンのPowerPointです。
- 利用条件: Microsoftアカウントを持っていること(無料で作成可能)。
- アクセス方法: Office.com にアクセスし、Microsoftアカウントでサインインするだけです。
メリット
- 完全無料: Microsoftアカウントさえあれば、誰でも無料で利用できます。
- インストール不要: Webブラウザさえあれば利用できるため、Macのストレージを消費しません。
- OSを問わない: Mac、Windows、Chromebookなど、どのOSからでも同じようにアクセスできます。
- 基本的な機能は網羅: テキスト入力、図形の挿入、画像の配置、基本的なアニメーションや画面切り替え効果など、プレゼンテーション作成の根幹をなす機能は一通り揃っています。
- 自動保存と共同編集: ファイルは自動的にOneDrive(Microsoftのクラウドストレージ)に保存されるため、保存し忘れの心配がありません。また、リンクを共有するだけで、複数人でのリアルタイム共同編集が非常にスムーズに行えます。
デメリットと機能制限
無料である代わりに、デスクトップアプリ版と比較していくつかの重要な機能が制限されています。
- オフライン利用不可: インターネット接続が必須です。ネット環境のない場所では一切作業ができません。
- 機能の制限: 高度で複雑な機能は利用できません。以下に代表的な制限事項を挙げます。
機能カテゴリ | 制限される内容の例 |
---|---|
書式設定 | ・ワードアートの高度な編集 ・テキストの段組み設定 ・行間の詳細な数値指定 |
アニメーション | ・「軌跡」など、一部の高度なアニメーション効果 ・アニメーションのタイミングの微調整 |
デザイン | ・スライドマスターの複雑な編集 ・独自テーマの保存 |
オブジェクト | ・3Dモデルの挿入・編集 ・SVGグラフィックの編集 |
メディア | ・ビデオやオーディオのトリミング、ブックマーク追加 ・画面録画機能 |
校閲・表示 | ・発表者ツールの機能制限 ・スライドショーのリハーサル機能 |
その他 | ・VBA(マクロ)の作成・実行 ・サードパーティ製アドインの利用制限 |
結論として、PowerPoint for the webは「簡単なスライドの作成・閲覧・共同編集」には非常に有用ですが、「作り込んだリッチなプレゼンテーションを作成する」には機能不足と言えるでしょう。
2. PowerPoint モバイルアプリ (iPhone/iPad版)
Macユーザーの多くは、iPhoneやiPadも併用していることでしょう。これらのデバイス向けのPowerPointアプリも、特定の条件下で無料で利用できます。
- 利用条件: 画面サイズが10.1インチ以下のデバイス(多くのiPhone、iPad mini、無印iPadなど)では、閲覧に加えて基本的な編集機能が無料で利用できます。
- 注意点: 画面サイズが10.1インチを超えるデバイス(iPad Proなど)では、無料版では閲覧のみとなり、編集機能を利用するにはMicrosoft 365のサブスクリプションが必要になります。
Macとの直接的な関係は薄いように思えますが、例えば「外出先でiPadを使ってスライドの草案を作り、後でMacで仕上げる」といったワークフローが可能です。iCloudやOneDriveを介してファイルを同期すれば、シームレスな連携が実現します。
3. Microsoft 365の1ヶ月無料試用期間
もし、期間限定でデスクトップアプリ版の全機能を使いたいのであれば、「Microsoft 365」の無料試用が最適な選択肢です。
- 利用条件: これまでMicrosoft 365の無料試用を利用したことがないMicrosoftアカウントと、クレジットカード情報が必要です。
- 内容: Microsoft 365 Personal または Family プランを1ヶ月間、料金なしで利用できます。期間中は、PowerPointを含む全てのOfficeデスクトップアプリの全機能をMacにインストールして使用可能です。
これは、「急なプレゼンで、1週間だけどうしても高機能なPowerPointが必要になった」「購入を検討しているが、まずは全ての機能を試してみたい」といった場合に非常に有効です。
最大の注意点は、試用期間が終了すると自動的に有料プランに移行し、登録したクレジットカードに課金が開始されることです。 継続して利用する意思がない場合は、必ず期間内にサブスクリプションの解約手続きを行う必要があります。あくまで「お試し」のための制度だと理解しておきましょう。
