【初心者向け】WPS Officeの使い方入門:これ一本で完璧!


【初心者向け】WPS Officeの使い方入門:これ一本で完璧!

はじめに:WPS Officeとは?なぜ選ばれるのか?

「オフィスソフトって、Microsoft Officeしかないんでしょ?」
「WordやExcel、PowerPointを使いたいけど、お金がかかるのはちょっと…」

そんな風に思っている初心者の方はいませんか?

実は、Microsoft Office以外にも、非常に高機能で使いやすいオフィスソフトが存在します。その代表格が「WPS Office」です。

WPS Officeは、中国のソフトウェア会社であるKingsoft社が開発・提供しているオフィススイートです。Microsoft Office(Word, Excel, PowerPoint)と高い互換性を持ちながら、無料版も提供されており、多くのユーザーに利用されています。

WPS Officeの主要なコンポーネント

WPS Officeには、Microsoft Officeの主要なアプリケーションに対応する3つの主要なコンポーネントがあります。

  1. WPS Writer: Microsoft Wordに相当する文書作成ソフトです。レポート作成、ビジネス文書、論文、チラシなど、様々な種類の文書を作成できます。
  2. WPS Spreadsheets: Microsoft Excelに相当する表計算ソフトです。家計簿、データ集計、グラフ作成、複雑な計算処理など、数値データを扱う作業に最適です。
  3. WPS Presentation: Microsoft PowerPointに相当するプレゼンテーション作成ソフトです。会議での発表資料、セミナー資料、授業での発表など、視覚的な資料を作成するのに役立ちます。

これらの主要なコンポーネントに加え、WPS OfficeにはPDF編集機能やクラウドストレージ連携機能なども搭載されています。

Microsoft Officeとの違いは何?

WPS Officeを検討する上で、Microsoft Officeとの違いが気になる方も多いでしょう。主な違いは以下の通りです。

  • 価格:
    • Microsoft Office: 基本的に有料(買い切り版またはサブスクリプション版)。個人向けでも数万円が必要です。
    • WPS Office: 無料版が提供されており、基本的な機能は無料で利用できます。より高度な機能や広告非表示などを求める場合は有料版(WPS Office Standard/Pro)があります。無料版がある点が大きなメリットです。
  • 互換性:
    • WPS OfficeはMicrosoft Office形式(.docx, .xlsx, .pptxなど)との互換性が非常に高いのが特徴です。Microsoft Officeで作成したファイルを開いて編集したり、WPS Officeで作成したファイルをMicrosoft Officeユーザーに送ったりすることがスムーズに行えます。ただし、複雑なマクロや特殊な機能など、一部完全には互換しない場合もあります。
  • 機能:
    • 基本的な文書作成、表計算、プレゼンテーション機能については、WPS OfficeもMicrosoft Officeに匹敵する機能を備えています。
    • Microsoft Officeは、Access(データベース)やOutlook(メール/スケジュール)など、より多くのアプリケーションを含むスイートを提供しています。また、PowerPointの高度なアニメーション機能など、一部の機能ではMicrosoft Officeの方が多機能な場合もあります。
    • WPS Officeは、PDF編集機能が統合されているなど、独自の便利な機能も持っています。
  • インターフェース:
    • WPS Officeのインターフェースは、Microsoft Officeの「リボン」インターフェースに非常によく似ています。そのため、Microsoft Officeを使ったことがある方なら、違和感なく操作を始められるでしょう。
  • 動作環境:
    • WPS Officeは比較的軽量に動作すると言われています。古いPCやスペックが高くないPCでも快適に使える場合があります。

なぜWPS Officeを選ぶメリットがあるの?

WPS Officeを選ぶメリットは、主に以下の点にあります。

  • コストパフォーマンス: 無料版があるため、初期投資なしで高性能なオフィスソフトが使えます。有料版もMicrosoft Officeより安価な設定になっていることが多いです。
  • 高い互換性: Microsoft Office形式のファイルを問題なく扱えるため、仕事や学校でMicrosoft Officeが使われている環境でも、WPS Officeを自宅や個人PCで使用できます。
  • 使い慣れたインターフェース: Microsoft Officeライクな操作画面なので、学習コストが低いのが特徴です。
  • PDF編集機能の統合: 別途PDF編集ソフトを用意しなくても、簡単なPDFの変換や編集が行えるのが便利です。
  • 軽量動作: 比較的サクサク動くため、PCのスペックに自信がない方でも使いやすい可能性があります。

この記事では、WPS Officeをこれから使い始める初心者の方に向けて、インストールから基本的な使い方、そしてWriter、Spreadsheets、Presentationの各アプリケーションの主要な機能までを、分かりやすく丁寧に解説していきます。この記事を読めば、あなたもWPS Officeを自信を持って使えるようになるはずです!

さあ、WPS Officeの世界へ踏み出してみましょう!

WPS Officeのインストールと起動

WPS Officeを使い始めるには、まずお使いのPCにインストールする必要があります。ここでは、Windows版を例にインストール方法と起動方法を解説します。

1. WPS Officeのダウンロード

まず、WPS Officeの公式サイトにアクセスします。

  • 公式サイト: 「WPS Office」で検索するか、公式サイトのURLを直接入力してアクセスしてください。
  • サイトにアクセスしたら、「無料ダウンロード」や「ダウンロード」といったボタンを探してクリックします。
  • ダウンロードページに遷移したら、お使いのOS(Windows, Mac, Linuxなど)を選択し、再度ダウンロードボタンをクリックします。通常は、お使いのOSが自動判別されることが多いです。
  • インストーラーファイル(例: wps_office_inst.exe)がダウンロードされます。ダウンロード先のフォルダを確認しておきましょう。

注意点:
* ダウンロードサイトによっては、無料版と有料版のダウンロードリンクが分かれている場合があります。まずは無料版から試したい場合は、「無料ダウンロード」の方を選んでください。
* 公式以外のサイトからダウンロードすると、マルウェアなどが含まれている危険性があります。必ず公式サイトからダウンロードしましょう。

2. インストール手順

ダウンロードしたインストーラーファイルを実行します。

  • ダウンロードしたインストーラーファイルをダブルクリックして実行します。
  • ユーザーアカウント制御(UAC)の許可: 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というメッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。
  • 使用許諾契約への同意: WPS Officeの使用許諾契約が表示されます。内容をよく読み、「使用許諾契約書に同意します」にチェックを入れて「インストール」または「今すぐインストール」をクリックします。
  • インストールオプション(任意):
    • インストール先のフォルダを変更したい場合は、「インストール先のフォルダを選択」などのリンクをクリックして変更できます。通常はデフォルトのままで問題ありません。
    • 「統合モードで開く」や「アイコンをデスクトップに作成」などのオプションが表示される場合があります。好みに合わせてチェックをオンオフできます。初心者のうちはデフォルト設定のままで進めるのがおすすめです。
  • インストール開始: 「インストール」ボタンをクリックすると、ファイルのダウンロードとインストールが開始されます。これには数分かかる場合があります。
  • インストール完了: インストールが完了すると、「インストールが完了しました!」のような画面が表示されます。「今すぐ開始」や「完了」ボタンをクリックして、WPS Officeを起動します。

3. 初回起動時の設定とインターフェース

インストール後、初めてWPS Officeを起動すると、いくつか設定画面が表示されることがあります。

  • ライセンス認証(無料版/有料版): 無料版の場合は、そのまま利用開始できます。有料版を購入した場合は、プロダクトキーの入力やアカウントでのログインを求められることがあります。
  • 初期設定: 言語設定(通常はOSの言語に合わせられます)や、デフォルトで使用するコンポーネント(Writer, Spreadsheets, Presentation)の選択などが表示されることがあります。特にこだわりがなければ、デフォルト設定のままで問題ありません。