本格利用なら有料版!「サブスクリプション」と「永続ライセンス」の違い
無料版の限界が見えてきたところで、本格的にPowerPointを使いこなしたいと考えるなら、有料版の導入が必須となります。Mac向けの有料PowerPointには、大きく分けて2つの購入形態があります。
- Microsoft 365 (サブスクリプションモデル)
- Office Home & Student 2021 for Mac (永続ライセンス/買い切りモデル)
この2つの選択肢は、単に支払い方法が違うだけでなく、提供されるサービスや考え方が根本的に異なります。それぞれの特徴を理解し、自身の使い方に合った方を選ぶことが極めて重要です。
1. Microsoft 365 (サブスクリプションモデル)
コンセプト: ソフトウェアを「所有」するのではなく、「利用する権利」に対して月額または年額で料金を支払うサービスモデルです。
メリット
- 常に最新バージョン: 契約期間中は、常に最新バージョンのPowerPointを利用できます。新機能が追加されたり、セキュリティが強化されたりすると、自動的にアップデートが提供されます。
- PowerPoint以外のアプリも利用可能: Word, Excel, Outlook, OneNoteといった主要なOfficeアプリが全てセットになっています。
- 大容量クラウドストレージ: 1ユーザーあたり1TB(1024GB)という非常に大容量なOneDriveクラウドストレージが付属します。Macの容量を圧迫せず、どこからでもファイルにアクセスできます。
- 複数デバイスへのインストール: 1つの契約で、Mac、Windows PC、iPad、スマートフォンなど、複数のデバイスにアプリをインストールして利用できます(同時サインインは5台まで)。
- テクニカルサポート: 電話やチャットによるMicrosoftの公式テクニカルサポートを受けることができます。
デメリット
- 継続的な支払い: 利用し続ける限り、月額または年額の費用が発生します。
- 契約終了で利用不可に: サブスクリプションを解約すると、アプリは閲覧のみ可能な「機能制限モード」となり、編集や新規作成はできなくなります。
2. Office Home & Student 2021 for Mac (永続ライセンス)
コンセプト: 一度の支払いで、その時点のバージョンのソフトウェアを永続的に「所有」し、使い続けることができる買い切りモデルです。
メリット
- 一度の支払いで完結: 初期費用を支払えば、その後追加の費用は発生しません。長期的に見れば、コストを抑えられる可能性があります。
- インターネット接続が必須ではない: 一度インストールとライセンス認証を済ませれば、オフライン環境でも問題なく利用できます。
デメリット
- バージョンが固定: 購入した「2021」バージョンのまま固定され、将来登場する新機能などを追加するメジャーアップデートは受けられません。セキュリティ更新プログラムは提供されます。
- PowerPoint単体購入は不可: 「Office Home & Student 2021 for Mac」というパッケージでの販売となり、Word, Excel, PowerPointの3つがセットになっています。PowerPointだけを単体で購入することはできません。
- インストールは1台のみ: 1つのライセンスでインストールできるのは、1台のMacのみです。
- 限定的な付加サービス: 1TBのOneDriveストレージや、手厚いテクニカルサポートといったサブスクリプションの特典は付属しません。
- 商用利用不可: このライセンスは「家庭での利用および学生の利用」に限定されており、ビジネス目的での使用はライセンス規約違反となります。
どちらを選ぶべきか?判断基準
比較項目 | Microsoft 365 (サブスクリプション) | Office 2021 (永続ライセンス) |
---|---|---|
支払い方法 | 月額 or 年額 | 一括払い(買い切り) |
初期費用 | 低い | 高い |
総コスト | 利用期間が長いほど高くなる | 一定 |
バージョン | 常に最新 | 購入時のバージョンで固定 |