インターフェースの概要:統合モードと個別モード

WPS Officeには、アプリケーションの起動方法として「統合モード」と「個別モード」があります。

  • 統合モード: WPS Officeを起動すると、Writer, Spreadsheets, Presentationのどれかを選択したり、最近使ったファイルを開いたりできるホーム画面が表示されます。ここから目的のアプリケーションやファイルを選んで作業を開始します。複数のファイルを異なるアプリケーションで開いている場合でも、一つのウィンドウ内でタブのように切り替えて作業できるのが特徴です。Microsoft Officeの新しいバージョンに似た操作感です。
  • 個別モード: WPS Writerだけ、WPS Spreadsheetsだけ、というように、それぞれのアプリケーションを単独で起動する方法です。Microsoft Officeの古いバージョンに近い操作感で、アプリケーションごとにウィンドウが独立します。

どちらのモードが使いやすいかは個人の好みですが、初心者のうちは統合モードで始めるのがおすすめです。 アプリケーション間の移動がスムーズで、複数の作業を効率的に行えます。

インストールが完了し、WPS Officeを起動できたら、いよいよ使い方を学んでいきましょう!

共通操作の基本:どのアプリケーションでも使える便利機能

WPS OfficeのWriter、Spreadsheets、Presentationは、それぞれ異なる目的のアプリケーションですが、多くの共通する操作や機能を持っています。これらの基本をマスターすれば、どのアプリケーションでもスムーズに作業を進めることができます。

1. ファイル操作の基本

オフィスソフトの基本中の基本です。

  • 新規作成:
    • 統合モードの場合:ホーム画面で「文書作成」「表計算」「プレゼンテーション」のいずれかを選択するか、「+ 新規作成」ボタンをクリックします。
    • アプリケーション起動中の場合:「ファイル」タブをクリックし、「新規」を選択します。空白の文書/シート/プレゼンテーションや、テンプレートから作成を選択できます。
  • 開く:
    • 統合モードの場合:ホーム画面の「最近使用したファイル」から選択するか、「開く」をクリックしてPC内のファイルを選択します。
    • アプリケーション起動中の場合:「ファイル」タブをクリックし、「開く」を選択します。PC内のファイルやクラウドストレージ上のファイルを選択できます。
  • 保存:
    • 作業中のファイルを上書き保存します。「ファイル」タブから「保存」を選択するか、ツールバーの保存アイコン(フロッピーディスクの形)をクリックします。ショートカットキーは Ctrl + S です。
    • 初めて保存する場合や、別の場所に別の名前で保存したい場合は「名前を付けて保存」を使用します。
  • 名前を付けて保存:
    • 「ファイル」タブをクリックし、「名前を付けて保存」を選択します。
    • 保存場所(PC内のフォルダ、WPS Cloudなど)を選択します。
    • ファイル名を入力します。
    • ファイルの形式(例: .docx, .xlsx, .pptx)を選択します。互換性を保ちたい場合はMicrosoft Office形式を選択するのが一般的です。
    • 「保存」ボタンをクリックします。

2. 基本的な編集操作

どのアプリケーションでも頻繁に使う操作です。

  • コピー: 選択したテキストやオブジェクトをコピーします。Ctrl + C
  • 切り取り: 選択したテキストやオブジェクトを移動するために切り取ります。Ctrl + X
  • 貼り付け(ペースト): コピーまたは切り取ったテキストやオブジェクトを貼り付けます。Ctrl + V。貼り付け時には、元の書式を保持するか、貼り付け先の書式に合わせるかなど、複数のオプションを選択できることが多いです。
  • 元に戻す(Undo): 直前の操作を取り消します。Ctrl + Z
  • やり直し(Redo): 元に戻した操作を再び実行します。Ctrl + Y

これらの操作は、ツールバーのアイコン(矢印など)からも実行できます。

3. 文字の書式設定

テキストの色や形を変える操作です。主にWriterやPresentationでよく使いますが、Spreadsheetsでもセルのテキストに使います。

  • フォント: 文字の書体を選択します。(例: 明朝、ゴシック、Arial, Times New Romanなど)
  • フォントサイズ: 文字の大きさをポイント(pt)単位で指定します。
  • 太字(Bold): 文字を太くします。Ctrl + B
  • 斜体(Italic): 文字を斜めにします。Ctrl + I
  • 下線(Underline): 文字に下線を引きます。Ctrl + U
  • 文字色: 文字の色を変更します。
  • 蛍光ペン(ハイライト): 文字の背景に色を付けます。
  • 取り消し線: 文字に取り消し線を引きます。
  • 上付き文字/下付き文字: 数式などで使います(例: x², H₂O)。

これらの書式設定は、対象のテキストを選択した状態で、「ホーム」タブの「フォント」グループにあるアイコンやドロップダウンリストから行います。

4. 段落の書式設定(Writer、Presentation)

文章のまとまり(段落)に対する設定です。

  • 配置: 段落内のテキストを、左揃え、中央揃え、右揃え、両端揃えのどれかに揃えます。「ホーム」タブの「段落」グループにあります。
  • インデント: 段落の先頭や行全体を左右にずらします。箇条書きなどでよく使います。
  • 行間: 段落内の各行の間のスペースを調整します。(例: 1行、1.5行、2行など)
  • 段落前/後の間隔: 段落と次の段落の間隔を調整します。
  • 箇条書き/段落番号: 項目のリストを作成する際に使用します。

これらの設定も、「ホーム」タブの「段落」グループで行います。

5. 印刷設定とプレビュー

作成した文書などを紙に印刷する際の設定です。

  • 印刷設定:
    • 「ファイル」タブから「印刷」を選択します。
    • 印刷部数、使用するプリンター、印刷範囲(全ページ、指定ページ)、印刷方向(縦/横)、用紙サイズなどを設定します。
    • 両面印刷や複数ページを1枚に印刷する設定なども行えます。
  • 印刷プレビュー:
    • 印刷前に仕上がりを確認できます。「ファイル」タブから「印刷」を選択すると、設定画面の右側にプレビューが表示されることが多いです。
    • プレビューで改ページの位置などを確認し、必要に応じて文書の編集に戻って調整します。

6. タブとリボンの使い方

WPS Officeのインターフェースは、「リボン」と呼ばれる帯状の領域に機能が集約されています。リボンは複数の「タブ」に分かれており、それぞれのタブに関連する「グループ」にコマンドボタンがまとめられています。

  • タブ: 「ファイル」「ホーム」「挿入」「ページレイアウト」「表示」などがあります。作業内容に応じて適切なタブを選択します。
  • リボン: 選択したタブに関連するコマンドボタンが表示される領域です。
  • グループ: リボン内のコマンドが機能ごとにまとめられたものです。(例: 「ホーム」タブの「フォント」グループ、「段落」グループなど)

例えば、文字の書式を変更したい場合は、「ホーム」タブを選択し、「フォント」グループにあるボタンを使います。表や画像を挿入したい場合は、「挿入」タブを選択します。

7. 作業ウィンドウ、ステータスバー、ズーム機能

  • 作業ウィンドウ: 文書の右側などに表示される補助的なウィンドウです。テンプレート選択、書式設定、検索と置換などの詳細な設定を行う際に使用されることがあります。
  • ステータスバー: ウィンドウの一番下に表示される帯状の領域です。現在開いているページの番号、総ページ数、単語数、使用している言語、ズーム率などが表示されます。ここからズーム率の変更や、表示モードの切り替えができることも多いです。
  • ズーム機能: 表示されている文書やシートの拡大・縮小を行います。ステータスバーのズームスライダーを操作するか、「表示」タブからズーム率を選択します。

これらの共通操作を理解すれば、WPS Officeのどのアプリケーションでも基本的な作業は迷わず行えるようになります。次に、各アプリケーション固有の機能について詳しく見ていきましょう。

WPS Writer(文書作成)の使い方:レポートもビジネス文書もお任せ!

WPS Writerは、Microsoft Wordと互換性のある文書作成ソフトです。学校のレポート、会社の報告書、個人的な手紙やチラシまで、様々な種類の文書を作成・編集できます。

1. 画面構成

WPS Writerの画面は、主に以下の要素で構成されています。

  • タイトルバー: ウィンドウの一番上にあり、ファイル名とアプリケーション名(WPS Writer)が表示されます。
  • リボン: タブとコマンドボタンが表示される領域です。「ホーム」「挿入」「ページレイアウト」「参照」「校閲」「表示」「開発ツール」などのタブがあります。(表示されるタブは設定やバージョンにより多少異なります)
  • ルーラー: 作業領域の上端と左端に表示される目盛りです。インデントやタブ位置、余白の設定などに役立ちます。非表示になっている場合は、「表示」タブから表示できます。
  • 作業領域: 文書を入力・編集するメインの領域です。
  • スクロールバー: 文書を上下左右に移動させるためのバーです。
  • ステータスバー: ウィンドウの一番下。ページ番号、単語数、ズーム率などが表示されます。

2. 文字入力と編集の基本

  • 文字入力: 作業領域のカーソルが表示されている位置に、キーボードから文字を入力します。
  • 選択: マウスでドラッグするか、Shiftキーを押しながら矢印キーを操作することで、テキストを選択できます。選択されたテキストは背景色が変わります。
  • 挿入と削除: カーソル位置に文字を挿入したり、DeleteキーやBackspaceキーで文字を削除したりします。
  • コピー、切り取り、貼り付け: 共通操作の基本で解説した通りです。

3. 画像の挿入と編集

文書に画像を入れると、視覚的に分かりやすくなります。

  • 挿入:
    1. 画像を挿入したい場所にカーソルを置きます。
    2. 「挿入」タブをクリックします。
    3. 「画像」グループにある「画像」ボタンをクリックします。
    4. PC内の画像ファイルを選択し、「挿入」をクリックします。
  • 編集:
    • サイズ変更: 挿入した画像をクリックして選択すると、画像の周りに□や○のハンドルが表示されます。これらのハンドルをドラッグすることで、画像のサイズを変更できます。コーナーのハンドルを使うと縦横比を維持したままサイズを変更できます。
    • トリミング: 画像の不要な部分を切り取ります。画像を選択した状態で表示される「画像ツール」タブ(または「書式」タブ)をクリックし、「トリミング」ボタンを選択します。トリミングハンドルを操作して範囲を指定し、確定します。
    • 配置: 画像をテキストに対してどのように配置するか設定します。(例: 行内、四角、前面、背面など)。画像を選択し、「画像ツール」タブ(または「書式」タブ)の「文字列の折り返し」から選択します。
    • 回転、反転、明るさ、コントラスト調整など: 「画像ツール」タブには、画像の回転、反転、明るさやコントラストの調整、色調変更など、様々な編集機能があります。

4. 表の挿入と編集

情報を整理して表示するのに便利な機能です。

  • 挿入:
    1. 表を挿入したい場所にカーソルを置きます。
    2. 「挿入」タブをクリックします。
    3. 「表」グループにある「表」ボタンをクリックします。
    4. 表示されるグリッド上で、挿入したい行数と列数を選択するか、「表の挿入」を選択して数値を直接入力します。
  • 編集:
    • データの入力: 表内のセルをクリックして、文字や数値を入力します。
    • 行・列の追加/削除: 行や列を選択し、右クリックメニューから「行の挿入」「列の挿入」「セルの削除」「行の削除」「列の削除」などを選択します。
    • セルの結合: 複数のセルを一つにまとめます。結合したいセルを選択し、右クリックメニューから「セルの結合」を選択します。
    • セルの分割: 結合されたセルや一つのセルを複数に分割します。分割したいセルを選択し、右クリックメニューから「セルの分割」を選択し、分割後の行数と列数を指定します。
    • 罫線: 表の線(罫線)の種類、太さ、色などを変更します。表を選択した状態で表示される「表ツール」タブ(または「デザイン」タブ)で設定できます。
    • 塗りつぶし: セルや行、列の背景色を変更します。「表ツール」タブ(または「デザイン」タブ)で設定できます。

5. 図形・テキストボックスの挿入と編集

文書に図や注釈などを加える際に役立ちます。

  • 挿入:
    1. 「挿入」タブをクリックします。
    2. 「図形」グループにある「図形」または「テキストボックス」を選択します。
    3. 表示される一覧から、挿入したい図形(直線、四角形、丸、矢印など)やテキストボックスを選択します。
    4. 作業領域上で、挿入したい場所にドラッグして図形やテキストボックスを描画します。
  • 編集:
    • サイズ変更・移動: 図形やテキストボックスを選択し、ハンドルをドラッグしてサイズを変更したり、全体をドラッグして移動させたりします。
    • テキストの入力: テキストボックスの中にクリックしてカーソルを表示させ、文字を入力します。図形によっては、右クリックして「テキストの追加」を選択すると文字を入力できます。
    • 塗りつぶし・線(アウトライン): 図形やテキストボックスの背景色や線の種類・色・太さを変更します。選択した状態で表示される「描画ツール」タブ(または「書式」タブ)で設定します。
    • 文字列の折り返し: 図形やテキストボックスとテキストの関係を設定します。画像と同様に「文字列の折り返し」から選択します。

6. ヘッダーとフッターの設定

文書の各ページの上部(ヘッダー)や下部(フッター)に、タイトルやページ番号などを繰り返し表示させる機能です。

  • 設定:
    1. 「挿入」タブをクリックします。
    2. 「ヘッダーとフッター」グループにある「ヘッダー」または「フッター」ボタンをクリックします。
    3. 表示されるテンプレートから選択するか、「ヘッダーの編集」または「フッターの編集」を選択します。
    4. ヘッダー/フッター編集領域が表示されるので、必要なテキスト(文書タイトルなど)を入力したり、ページ番号を挿入したりします。
    5. 編集が終わったら、「ヘッダーとフッターを閉じる」ボタンをクリックするか、文書の本文領域をダブルクリックします。
  • ページごとの設定変更:
    • 「デザイン」タブ(ヘッダー/フッター編集中に表示される)で、「最初のページのみ別指定」「奇数/偶数ページ別指定」などにチェックを入れることで、特定のページだけヘッダー/フッターの内容を変えることができます。

7. ページ番号の挿入

文書に自動でページ番号を付けられます。

  • 挿入:
    1. 「挿入」タブをクリックします。
    2. 「ヘッダーとフッター」グループにある「ページ番号」ボタンをクリックします。
    3. ページ番号を表示したい位置(上部、下部、現在の位置など)と、表示形式(数字のみ、ページX/Yなど)を選択します。
    4. 自動でページ番号が挿入されます。
  • 開始番号の変更: 1ページ目を別の番号から開始したい場合などは、「ページ番号」ボタンから「ページ番号の書式設定」を選択し、開始番号を指定します。

8. 段組みの設定

新聞や雑誌のように、1ページを複数の列に分けてテキストを流し込む機能です。

  • 設定:
    1. 段組みしたい部分のテキストを選択するか、段組みを開始したい場所にカーソルを置きます。
    2. 「ページレイアウト」タブをクリックします。
    3. 「ページ設定」グループにある「段組み」ボタンをクリックします。
    4. 「2段」「3段」などのプリセットを選択するか、「その他の段組み」を選択して詳細を設定します(段数、段の幅、段と段の間隔、区切り線の有無など)。
  • 解除: 段組みを設定した範囲の最後で、次のセクションから段組みを解除したい場合は、「段組み」ボタンから「1段」を選択します。