付属アプリ | Word, Excel, PowerPoint, Outlook, OneNote | Word, Excel, PowerPoint |
インストール台数 | 複数デバイス (Mac/Win/モバイル) | 1台のMacのみ |
クラウドストレージ | OneDrive 1TB | なし (無料の5GBのみ) |
テクニカルサポート | 充実 | 限定的 |
商用利用 | プランによる (Personalは不可、Businessは可) | 不可 |
【こんな人にはMicrosoft 365がおすすめ】
* 常に最新の機能を使って、最高のプレゼンを作りたい人
* MacBookとiPad、会社のWindows PCなど、複数のデバイスで作業したい人
* 共同編集機能を頻繁に利用する人
* 写真や動画など、大容量のデータを扱いたい人(OneDrive 1TBは強力な武器)
* PCの操作に不安があり、手厚いサポートが欲しい人
【こんな人には永続ライセンスがおすすめ】
* とにかく初期投資以外のランニングコストをかけたくない人
* 基本的な機能さえ使えれば十分で、最新機能に興味がない人
* 使用するMacは1台に固定されており、他のデバイスで使う予定がない人
* 主にオフライン環境で作業する人
* 利用目的が完全にプライベートや学業に限定される人
【詳細解説】Mac向けPowerPointの料金プラン
それでは、具体的な料金プランを個人向けと法人向けに分けて、さらに詳しく見ていきましょう。(※料金は2023年時点のものであり、改定される可能性があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。)
個人向けプラン
個人で利用する場合、選択肢は主に「Microsoft 365 Personal」「Microsoft 365 Family」「Office Home & Student 2021 for Mac」の3つです。
1. Microsoft 365 Personal
- 料金: 1,490円/月 または 14,900円/年
- 対象ユーザー: 1名
- 含まれるアプリ: PowerPoint, Word, Excel, Outlook, OneNote, Microsoft Editor, Clipchamp
- クラウドストレージ: OneDrive 1TB
- インストール台数: 複数デバイス(Mac/Win/タブレット/スマホ)にインストール可能、5台まで同時サインイン
- 商用利用: 不可
- こんな人に最適: 個人で複数のデバイスを駆使して作業するフリーランス(非商用利用の範囲で)や、趣味・学習に力を入れたい社会人、学生に最適なスタンダードプランです。年払いにすると2ヶ月分お得になります。
2. Microsoft 365 Family
- 料金: 2,100円/月 または 21,000円/年
- 対象ユーザー: 最大6名
- 含まれるアプリ: Personalと同様
- クラウドストレージ: 各ユーザーにOneDrive 1TB(合計最大6TB)
- インストール台数: 各ユーザーが複数デバイスにインストール可能(最大6名×5台)
- 特典: Microsoft Family Safety(家族のデジタル活動を見守る機能)
- 商用利用: 不可
- こんな人に最適: 家族で利用する場合に圧倒的にお得なプランです。夫婦や親子、兄弟など、2人以上で利用するなら、Personalを2つ契約するよりFamilyを1つ契約する方が断然安価です。ストレージもアカウントごとに独立して1TBずつ提供されるため、プライバシーも守られます。
3. Office Home & Student 2021 for Mac
- 料金: 38,284円(買い切り)
- 対象ユーザー: 家庭、学生(1名)
- 含まれるアプリ: PowerPoint, Word, Excel
- クラウドストレージ: なし(標準の無料5GBのみ)
- インストール台数: 1台のMacのみ
- 商用利用: 不可
- こんな人に最適: とにかくランニングコストをゼロにしたい、基本的な機能だけで十分、そして利用は1台のMacに限られる、という限定的なニーズに合致します。Outlookが不要な点も特徴です。
法人向けプラン
ビジネスでPowerPointを利用する場合は、商用利用が許可された法人向けプランの契約が必須です。法人向けプランは、セキュリティ機能や管理機能が強化されているのが特徴です。
1. Microsoft 365 Business Basic