9. 目次の自動作成

長文の場合、見出しを基に自動で目次を作成できます。

  • 準備: 目次を作成するには、あらかじめ見出しに「見出し1」「見出し2」などの「スタイル」を適用しておく必要があります。目次に入れたい各章や節のタイトルを選択し、「ホーム」タブの「スタイル」ギャラリーから適切な見出しスタイルを選択して適用します。
  • 作成:
    1. 目次を挿入したい場所にカーソルを置きます(通常は文書の冒頭)。
    2. 「参照」タブをクリックします。
    3. 「目次」グループにある「目次」ボタンをクリックします。
    4. 表示されるテンプレートから選択するか、「目次を挿入」を選択して詳細を設定します。
    5. 見出しスタイルが適用された箇所を基に目次が自動生成されます。
  • 更新: 文書の内容(見出しやページ番号)を変更した場合、目次を右クリックして「フィールドの更新」を選択することで、最新の状態に更新できます。

10. スペルチェックと文章校正

入力ミスや文法ミスをチェックする機能です。

  • 実行:
    1. 「校閲」タブをクリックします。
    2. 「文章校正」グループにある「スペルチェック」ボタンをクリックします。
    3. 間違いと思われる箇所が提示され、修正候補が表示されます。候補を選択して「変更」をクリックするか、「無視」「すべて無視」「追加」などの操作を行います。
  • 自動チェック: 入力中に自動で間違いに下線が表示される設定もあります。通常はデフォルトでオンになっています。

11. コメントと変更履歴の利用

複数人で文書を共同編集したり、他の人にレビューしてもらったりする際に便利な機能です。

  • コメントの挿入:
    1. コメントを付けたい箇所(テキストや画像)を選択します。
    2. 「校閲」タブをクリックし、「コメント」グループにある「新しいコメント」ボタンをクリックします。
    3. 文書の右側などにコメント入力欄が表示されるので、コメントを入力します。
  • 変更履歴の記録: 文書の変更内容(テキストの追加、削除、書式変更など)を記録し、誰が何をどのように変更したかを確認できるようにします。
    1. 「校閲」タブをクリックし、「変更履歴」グループにある「変更履歴の記録」ボタンをオンにします。
    2. 以降の変更が記録され、画面上に色分けされて表示されます。
  • 変更履歴の確認と承認/拒否: 記録された変更履歴は、一つずつ確認し、その変更を受け入れる(承認)か、元に戻す(拒否)かを選択できます。「校閲」タブの「変更箇所」グループにあるボタンで操作します。

12. テンプレートの活用

あらかじめデザインや構成が用意されたテンプレートを使うと、効率的に文書を作成できます。

  • 利用方法:
    1. WPS Officeのホーム画面で「新規作成」を選択するか、「ファイル」タブから「新規」を選択します。
    2. 表示されるテンプレートギャラリーから、作成したい文書の種類(履歴書、手紙、レポート、チラシなど)に合ったテンプレートを選択します。
    3. テンプレートが開かれるので、内容を自分のものに書き換えていきます。

13. PDFへのエクスポート

作成したWriter文書をPDF形式で保存できます。PDFは多くの環境で表示崩れなく見られるため、配布に適しています。

  • 方法:
    1. 「ファイル」タブをクリックします。
    2. 「エクスポート」を選択し、「PDFとしてエクスポート」をクリックします。
    3. 保存場所、ファイル名を指定し、「エクスポート」ボタンをクリックします。
    4. ツールバーにPDFとして保存するアイコンがある場合もあります。

WPS Writerの基本機能をマスターすれば、様々な文書を効率よく作成できるようになります。次に、表計算ソフトWPS Spreadsheetsの使い方を見ていきましょう。

WPS Spreadsheets(表計算)の使い方:データの集計もグラフ作成もお手の物!

WPS Spreadsheetsは、Microsoft Excelと互換性のある表計算ソフトです。数値データの管理、集計、分析、グラフ作成などに使用します。家計簿の管理から、売上データの分析、アンケート結果の集計など、幅広い用途で活躍します。

1. 画面構成

WPS Spreadsheetsの画面は、主に以下の要素で構成されています。

  • タイトルバー: ウィンドウの一番上にあり、ファイル名とアプリケーション名(WPS Spreadsheets)が表示されます。
  • リボン: タブとコマンドボタンが表示される領域です。「ホーム」「挿入」「ページレイアウト」「数式」「データ」「校閲」「表示」「開発ツール」などのタブがあります。
  • 名前ボックス: 現在アクティブになっているセルの番地(例: A1, B5)が表示されます。選択範囲のサイズなども表示されることがあります。
  • 数式バー: アクティブになっているセルの内容や数式が表示・編集できる領域です。
  • 列ヘッダー: シートの上端にあるアルファベット(A, B, C…)。列全体を選択する際にクリックします。
  • 行ヘッダー: シートの左端にある数字(1, 2, 3…)。行全体を選択する際にクリックします。
  • セル: 行と列が交差するマス目です。データを入力する単位です。セルは列番号と行番号の組み合わせ(例: A1, B5)で指定されます。
  • 作業領域: セルが格子状に並んだ領域です。
  • シートタブ: ウィンドウの下端に表示されます。「Sheet1」「Sheet2」などのタブで、ブック内の複数のシートを切り替えられます。
  • ステータスバー: ウィンドウの一番下。選択範囲の合計や平均などの情報、ズーム率などが表示されます。

2. データの入力と編集

  • データの入力: 入力したいセルをクリックして選択(アクティブにする)し、キーボードから文字や数値を入力します。入力した内容は数式バーにも表示されます。
  • 入力の確定: 入力後、Enterキーを押すか、別のセルをクリックすると入力が確定されます。
  • セルの選択:
    • 単一セル:クリックする。
    • 複数セル:マウスでドラッグする。
    • 行全体:行ヘッダーの数字をクリックする。
    • 列全体:列ヘッダーのアルファベットをクリックする。
    • シート全体:列ヘッダーと行ヘッダーの交点(左上の空白部分)をクリックする。
  • セルの編集: データが入っているセルをダブルクリックするか、セルを選択した状態でF2キーを押すと、セル内のデータを直接編集できます。数式バーで編集することも可能です。
  • コピー、切り取り、貼り付け: 共通操作の基本で解説した通りです。Spreadsheetsでは、セルの値だけでなく、書式や数式などもまとめてコピー&ペーストできます。

3. セルの書式設定

入力したデータの見栄えを整えたり、データの種類を指定したりします。

  • 表示形式: 数値、通貨、パーセント、日付、時刻など、セルのデータの表示形式を指定します。入力した数値が自動で通貨記号付きで表示されたり、日付形式に変換されたりします。「ホーム」タブの「数値」グループで設定します。「セルの書式設定」ダイアログ(右クリックメニューなどから開ける)ではさらに詳細な設定が可能です。
  • フォント、サイズ、太字、斜体、下線、文字色、背景色: Writerと同様に、「ホーム」タブの「フォント」グループや「配置」グループで設定します。セルの背景色(塗りつぶし)は「フォント」グループのバケツアイコンで行います。
  • 配置: セル内のテキストや数値の配置(左、中央、右、上、中央、下)や、文字の方向を設定します。「ホーム」タブの「配置」グループで行います。
  • 罫線: セルに罫線(枠線)を引いて表らしく整形します。「ホーム」タブの「フォント」グループにある罫線ボタンで設定します。
  • セルの結合と中央揃え: 複数のセルを結合し、その中に含まれるデータを中央に表示します。見出しなどでよく使います。結合したいセルを選択し、「ホーム」タブの「配置」グループにある「セルの結合と中央揃え」ボタンをクリックします。

4. 簡単な数式とオートフィル

Spreadsheetsの最も強力な機能の一つが「数式」を使った計算です。

  • 数式の入力: 数式は、必ずセルに = (半角イコール) から始めます。
    • 例1: historiques=100+200 (100と200を足す)→ セルには「300」と表示されます。
    • 例2: historiques=A1+B1 (セルA1の値とセルB1の値を足す)
  • セルの参照: 数式の中で別のセルの値を参照するには、そのセルの番地(例: A1, B5)を入力します。
  • 演算子: 足し算(+)、引き算(-)、掛け算(*)、割り算(/)などの演算子を使います。
  • 関数: あらかじめ定義された計算処理のまとまりです。SUM(合計)、AVERAGE(平均)、COUNT(個数)、MAX(最大値)、MIN(最小値)など、基本的なものから複雑なものまで多数あります。
    • 例: historiques=SUM(A1:A10) (セルA1からA10までの合計を求める)
    • 例: historiques=AVERAGE(B2,B3,B4) (セルB2, B3, B4の平均を求める)
  • オートSUM機能: SUM関数などのよく使う関数は、「ホーム」タブの「編集」グループにある「オートSUM」(Σのアイコン)ボタンを使うと、合計したい範囲を自動で認識して数式を入力してくれます。
  • オートフィル: 数式や連続したデータを簡単に入力できる便利な機能です。
    • 数式のコピー: 数式を入力したセルの右下隅にある小さな■(フィルハンドル)を、下方向や右方向にドラッグすると、参照セル番地を自動的に変更しながら数式がコピーされます。これが相対参照です。(例: A1+B1の数式を下にコピーすると、A2+B2, A3+B3… と変化する)
    • 連続データの入力: セルに「1」と入力し、次のセルに「2」と入力して両方を選択し、フィルハンドルをドラッグすると「3, 4, 5…」と連続した数字を入力できます。「月曜日」と入力してドラッグすれば「火曜日, 水曜日…」となります。

5. 絶対参照と相対参照

オートフィルで数式をコピーする際に非常に重要な概念です。

  • 相対参照: デフォルトの参照方法です。数式をコピーすると、参照しているセルの位置も相対的に移動します。(例: A1+B1を右にコピーすると B1+C1になる)
  • 絶対参照: 数式をコピーしても、特定のセル参照を固定したい場合に $記号を使って指定します。(例: historique=$A$1historique=A$1historique=$A1
    • $A$1: 列(A)も行(1)も固定。どこにコピーしてもA1セルを参照します。
    • A$1: 行(1)のみ固定。右にコピーするとB1, C1…と列は変化しますが、下にコピーしてもA1を参照します。
    • $A1: 列(A)のみ固定。下にコピーするとA2, A3…と行は変化しますが、右にコピーしてもA1を参照します。
  • $記号の入力: セル参照を入力または選択した後、F4キーを押すことで $記号を切り替えることができます(A1 → $A$1 → A$1 → $A1 → A1)。

6. 関数の利用(VLOOKUP, IFなど)

より高度な計算や条件判定には関数を使います。

  • 関数の挿入: 数式バーの左にある fx (関数の挿入)ボタンをクリックすると、関数を選択・入力するためのダイアログが表示されます。関数の種類や使い方を確認しながら入力できます。
  • 主な関数の例:
    • SUM: 合計
    • AVERAGE: 平均
    • COUNT: 数値が入力されているセルの個数
    • COUNTA: 空白でないセルの個数
    • MAX: 最大値
    • MIN: 最小値
    • IF: 条件によって異なる値を返す (例: historiques=IF(A1>100, "合格", "不合格")
    • VLOOKUP: 別の表から一致するデータを検索して取り出す(特定のコードに対応する商品名を探す、など)
    • TODAY(): 今日の日付を返す
    • NOW(): 現在の日付と時刻を返す

関数の使い方は非常に豊富ですが、まずはSUM, AVERAGE, COUNT, IFなどの基本的な関数をマスターすることから始めましょう。

7. 条件付き書式

セルの値が特定の条件を満たす場合に、セルの書式(背景色、文字色など)を自動的に変更する機能です。データの強調や異常値の発見に役立ちます。

  • 設定:
    1. 条件付き書式を適用したいセル範囲を選択します。
    2. 「ホーム」タブをクリックします。
    3. 「スタイル」グループにある「条件付き書式」ボタンをクリックします。
    4. 「セルの強調表示ルール」「上位/下位ルール」「データバー」「カラースケール」「アイコンセット」などから、目的に合ったルールを選択し、条件と適用する書式を設定します。
      • 例: 「次の値より大きい」を選択し、「値: 100」「書式: 薄い赤の背景」と設定すると、値が100より大きいセルが自動的に赤の背景になります。

8. グラフの作成と編集

数値データを視覚的に表現することで、傾向や比較が分かりやすくなります。

  • 作成:
    1. グラフにしたいデータ(項目名や数値など)を含むセル範囲を選択します。
    2. 「挿入」タブをクリックします。
    3. 「グラフ」グループにある、作成したいグラフの種類(縦棒、横棒、折れ線、円、散布図など)のボタンをクリックします。
    4. 表示されるサブタイプから、具体的なグラフを選択します。
    5. シート上にグラフが作成されます。
  • 編集:
    • グラフツールの表示: 作成したグラフをクリックして選択すると、「グラフツール」タブ(または「デザイン」「レイアウト」「書式」などのタブ)が表示されます。
    • グラフの種類変更: 「デザイン」タブから「グラフ種類の変更」を選択します。
    • データ範囲の変更: 「デザイン」タブから「データの選択」を選択し、グラフに使うセル範囲を変更します。
    • グラフ要素の追加/削除: グラフタイトル、軸ラベル、データラベル、凡例などを追加したり削除したりします。「レイアウト」タブや、グラフ横に表示される「+」アイコンから設定できます。
    • 書式設定: グラフの背景色、線の色、文字の色やフォントなどを変更します。グラフ要素をダブルクリックするか、「書式」タブで設定します。

9. データの並べ替えとフィルター

大量のデータを特定の条件で並べ替えたり、必要なデータだけを抽出したりする機能です。

  • 並べ替え(ソート):
    1. 並べ替えたいデータを含むセル範囲を選択します(通常はデータ全体、見出し行を含むことが多いです)。
    2. 「データ」タブをクリックします。
    3. 「並べ替えとフィルター」グループにある「並べ替え」ボタンをクリックします。
    4. 「並べ替え」ダイアログが表示されます。並べ替えのキーとなる列(どの列の値を基準に並べるか)、並べ替えの順序(昇順/降順)、複数の条件で並べ替えたい場合は「レベルの追加」などを設定し、「OK」をクリックします。
  • フィルター:
    1. フィルターを適用したいデータを含むセル範囲を選択します(通常は見出し行を含むデータ全体)。
    2. 「データ」タブをクリックします。
    3. 「並べ替えとフィルター」グループにある「フィルター」ボタンをクリックします。
    4. 選択範囲の各列の見出しに、▼のドロップダウンボタンが表示されます。
    5. ▼ボタンをクリックすると、その列に含まれる値の一覧が表示されます。表示したい値にチェックを入れ、「OK」をクリックすると、条件に合う行だけが表示されます。
    6. フィルターを解除するには、▼ボタンをクリックし、「(すべて選択)」にチェックを入れ直すか、「フィルターのクリア」を選択します。