- 料金: 750円/ユーザー/月(年契約)
- 特徴: デスクトップアプリは含まれません。 PowerPoint, Word, ExcelはWeb版とモバイルアプリ版のみの提供となります。代わりに、ビジネスチャットのTeams、法人メールのExchange(50GB)、クラウドストレージSharePointが含まれます。
- こんな企業に最適: PCでの資料作成は少なく、主にスマートフォンやタブレットでの閲覧・簡単な編集や、社内外とのコミュニケーションが中心となる現場作業員や店舗スタッフ向けのプランです。
2. Microsoft 365 Apps for business
- 料金: 1,030円/ユーザー/月(年契約)
- 特徴: こちらは逆に、デスクトップアプリが中心のプランです。PowerPoint, Word, Excel, OutlookなどのデスクトップアプリとOneDrive 1TBが提供されますが、TeamsやExchange、SharePointは含まれません。
- こんな企業に最適: 既にGoogle Workspaceなどでメールやコミュニケーションツールを導入済みで、Officeのデスクトップアプリだけを最新の状態で利用したい、という企業に適しています。
3. Microsoft 365 Business Standard
- 料金: 1,560円/ユーザー/月(年契約)
- 特徴: 最も標準的で人気のあるプランです。Business Basic(Webサービス)とApps for business(デスクトップアプリ)の両方の利点を兼ね備えています。デスクトップアプリ、Teams、Exchange、SharePointがすべて利用可能です。
- こんな企業に最適: これからビジネス環境を整える中小企業や、多くのオフィスワーカーを抱える企業にとって、コストと機能のバランスが最も取れた万能プランと言えます。
4. Microsoft 365 Business Premium
- 料金: 2,750円/ユーザー/月(年契約)
- 特徴: Business Standardの全機能に加え、高度なサイバーセキュリティとデバイス管理機能が追加されます。Intuneによるモバイルデバイス管理や、Azure Information Protectionによる情報漏洩対策など、エンタープライズレベルのセキュリティを実現します。
- こんな企業に最適: 顧客情報や機密情報を多く扱い、セキュリティコンプライアンスを重視する企業、リモートワーク環境での端末管理を徹底したい企業向けのプレミアムプランです。
【学生・教職員向け】お得にPowerPointを使う方法
学生や教職員の方には、さらに特別な選択肢が用意されています。該当する方は、一般向けのプランを契約する前に必ずこちらを確認してください。
1. Office 365 Education (無料)
Microsoftは、対象となる教育機関に在籍する学生および教職員に対して、Office 365 A1というプランを無料で提供しています。
- 対象者: Microsoftが認定した教育機関(多くの大学や専門学校、小中高が該当)の学生と教職員。
- 提供内容: PowerPoint, Word, Excel, OneNote, TeamsのWebブラウザ版が無料で利用できます。Web版なので機能制限はありますが、課題作成やレポート執筆には十分な機能を備えています。
- 資格の確認方法:
- Microsoftの「Office 365 Education」の公式サイトにアクセスします。
- 「学校のメールアドレスを入力してください」という欄に、大学などから付与されたメールアドレス(ac.jpドメインなど)を入力します。
- 資格があれば、画面の指示に従って登録を進めることで、無料で利用を開始できます。
2. デスクトップアプリ版が無料で使えるケースも
学校とMicrosoftの契約内容によっては、追加費用なしでデスクトップアプリ版(Office 365 A3やA5プランに相当)をMacにインストールできる場合があります。
これは学生個人では判断できないため、まずは上記の無料資格を確認した上で、大学の情報システムセンターや生協などに「デスクトップ版のOfficeは利用できますか?」と問い合わせてみることを強くお勧めします。
Mac版PowerPointの購入・インストール方法 ステップバイステップガイド