10. ピボットテーブルの作成

大量のデータを様々な角度から集計・分析するための強力なツールです。初心者には少し難しく感じるかもしれませんが、簡単な集計から試してみましょう。

  • 作成:
    1. ピボットテーブルの元となるデータを含むセル範囲を選択します(見出し行が必須です)。
    2. 「挿入」タブをクリックします。
    3. 「テーブル」グループにある「ピボットテーブル」ボタンをクリックします。
    4. 「ピボットテーブルの作成」ダイアログが表示されます。データ範囲が正しいか確認し、ピボットテーブルを配置する場所(新しいワークシートか既存のワークシートか)を選択し、「OK」をクリックします。
    5. シートの右側に「ピボットテーブルのフィールドリスト」が表示されます。集計したい項目を、その下の「フィルター」「列」「行」「値」の各エリアにドラッグ&ドロップします。
      • 例: 部署ごとの売上合計を見たい場合、「部署」を「行」エリアに、「売上」を「値」エリアにドラッグします。「値」エリアに入れた項目は、デフォルトで合計値などが計算されます。
  • フィールドリスト: ピボットテーブルの元データに含まれる列(見出し)が一覧表示されます。
  • エリア:
    • フィルター: ここに項目を入れると、その項目でデータを絞り込むことができます。
    • 列: ここに項目を入れると、その項目の値が列方向の見出しになります。
    • 行: ここに項目を入れると、その項目の値が行方向の見出しになります。
    • 値: ここに項目を入れると、その項目が実際に集計される数値データになります。デフォルトで合計(SUM)が設定されることが多いですが、平均(AVERAGE)や個数(COUNT)などに変更できます。

最初は難しく感じるかもしれませんが、色々な項目を各エリアにドラッグ&ドロップして結果を見てみると、ピボットテーブルの仕組みが理解しやすくなります。

11. 複数のシートの操作

1つのブックファイル内に複数のシートを作成し、関連するデータを分けて管理できます。

  • シートの追加: シートタブの右にある「+」ボタンをクリックします。
  • シート名の変更: シートタブをダブルクリックするか、右クリックメニューから「シート名の変更」を選択し、新しい名前を入力します。
  • シートの削除: 削除したいシートタブを右クリックし、「削除」を選択します。
  • シートのコピー/移動: コピーまたは移動したいシートタブを右クリックし、「シートの移動またはコピー」を選択します。移動先(同じブック内または別のブック)と挿入位置を指定します。コピーする場合は「コピーを作成する」にチェックを入れます。
  • シート間の参照: 別のシートのセルを数式で参照するには、「シート名!セル番地」の形式で記述します。(例: historique=Sheet2!A1 + B1

12. 印刷範囲の設定と改ページプレビュー

Spreadsheetsの印刷は、Writerの文書印刷と少し異なります。シートのどこからどこまでを印刷するか、ページをどこで区切るかを調整する必要があります。

  • 印刷範囲の設定:
    1. 印刷したいセル範囲を選択します。
    2. 「ページレイアウト」タブをクリックします。
    3. 「ページ設定」グループにある「印刷範囲」ボタンをクリックします。
    4. 「印刷範囲の設定」を選択します。選択した範囲だけが印刷されるようになります。
    5. 印刷範囲を解除するには、「印刷範囲」ボタンから「印刷範囲のクリア」を選択します。
  • 改ページプレビュー: シートが印刷時にどのように複数ページに分かれるかを確認・調整できます。
    1. 「表示」タブをクリックします。
    2. 「ブックの表示」グループにある「改ページプレビュー」を選択します。
    3. 青い点線や実線で改ページ位置が表示されます。点線(自動改ページ)や実線(手動改ページ)をドラッグすることで、ページ区切り位置を調整できます。
    4. 元の表示に戻すには、「表示」タブの「標準」を選択します。

13. テンプレートの活用

Spreadsheetsにも、家計簿、見積書、カレンダーなど、様々な用途のテンプレートが用意されています。

  • 利用方法: WPS Officeのホーム画面または「ファイル」タブの「新規」から、テンプレートギャラリーを開き、目的に合ったテンプレートを選択します。

WPS Spreadsheetsは機能が豊富ですが、まずはデータの入力、簡単な数式、セルの書式設定、オートフィルといった基本から慣れていくのがおすすめです。

WPS Presentation(プレゼンテーション作成)の使い方:魅せる資料を作ろう!

WPS Presentationは、Microsoft PowerPointと互換性のあるプレゼンテーション作成ソフトです。会議での発表、セミナー、授業、自己紹介など、聴衆に情報を分かりやすく伝えるためのスライド資料を作成できます。

1. 画面構成

WPS Presentationの画面は、主に以下の要素で構成されています。

  • タイトルバー: ウィンドウの一番上にあり、ファイル名とアプリケーション名(WPS Presentation)が表示されます。
  • リボン: タブとコマンドボタンが表示される領域です。「ホーム」「挿入」「デザイン」「画面切り替え」「アニメーション」「スライドショー」「校閲」「表示」「開発ツール」などのタブがあります。
  • スライド一覧ペイン: ウィンドウの左側に表示されます。プレゼンテーションに含まれるスライドが一覧表示されます。スライドの順序を入れ替えたり、スライドを選択したりする際に使用します。アウトライン表示に切り替えることもできます。
  • 作業領域: 選択中のスライドを編集するメインの領域です。テキストボックスや図形、画像などを配置します。
  • ノートペイン: 作業領域の下に表示されます。発表者が参照するためのメモを入力できます。この内容は通常、スライドショー実行時には聴衆には表示されません(発表者ツール使用時などに参照)。
  • ステータスバー: ウィンドウの一番下。現在のスライド番号、テーマ、ズーム率などが表示されます。

2. 新しいスライドの追加とレイアウト選択

プレゼンテーションは複数のスライドで構成されます。

  • 新しいスライドの追加:
    1. 「ホーム」タブをクリックします。
    2. 「スライド」グループにある「新しいスライド」ボタンの下半分(テキスト部分)をクリックします。
    3. 表示されるレイアウト一覧から、次のスライドの目的に合ったレイアウト(タイトルスライド、タイトルとコンテンツ、セクション見出し、白紙など)を選択します。選択したレイアウトで新しいスライドが挿入されます。
    4. 「新しいスライド」ボタンの上半分(アイコン部分)をクリックすると、直前に挿入したスライドと同じレイアウトのスライドが追加されます。
  • スライドのレイアウト変更:
    • 既存のスライドのレイアウトを変更したい場合は、対象のスライドを選択し、「ホーム」タブの「スライド」グループにある「レイアウト」ボタンをクリックして、新しいレイアウトを選択します。

3. テキスト、画像、図形、表の挿入

スライドに情報を配置します。

  • テキスト:
    • レイアウトにテキストボックスのプレースホルダー(「クリックしてタイトルを入力」「クリックしてテキストを入力」などと表示されている領域)がある場合は、そのままクリックして入力できます。
    • それ以外の場所にテキストを入れたい場合は、「挿入」タブの「テキストボックス」ボタンをクリックし、スライド上でテキストボックスを描画して入力します。
  • 画像:
    • レイアウトに画像のプレースホルダーがある場合は、アイコンをクリックして画像を選択・挿入できます。
    • それ以外の場所に挿入する場合は、「挿入」タブの「画像」ボタンをクリックし、PC内の画像ファイルを選択します。挿入後の編集はWriterと同様です。
  • 図形: Writerと同様に、「挿入」タブの「図形」ボタンから選択・挿入します。アイコンや矢印、フローチャートなどに使用します。挿入後の編集もWriterと同様です。
  • 表: Writerと同様に、「挿入」タブの「表」ボタンから挿入します。スライド上で列数・行数を指定します。スライド上での表のサイズや位置は自由に調整できます。

挿入したオブジェクト(テキストボックス、画像、図形、表など)は、クリックして選択し、ドラッグで移動、ハンドルでサイズ変更、回転ハンドルで回転などが自由に行えます。