ご自身の最適なプランが決まったら、いよいよ購入とインストールです。ここでは、最も一般的な「Microsoft 365 Personal」を公式サイトから購入し、インストールする手順を解説します。
ステップ1: Microsoft 365の公式サイトにアクセス
Webブラウザで「Microsoft 365」と検索し、公式サイトの製品ページにアクセスします。
ステップ2: プランの選択
「個人向け」のセクションから「Microsoft 365 Personal」または「Microsoft 365 Family」を選びます。「年払い」か「月払い」かを選択し、「購入とダウンロード」ボタンをクリックします。(初めての方は「1か月間無料で試す」を選択することもできます)
ステップ3: Microsoftアカウントでサインイン
Microsoftアカウントへのサインインを求められます。既にアカウントを持っている場合はメールアドレスとパスワードを入力します。持っていない場合は、「作成」リンクから無料で新規作成してください。
ステップ4: 支払い情報の入力
クレジットカードまたはPayPalの情報を入力します。画面の指示に従って、名前、住所、カード番号などを正確に入力してください。
ステップ5: 購入の確定とインストーラーのダウンロード
入力内容を確認し、購入を確定します。購入が完了すると、Microsoftアカウントの管理ページ(services & subscriptions)にリダイレクトされるか、ダウンロードページが表示されます。ここで「インストール」ボタンをクリックします。
ステップ6: インストーラーの実行
Macの「ダウンロード」フォルダに「Microsoft_Office_…_Installer.pkg」というファイルがダウンロードされます。このファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。
ステップ7: インストールの実行
インストーラーの指示に従って進めます。「続ける」をクリックし、使用許諾契約に同意します。インストール先のディスクを選択し(通常はMacintosh HDのままでOK)、「インストール」をクリックします。Macの管理者パスワードの入力を求められたら、入力してインストールを続行します。
ステップ8: インストール完了とライセンス認証
インストールには数分かかります。完了したら、インストーラーを閉じます。「アプリケーション」フォルダに、Microsoft PowerPointやWord、Excelなどのアイコンが追加されています。
最初にPowerPointを起動すると、「はじめに」という画面が表示されます。ここで「サインイン」をクリックし、ステップ3で利用したMicrosoftアカウントでサインインします。 これにより、ライセンスが自動的に認証され、全ての機能が使えるようになります。
Mac版PowerPointに関するよくある質問 (FAQ)
最後に、MacでPowerPointを使う上で多くの人が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
Q1. Windows版のPowerPointとの違いは? ファイルの互換性は?
A. UI(ユーザーインターフェース)や基本的な機能は、Windows版とMac版でほぼ同じになるように設計されており、違和感なく操作できます。ファイルの互換性も非常に高く、Windowsで作成したpptxファイルをMacで開いても、レイアウトが崩れることはほとんどありません。
ただし、いくつかの細かい違いは存在します。
* ショートカットキー: WindowsのCtrl
キーは、Macでは主にCommand (⌘)
キーに置き換わります。(例: コピーは Ctrl+C
→ ⌘+C
)
* 一部の高度な機能: Windows特有の技術に依存する機能(ActiveXコントロール、一部のVBAマクロなど)はMac版では動作しません。
* フォント: Windows標準のフォント(メイリオ、MSゴシックなど)はMacには標準搭載されていません。同じフォントが両方のOSにインストールされていない場合、代替フォントで表示されるため、若干見た目が変わる可能性があります。プレゼンファイルを共有する際は、ヒラギノ角ゴなどのMac/Win両対応フォントを使うか、フォントを埋め込んで保存する設定にすると安心です。
Q2. Mac標準のKeynoteじゃダメなの?