4. デザインテーマの適用

プレゼンテーション全体のデザイン(背景色、フォント、色合いなど)を統一して設定できます。

  • 適用:
    1. 「デザイン」タブをクリックします。
    2. 「テーマ」グループにあるデザインサムネイルをクリックして選択します。
    3. 選択したデザインテーマがすべてのスライドに適用されます。
  • バリエーション: 選択したテーマに対して、配色やフォントの異なる「バリエーション」が用意されている場合があります。「デザイン」タブの「バリエーション」グループで選択できます。

5. スライドマスターの活用

すべてのスライドに共通するデザインや要素(会社のロゴ、ページ番号、フッターテキストなど)を一括で設定するための機能です。

  • 編集:
    1. 「表示」タブをクリックします。
    2. 「マスタ表示」グループにある「スライドマスター」ボタンをクリックします。
    3. スライドマスター編集画面に切り替わります。左側のスライド一覧の一番上にある大きなスライド(一番上のスライドマスター)を編集すると、そのテーマ全体に共通の設定ができます。その下の小さなスライド(レイアウトマスター)を編集すると、特定のレイアウト(タイトルスライド、タイトルとコンテンツなど)に共通の設定ができます。
    4. ここに会社のロゴ(画像として挿入)、著作権表示(テキストボックスで挿入)、ページ番号(プレースホルダーを挿入)などを配置します。
    5. 編集が終わったら、「スライドマスター」タブの「閉じる」グループにある「マスター表示を閉じる」ボタンをクリックして元の表示に戻ります。
  • メリット: スライドマスターで設定した内容は、後から追加するスライドにも自動的に適用されます。個々のスライドで何度も同じ作業をする手間が省けます。

6. アニメーション設定(オブジェクトごと)

スライド上のテキストや画像、図形などのオブジェクトが、スライド表示中にどのように出現したり動いたりするかを設定する機能です。オブジェクトを順番に表示させたり、強調したりするのに使います。

  • 設定:
    1. アニメーションを付けたいオブジェクト(テキストボックス、画像など)をクリックして選択します。
    2. 「アニメーション」タブをクリックします。
    3. 「アニメーション」グループにあるアニメーション効果(「開始」「強調」「終了」「アニメーションパス」など)を選択します。様々な種類のアニメーション効果が用意されています。
    4. 設定したアニメーションは、オブジェクトの横に番号(例: 1, 2, 3)が表示され、アニメーション一覧ペイン(「アニメーション」タブの「アニメーションウィンドウ」をクリックして表示)で確認・編集できます。
  • タイミングと順序:
    • アニメーションの開始タイミング(クリック時、直前の動作と同時、直前の動作の後)や、継続時間、遅延時間などを設定できます。「アニメーション」タブの「タイミング」グループで設定します。
    • 複数のオブジェクトにアニメーションを設定した場合、デフォルトでは設定した順に番号が振られ、クリックするたびに順番に実行されます。アニメーション一覧ペインで順番を変更できます。

アニメーションは使いすぎると逆効果になることもあります。本当に強調したい部分や、情報を順番に見せたい場合に限定して使うのがおすすめです。

7. 画面切り替え効果(スライド間)

スライドから次のスライドに切り替わる際に表示される視覚的な効果です。

  • 設定:
    1. 画面切り替え効果を付けたいスライド(通常は切り替え後のスライド)を、スライド一覧ペインで選択します。複数のスライドに同じ効果を付けたい場合は、複数のスライドを選択します。
    2. 「画面切り替え」タブをクリックします。
    3. 「画面切り替え」グループにある効果一覧から、適用したい効果(フェード、プッシュ、ワイプ、図形など)をクリックして選択します。効果をプレビューで確認できます。
  • タイミング:
    • 切り替えの速度(遅く、標準、速く)を設定できます。
    • 切り替えのきっかけ(マウスのクリック時、または指定した時間経過後)を設定できます。通常は「マウスのクリック時」に設定しておきます。
  • すべてのスライドに適用: 現在設定している画面切り替え効果とタイミングを、すべてのスライドに一括で適用したい場合は、「画面切り替え」タブの「タイミング」グループにある「すべてに適用」ボタンをクリックします。

8. 発表者ツールの利用

スライドショーを実行中に、発表者自身の画面に表示される便利なツールです。聴衆に見えているスライドとは別の情報(次のスライド、ノート、経過時間など)を確認しながら発表できます。

  • 利用方法: PCに外部ディスプレイなどを接続して、デュアルディスプレイ環境でスライドショーを実行します。「スライドショー」タブの「スライドショーの開始」グループで、スライドショーを表示するモニターを選択します(通常はセカンドモニター)。スライドショーを開始すると、メインモニターに発表者ツール、セカンドモニターに聴衆向けのフルスクリーン表示がされます。
  • 表示内容: 現在のスライド、次のスライド、発表者ノート、経過時間、ポインター(レーザーポインターやペン)ツール、スライド一覧表示などが利用できます。

9. ノートの追加と活用

各スライドに関連する補足情報や、発表時の台本などを入力しておけます。

  • 入力: スライド作業領域の下にある「クリックしてノートを追加」と表示された領域をクリックして、テキストを入力します。
  • 活用: スライドショー実行中の発表者ツールで参照したり、スライドと一緒にノートも印刷したりすることができます。

10. スライドショーの実行方法

作成したプレゼンテーションを実際に表示して発表します。

  • 最初から開始: プレゼンテーションの最初のスライドから開始します。「スライドショー」タブの「スライドショーの開始」グループにある「最初から」ボタンをクリックします。ショートカットキーは F5 キーです。
  • 現在のスライドから開始: 選択中のスライドから開始します。「スライドショー」タブの「スライドショーの開始」グループにある「現在のスライドから」ボタンをクリックします。ショートカットキーは Shift + F5 キーです。
  • 操作:
    • 次のスライドに進む:Enterキー、Spaceキー、右矢印キー、下矢印キー、Page Downキーを押すか、マウスをクリックします。
    • 前のスライドに戻る:左矢印キー、上矢印キー、Page Upキー、Backspaceキーを押します。
    • スライドショーを終了する:Escキーを押します。
  • ポインターツール: スライドショー中に画面を右クリックするとメニューが表示され、レーザーポインターやペン、蛍光ペンなどのツールを使ってスライド上に書き込みができます。

11. 動画・音声の挿入と再生設定

  • 挿入: 「挿入」タブの「メディア」グループにある「ビデオ」または「オーディオ」ボタンをクリックし、PC内の動画または音声ファイルを選択します。
  • 再生設定: 挿入した動画や音声を選択すると表示される「再生」タブで、再生方法(クリック時、自動)、繰り返し再生、再生中の非表示などの設定が行えます。

12. テンプレートの活用

Presentationにも、様々なデザインや構成のテンプレートが用意されています。

  • 利用方法: WPS Officeのホーム画面または「ファイル」タブの「新規」から、テンプレートギャラリーを開き、プレゼンテーションの種類や目的に合ったテンプレートを選択します。

13. PDFへのエクスポート

作成したプレゼンテーションをPDF形式で保存できます。スライドを資料として配布する際に便利です。

  • 方法: WriterやSpreadsheetsと同様に、「ファイル」タブの「エクスポート」から「PDFとしてエクスポート」を選択します。印刷設定で「スライド」「配布資料」「ノート」など、PDFに含める内容を選択できます。

WPS Presentationを使えば、初心者でも見栄えの良いプレゼンテーション資料を作成することができます。デザインテーマやスライドマスターで全体の統一感を出し、アニメーションや画面切り替えで動きを加えることで、より魅力的な資料に仕上がります。