A. KeynoteはAppleが開発した非常に洗練されたプレゼンテーションソフトで、無料で使えるのが最大の魅力です。アニメーション効果の美しさなど、PowerPointを凌駕する部分もあります。個人利用や、関係者全員がMacユーザーである環境では、Keynoteは素晴らしい選択肢です。
しかし、ビジネスシーン、特に社外とのやり取りが多い環境では、依然としてPowerPointがデファクトスタンダード(事実上の標準)です。KeynoteからPowerPoint形式(.pptx)で書き出すことも可能ですが、複雑なアニメーションや書式が正確に再現されず、レイアウト崩れの原因となることがあります。
相手の環境を考慮し、スムーズな共同作業と完璧な互換性を最優先するならば、PowerPointを選ぶのが最も確実で無難な選択と言えます。
Q3. Microsoft 365を解約したら、作ったファイルはどうなる?
A. 作成したPowerPointファイル(.pptx)が消えることはありません。お使いのMacのハードディスクやOneDrive上に保存されたファイルは、そのまま残ります。
ただし、サブスクリプションを解約すると、MacにインストールしたPowerPointアプリは「機能制限モード」に移行します。このモードでは、既存のファイルを開いて閲覧したり、印刷したりすることしかできなくなります。 新規ファイルの作成や、既存ファイルの編集機能は一切使えなくなりますのでご注意ください。
Q4. ネットで売られている格安のOfficeライセンスは買っても大丈夫?
A. Amazonやオークションサイトなどで、数千円といった破格の値段で販売されているOfficeのプロダクトキーは、ほぼ全てが非正規ライセンスであり、購入は絶対に避けるべきです。
これらは、企業向けに大量に発行されたライセンスの不正な横流し品(ボリュームライセンス違反)や、偽造品である可能性が非常に高いです。購入してもライセンス認証が通らない、すぐに無効化される、ウイルスが仕込まれているといったリスクがあります。ライセンス違反はMicrosoftとの契約違反にあたるため、トラブルを避けるためにも、必ず公式サイトや正規販売店(大手家電量販店など)から購入してください。
Q5. PowerPointだけ単体で購入できる?
A. 2023年現在、個人向けのPowerPoint単体での販売は行われていません。 PowerPointを利用するには、以下のいずれかのパッケージを選択する必要があります。
* Microsoft 365 (Personal / Family): Word, Excel, Outlookなどを含むサブスクリプション。
* Office Home & Student 2021 for Mac: Word, Excelを含む買い切り版。
法人向けプランの一部では単体購入が可能な場合もありますが、基本的にはセットでの導入となります。
まとめ
長くなりましたが、MacでPowerPointを利用するための情報を網羅的に解説しました。最後に、この記事の要点をまとめます。
- 完全無料ではない: デスクトップアプリを永続的に無料で使う方法はない。
- 無料の代替案: ブラウザで使える「PowerPoint for the web」が最も手軽。簡単な作成や閲覧には十分。
- 有料版の2大選択肢:
- Microsoft 365 (サブスクリプション): 常に最新、複数デバイス対応、1TBストレージ付き。多機能性を求めるならこちら。
- Office 2021 (買い切り): 追加費用なし、1台のMacのみ。コストを固定したい、基本機能で十分ならこちら。
- プラン選びが重要:
- 個人: 1人なら「Personal」、2人以上なら「Family」が断然お得。
- 法人: 商用利用が必須。デスクトップアプリが必要なら「Business Standard」が標準的。
- 学生/教職員: まずは学校のメールアドレスで無料版(Office 365 Education)の資格を確認するのが最優先。
- 購入は正規ルートで: トラブルを避けるため、公式サイトや正規販売店から購入すること。
Macでのプレゼンテーション作成において、PowerPointは今なお強力な選択肢です。まずは無料のWeb版やMicrosoft 365の試用期間を活用して、その使い勝手を体感してみてください。そして、あなたの使い方、予算、そして将来のニーズを見据えて、最適なプランを選択してください。
この記事が、あなたのMacライフをより豊かに、そしてプレゼンテーション作成をより快適にするための一助となれば幸いです。