WPS Officeのその他の便利機能

Writer, Spreadsheets, Presentationの主要な機能に加えて、WPS Officeには様々な便利機能が搭載されています。

1. PDF編集機能

WPS Officeは、PDFファイルの閲覧だけでなく、簡単な編集機能も持っています。

  • PDFの閲覧: PDFファイルをWPS Officeで開くと、PDFビューアとして表示されます。
  • PDFの編集(一部):
    • WPS OfficeでPDFファイルを開いた後、「編集」タブをクリックすると、PDFを編集可能な形式に変換して編集できるようになる場合があります。ただし、元のPDFの構造によっては完璧に再現されないこともあります。
    • PDF内のテキストの簡単な修正、画像の挿入・削除、ページの結合・分割、ページの回転などが可能な場合があります(機能はバージョンや無料版/有料版で異なります)。
  • PDFへの変換: Writer, Spreadsheets, Presentationで作成したファイルをPDF形式で保存(エクスポート)できます。

2. クラウド連携(WPS Cloudなど)

作成したファイルをクラウドストレージに保存し、どこからでもアクセスしたり、他のデバイスと同期したりできます。

  • WPS Officeは独自のクラウドストレージ「WPS Cloud」を提供しており、サインインすることでファイルを保存・共有できます。
  • Google Drive, Dropbox, OneDriveなどの主要な外部クラウドストレージとも連携できます。ファイルを「名前を付けて保存」する際に、保存場所としてこれらのクラウドサービスを選択できます。

3. 共同編集機能

WPS Cloudに保存したファイルを他のユーザーと共有し、同時に編集する機能です。チームでの作業効率を高めます。

  • ファイルを共有相手に送信し、相手がファイルを開いて編集すると、リアルタイムに近い形で変更内容が反映されます。
  • 変更履歴やコメント機能を活用することで、誰がどのように変更したかを確認しながら共同作業を進めることができます。

4. テンプレートの豊富さ

WPS Officeには、Writer, Spreadsheets, Presentationの各アプリケーションで利用できる、非常に豊富なテンプレートギャラリーが用意されています。

  • ビジネス文書、学術レポート、レジュメ(履歴書)、家計簿、カレンダー、チラシ、招待状、企画書、プレゼンテーションのテーマなど、様々な種類の高品質なテンプレートが揃っています。
  • ゼロから作成する手間を省き、デザイン性の高い文書や資料を短時間で作成するのに役立ちます。

5. モバイル版との連携

WPS OfficeはWindows, Mac, LinuxといったPC向けだけでなく、iOSやAndroid向けのモバイル版アプリケーションも提供しています。

  • PC版で作成したファイルをWPS Cloudなどに保存しておけば、スマートフォンやタブレットからWPS Officeモバイル版でファイルを開いて閲覧・編集できます。
  • 外出先での簡単な修正や、移動中の資料確認などが可能になります。

よくある質問とトラブルシューティング

初心者の方がWPS Officeを使う上でよく遭遇する疑問やトラブルについて解説します。

  • Q: Microsoft Officeで作成したファイルがWPS Officeでうまく開けない/レイアウトが崩れるのですが?
    • A: WPS Officeは高い互換性を持っていますが、100%完璧な互換性ではありません。特に、Microsoft Officeの特定のフォント、複雑なマクロ、最新の特殊機能、Wordの複雑な図形配置などを使用している場合、レイアウトが崩れたり、一部機能が動作しなかったりすることがあります。
    • 対策としては、
      • WPS Officeでファイルを開く際に、互換モードで開くかどうか確認メッセージが表示されるか確認する。
      • レイアウトが崩れた箇所を手動で修正する。
      • 可能な場合は、Microsoft Office側で保存する際に互換性の高い形式(古いバージョン形式や、よりシンプルな形式)で保存してもらう。
      • 複雑なマクロを含むファイルは、WPS Officeでは正しく動作しない可能性が高いです。
  • Q: 無料版を使っていると広告が表示されるのが煩わしいのですが?
    • A: WPS Officeの無料版は、機能制限や広告表示があることで無料で提供されています。広告を非表示にするには、有料版(WPS Office StandardまたはPro)の購入が必要です。無料版の広告は作業の合間などに表示されることが多く、基本的に作業領域を邪魔するような頻繁なものではありません。
  • Q: WPS Officeの動作が重いのですが?
    • A: PCのスペック(CPU、メモリ、ストレージの空き容量)が不足している場合や、開いているファイルが非常に大きい/複雑な場合、動作が重くなることがあります。
    • 対策としては、
      • 不要なアプリケーションを終了してメモリを解放する。
      • PCを再起動する。
      • WPS Officeの最新版にアップデートする。
      • ファイルのサイズが大きい場合は、ファイルを分割したり、含まれる画像やオブジェクトの数を減らしたりする。
      • PC自体のメンテナンスを行う。
  • Q: ライセンス認証を求められるのですが、無料版でも必要ですか?
    • A: 無料版でも、初回起動時などに利用規約への同意や簡単なユーザー登録(スキップ可能な場合あり)を求められることがあります。これはライセンス認証とは少し異なります。有料版を購入した場合は、プロダクトキーを入力するか、購入時に使用したアカウントでログインしてライセンス認証を行う必要があります。手順は購入方法によって異なりますので、購入時の案内をご確認ください。
  • Q: WPS Officeのヘルプ機能はどこにありますか?
    • A: アプリケーションウィンドウの右上に、?アイコンがあることが多いです。これをクリックすると、オンラインヘルプやチュートリアル、サポート情報にアクセスできます。分からない操作がある場合は、まずヘルプを参照してみましょう。

まとめ:WPS Officeを使いこなして、作業効率を上げよう!

この記事では、初心者の方に向けてWPS Officeの基本的な使い方を、インストールからWriter, Spreadsheets, Presentationの主要機能、その他の便利機能、そしてよくある質問まで、網羅的に解説してきました。

WPS Officeは、Microsoft Officeと遜色ない高機能と高い互換性を持ちながら、無料版でも十分に実用的なオフィスソフトです。特に、以下のような方におすすめです。

  • Microsoft Officeを使いたいが、コストを抑えたい方
  • 学校や職場でMicrosoft Officeを使っているが、自宅のPCにはオフィスソフトがない方
  • 古いPCやスペックが高くないPCでも比較的快適に使えるオフィスソフトを探している方
  • 基本的な文書作成、表計算、プレゼンテーション機能があれば十分な方

もちろん、Microsoft Officeにしかない高度な機能や、企業向けの強固なサポートなどを求める場合は、Microsoft Officeが適していることもあります。しかし、多くの個人ユーザーや学生、中小企業にとっては、WPS Officeは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

この記事で解説した内容を参考に、まずはWPS Officeを実際に触ってみてください。基本的な操作はMicrosoft Officeと非常によく似ているため、すぐに慣れるはずです。Writerでレポートを作成したり、Spreadsheetsで家計簿をつけたり、Presentationで趣味の発表資料を作ったりと、まずは簡単なものから始めてみましょう。

慣れてきたら、この記事で紹介したより詳細な機能(Writerの目次作成、Spreadsheetsの関数、Presentationのアニメーションなど)にも挑戦してみてください。それぞれの機能を使いこなすことで、文書作成、データ管理、プレゼンテーション作成の幅が広がり、作業効率が格段に向上します。

オフィスソフトのスキルは、学生生活、就職活動、そしてビジネスの現場と、様々な場面で必要とされる普遍的なスキルです。WPS Officeをマスターすることで、あなたの可能性はさらに広がるでしょう。

この記事が、あなたがWPS Officeを使い始めるための一助となれば幸いです。さあ、WPS Officeであなたのアイデアを形にしていきましょう!応援しています!


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